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ホンダ バモス 4 日本 1970年
前述したホンダ TN360のパワートレーンを使った、オープンカーの軽トラック バモス ホンダが1970年に登場しました。ちなみに正式名称はバモス ホンダで、ホンダ バモスではありません。(当サイトでは車名のデータベース検索の都合で、ホンダ バモスと表記しています) 外観は外国のリゾートで使用されるビーチバギーのようなデザインで、フロントに取り付けたスペアタイヤが特徴でした。座席部分を覆う幌付で2人乗りのバモス 2と4人乗りのバモス 4、荷室を含めて全体を幌で覆うバモス フルホロがありました。ドアはなく転落防止バーが付き、シートは全てベンチシートで、計器類やスイッチは防水防塵仕様でした。
TN360がベースでしたので、空冷2気筒360cc(30HP)エンジンを座席下にミドシップ搭載した後輪駆動車で、4WDではないので悪路走破性は軽トラック並みでした。当時のレジャーブームに乗じて作られたようですが、幌とベンチシートによる居住性は良くなかったでしょうし、ジープのような走行性能もなかったのでほとんど人気がなかったようです。1973年まで生産されましたが、総生産台数は約2500台でした。1999年にバモスの名前を復活させたバモス 2代目が登場しました。こちらは軽の1ボックス車で、エンジンをミドシップ搭載した4WD仕様でした。2018年まで長期にわたって生産されました。(実車画像→ ホンダ バモス 2007)
ミニカーは2006年に発売されたエブロ製です。この当時のエブロは国産の旧車/現行車を意欲的にモデル化していて、いずれも当時の最高級レベルの出来ばえでした。(最近はレーシングカーがほとんどなので、出来は良いのですがあまり買わなくなりましたが) このバモスホンダも実車の雰囲気が良く再現され、室内などの細部もリアルに仕上げられていて良く出来ています。脱着可能な幌が付属しているのもエブロらしい楽しいギミックです。エブロはバモス2とバモスフルホロもモデル化しています。エブロ以外ではトミカとトミカ リミッテド、国産名車コレクションがあります。バモス 2代目は童友社が1/64でモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ホンダ Z 日本 1970年
1970年にホンダ N360をベースにして軽初のスペシャリティカーとしてZが登場しました。傾斜したウインドシールドを持つクーペスタイルはホンダ内製のデザインだったそうですが、実にかっこいいグッドデザインでした。樹脂枠の付いた特徴的なテールゲートの形状から「水中めがね」と呼ばれました。N360と同じ空冷2気筒354cc(31-36HP)エンジンで、4/5段変速で最高速120km/hと高性能でした。最上級仕様のGSには軽初の5段変速機、前輪ディスクブレーキ、ラジアルタイヤが標準装備されるなど、それまでの軽とは一線を画する車でした。
1971年にN360後継のライフがベースとなりホイールベースが延長され、エンジンが水冷に変更されました。1972年にはBピラーのないハードトップになりました。1973年のオイルショックによる不況と排ガス規制の為、1974年に後継車なきまま生産中止となりました。N360同様に空冷600ccエンジンを搭載した輸出仕様の600 クーペ(Z600)が、欧州や北米に輸出されました。1998年にはエンジンをミドシップ搭載した4WD仕様の軽SUVにZの名前が復活しました。(実車画像→ ホンダ Z 1998)
ミニカーはトミカ ダンディの当時物で、1972年に発売されました。1/38と中途半端なスケールですが、当時のミニカーとしてかなり良い出来に仕上がっていました。ボンネットとドアの開閉ギミック付です。当時の軽自動車は人気があった車でもあまりミニカー化されていないので、これ以外の国産の当時物ミニカーはありませんでした。なお出来はあまり良くないですが、イタリアのポリトーイが輸出仕様の600 クーペを1/43と1/25でモデル化していました。イタリアのミニカーメーカーがモデル化したということは、イタリアでもホンダ Zが注目されていたということの証しでした。当時物以外では京商のポリストーン製、エブロ、コナミの小スケール、国産名車コレクションなどがあります。トミカ リミッテドあたりでも是非モデル化してもらいたいです。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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スズキ ジムニー LJ10型 日本 1970年
軽自動車ながら本格派4輪駆動車のスズキ ジムニー 初代は1970年に登場しました。ジムニーが開発されたいきさつは、かつて軽オート3輪車を製造していたホープ自動車(後継社のホープ社は2016年に倒産)が開発した軽四輪駆動車「ホープスター ON型4WD」の製造権を、当時のスズキの常務(後に社長)であった鈴木修氏が買い取ったことから始まりました。鈴木氏はホープスターの優れた悪路走破性能に着目し、実用車としての将来性を見抜いていたのです。(実車画像→ホープスター ON型4WD)
ホープスターをベースにして、自社部品を流用したコストダウンなどスズキ流の変更が行なわれてジムニーは商品化されました。ボディは頑丈なラダーフレーム構造で、サスペンションは全輪リジッドアクスル(固定車軸式)を採用した本格派4WDでした。(最新のジムニーも同じ構造です) エンジンは空冷2サイクル2気筒359cc(25HP)を搭載し、4段変速で駆動方式はパートタイム式4WDでした。タイヤは16インチの大径の物で、作業車として使えるように変速機にPTO(動力取出し機構)が組込まれていてウィンチが使えました。 ボディのデザインは当時の4WD車の定番であったジープを模していますが、軽自動車サイズにうまくまとめていました。本格派4四輪駆動車並みの機動性を備えた維持費が安い軽自動車 ジムニーは市場で高い評価を受けて商業的に大成功しました。
初代 ジムニーは軽自動車規格変更への対応など改良が施され1982年まで生産されました。以下はその改良の簡単な概要です。
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サビエム SM 300 カートランスポーター フランス 1970?年
戦後のルノーは財政難で大型商用車の生産ができず、戦前のような商用車市場のリーダーではなくなっていました。そこでルノーは戦前からの商用車メーカーであったソミュア(SOMUA)とラティル(LATIL)を買収して、自社の商用車部門と統合して子会社のサビエム(SAVIEM : Société anonyme devéhicules Industriels et d'Equipements Mécaniques 産業車両機械有限会社)を1955年に設立しました。サビエムには大型トラック/バスから小型商用バンまで幅広いモデルがありました。
代表的なモデルとしては、1965年に登場した小型商用車のSG2(Super Goélette)、小型/中型トラックのSG4/5(Super Galion)とその後継車で1975年登場のJ、1977年に登場した中型/大型トラックのH、バスのSC(SAVIEM-CHAUSSON)などがありました。サビエムは1975年にシトロエン傘下のトラックメーカー ベルリエを買収して1978年にルノー V.I.(ビークルズ インダストリーズ)と名称変更しました。その後ルノーのバス部門は分離独立して、イタリアの商用車メーカー イヴェコ(IVECO)と合併してイリスバス(IRISBUS) となりました。2002年にルノー V.I.はボルボに売却され、ルノー トラックスと改名しました。
ミニカーは1974年に発売されたソリド製の当時物です。トレーラーを連結した大型のフルトレーラー方式のサビエム カートランスポーターをモデル化しています。サビエムのフロントグリル 右下には「SM 300」のロゴが表示されていますので、同社のSM 300というモデルであることが分かります。カートランスポーターに表示されている「CAUSSE WALON」とは当時のトラック輸送会社の名前です。全長が18mを超えるヨーロッパ仕様の大型フルトレーラーですので、ミニカーも全長422㎜の大きなサイズとなっています。同じ縮尺の乗用車8台を積載でき、実車同様の積載方法が再現できます。トラクターはキャブを持ち上げることが出来るギミック付きで、牽引するトレーラーは固定ボルトを外すと分離することが出来ます。細部までとても良く出来ているのですが、残念なことに当時のソリド製ミニカーのほとんどに発生したプラスチック製ホイールが溶解する不具合の為、ホイールが完全に変形しています。(ミニカーの材質と経年変化の参照ページ→ ホイールの溶解) ホイール変形の対策を施した物や色違いのバリエーションがいくつかありました。これ以外のサビエムのミニカーはソリドのSG4、ノレブのSC1 バス、ブレキナのSG2 1/87などがあります。 以下はトラクターのフロント/リアの拡大画像とキャブを持ち上げたエンジンルームの画像です。エンジンルームにはV8エンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード カプリ MK I ドラッグスター 'THE SANTA POD Glow-Worm' イギリス 1970?年
ドラッグレース(DRAG RACE)とは停止状態からスタートし一定の距離を走り抜けるまでの時間を競うモータースポーツです。単純に速さを競うレースで、元々はアメリカの若者が夜間に行っていた路上レースに端を発するようです。レースに使用するマシンをドラッグスター(又はドラッグカー、ホットロッドなど)と呼び、バイク、乗用車、トラック、セミトレーラーのトラクターヘッドまで多種多様な外観の車(中身は全くの別物)が使われます。走行する距離は特に決められていませんが、1/4マイル(約402m)で行われることが多く、日本では400mのレースをゼロヨンと呼んでいます。(参照ページ→ ドラッグレースの動画)
ミニカーは1971年に発売されたコーギー製の当時物で、前述した型番303のカプリの型を流用して作られました。SANTA PODとはレースが行われるレース場の名前で、Glow-Wormとは「発光する芋虫?」の意でこの車の愛称のようです。モデルとなった実車は実在し外観はある程度忠実にモデル化していますが、内部構造などはコーギーが見た目重視で創作した部分があるようです。実車はボディを持ち上げて内部を見ることができますが、ミニカーもフロントバンパーを押すとスプリングでボディ全体が跳ね上がるギミックが付いています。内部はV型8気筒エンジンを搭載したシャーシが再現されていて、ドライバーも乗っています。ホイールはコーギーの初期のフリーホイール「Whizzwheels」ですが、外観はドラッグスター風になっています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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