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フォード エスコート MK V RS コスワース ドイツ 1992年
1990年にフォード エスコート 5代目が登場しました。リアサスペンションを独立式からトーションビームに簡略化するなどシャーシは新設計でしたが、ボディは先代のスタイルを継承したものであまり変わりばえしませんでした。ボディ形式は3/5ドアハッチバック、5ドアワゴン、3ドアバン、2ドアカブリオレで、ノッチバックの4ドアセダンはオリオン(オライオン)という別の名前が付いていました。(オリオン 初代はエスコート 3代目のノッチバック版として1983年に登場) 当初のエンジンは先代と同じ4気筒1.3L/1.4L/1.6L、4気筒1.8Lターボディーゼルでした。
エスコート 5代目は先代と変わりばえのしないスタイルやエンジンのせいで、当初の評判は良くありませんでした。1991年にシエラ用のDOHC 4気筒2L(150HP)エンジンを搭載した高性能版 RS2000が登場しました。1992年のマイナーチェンジでフロントグリルが変更され、新設計のDOHC 4気筒1.8L(130HP)エンジンが追加され、それを搭載した高性能版 XR3iが登場しました。さらにDOHC 4気筒2L(227HP)ターボエンジンを搭載し4輪駆動化したラリー仕様車のRS コスワース(シエラ RS コスワースの後継車)も設定されました。
これらの高性能版追加によるスポーティなイメージでエスコートは人気を取り戻し、イギリスのベストセラーカーに復活しました。1992年以降の後期型では4ドア版もオリオンではなくエスコートになりました。この当時からエスコート クラスにもパワーステアリング、パワーウインドウ、エアコン等が装備されるようになりました。1996年にはフロントグリルや内装を変更した6代目にモデルチェンジしましたが、中身は5代目のままでした。1998年に後継車のフォーカスが登場し、1968年の初代から30年以上続いたエスコートの名前は2002年に消滅しました。(実車画像→ フォード エスコート MK VI 1997) ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。派手なリアスポイラーが付いたRS コスワースをモデル化しています。ミニチャンプスとしては初期の物ですが、プロポーションが正確で良く出来ていました。ボンネット上のパワーバルジ、灯火類、リアスポイラー、室内などの細部もリアルに再現されています。なおこの頃のミニチャンプスはヘッドライトの背面に銀塗装していましたのでヘッドライトが透明ではないような感じに見えます。ミニチャンプスは1/18も含めてラリー仕様のバリエーションなど30種類ほどRS コスワースをモデル化しています。エスコート 5代目のミニカーはシャバックの当時物で5ドアハッチバック/2ドアカブリオレ/ワゴン/4ドアセダン(オリオン)があり、それ以外はRS コスワースのラリー仕様車がほとんどですが、ブラーゴ、イクソ、CM'Sの1/64などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ 155 ツインスパーク 2.0 イタリア 1992年
アルファ ロメオ 75の後継車として155が1992年に登場しました。フィアットグループの開発プロジェクト「ティーポ3」で開発された車で、フィアット テムプラ 、ランチア デドラとは姉妹車でした。(実車画像→ フィアット テムプラ、ランチア デドラ) 大胆なウエッジシェイプのボディは個性的でアルファ ロメオらしさがありました。155での最大の変更点は前輪駆動方式を採用したことで、スポーツ志向のユーザーには不評だったようです。ボディはセダンのみで、当初のエンジンはツインスパーク 4気筒1.7L/1.8L/2L(143HP)/2Lターボ(190HP)、V型6気筒2.5L(166HP)、4気筒1.9Lターボディーゼルでした。2Lターボを搭載する最上級車 Q4はランチア デルタ HFと同じ4WDシステムを採用していました。
1995年のマイナーチェンジで後期型となり、前輪のトレッドが拡大され前後フェンダーがブリスターとなり車幅が広がりました。豪華仕様のスーパー、スポーティなスポルティーバが設定され、2LエンジンはDOHC 4気筒2L(150HP)エンジンに切り替わりました。モータースポーツ関係ではV型6気筒2.5Lをチューンしたレースカー 155 V6 TIがイタリアやドイツなどのツーリングカーレースで活躍しました。1997年にアルファ ロメオ 156にモデルチェンジしました。
ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスらしいそつの無い造形で、ウエッジシェイプのボディがうまく再現されていました。室内などの細部もリアルに仕上げてあり良く出来ていました。ただアルファ ロメオの特徴であるフロントグリル/エンブレムのクロームモールがなくあまり目立たないのが今一つです。(1/43サイズのミニカーでは特徴的なエンブレムなどは多少オーバースケール気味で目立つように作るのが良いのですが) ミニチャンプスは155のレース仕様もたくさんモデル化しています。これ以外の155のミニカーはARS モデル、ヘルパの1/87、京商の1/64などがあります。レースで活躍したことを反映してオニキス、hpi racingなどでレース仕様がたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ 456 GT イタリア 1992年
長く生産された2+2座の豪華GTフェラーリ 412の後継車としてフェラーリ 456が1992年に登場しました。V型12気筒エンジンをフロント搭載する旗艦として全面的に新設計されました。鋼管スペースフレームにアルミ製ボディを載せた構造で、ボディはピニンファリーナのデザインでした。4座の為キャビン部分が大きめですが、1970年代の365GTB デイトナのイメージを踏襲したそうです。エンジンは新設計のDOHC 4バルブ V型12気筒5.5L(436HP)で、最高速は300km/hを超える高性能でした。
412より短くなったホイールベースと、トランスアクスル方式による前後重量配分の適正化でスポーツカーとしての操縦性も向上していました。内装は本革張りのシートなど豪華で、後席も+2以上の居住性がありました。当初は6段変速のGTだけでしたが、1996年に4速自動変速のGTAが追加されました。1998年のマイナーチェンジでフロントグリルやボンネットのエアインテークなどの意匠や内装が変更され、名前が456Mに変更されました。2004年に612 スカリエッティにモデルチェンジしました。
ミニカーは1994年に発売された初期のミニチャンプス製です。全体的には良くできていて、室内などの細部も良く仕上げてあります。ただ個人的にはフロントやボンネット周りの雰囲気がいまひとつのように感じます。ミニチャンプスはドイツ車を作らせるとそつのない造形に仕上げるのですが、1990年代以前のイタリア車やフランス車を手掛けると何となく雰囲気が合わない出来ばえの物があります。(これは国民の芸術的センスの違いが関係するのでしょうか?) これ以外の456のミニカーはブラーゴの1/18と1/43、バン、ディテールカー、イクソなどがあります。1990年代はまだ複数のメーカーがフェラーリの量産ミニカーを作っていたのですが、最近はライセンス制限でブラーゴ(以前はマテル)しか作れないようになりました。(競争がない状況は品質や価格で問題が多いので、あまり好ましくないですが) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ジャガー XJ220 イギリス 1992年
ジャガー XJ220のプロトタイプはジャガーの技術者やデザイナーの余暇の趣味として製作され、1988年のバーミンガム モーターショーで発表されました。市販予定はなかったのですが、注文が殺到しジャガーとレーシングチーム TWR(トム ウォーキンショー レーシング)が連携して市販されました。エンジンやシャーシは当時のグループCカー XJR-10をベースにしていました。DOHC 6気筒3.5Lツインターボ(550HP)エンジンをアルミハニカム構造のシャーシにミドシップ搭載し、サスペンションはダブルウィツシュボーン式とレースカーそのままの構造でした。(実車画像→ ジャガー XJR-10)
ただし内装はコノリーレザーを使ったジャガー伝統の豪華な仕様となっていました。(さすがにウッドパネルは使っていなかったですが) 名前が示すように最高速220マイル/h(352km/h)が目標でしたが、実際には216マイル/h(346km/h)で、それでも当時世界最速でした。市販化に時間がかかり、実際に販売されたのは1992年でした。その間に市場は不況になり、さらに前述のTWRが1990年に開発したレースカーの公道仕様車 XJR-15(V型12気筒6L(450HP)エンジン)と競合することになりました。その為、販売台数は約280台と当初の予想ほどは売れませんでした。(実車画像→ ジャガー XJR-15)
ミニカーは1994年に発売されたミニチャンプス製です。実車のイメージが実にうまく再現されていて、良く出来ていました。リアライト周りや室内などの細部もリアルに出来ていました。リアカウルの透明なフードの下に見えるエンジンもそこそこ良く再現されています。これ以外のXJ220のミニカーはレース仕様も含めてディテールカー、デルプラドの世界の名車シリーズ、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 マキシマ J30型 日本 1992年
北米市場向けの日産の最上級車としてダットサン 810 マキシマ (G910型)が1981年に登場しました。ブルーバード 6代目(910)がベースで、エンジンルームを延長して6気筒2.4Lエンジンと6気筒2.8Lディーゼルエンジンを搭載していました。フロントグリルが変更され北米仕様の大型バンパーを装備し、エアコンやカーステレオを標準装備しサンルーフなどのオプション装備も揃っていました。1984年からはダットサン マキシマから日産 マキシマに名前が変更されました。(実車画像→ ダットサン マキシマ 1981)
1984年に日産 マキシマ 2代目 (U11)が登場し、この車は国内市場でもブルーバード マキシマとして販売されました。ブルーバード 7代目(U11)をベースとしていたので前輪駆動車となり、延長されたエンジンルームにはV型6気筒2Lターボ(北米向けはV型6気筒3L)エンジンが搭載されました。1986年のマイナーチェンジで前後の意匠が変更されました。1987年に北米仕様にもワゴンが追加され、国内の車名がブルーバード マキシマからマキシマに変更されました。1987年にブルーバードは8代目(U12)にモデルチェンジしましたが、マキシマはそのまま生産されました。
1988年にマキシマ 3代目(J30)が北米と日本で登場しました。基本スタイルは先代を踏襲しつつも、大型化して3ナンバー規格の幅広ボディに変わりました。エンジンはV型6気筒3L(160HP)を搭載していました。1989年にスポーティ仕様のSEが設定されました。1991年のマイナーチェンジでエンジンがDOHC化(195HP)されました。1994年に北米向けマキシマは4代目(A32)にモデルチェンジし、国内向けマキシマはセフィーロ(A32)に統合されて販売中止となりました。(実車画像→ 日産 マキシマ 1995)
日産 ブルーバード 9代目(U13)が1991年に登場しました。ボディは先代を踏襲しつつ全体に丸みが付いたデザインに一新され、セダンのSSS/EEXとピラー付のハードトップのARXがありました。セダンは車高が高めで室内が広く、ハードトップはデザイン重視で車高が低めで国内では売れ筋でした。エンジンは4気筒1.6L/1.8L/2Lと4気筒2Lディーゼルがあり、駆動方式はFFと4WD(アテーサ)でした。1993年のマイナーチェンジでフロントの意匠が変更され、4気筒2.4Lエンジン(ブルーバード初の3ナンバー車)が追加されました。1996年にブルーバードとしては最終型の10代目(U14)にモデルチェンジしました。(実車画像→ 日産 ブルーバード 1991) (実車画像→ 日産 ブルーバード 1996)
ミニカーは1993年頃に発売されたAHC(DOORKEY)製です。マキシマ 3代目(J30)の欧州仕様をモデル化しているようです。AHC(DOORKEY)とはオランダのメーカーであるAHC MODEL社(又はAR-GEE社)のブランド名DOORKEY(ドアキー)という意味です。1980年代後半に登場したDOORKEYブランドのミニカーは50種類ほどあり、日本車もトヨタや日産など10種類ほどがモデル化されていました。このマキシマは全体的なプロポーションは悪くないのですが、肝心のフロントグリル/ヘッドライト周りの造形が実車にあまり似ていないので今一つの出来ばえです。ドア開閉ギミック付きで、室内はそこそこ良く再現されています。これ以外のマキシマのミニカーは2022年現在でもこのAHC(DOORKEY)製とホットホイールの1/64しかないようですので、車種的には貴重なミニカーといえるでしょう。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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