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日産 パオ 日本 1989年
1980?代のバブル景気の下で各自動車会社から個性的なスタイリングの車が登場したことがありました。昔の車に似せたレトロなデザインから前衛的なデザインまで色々ありましたが、それらはまとめてパイクカー(PIKE CAR '尖ったクルマ')と呼ばれていました。マーチ初代をベースにしたパイクカーの第2弾としてパオが登場しました。パオは1987?の東京モーターショーに参考出展され、パイクカー第1弾のBe-1同様に人気が高く1989年に市販化されました。パオは1950-1960年代のフランス車あたりをイメージしたようなレトロなデザインが特徴でしたが、全体のフォルムは近代的なハッチバックスタイルでした。
外観では丸形ヘッドライト、スチール製バンパー、補強リブのあるボンネット/ドア、カバー付きのドアヒンジ、上下2分割のリアサイドウィンドー、上下2分割で開くバックドアなどがレトロな雰囲気で、内装も簡素なインパネに大型の丸形メータ、細い2本スポークのステアリングホイールなどレトロでした。屋根が開くキャンバストップ仕様がありました。4気筒1L(52HP)エンジンを搭載する前輪駆動車で、古いフランス車のような柔らかい乗り心地にサスペンション設定されていたそうです。Be-1は1万台の限定生産でしたが、パオは3ヶ月間の期間限定受注で約5万台が販売され日産のパイクカーの中では一番多く生産されました。
ミニカーは2008年に発売された京商 Jコレクション製です。ミニカーは買いそびれて持っていないので、ここではWEBショップの画像を借用させていただきました。画像で見ただけですが京商 Jコレクションの標準的な良い出来ばえで、実車の雰囲気がうまく再現されていると思います。京商 Jコレクションにはキャンバストップ仕様もありました。これ以外のパオのミニカーはダイヤペットの当時物 1/40とアンチモニー製の置物的な物 1/40、コナミの1/64がありました。
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日産 エスカルゴ 日本 1989年
1980年代のバブル景気の下で各自動車会社から個性的なスタイリングの車が登場したことがありました。昔の車に似せたレトロなデザイン(日産 パオなど)から、前衛的なデザイン(トヨタ WILL)まで色々ありましたが、それらはまとめてパイクカー(PIKE CAR '尖ったクルマ')と呼ばれていました。エスカルゴは1989年に登場した商用車のパイクカーでした。フロントの顔つきを含めて車体全体をカタツムリの形に似せた高い車高のボディが特徴で、4人乗りで簡易的なリアシートを畳むと広い荷室になりました。このエスカルゴ(S-CARGO)という名前はフランス語のESCARGOT(エスカルゴ:カタツムリの意)と英語のCARGO(カーゴ:貨物の意)を組み合わせたものでした。
パルサー初代(前輪駆動車)の商用バンをベースにして、後輪サスペンションをトーションバーを使ったトレーリングアーム式に変更することで荷室の床を低くし、高い車高と合わせて広い荷室を実現していました。荷室側面に丸い窓のあるタイプと、キャンバストップで屋根を開放できるタイプがありました。広い車体側面に会社のロゴが大きく表示でき、変わった外観で人目を引くので宣伝用の商用車として需要があったようです。限定生産された乗用車のパイクカーとは異なり予約された分は全て販売され、1990年までに約1万台が販売されました。
ミニカーは1989年に発売されたダイヤペットの当時物です。ダイヤペットの協力工場の13番工場製で、キャンバストップ仕様をモデル化しています。縮尺が1/32と中途半端なのが今一つですが、フロントの愛嬌のある顔つきや変わった形のボディなど実車がリアルに再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良く出来ていました。室内は簡単ですが特徴であったセンターメータとインパネから生える自動変速シフトレバーが再現されています。サイドウィンドー付ドアと大きなリアゲートが開くギミック付きです。ダイヤペットは金属(アンチモニー)製の置物的なインゴット シリーズでもエスカルゴ(1/40)をモデル化していました。これ以外のエスカルゴのミニカーはスパーク(レジン製)が2019年に発売しています。 以下はフロントの拡大画像とリア/リアゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 スカイライン GT-R R32型 日本 1989年
1989年に日産 スカイライン 8代目(R32)が登場しました。やや大人しいデザインであった先代から角形ヘッドライト/スラントノーズは継承しつつ、ボディをスリム化してシャープなデザインとなりました。また全モデルに丸形4灯式テールライトが採用されました。先代同様にシャーシはローレル(C33型)と共用し、4ドアセダンと2ドアクーペの構成でワゴンはなくなりました。エンジンは4気筒1.8L(91HP)、6気筒2L(125-155HP)/2Lターボ(215HP)が搭載されました。1991年のマイナーチェンジで、フロントグリルやバンパーの意匠が小変更され、DOHC 6気筒2.5L(180HP)エンジンが追加されました。
1989年にDOHC 6気筒2.6Lターボ(280HP)エンジンを搭載し、4輪の駆動力を電子制御する4輪駆動システム(アテーサE-TS)を採用したGT-Rが16年ぶりに復活しました。1990年にはグループAのホモロゲーション用モデルとしてGT-R ニスモが発売されました。R32 GT-RはR31 スカイライン GTS-Rの後継としてレースに参戦し、国内のレースを席巻しました。ボディのスリム化で室内が狭くなりファミリーユースのユーザーが減ったことで販売台数は先代より減ったようです。ただその反面スリムな外観はマニアには評判が高く、現在でも大柄になった後継のR33よりも人気があるようです。1993年にスカイライン 9代目(R33)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1997年に発売されたエブロ製のGT-Rです。エブロらしいセンスの良いリアルな造形で、実車の雰囲気がよく再現されていました。ヘッドライトやテールライトなどの細部はリアルですが、室内の造形は現在の感覚ではやや物足りない気もします。スカイライン R32の当時物ミニカーとしてはすべてがGT-Rですが、ダイヤペット、トミカ、ロッソ(ROSSO)などがありました。当時物以外のGT-Rではエブロのレース仕様、京商の1/18と1/43と1/64、トミカ、トミカ リミッテド、オートアートの1/18、国産名車コレクション、ごく最近のレジン製(hpiレーシング、イグニションモデル、MARK43)など非常にたくさんあります。GT-Rではない2/4ドアのGTSは、トミカ リミテッド、 ハイストーリー( レジン製)、京商などがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 フェアレディ Z 300ZX Tバールーフ Z32型 日本 1989年
1989年にフェアレディ Z 4代目(Z32型)が登場しました。先代までのロングノーズ/ショートデッキのスタイルから脱却し、キャビンが前進したワイド/ロー(低く幅広い)のスタイルに変わりました。流行りのリトラクタブル方式ではないボディラインに沿って埋め込まれた薄いヘッドライトも独創的でした。先代同様に2シーターと4シーターの2by2(Tバールーフ仕様のみ)があり、1992年にはフルオープンのコンバーチブル(2シーターのみ)も設定されました。エンジンは当時国内では最強であったDOHC V型6気筒3L(230HP)ターボとそのツインターボ仕様(280HP)が搭載されました。なお海外ではフェアレディという名前は付けず日産 300ZXでした。
米国仕様の3Lツインターボエンジンは300HPでしたが、国内では運輸省の指導で280HPに自主規制されました。この国産車のエンジン最大出力自主規制は2004年頃まで続いたのですが、そのきっかけを作ったのがこのZ32でした。1993年のマイナーチェンジで、リアスポイラーが大型のウイングタイプに変更されました。1998年のマイナーチェンジでも、フロントバンパーやリアスポイラーが小変更されました。2000年に生産中止となり、2002年のフェアレディ Z 5代目(Z33)の登場まで一時的にフェアレディ Zの後継車が消えました。
ミニカーは鉄道模型で有名な株式会社カトーが、1993年頃に発売したものでプラスチック製です。300ZX 2シーター Tバールーフ仕様をモデル化しています。(同時期にカトーはトヨタ スープラもモデル化しています) プラモデルの完成品のようなミニカーで塗装されていないのでボディの質感はいまひとつでした。その質感とヘッドライトの造形がいまひとつなのを除外すれば、リアルな造形で実車の雰囲気がうまく再現されていたので、Z32の1/43ミニカーとしては2024年現在でも第一級の出来ばえです。底板はダイキャスト製ですので適度の重さがあり、通常のプラスチック製のような安っぽい感じはしません。ドアとボンネットが開閉しますが、閉じた状態では隙間が無く非常に緻密な仕上がりです。(これは塗装していないプラスチック製の長所です) また室内やエンジンもリアルに再現されていて、老舗鉄道模型メーカーの優れた技術力が発揮されていました。
なおプラスチック製ミニカーは長期保存で変形する心配がありますが、これは約25年以上経った現在でも全く変形していません。理由は耐久性のあるプラスチック(ABS樹脂)を使っているからでしょう。カトー以外の当時物ミニカーとしては、ダイヤペットの1/40、トミカの1/59、ディテールカーのクーペとコンバーチブルなどがありました。当時物以外では、京商の1/43と1/18、国産/日産名車コレクション、レジン製ではWIT'Sやイグニッションモデルなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 インフィニティ Q45 G50型 日本 1989年
1989年に日産はアメリカの高級車市場向けにインフィニティ ブランドを立上げ、その最上級車としてインフィニティ Q45 (G50型)が登場しました。同時にその日本仕様が国内では日産 インフィニティ Q45として販売されました。外観のデザインは「ジャパン オリジナル」というキャッチフレーズで独自性を打ち出し、高級車に付き物の大きなフロントグリルをなくし、グリルレスのノーズにインフィニティのロゴが取り付けられているなど個性的でした。内装も漆塗りのインパネがオプション設定されるなど和風の技術が使われていました。エンジンは当時の国産最強のDOHC V型8気筒4.5L(280HP 北米300HP)を搭載し、足回りも全輪マルチリンクの油圧式アクティブサスペンションを装備するなどスポーティでした。
北米仕様のインフィニティ Q45は4輪操舵システムを装備したツーリング仕様のQ45tがあるなど、国内仕様よりパーソナルな性格の車となっていました。1993年のマイナーチェンジで、評判の良くなかったグリルレスのノーズに一般的なフロントグリルが取り付けられ、当初のキャッチフレーズは継続できませんでした。1996年に 北米ではQ45 2代目(FY33)にモデルチェンジし、国内では1997年にシーマ(FY33)に統合されてインフィニティ Q45は生産中止となりました。なお1990年にはインフィニティ Q45 (G50型)をベースにしたプレジデント 3代目(JG50型)が登場しましたが、プレジデントには最初からフロントグリルが付いていました。(実車画像→ 日産 プレジデント 1990)
ミニカーは2009年に発売されたアシェット 日産名車コレクション製で、メーカーはノレブです。安価な雑誌付きミニカーでしたが、ノレブらしいそつのない造形でプロポーションが良く、特徴的なフロント周りがうまく再現されているなど良い出来ばえでした。室内などの細部もそこそこ良く再現されていました。なおノーズのインフィニティのロゴが大きめなのは良いのですが、ワイパーは太すぎてやや目障りです。これと同じ物の色違い(白 以下に掲載)が国産名車コレクションのNo.147でも発売されました。これ以外のインフィニティ Q45のミニカーはダイヤペットの1/40、ハイストーリー(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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