Sorry Japanese Only
ISUZU HILLMAN MINX 1956 JAPAN |
|
![]() VANGUARDS VA06800 1/43 95mm
実車諸元 画像参照
イスズ ヒルマン ミンクス 日本 1956
日本の自動車メーカーとして最も古い歴史を持つのがいすゞ自動車で、昭和初期から大型車とそのディーゼルエンジンの製造を行っていました。戦後もトラック/バスなど大型ディーゼル車両の生産では日本の主力メーカーでした。なお「いすゞ」という表記がが正式ですが 当HPでは以下「イスズ」の表記で統一しています。
イスズは欧米の最新技術を導入して乗用車生産に進出するために、イギリスのルーツグループと技術提携し、1953年にルーツグループのヒルマン ミンクスのノックダウン生産を始めました。(実車画像→ ヒルマン ミンクス 1953) 初代のイスズ ヒルマン ミンクス PH10型は4気筒1.3L(38HP)を搭載する4ドアセダンの小型車で、4段変速、最高速度110km/hの性能でした。当時このような乗用車が購入できたのは、ごく一部の富裕層だけでした。 1956年には2代目のPH100型に切り替わり、技術の習得が進むにつれ部品の国産化と細かい仕様変更が進み、1957年には国産化が完了しました。その後もエンジン排気量の1.5Lへの拡大などマイナーチェンジが続けられ、1964年まで生産されました。
|
|
イスズ ヒルマン ミンクスの当時物のミニカーはモデルペットとミクロペットがありますが、大変貴重なレア物で実物を見たことがありません。ここに掲載したミニカーは2004年に発売されたイギリスのバンガーズ製で、本家ルーツグループのヒルマン ミンクス 1958年です。イスズのミンクス PH100型とはフロントグリルなど外観が多少異なりますが、基本的なスタイルはほとんど同じです。最近のミニカーではトミカ リミッテドが1956年式と1963年式をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1070 |
|
ISUZU BELLEL 1962 JAPAN |
|
![]() JAPANESE CAR COLLECTION 53 1/43 105㎜
実車諸元 画像参照
イスズ ベレル 日本 1962
前述したヒルマン ミンクスのノックダウン生産でノウハウを蓄積したイスズは、初の自社開発乗用車としてベレルを1962年に発売しました。当時の主たる需要であったタクシー用の中型セダンで、トヨタ クラウン/日産 セドリックがライバルでした。ヒルマン ミンクスを踏襲した前輪独立/後輪固定サスペンションを持つオーソドックスな構造でした。ボディは欧州風のシンプルなデザインで、三角形のテールライトが特徴でした。4気筒2Lディーゼル、4気筒1.5/2L(85HP)エンジンを搭載し、3段変速、最高速度136km/h(2L)の性能でした。
発売初期の製造不良やライバル車(トヨタ クラウン/日産 セドリック)より古臭くみえるデザインのため、ベレルの販売は芳しくありませんでした。1965年には、縦型2灯式のヘッドライトを採用するなどしてデザインを一新しましたが、装備や性能で見劣りするベレルに勝ち目はなく、1967年に一代限りで生産中止となりました。(実車画像→イスズ べレル 1967)
|
|
ミニカーは2008年に発売された国産名車コレクション製でメーカーはノレブです。プロポーションが良く、実車に即したカラーリングで実車の雰囲気がうまく再現されています。フロントグリルやボンネット上のマスコットなど細部の仕上げも丁寧です。初期の国産名車コレクションのノレブ製ミニカーはこのベレルのように今までモデル化されなかった車種が選択され、従来の雑誌付きミニカーのレベル以上に仕上げた物が多くありました。(ノレブ製でなくなったあたりからレベルが落ちましたが) ベレルの当時物ミニカーはモデルペットと大盛屋のミクロペットがありましたが、これらはめったにお目にかかれないレア物です。1980年代にカドー玩具がそのミクロペットのべレルの復刻版ミニカーを発売しています。 以下は国産名車コレクションのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() 以下は1980年に発売されたカドー玩具製のベレル 2000 デラックス 1962 (1/50 レプリカ シリーズ REP2) の画像です。1960年代のミクロペット フリクションシリーズ(アンチモニー製)のベレルの金型を使用して、復刻版(レプリカ)として作られたものです。ミクロペット フリクションシリーズとは車軸に付けたフライホイールの慣性で走行させる構造のフリクション玩具として作られたミニカーのシリーズです。昔の金型を流用しているので、オリジナルのミクロペットと同じような出来ばえになっているようです。ただしオリジナルのミクロペットのフリクション動力部分は再現しておらず、窓枠などのメッキ処理も違っているとのことです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1071 |
|
|
|
ISUZU BXD30 BUS 1964 JAPAN |
|
![]() TOMICA DANDY D35 1/43 196mm
実車諸元 画像参照
イスズ BXD30 ボンネットバス 日本 1964
戦前の川崎航空機工業が戦後に川崎産業と改称し、バス車体製造を始めたのがいすゞバス製造の始まりでした。1950年にいすゞ自動車と提携し、その後同業他社との合併などで社名は何度か変わっていますが、主要な国産バス製造メーカーでした。1995年にいすゞバス製造に社名変更し、1997年にはいすゞ自動車の100%子会社となりました。2003年に日野自動車といすゞ自動車のバス部門が統合されジェイ バスが発足し、現在いすゞバス製造はジェイ バスの宇都宮事業所になっています。(以下「いすゞ」を「イスズ」と表記します)
昭和初期の懐かしいボンネットバスとして、一番有名なのはイスズのBX系ボンネットバスでしょう。フロントにガソリンエンジンを搭載するボンネットバス BX80は1947年(昭和22年)に登場しました。以下BX系バスの変遷の概要です。
|
|
1959年 エンジンをパワーアップしBX521/BX531/BX552に移行 ボンネットが中央ヒンジのバタフライ式から後ヒンジのアリゲーター式に変わる |
|
ミニカーはトミカ ダンディ製で、1980年頃に発売されました。BXD30バスの三重交通(お伊勢さん)仕様をモデル化しています。マニア向けとして1/43でモデル化したトミカ ダンディの意欲作でした。1/43ですから全長196㎜の堂々たるサイズで、当時のミニカーとしては非常に良い出来ばえでした。ドアとボンネットが開閉するギミック付きで、昔風の懐かしいバス停も付いています。 バリエーションとして東海自動車、濃飛バス、一畑電鉄仕様がありました。人気のあるBX系ボンネットバスはトミカ、トミカ ダンディ(1/43)、タルガ(1/110)、京商(1/80)などで約80種類以上がモデル化されています。(それ以外にもトミカの特注品が非常に多くあります) 以下はフロント/リアの拡大画像とドア開閉等ギミック動作画像です。ドアの開き方が折り畳み式でないのは、それ以外が良く出来ているのでやや残念です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)![]() ![]() 以下はボンネットを開閉したエンジン部の画像とバス停/乗用車(1/43 国産名車コレクション イスズ ベレル)と並べた画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1894 |
|
ISUZU FLORIAN 1967 JAPAN |
|
![]() DIAPET 178 1/40 106mm
実車諸元 画像参照
イスズ フローリアン 日本 1967
イスズ フローリアンはベレットより上級の中型車として1967年に登場しました。ベレットに採用された独立懸架サスペンションなどの先進技術は採用されず、後輪リーフリジットサスペンションといった信頼性重視のオーソドックスな設計でした。6ライト式サイドウインドーの開放的な室内や大型角形ヘッドライトを持つ個性的なデザインは、イタリアのカロッツェリア ギアに委託したものでした。4ドアセダンと5ドアバンの設定で、4気筒1.6L(84HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速150km/hの性能でした。
1969年には90HPにパワーアップしたスポーツ仕様のTSが追加されました。1970年のマイナーチェンジで丸型4灯式ヘッドライトに変わり中期型となり、117 クーペ用の1.8L(115HP)エンジンが追加されました。1977年には角型4灯式ヘッドライトに変わり後期型となり、イスズが得意とする4気筒2Lディーゼルエンジンが追加されました。設計が古いので競合するトヨタ コロナや日産 ブルーバードに対抗するのは難しく、売れないがゆえにモデルチェンジも出来ずといった状態で中身は旧態依然のままで、1982年まで15年間生産されました。総生産台数は約15万台でした。(実車画像→イスズ フローリアン 1977)
|
|
ミニカーは1969年に発売されたダイヤペットの当時物でアンチモニー製です。プロポーションがよく、タイヤがやや小さ目ですが、実車の雰囲気が良く再現されています。50年前に作られたミニカーですが、まだ塗装の艶がありきれいな状態です。箱から出してガラスケース内に並べていましたが、うまく保管すれば良い状態を長く保てるという証拠です。(最近のミニカーははたしてこんなに長持ちするでしょうか?) 最近までフローリアンのミニカーはこれしかありませんでしたが、2007年に国産名車コレクションがモデル化しました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランクを開いた画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() 以下は2007年に発売された国産名車コレクション製のフローリアン 1967 (1/43 No.44)の画像です。メーカーはノレブで、これも実車の雰囲気が良く再現されていて、フロントグリルや室内などの細部もそこそこリアルで、雑誌付きミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1073 |
|
ISUZU 117 COUPE 1968 JAPAN |
|
![]() DIAPET 199 1/40 107mm
実車諸元 画像参照
イスズ 117 クーペ 日本 1968
イスズ 117 クーペは前述したフローリアンのクーペとして開発されました。フローリアンのシャーシを使ってイタリアのカロッツェリア ギアのG.ジウジアーロがデザインしたギア イスズ 117 スポーツ (プロトタイプ)が1966年のジュネーヴ ショーに発表され、その美しいデザインで脚光を浴びました。、1968年にプロトタイプとほとんど同じデザインのまま少量限定生産車として117 クーペの名前で発売されました。なお117とはフローリアンの開発コードが117であったことに由来しています。(実車画像→ギア イスズ 117 スポーツ)
新開発の4気筒1.6L DOHC(120HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速190km/hの性能でした。ベースが実用車なので格別に高性能なスポーツカーだったわけではないですが、172万円と極めて高価で月産30台ほどという希少性が117 クーペのステイタスを高めました。1970年に国産車初の電子制御燃料噴射装置を採用した1.8L(125HP)エンジンが追加されました。この初期型の総生産台数は約2500台でした。
|
|
1973年に量産対応とコストダウンを目的とした大幅なマイナーチェンジを行い中期型となり、テールライトなどの外観が変わりエンジンも1.8Lに統一されました。1977年のマイナーチェンジで後期型となり、ヘッドライトが角形4灯式に変わり、排ガス対策で一時消えていたDOHCエンジンが復活しました。その後エンジンを2Lに拡大し、2.2Lのディーゼルエンジンが追加されるなどして1981年まで生産されました。総生産台数は約8.6万台でした。現在でも人気があり、愛好者の車をたまに見かけることがあります。 |
|
![]() ![]() 以下は1976年頃に発売されたダイヤペット製の117 クーペ 1973 中期型 (1/40 型番0143)の画像です。実車の変更に合わせてフロントグリル、テールライトが変更され、リアフェンダー後部に117のロゴが付いたリフレクターが追加されています。フロントグリルやホイールが初期型の金属製からプラスチック製に変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1979年頃に発売されたダイヤペット製の117 クーペ 1977 後期型 (1/40 型番G9)の画像です。実車の変更に合わせて角形4灯式ヘッドライトのフロントグリルに変更されています。ボンネットに描かれた木の枝のような模様は実車にも設定があったようです。中期型と後期型でフロントとテールが変更されましたが、ボディの型はほとんどそのままで、開閉ギミックや室内は初期型のままで生産されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2003年に発売されたエブロ製の117 クーペ 1968 (1/43 型番43401)の画像です。エブロ初期のミニカーですが、プロポーションが良く、特徴的なサイドウィンドー上の枠、フロントグリル、フロントフェンダー後ろの117 COUPEとカロッツェリア ギアのロゴ、室内などの細部が丁寧でリアルに仕上げられています。117 クーペの1/43量産ミニカーでは最近までこのエブロ製がベストでしたが、2022年に発売された国産名車プレミアムコレクション製もこれと同等レベルの出来ばえになっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2006年に発売された国産名車コレクション製の117 クーペ 1968 (1/43 No.16)の画像です。メーカーはノレブですが、上のエブロ製と非常によく似た良い出来ばえとなっています。(フロントグリルや室内の造形がそっくりです) 雑誌付きミニカーながら室内も綺麗に彩色してあり、値段を考えるとかなりお買い得のミニカーに仕上がっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は1969年に発売されたポリトーイ製のギア イスズ 117 スポーツ (プロトタイプ) 1966 (1/43 型番544)の画像です。このミニカーは当時のポリトーイの廉価版でしたので、フロントグリルとバンパーと底板を一体化しているなど安っぽい作りです。ただ基本的なプロポーションはしっかりしていて、細部も室内の造形が117 クーペに引き継がれていてフロントバンパーが異なる形状であることまで分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2022年に発売された国産名車プレミアムコレクション製のイスズ 117 クーペ (1/43 No.6)の画像です。プロポーションが良くシャープな造形で、実車がリアルに再現されています。フロントグリル、灯火類、室内のインパネなどもリアルに再現され、とても良く出来ています。ここで紹介した1/43サイズのミニカーの中では、上記のエブロ製と同等レベルに仕上がっています。ただし敢えて注文を付けさせていただくと、フロントフェンダーに付いているギアのロゴが不鮮明なのが今一つです。(以下の側面画像で拡大表示しています) タンポ印刷がうまく出来なかったのかもしれませんが、上記のエブロ製ではこのロゴがもっと鮮明にできています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1074 |
|
|
|
ISUZU BELLETT 1600GT TYPE R 1969 JAPAN |
|
![]() EBBRO 43307 1/43 94㎜
実車諸元 画像参照
イスズ ベレット 1600GT タイプ R 日本 1969
1963年に登場したイスズ ベレットはヒルマン ミンクスの後継車として開発されました。ベレットとは上級車ベレルの小型版という意味です。オーソドックスな設計のベレルとは異なり、4輪独立懸架、ラックアンドピニオン式ステアリング、日本初のディスクブレーキなどの先進的な技術を採用した意欲的な小型車でした。ボディは2/4ドアセダンで、イタリア車的なスポーティなスタイルでした。当初は4気筒1.5L(63HP)エンジンと1.8L(50HP)ディーゼルエンジンを搭載し、4段変速で最高速度137km/h(1.5L)の性能でした。
1966年のマイナーチェンジでヘッドライトが丸型2灯からに丸型4灯に変わり、1.3Lエンジンが追加され、角形2灯ヘッドライトでリジット リアサスペンションを採用したBタイプも設定されました。1968年には1.6Lエンジン、1971年には1.8Lエンジンが追加されました。1964年に2ドアクーペに新開発の1.6L(88HP)エンジンを搭載したスポーツ仕様の1600GTが登場し、日本初のGTとして優れた操縦性と軽快なデザインで人気がありました。その後前輪ディスクブレーキ採用、エンジンのパワーアップ(90HP)やSOHC化など改良が施されました。1969年には117 クーペ用のDOHC 4気筒1.6L(120HP)エンジンを搭載しサスペンションを強化した最強モデルの1600GT タイプ R(GTR)が追加されました。1973年に生産中止となりました。
|
|
ミニカーは2002年に発売されたエブロ製です。1600GT タイプ Rをモデル化しています。黒いボンネットと2分割されたバンパーの間にフォグランプを備えているのは1600GT タイプ Rの特徴で、ミニカーはそれを再現しています。実車に即したカラーリングで、ホイールなどの細部もリアルで良く出来ています。当時物のミニカーはミクロペットの4ドアセダンと2ドアクーペがあり、その型を引き継いだダイヤペット初期の2ドアクーペがありました。最近のものではコナミの1600GT タイプ R 1/64、トミカ リミッテドの1300 4ドアセダン(丸形2灯と丸形4灯)と1500 4ドアセダン(丸形4灯と角形2灯)と1600GT タイプ Rと1800GT 1/64、エブロの1600GTと1600GT タイプ R、国産名車コレクションの1600GT タイプ Rなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() 以下は2006年に発売されたアシェットの国産名車コレクション製のイスズ ベレット 1600GT (1/43 No.11)の画像です。メーカーはイクソなのですが、上記のエブロ製と非常によく似た出来ばえです。並べてみると全く同じ寸法でボディを固定する底板部分のネジの位置も同じで、メッキパーツに塗装したテールライトの造形も同じです。同じ車をモデル化してもここまでそっくりにはならないので、これはエブロ製をお手本にしているように思われます。(コピーしたとまでは言いませんが) そんなわけでこれも雑誌付きミニカーとは思えないほど良い出来ばえになっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は2020年に発売されたアシェットの国産名車プレミアムコレクション製のイスズ ベレット 1600GT タイプ R (1/43 No.11)の画像です。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランドでモデル化しています。プロポーションとカラーリングなどの基本的な部分は上記のエブロ製と同等レベルの良い出来ばえです。ただし出来の良いエブロ製ベレットとプレミアムコレクション製ベレットのフロントグリルを見比べてみると、このプレミアムコレクション製はヘッドライト外径が小さくて貧相な感じがします。(エブロ製がヘッドライトを大きめにデフォルメして迫力を出していることもありますが) このミニカーを見てすぐにフロントの雰囲気が実車の雰囲気から外れていると感じました。さらに室内のインパネの造形も単にメーターが印刷されているだけで平板な感じがします。エブロのようにメーターを浮き彫りにした方が、平面的な印刷よりそれらしく見えます。総括するとこのミニカーは細部の仕上げは悪くないのですが、全体的には残念ながらプレミアムコレクションという名前に見合うだけの出来ばえにはなっていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は実車のフロントグリルとミニカーのフロントグリルの画像を並べてみた画像です。実車の写真は広角レンズでかなりヘッドライトが誇張された写真となっていますが、それでもヘッドライト端の位置とフロントバンパーの切れ目の位置関係で、ミニカーのヘッドライトのサイズが小さいことは明白です。なおミニカーのフロントグリル内の横枠は赤く着色されていますが、実車の写真ではそのようになっていません。これはたぶん経年劣化で色あせた?のでしょう。 ![]() 以下は1965年に発売されたダイヤペット製の当時物イスズ ベレット 1600GT (1/40 型番124)の画像です。50年以上も昔に作られたミニカーで、子供のころに遊んでいるので傷だらけでかなり状態が悪いです。ただ状態が悪いことを別にすると、ベレットの当時物ミニカーとしてはかなり良く出来ていました。ボンネットとトランクが開閉するギミック付です。このミニカーは親に買ってもらった私にとって初めてのミニカーでしたので、今でも大変愛着があります。(これがきっかけになって現在の私のコレクションがあるわけですから) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1072 |
|
ISUZU BELLETT MX1600 1969 JAPAN |
|
![]() DIAPET 268 1/40 108㎜
実車諸元 画像参照
イスズ ベレット MX1600 日本 1969
現在のいすゞ自動車はトラックとバスしか生産していませんが、1990年代までは乗用車も生産していました。1960年代のベレット 1600GT タイプ Rは人気があり、ツーリングカーレースに参戦していました。1969年には117 クーペ用のDOHC 4気筒1.6Lエンジンをミドシップ搭載した本格的なレーシングカー イスズ ベレット R6を開発して、1969年日本GPに参戦しています。(結果は周回数不足で未完走扱いでした) (実車画像→ イスズ ベレット R6)
1969年の東京モーターショーでミドシップエンジンの2シーター スポーツカー ベレット MX1600が公開されました。 (実車画像→ ベレット MX1600) レーシングカーのイスズ ベレット R6をベースにしており、ボディはカロッツェリア ギアのデザインでした。直線的なエッジの効いたデザインで、リトラクタブルヘッドライトを採用していました。この車は量産化に向けてヘッドライトを丸形4灯式に変更するなど改良されたII型が、1970年の東京モーターショーで公開されました。結局この車は量産化されなかったのですが、もし市販されていたら日本初のミドシップ スポーツカーになっていました。
|
|
ミニカーは1972年に発売されたダイヤペット製の当時物です。1970年のベレット MX1600 II型をモデル化しています。プロポーションが良く、4灯式ヘッドライト、その上にあるボンネット上のスモールランプ(プラ製の別パーツ)、テールライトなど当時のダイアペットとしてはリアルな仕上げがされていました。リアカウルが開閉しシート背後にミドシップ搭載したエンジンも再現されています。実車の知名度が低かったのであまり売れなかったようですが、この当時のダイヤペットの傑作ミニカーの一つと言えるでしょう。MX1600のミニカーは最近までこのダイヤペット製しかなかったのですが、2010年にCAMがレジン製でI型とII型の両方をモデル化しています。なおイスズ ベレット R6はエブロがレジン製(製造はスパークらしい)でモデル化しています。 以下はダイヤペットのフロント/フロントパネルの開閉画像とリアパネルを開いたエンジンルーム/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1825 |
|
ISUZU (BU06) BUS TOKYO METRO BUS 1969 JAPAN |
|
![]() DIAPET 198 1/50 225㎜
実車諸元 画像参照
イスズ BU06型 バス 東京都営バス 日本 1969
戦前の川崎航空機工業が戦後に川崎産業と改称し、バス車体製造を始めたのがいすゞバス製造の始まりでした。1950年にいすゞ自動車と提携し、その後同業他社との合併などで社名は何度か変わっていますが、主要な国産バス製造メーカーでした。1995年にいすゞバス製造に社名変更し、1997年にはいすゞ自動車の100%子会社となりました。2003年に日野自動車といすゞ自動車のバス部門が統合されジェイ バスが発足し、現在いすゞバス製造はジェイ バスの宇都宮事業所になっています。
1960年代にはBU系大型バスが登場し、1960-1970年代に路線バスや観光バスとして使われました。特に川崎車体が架装した高速観光バスはその独特の?線型ボディとフロントウインドー形状の見た目から「オバQ」バスと呼ばれました 1980年にBU系の後継車のC系が登場しました。(「オバQ」を知らない人はWEBで検索してください)
|
|
ミニカーはダイヤペットの当時物で、1973年に発売されました。BU06型の低床式都営バスをモデル化しています。箱には1/40と明記されていますが、ミニカーの寸法から逆算すると1/45から1/50ぐらいとなりますので、一応1/50ということにしています。当時の都バスのカラーリングや「ワンマン」などの各銘板が再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ギミックとしては折り戸ドア/リアスライドドア/リアパネルが開閉し、ボディを傾けることで前輪の操舵ができます。ボディ側面の青ラインや各銘板は紙のシールなのですが、このミニカーは保存状態が良いのできれいなままです。(リアのナンバープレートは最初から付いていたオリジナルです) バリエーションとして大阪市営バス仕様(実在しないようですが)と幼稚園バス仕様もありました。 以下はフロントの拡大画像と折り戸ドア/リアスライドドア開閉ギミック動作画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() 以下はリアの拡大画像/リアパネルを開いたエンジン部の画像と前輪操舵ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1875 |
|
|
|
ISUZU GEMINI 1800LS COUPE 1979 JAPAN |
|
![]() DIAPET 1533 (G129) 1/40 107mm
実車諸元 画像参照
イスズ ジェミニ 1800LS クーペ 日本 1979
1971年にいすゞ自動車はアメリカのGMと資本提携しました。そのGMグループの世界戦略車のオペル カデット Cをベースとしてジェミニは1974年に登場しました。ベレットの後継車であることを示す為に、1975年まではベレット ジェミニと称していました。逆スラントのフロントを特徴とするカデット Cのデザインはほぼそのままで、4ドアセダンと2ドアクーペの2タイプがありました。エンジンはベレットの4気筒1.6L(100HP)を引き継ぎ、4段変速で最高速170km/hの性能でした。
1977年にヘッドライトを丸形から角形に変更し、1.8Lエンジンが追加されました。1979年にはフロントをスラントノーズ化して外観を一新し1.8Lディーゼルエンジンが追加され、さらにDOHC 1.8L(130HP)エンジンを搭載するスポーティなZZも設定されました。ジェミニはオペル カデットがベースだったのでトヨタ カローラなどの国産大衆車よりやや大柄でした。またヨーロッパ的でセンスの良いデザインが好評で、小型車市場でそこそこ人気がありイスズの主力車となっていきました。1985年にジェミニ 2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約77万でした。
|
|
ミニカーは1980年に発売されたダイヤペットの当時物です。1979年式でスラントノーズに丸型ヘッドライトを付けたスポーティ仕様1800LSをモデル化しています。ダイヤペットの協力工場の11番工場製で、実車のイメージを再現した良い出来ばえで、カデット Cがベースとなっていることが良くわかります。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミックで、さらにサンルーフが開閉するギミックも付いています。ジェミニ 初代の当時物のミニカーはこれだけです。最近のものでは、トミカ リミッテドが1981年式のZZ/R 1982年式のディーゼル ターボをモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/サンルーフ開閉と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1075 |
|
ISUZU PIAZZA 1981 JAPAN |
|
![]() JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV) No.127 1/43 101㎜
実車諸元 画像参照
イスズ ピアッツァ 日本 1981
イタル デザインのG.ジウジアーロがデザインし1979年のジュネーブ ショーに出品されたアッソ ディ フィオーリ(Asso di Fiori トランプのクラブのエースの意)をベースとして、117 クーペの後継車 ピアッツァが1981年に登場しました。(実車画像→ アッソ ディ フィオーリ 1979) 車体サイズは少し大きくなりましたが、サテライト式コクピット(メーターパネル左右の張り出した部分にライトやワイパーなどの操作スイッチが配置されている)のインテリアも含めてショーカーのデザインがほぼそのまま量産化されていたので、ピアッツァは非常に魅力的な車でした。
エンジンは117 クーペから引き継いだSOHC 4気筒2L/電子制御式DOHC 4気筒2L(135HP)で、5段変速/4段自動変速で最高速180km/h以上の性能でした。1984年にSOHCターボ(180HP)エンジンが追加され、1985年にドイツのチューナー イルムシャーが足回りをチューニングしたイルムシャー仕様、1988年にはロータスと技術提携したハンドリング バイ ロータスが設定されました。GM車を販売するヤナセでもピアッツァ ネロの名前で国内販売されました。欧米に輸出され北米市場ではインパルス(IMPULSE)という名前で発売されました。1991年の生産中止までに約11万台が生産されました。ジェミニ 3代目の派生車である北米市場向けのジオ ストームをベースにしてピアッツァ 2代目が1991年に登場しました。この車はイスズが開発した最後の乗用車でしたが、国内ではほとんど売れませんでした。(実車画像→ ピアッツァ 2代目 1991)
|
|
ミニカーは2010年に発売された国産名車コレクション製です。メーカーはノレブで、ノレブは2008年ごろにルミノ ブランドでアッソ ディ フィオーリやピアッツァ ネロも含めてピアッツァを数種類モデル化しており、これはその型を使っています。プロポーションが良くシャープな造形で、実車の雰囲気が良く再現されかなり良い出来ばえです。灯火類やホイール、サテライト式コクピットを再現したメーターパネルなど細部もリアルに出来ています。これ以外のピアッツァのミニカーはダイヤペットの当時物がありましたが、現時点(2019年)でもノレブ以外の量産ミニカーは無いようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) |
|
![]() ![]() 以下は1982年に発売されたダイヤペット製の当時物 ピアッツア (1/40 型番G4)の画像です。ダイヤペットの協力工場の中でもセンスの良い12番工場製で、全体的にシャープな造形で実車の雰囲気をうまく再現していて当時のダイヤペットとして出色の出来ばえでした。前述した117 クーペ同様にダイヤペットの傑作のひとつです。(実車が美しいデザインなので、ミニカーの型を作る職人さんも気合が入るのでしょう) ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するフルギミックです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/リアハッチバックの開閉画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() 以下は同じダイヤペット製のイスズ インパルス (1/40 型番G70)の画像です。輸出仕様のインパルスなので、上記の型番G4を左ハンドルに変えて、さらにホイールも変えてあります。これは元々イスズの海外向け販促品として製作されたものでしたが、一般向けにも1985年にダイヤペット20年記念モデルとして発売されました。その為ボンネットには20年記念のロゴシールが貼ってあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します) ![]() ![]() |
|
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1076 |
|
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2022 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.