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フェラーリ F355 GT イタリア 1994年
フェラーリ 348 TBの後継車としてF355が1994年に登場しました。(名前についているFに特に意味はないらしい) デザインはピニンファリーナで、先代の基本的なスタイルを継承しつつ、サイドのフィンが外され、リア後端がスポイラー状になり、テールライトが伝統の丸形4灯式になりました。エンジンは排気量を3.5Lに拡大し5バルブ化され、380HPにパワーアップしていました。当初のボディはクーペとタルガトップのGTSがありました。
1995年にフルオープンのスパイダーが追加されました。ハード/ソフトを切り替えられる電子制御可変ダンパー付サスペンション、1997年に追加された2ペダル式半自動変速システム「F1マチック」、標準装備のパワステなどのイージードライブを可能にする装備の充実、本革を使ったダッシュボートやエアコンによる居住性の向上などユーザー志向が功を奏してF355は大成功しました。公道も走れるレース仕様のF355 チャレンジが発売され、ワンメイクレースのF355 チャレンジ レースが行われました。1999年に後継車の360にモデルチェンジしました。
ミニカーは1995年に発売されたイタリアのバン製の当時物です。バンは主にイタリアのスポーツカーをモデル化していましたが、2006年に廃業しました。バンのミニカーはいずれも出来が良く、このF355も実車の雰囲気がうまく再現されていてかなり良い出来ばえです。フロントグリルやホイール中央のエンブレム、リアルな室内の造形、リアのエンジンカバーのスリットが抜けている点など細かいところまで凝った仕上げとなっています。ボディカラーの赤が少し暗いですが、この色が古典的なフェラーリの赤色(血の色)と聞いたことがあります。バンはオープン仕様のGTS/スパイダーとチャレンジ仕様など約70種類ほどのバリエーションを作っています。その他の当時物ではディテールカーのGT/GTSとそれのOEM品のコーギーのGTS 007仕様などがありました。当時物以外では、京商の1/18と1/43と1/64、イクソ、ミニチャンプス、トミカ リミッテドの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マクラーレン F1 イギリス 1994年
1960年代後半のカンナムで一世を風靡したマクラーレンは、グループ4スポーツカーへの参入を目指していました。グループ4の認証には50台を生産する必要があり、公道走行仕様も計画されていました。カンナム用のM6Bをベースにしたクーペボディの試作車 M6 GTが1969年に完成しました。しかし市販車としての完成度を高めていた開発途中の1970年に、B.マクラーレンが事故死しこの車の開発計画は頓挫してしまいました。(実車画像→ マクラーレン M6 GT)
その後1990年にマクラーレンの市販車部門としてマクラーレン カーズが設立され、高性能スポーツカー開発が再開されました。1994年にマクラーレン初の市販車 F1が登場しました。前方跳ね上げ式のドアでレースカーそのものの精悍なデザインのボディは、カーボン複合材のモノコックで非常に軽量でした。ミドシップ搭載するエンジンはBMW製のV型12気筒6.1L(627HP)で、当時の市販車では世界最高出力でした。最高速390km/h、お値段約1億円もほぼ世界一でした。
マクラーレン F1はこのような高性能車でしたが、従来のスパルタンな高性能車(フェラーリ F40など)とは違い市販スポーツカーとしての快適性や操縦性に重きを置いていました。ケンウッドのオーディオやエアコンが標準装備され、ドライバーシートが中央にある3人乗りシート配置は一人乗車時の重量バランスを考慮したものでした。またスペアタイヤを廃してトランクスペースをホイールベース内に収め、重量バランスを最適化し操縦性を高めていました。レース仕様のGTRは1995年ルマンで総合優勝し、1997年ルマンで総合2位になるなど活躍しています。1997年に生産中止となりました。
その後のマクラーレンの市販車としては、開発と生産を行った2003年のメルセデス ベンツ SLR マクラーレンがありました。2009年にはマクラーレン オートモーティブが設立され、2011年にMP4/12C、2012年にP1などが登場しています。
ミニカーは1995年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスとしては初期の物でしたが、ダイナミックなボディが良く再現されていてなかなかの良い出来ばえでした。室内も良く再現されていて、ドライバーシートが中央にありバックミラーが2つあることがわかります。ミニチャンプスにはレース仕様など約50種類ほどのバリエーションがあります。マクラーレン F1は人気があり、オートアート、イクソ、hpi レーシングなど多くのミニカーがあります。なお試作で終わったM6 GTをスパークとプレミアムXがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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サーブ 900S スウェーデン 1994年
1978年にサーブ 99の後継車としてサーブ 900が登場しました。主たる輸出先であるアメリカ市場の衝突安全基準に対応させる為に、99のボディ前後を延ばしてクラッシャブルゾーンを設け、同時にフロントのデザインをモダンにしてインテリアも一新しました。中身は基本設計が古い99のままでしたが、独特のクラシックなボディデザインをあまり変えなかったのが功を奏して人気がありました。4気筒2L(108HP)エンジンを縦置き搭載する前輪駆動車で、5段MT/3段ATで最高速172km/hの性能でした。当初は3/5ドアのハッチバックだけでした。(実車画像→ サーブ 900 1980)
1982年に2/4ドアのノッチバックセダンが追加され、1986年にソフトトップを持つフルオープンの2ドア4シーター コンバーチブルが追加されました。コンバーチブルは900のクラシックな雰囲気に良くマッチしたデザインでした。1987年のマイナーチェンジでノーズがスラントしてバンパーとより一体化したフロントグリルとなりました。エンジンの16バルブ化、ターボ チャージャー追加、ターボ用インタークーラー追加などの改良が行われ1993年まで生産されました。基本設計を変更せず1978年から1993年の15年間で約90万台が生産されました。
サーブ社は1969年にスウェーデンの商用車メーカー スカニア社(SCANIA)と合併し、サーブ-スカニア社となりました。その後1990年代にアメリカのGMから出資を受けてサーブ-スカニアから分離しGM傘下のサーブ オートモービル社となり、2000年からGMの完全子会社となりました。GM傘下の1994年にサーブ 900 2代目が登場しました。2代目はGM系列のオペル ベクトラのプラットフォームを流用していましたが、内外装のデザインはサーブの独特なスタイルを継承していました。エンジンは先代のDOHC 4気筒2L ターボ(185HP)/2.3L(150HP)に加えて、オペル オメガ用のDOHC V型6気筒2.5L(170HP)も設定されました。サーブ 900 2代目は1998年まで生産され後継車サーブ 9-3にモデルチェンジしました。(実車画像→ サーブ 900 1994)
ミニカーは2001年に発売されたミニカー付雑誌の元祖デルプラド製の世界の名車シリーズの一台です。年式が1994年となっていますので、サーブ 900 初代の最終型の高性能版900Sをモデル化しているようです。プロポーションが良く、スラントノーズ化されたフロントグリル、灯火類、室内などの細部もそこそこリアルに再現され、デルプラドのこのシリーズとしては良い出来ばえとなっていました。ほぼ同じ出来ばえのサーブ 900をユニバーサルホビーが発売していますので、これはそれを流用しているようです。これ以外のサーブ 900 初代のミニカーはBブラーゴの当時物 1/24と1/43、ノレブのターボとカブリオレ、イクソ系のトリプル 9のセダンとカブリオレ、ネオ(レジン製)のセダンとカブリオレなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 ラシーン タイプ II 日本 1994年
前述したBe-1などのパイクカーシリーズの流れを引き継ぐフルタイム4WDのSUVとしてラシーンが1994年に登場しました。この車も1993年の東京モーターショーに参考出品した試作車が好評だったことで市販化されました。当時の車は曲面的なデザインが主流でしたので、その流れとは逆の真四角の個性的なデザインが最大の特徴でした。1990年発売のサニー(B13)の4WD仕様をベースにしていたので、本格的な悪路走破性はなかったものの、全モデルがビスカスカップリングを用いたフルタイム4WDシステムを採用していました。なお名前のラシーンとは羅針盤からの造語だそうです。
室内にスペアタイヤを収納するタイプ I、上下2分割のバックドアの後方にスチールパイプ製スぺアタイヤ キャリアを装着するタイプ II、さらにフロントにフォグランプとグリルガードパイプが付くタイプ IIIがありました。1997年のマイナーチェンジでフロントグリルの意匠が変更され、タイプ IIIがタイプ Sとなりタイプ Aが追加されました。同時にDOHC 4気筒1.8L(125HP)エンジンを搭載しセンターデフを追加したフルタイム4WDシステムのアテーサ(ATTESA)を搭載するラシーン ftが追加されました。1998年に丸形4灯式ヘッドライトを採用しボディを3ナンバー規格に拡大し(全長4.15m 全幅1.72m)、DOHC 4気筒2L(150HP)エンジンを搭載した高性能版のラシーン フォルザが追加されました。2000年に生産中止となり、総生産台数は約7.3万台でした。個性的なデザインで専門店があるほど今でも人気があるようです。
ミニカーは2012年に発売された国産名車コレクション製です。ラシーン タイプ IIの初期型をモデル化しています。メーカーはノレブで、ノレブらしい上手い造形で個性的なデザインが良く再現されています。安価な雑誌付きミニカーながら、フロントグリルや灯火類、室内などの細部も良く再現されています。ノレブは自社ブランドのルミノ シリーズでは内装の仕上げレベルを上げて、タイプ I、タイプ II、マイナーチェンジ後のタイプ S、タイプ Aを発売しています。それ以外のラシーンのミニカーはハイストーリー(レジン製)のタイプ IIとフォルザがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ セリカ GT-FOUR T200型 日本 1994年
セリカ 6代目が1993年に登場しました。アメリカのデザインスタジオ CALTYのデザインで、先代のイメージを継承したボディに上級車レクサス クーペ風の4灯式ヘッドライトを付けたようなデザインとなりました。全モデルの車幅が拡大されて3ナンバー規格となり、カリーナ ED系と共通のシャーシは新設計され、ボディが拡大したにもかかわらず先代より軽量化されました。当初のエンジンはDOHC 4気筒2L(140HP/170HP)で、170HPの高性能版にはストラットサスペンションのキャンパー角変化を抑え操縦安定性を向上させた独自開発のスーパーストラットサスペンションが採用されました。
1994年にDOHC 4気筒2L ターボ(255HP)エンジンを搭載しフルタイム4WDのGT-FOURが追加されました。この車はWRCのホモロゲーションモデルでもありました。先代同様にアメリカで生産した電動開閉式幌を持つコンバーチブルが1994年に国内販売されました。またアメリカ限定であったセリカ 6代目のノッチバッククーペをベースにしてコロナ クーペ風のヘッドライトを持つカレンが姉妹車として1994年に追加されました。(実車画像→ トヨタ カレン) 1997年のマイナーチェンジでエンジンが改良され、パワーと燃費が大幅に向上しました。1999年に7代目にモデルチェンジしました。
セリカ 6代目 GT-FOURによる1995年のWRC参戦は車両開発が難航した上に、レギュレーションに抵触して1年間の出場停止処分となりました。その為セリカによるWRC参戦は6代目で終わり、カローラ 8代目のWRC仕様が後継車となりました。
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。プロポーションが良く実車の雰囲気はうまく再現されています。なおリアのスポイラー周りの造形は良くできていると思いますが、正面から見たときにフロントフェンダーが少し膨らみすぎのような気がします。安価な雑誌付きミニカーですから室内は無彩色でインパネ周りも値段なりの出来ばえです。これ以外のセリカ 6代目のミニカーはダイヤペットの当時物、CM'Sのラリー仕様、トロフューのラリー仕様、デルプラドの名車コレクション、トミカ プレミアム、ミニチャンプス、レジン製ではhpiレーシングなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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