ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

AUSTIN HEALEY 100 BN2 1956 UK

AUSTIN HEALEY 100 BN2
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY 100 BN2


DINKY (MATCHBOX) DY-30 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.85m 全幅約1.54m エンジン 変速機: 4気筒 2.7L 110HP 4段変速
性能: 最高速175km/h  データーベースでオースチン ヒーレー 100のミニカー検索

オースチン ヒーレー 100 BN2 イギリス 1956年

 

 自動車エンジニアのドナルド ヒーレーがオースチンのエンジンを用いてスポーツカーのプロトタイプを製作し、それをBMCのオースチン部門が引き継いで量産化したのがオースチン ヒーレーの始まりでした。最初のモデル 100(BN1)は1953年に登場しました。オースチン A90の4気筒2.7L(90HP)エンジンを搭載した2座のオープンカーで、3段変速で最高速172km/hの性能でした。100という名前は最高速100マイル/h(160km/h)が可能であることを意味していました。

 

 1955年のマイナーチェンジで100 BN2となり、4段変速機が採用されフロントのホイールアーチが少し大きくなりました。1956年にエンジンを6気筒2.6L(102HP)に切り換え、ホイールベースを延長し2+2座とした100/6(BN4)に発展しました。可倒式であったフロントスクリーンが固定され、ボンネットにはエアダクトが追加されました。1958年には2座の100/6(BN6)が追加されました。ヒーレー 100はMGと同じくアメリカ市場で人気を博し、1959年までに約3万台が生産されました。限定生産の高性能版として110HPエンジンを搭載した100M、アルミ製ボディで軽量化し132HPエンジンを搭載した100Sがありました。1953年ルマンに参戦するなどレースでも活躍しました。 1959年にヒーレー 3000にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーはマッチボックス傘下でマニア向けとして復活させたディンキー製で1992年頃に発売されました。マイナーチェンジしたオースチン ヒーレー 100 BN2をモデル化しています。フロントフェンダーの雰囲気が少し違うような感じもしますが、豪快なイメージのこの車をそこそこうまく再現していました。当時のミニカーとしては、まずまずの良い出来ばえでした。ヒーレー 100の当時物ミニカーとしては、コーギー、ディンキー、テクノなどがありました。当時物以外では、ビテス、京商の1/18、ホンウェル、オックスフォード、スパーク(レジン製)の100Sなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN HEALEY 100 BN2 1
AUSTIN HEALEY 100 BN2 2

 以下は2002年に発売されたデルプラド製のカーコレクション シリーズの オースチン ヒーレー 100 BN1 (1/43  No.37)の画像です。メーカーは表示されていませんが、たぶんイクソでしょう。(イクソ製と明記したWEBSITEがあります) 100のロゴが表示されているフロントグリルなど上記のディンキー製よりも細部の仕上げが良く、なかなか良く出来ていました。このカーコレクション シリーズの中では良い出来ばえの部類でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY 100 BN1 1
AUSTIN HEALEY 100 BN1 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY 100 BN1 3
AUSTIN HEALEY 100 BN1 4

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AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 1958 UK

AUSTIN HEALEY SPRITE MK I
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I


DETAIL CARS 413 1/43 81㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.48m 全幅約1.35m エンジン 変速機: 4気筒 948cc 43HP 4段変速
性能: 最高速130km/h  データーベースでオースチン ヒーレー スプライトのミニカー検索

オースチン ヒーレー スプライト MK I イギリス 1958年

 

 前述したオースチン ヒーレー(ビッグヒーレーと呼ぶ)に対してスモールヒーレーと呼ばれたヒーレー スプライトは、MGのような小型スポーツカーで安価な車を目指して開発され、1958年に登場しました。コストを下げるために、BMCで最も安価なオースチン A35からエンジンやサスペンションなどの基本パーツを流用していました。4気筒948cc(43HP)エンジンは非力ながらも、640kgの軽量モノコックボディ故に最高速は130km/hとそこそこ高性能でした。また小型スポーツカーに造形が深いイギリス流の優れた設計で、小さいながらも優れた操縦性のスポーツカーに仕上がっていました。1961年までに約5万台が生産されました。

 

 特徴的なヘッドライトの形状から日本ではカニ目、アメリカではバグアイ(虫の目)、イギリスではフロッグアイ(カエルの目)とあだ名されていました。スプライトは1961年にMK IIにモデルチェンジして一般的なヘッドライトに変わりました。このMK IIは同じBMCグループのMG ミジェットの姉妹車でもありましたので、両車はまとめてスプリジェットと呼ばれることがあります。 (実車画像→ オースチン ヒーレー スプライト MK II 1962)

 

 

 ミニカーは1999年頃に発売されたディテールカー製です。プロポーションが良く特徴的なカニ目がうまく再現され、実に愛嬌のあるミニカーに仕上がっていました。フロントグリル/灯火類や室内などの細部もそこそこ良く再現されています。バリエーションでオープントップ仕様のスパイダーもありました。これ以外のスプライト MK Iのミニカーは、このディテールカーのOEMであると思われるソリド、イクソ、エブロ、スパーク、国産名車コレクションなどがあります。なお実車が登場した時期が古いので、スプライト MK Iの当時物ミニカーはないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 1
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 2

 以下は2018年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションのオースチン ヒーレー スプライト MK I (1/43 No.317)の画像です。左ハンドルとなっていますので、輸出仕様をモデル化しているようです。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC104でスプライト MK Iをモデル化していますので、それの廉価版です。安価な雑誌付きミニカーですのでコストダウンで内装の仕上げが少し簡素化されていますが、それでも上記のディテールカー製と同等レベルの良い出来ばえとなっていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 3
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 5
AUSTIN HEALEY SPRITE MK I 6

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AUSTIN A40 FARINA COUNTRYMAN 1959 UK

AUSTIN A40 FARINA COUNTRYMAN
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN A40 FARINA COUNTRYMAN


VANGUARDS VA11203 1/43 86mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.66m 全幅約1.51m エンジン 変速機: 4気筒 948cc 34HP 4段変速
性能: 最高速113km/h  データーベースでオースチン A40のミニカー検索

オースチン A40 ファリーナ カントリーマン イギリス 1959年

 

 1958年にオースチン A35の後継車としてA40 ファリーナが登場しました。A35のシャーシにピニンファリーナがデザインしたボディを載せていました。エンジンはA35と同じ948cc(34HP)で、4段変速で最高速113km/hの性能でした。当初は2ドアセダンだけでしたが、1959年には上下2分割式テールゲートを持つカントリーマンが追加され、その機能的なデザインはハッチバック車の元祖とされています。

 1961年にフロントグリルを変更してMK IIに発展し、1967年まで生産されました。MK IとMK IIの総生産台数は約34万台でした。テールフィン的なリアエンドを持つこのピニンファリー デザインは好評だったそうで、ADO16シリーズなどその後のBMC車にも使われました。

 

 なおA40という名前の車は、それ以前にも1947年登場のA40 デヴォン、1952年登場のA40 サマーセット、1954年登場のA40 ケンブリッジなどがありました。この40というのはエンジンの馬力がおよそ40HPという意味で、それらは同じエンジンを搭載していました。

 

 

 ミニカーは2010年に発売されたのバンガーズ製です。バンガーズは老舗コーギーのブランドで、昔のコーギーを感じさせる少しレトロな作風になっています。このA40もプロポーションが良く、実車の雰囲気をうまく再現したシンプルで良質なミニカーに仕上がっていました。安価ながらもエッティング材のワイパーを使い、そのワイパーがほとんど目立たないのもこのブランドの良いところです。A40の当時物ミニカーはコーギー、スポットオンなどがありました。当時物以外ではオックスフォードのMK IIがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUTSTIN A40 FARINA COUNTRYMAN 1
AUTSTIN A40 FARINA COUNTRYMAN 2

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AUSTIN SEVEN (MINI) 1959 UK

AUSTIN SEVEN (MINI)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN SEVEN (MINI)


VITESSE 570 1/40 71㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 848cc 34HP 4段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでBMC ミニのミニカー検索

オースチン セブン (ミニ) イギリス 1959年

 

 1956年に第2次中東戦争(スエズ動乱)が勃発し石油価格が高騰しました。この状況に対応した経済的な新しいコンセプトの小型車として、BMCの開発コードでADO15(ADO :Austin Design Officeの略)と呼ばれたミニが開発されました。ミニは1959年にオースチン セブンとモーリス ミニ マイナーの名前で登場しました。ミニという名前は先に成功していたモーリス マイナーのMINOR(ラテン語でより小さいの意)に対して、さらに小さいという意味を込めてラテン語で最小を意味するMINIMUSから付けたそうです。

 またオースチン版のオースチン セブンという名前(SE7ENと表記されることがある)は戦前の傑作小型車セブンにちなんだものでした。1962年にオースチン セブンは オースチン ミニに、1967年にモーリス ミニ マイナーはモーリス ミニに名称変更されました。また1968年にBMCがBLMCになると、モーリスとオースチンの区別が無くなりました。

 

 モーリスとオースチンはフロントグリルの形状とボンネット/トランクのエンブレムが違っていました。フロントグリルの違いはオースチンが9本の波形横バーで構成されるのに対して、モーリスは7本の縦バーと10本の横バーの格子で構成されていました。簡単にいうとフロントグリルの縦バーが明確に目立つのがモーリスです。(実車画像→ モーリス ミニ マイナー)

 

 

 ミニカーはビテス製で1992年頃に発売されました。ウインドスクリーンにワイパーやバックミラーを一体化表現したややレトロな作風ですが、プロポーションが良く実車のシンプルな雰囲気がうまく再現されていました。これはオースチン セブンですがビテスはモーリス ミニ マイナーも発売していて、グリルとエンブレムがちゃんと作り分けてありました。ビテスは他にも左ハンドル仕様やラリー仕様などのバリエーションをたくさん出していました。オースチン セブンの当時物ミニカーはコーギー、スポットオンなどがありました。当時物以外ではマッチボックス、コーギー、バンガーズ、エブロ、サンスターの1/12などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN SEVEN 1
AUSTIN SEVEN 2

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AUSTIN FX4 TAXI 1960 UK

AUSTIN FX4 TAXI
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUSTIN FX4 TAXI


CORGI 418 1/47 97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.74m エンジン 変速機: ディーゼル 4気筒 2.2L 54HP 3段自動変速
性能: 最高速95km/h  データーベースでロンドン タクシーのミニカー検索

オースチン FX4 タクシー イギリス 1960年

 

 初代のロンドンタクシー オースチン FX3の後を引き継いだのがFX4で、1958年に登場しました。FX3同様のセパレートフレーム構造ながら、コーチビルダーのカーボディーズ社が担当したボディは近代的になりました。ドアが付いた運転席の左側は依然として荷物スペースでしたが、暖房や照明が付けられて室内の乗り心地は向上しました。初期のFX4DはBMC製の4気筒2.2L(54HP)ディーゼルエンジンを搭載し、3段オートマティックで最高速95km/hの性能でした。

 

 1961年にオースチンの2.2Lガソリンエンジンとマニアル ミッションを搭載したFX4Gが追加されましたが、経済的なディーゼルエンジンのFX4Dが主流でした。オースチンはFX4のライセンスをカーボディーズ社に譲渡し、1982年からはカーボディーズ社のブランドで改良されたFX4Rに発展しました。FX4Rにはローバー製の2.2Lディーゼルエンジンが採用され、5段変速機やパワステなどの最新装備が搭載されていました。

 

 

 その後カーボディーズ社はタクシー総合管理会社LTI(ロンドン タクシー インターナショナル)社の一員となり、LTIからは1985年にFX4S、FX4Qが登場しました。1989年には日産製の2.7L(86HP)ディーゼルエンジンを搭載しサスペンションを改良した最終型のフェアウェイが登場しました。フェアウェイは約55000台が生産され1997年に生産中止となり、後継車のTX1が登場しました。(実車画像→ LTI TX1) TX1は2002年にTX2に発展し2007年にはその後継車のTX4が登場しました。(有名なFX4の名前と合わせる為に、TX3は意図的に飛ばされたようです) (実車画像→ LTI TX4)   2018年には最新型のTX5が登場しました。

 ミニカーは1960年に発売されたコーギー製の当時物ですが、画像のミニカーはそのビンテージ物ではなく、1971年に再生産された物なのでホイールがフリーホイール仕様になっていました。元々は1960年代に作られたミニカーでしたので素朴な出来ばえですが、1960年代のミニカーとしては良く出来ていました。このレトロな感じがFX4の雰囲気に良く合っています。コーギーは最近でもイギリスを象徴する車としてFX4を1/36や1/32でモデル化していて、各種の記念品やセット物が非常にたくさんあります。約40年間も生産された有名なロンドンタクシー FX4のミニカーは新旧たくさんあります。コーギー以外ではディンキー、スポットオン、ポリトーイの1/25、ミニチャンプスの1/18、トミカ、イクソ、オックスフォードなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUSTIN FX4 TAXI 1
AUSTIN FX4 TAXI 2

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