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三菱 トレディア 日本 1982年
三菱 トレディアはミラージュ IIをベースにしたセダンで、前述したコルディアと同時に1982年に発表されました。自社のランサー フィオーレと競合する車で、多分フィオーレよりも上級な車という位置づけだったのでしょうが、あまり存在感のない車でした。エンジンはコルディアと同じ4気筒1.8L(135HP)/1.6L/1.6Lターボ(115HP)と1.4Lを搭載し、3段AT/5段MTで最高速165km/h(1.8L)の性能でした。
コルディア同様にマイナーチェンジでパートタイム4輪駆動仕様が追加されるなどしましたが、目立った特徴がなかったこともあって営業的には失敗した車だったようです。1987年に生産中止となりコルディア同様に一代限りの車となりました。
ミニカーは1982年に発売されたダイヤペットの当時物です。これも元々は販促用ノベルティとして作られたもので、コルディアと同じ11番工場製です。このトレディアはフロントグリルなどはまずまずの良い出来ばえですが、キャビン部分がやや小さ目な感じがしてプロポーション的にいま一つです。塗装の下地処理が悪かったのでしょう、経年変化で左前フェンダーなど塗装の一部が荒れています。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。実車の人気がなかったことを反映して、コルディアのミニカーはこの当時物しかありません。三菱が販促用ノベルティとして使わなければ、トレディアのミニカーはたぶん作られなかったことでしょう。 以下はフロント/ボンエットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 パジェロ 日本 1982年
三菱を代表するSUV(スポーツ ユーティリティ ビークル) パジェロが1982年に登場しました。ピックアップトラックのフォルテをベースにした本格派のアウトドア用4輪駆動車で、ジープの居住性を向上させたような車でした。当初は4ナンバーの商用車登録で、ハードトップとキャンバストップの2タイプがありました。エンジンは4気筒2L、2.3Lディーゼル、2.3Lディーゼルターボ(95HP)の3種類、5段変速、駆動方式はパートタイム4WD、最高速145km/h(ターボ)の性能でした。
1983年に乗用車登録の2/5ドアワゴンが追加され、ガソリンターボエンジンも設定されました。1985年にパジェロがパリ-ダカール ラリーで優勝したことがきっかけとなったのかどうか定かではないですが、1980年代の後半にアウトドア用4輪駆動車のブームが起こります。(当時の私にはどこがいいのか理解できませんでしたが) パジェロはそのブームの中心となって大ヒットしました。エンジンのハイパワー化と乗用車的な高級化が行われ、パジェロはSUVというジャンルを一般化させた車となりました。このブームの中でトヨタ ハイラックス サーフ、日産 テラノなどのSUVも生まれました。1991年にパジェロ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1982年に発売されたダイヤペット製の当時物です。ダイヤペットの11番工場(製造委託先)製で、初期の2ドア車をモデル化しています。実車の雰囲気がうまく再現されていて、タイヤが少し大きめで車高が高いのはこの車のデフォルメとしては悪くないと思います。同時期のランサーやギャランのミニカーと同様に、これも三菱自動車の販促用ノベルティとして使われたようです。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。タイヤなどを変更したパリ-ダカール ラリー仕様もありました。初代パジェロの当時物ミニカーではトミカが初期の2ドア車をモデル化していました。当時物以外では、ドイツのリーツェ(1/87)の2ドア ラリー仕様と5ドア車、国産名車コレクションの2ドア、hpiレーシングのラリー仕様などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ギャラン VR-4 (GTI 16V) (E30) 日本 1987年
三菱 ギャラン 6代目が1987年に登場しました。サブネームの∑が取れてギャランの名前が復活しました。4ドアセダンだけの設定で、1970年代のギャラン 初代の逆スラントノーズのフロントが復活し、居住性を重視した高い車高で精悍なスタイルになりました。4気筒1.6L/1.8L(94HP)、DOHC 4気筒2L(140HP)エンジンを横置き搭載する前輪駆動車で4WD仕様もありました。その後の三菱車の技術的なベースとなった高性能な傑作車で、1987年の日本 カー オブ ザ イヤーを受賞しています。1988年に姉妹車で5ドアハッチバックのエテルナが登場しました。(実車画像→ 三菱 エテルナ 1988)
1988年に世界ラリー選手権(WRC)Gr.Aに参戦する為のベース車として開発された高性能版のVR-4が追加されました。VR-4はDOHC 4気筒2Lターボ(205HP)エンジンを搭載し4WD、4WS(4輪操舵)、4IS(独立サスペンション)、4ABSの最新システムを装備していました。WRCでは1989年1000湖ラリーでの初勝利など1992年までに5勝し、全日本ラリーでも活躍しました。(1993年からはランサー エボリューションがWRCに登場しました) 1992年にギャラン 7代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ 三菱 ギャラン 1992)
ミニカーは1993年に発売されたトロフュー製です。ギャラン 6代目の欧州仕様の高性能版であるGTI 16V(国内のVR-4相当 ノンターボ仕様)をモデル化しています。トロフューはポルトガルのブランドで主にラリーカーをモデル化していますので、このストリート仕様も大きなマッドガード(泥除け)が付いているなどラリーカー仕様です。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはまずまずの良い出来ばえでした。ただテールライトなどの灯火類の再現をデカールで済ませているので、そこはあまりリアルではありません。ラリー仕様は初勝利の1000湖ラリー仕様など10数種類があります。これ以外のギャラン 6代目の当時物ミニカーはリーツェの1/87がありました。最近の物ではトミカ リミッテドのVR-4とラリー仕様、イクソのVR-4とラリー仕様、イグニッションモデル(レジン製)のラリー仕様、WIT'S(レジン製)のVR-4、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 スタリオン 2600 GSR-VR 日本 1988年
三菱 スタリオンはギャラン ラムダを後継するスペシャリティカーとして1982年に登場しました。当時提携していたアメリカのクライスラー車風の角ばったデザインで迫力がありました。シグマのシャーシをベースにした後輪駆動車で、エンジンは4気筒2L/2Lターボ(175HP)を搭載し、4段AT/5段MTで最高速180km/h以上と高性能でした。
1983年に国産車初のインタークーラー付ターボエンジン搭載車を追加し、1984年にはさらに可変バルブ機構を追加して200HPにパワーアップした2000GSR-Vを追加しました。1987年にはブリスターフェンダーで車幅を拡大したGSR-VRが追加され、1988年にはモデル構成をワイドボディでインタークーラー付2.6L(175HP)エンジンを搭載するGSR-VRに一本化するなど、ハイパワーのスポーツカーとして進化していきました。欧米に輸出され、アメリカではクライスラー コンクエスト(CONQUEST)という名前でも販売されました。1990年に後継車のGTOにモデルチェンジしました。
ミニカーは2006年に発売されたアオシマ DISM製で、ブリスターフェンダーを採用したGSR-VRをモデル化しています。DISM流のやや平べったい感じのデフォルメですが、実車のイメージがうまく再現されフロントグリルや室内などの細部も良く出来ています。さらにこのミニカーには車高を可変させるギミックが付いています。底板にあるレバーをスライドさせることで、前後輪の車軸の位置を変えることができます。当時物ミニカーとしてはダイヤペットの1/40と1/28、トミカがありました。ダイヤペット製はどちらも当初は販促用ノベルティとして作られた物で、1/40には海外用の英語表記箱の特注品もありました。最近のものではトミカ リミッテド、CM'Sのラリーカー仕様、京商の1/43ではラリー仕様も含めて数種類、DISMの型を使った国産名車コレクション、WIT'S(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 GTO 日本 1990年
1990年に三菱 スタリオンの後継車としてGTOが登場しました。ディアマンテのシャーシ/エンジンをベースにして、アメリカ市場を念頭に置いて開発されました。デザインは当時のコルベット C4のようなアメリカ車的な派手なデザインで、車幅1.84mは日本車離れしたサイズでした。エンジンはV型6気筒3L(225HP ツインターボ280HP)を搭載し、全モデルが4WD仕様でした。(アメリカ向けにはFF仕様もあった)
1993年のマイナーチェンジで中期型となり、ヘッドライトが4灯固定式のプロジェクタータイプへ変更されました。同時にツインターボに日本初の6段変速が採用されました。1996年のマイナーチェンジでフロントバンパーとリアスポイラーが意匠変更され、1998年のマイナーチェンジで後期型となり、リアスポイラーが大型化しフロントウインカーがライトと一体化されました。高性能でかっこいい車でしたが、アメリカ車的な仕様ゆえに国内ではあまり売れなかったようです。2001年に生産中止となりました。 3000GTという名前で海外に輸出され、アメリカではクライスラーのブランドでダッジ ステルス(STEALTH 外観は少し異なっていました)としても販売されました。(実車画像→ クライスラー ダッジ ステルス)
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクションです。国産名車コレクションの初期物で、底板にノレブ製と明記されています。プロポーションが良く、灯火類などもリアルでかなり良い出来ばえです。当時物のミニカーではダイヤペットの1/40がありました。当時物以外ではトミカ プレミアム、ハイストーリー(レジン製)の初期型、WIT'S(レジン製)の初期型/後期型、国産名車コレクション 1/24、CARNELの後期型などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)