ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

MASERATI 8CTF 1939 ITALY

MASERATI 8CTF
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 8CTF


BRUMM R075 1/43 109mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m 全幅約1.52m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 3L スーパーチャージャー 366HP 4段変速
性能: 最高速290km/h  データーベースでマセラティ 8C/4Cのミニカー検索

マセラティ 8CTF イタリア 1939年

 

 マセラティ社はイタリアのマセラティ兄弟によって1914年に設立されました。エンジンのチューニングが専門で、ディアット(Diatto)社でレースカーの製作を始め、1926年にマセラティのブランドを立ち上げました。第1号車のティーポ 26(DOHC 8気筒 1.5L)は1926年タルガ フロリオでクラス優勝し、翌年にはイタリアのコンストラクターズ チャンピオンシップを獲得しています。1929年に8気筒エンジンを並列結合した16気筒エンジン(4L)搭載のV4が登場し、この車は世界速度記録を達成し、1930年トリポリGPで優勝しました。

 

 1930年にエンジンを2.5Lに拡大したティーポ 26M(8C 2500)が登場 エンジンを2.8/3Lに拡大して1933年までレースで活躍します。1934年から750㎏フォーミュラが始めると、メルセデス ベンツ/アウトウニオンの強力なドイツ勢の登場で、主要なレースでマセラティは勝てなくなりました。1939年に4気筒1.5Lエンジンの4CLと8気筒3Lエンジンの8CTFが登場しました。8CTFは1939年と1940年のインディアナポリスで優勝しました。4CLは1940年のタルガ フロリオで優勝しており、戦後の1948年に4CLTに発展し、1950-1951年にかけてプライベーターとしても活躍していました。

 

 

 ミニカーは1982年頃に発売されたブルム製です。1939年のインディアナポリスで優勝したマセラティ 8CTF (アメリカ人ドライバー W.ショウ)をモデル化しています。全体的な雰囲気はそこそこ似てるのですが、前輪より前のノーズ部分が長めに出来ているように感じます。(サイズ的にも全長がかなり長いですし) ブルムは1940年インディ参戦車もモデル化していて、それ以外の8Cのミニカーはシュコーが1939年インディ参戦車をモデル化しています。4Cのミニカーはマーキュリーのビンテージ物やマッチボックスのビンテージ物がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI 8CTF 1
MASERATI 8CTF 2

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MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA 1952 ITALY

MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI A6G 2000 SPIDER FRUA


IXO ALTAYA (141817) 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.08m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 6気筒 2L 100HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでマセラティ A6のミニカー検索

マセラティ A6G 2000 スパイダー フルア イタリア 1952年

 

 マセラティ社はイタリアのマセラティ兄弟によって1914年に設立されました。当初はエンジンのチューニングが専門で、ディアット(DIATTO)社でレースカーの製作を始め1926年にマセラティのブランドを立ち上げました。マセラティの第1号車は1926年のタルガ フロリオでクラス優勝し、その後も1930年に登場した8C 2500などが当時のGPレースで活躍しました。戦前のマセラティは競争力のあるレーシングカーを開発し、そのレプリカを販売するといった商売をやっていました。(実車画像→ マセラティ ティーポ 26 1926)

 

 戦後の1947年になって初めて一般向けのスポーツカーが市販されました。ピニンファリーナなどのカロッツェリアが架装する特注ボディに、直列6気筒1.5L(65HP)エンジンを搭載したA6 1500は、4段変速で最高速150km/hの性能でした。1951年には2L(100HP)にエンジンを強化したA6G 2000が追加され、1954年にはエンジンをDOHC化して150HPにパワーアップし最高速210km/hのA6GCS/54に発展しました。

 

 

 ミニカーはマセラティ創立90周年記念として2015年頃にイタリアの出版社が企画した「La MASERATI modelli che hanno fatta la storia(マセラティ歴史的なモデル)」というミニカー付雑誌シリーズの一つでした。製造元はイタリアのLEO MODELSで中国製です。カロッツェリア フルア(FRUA)製のA6G 2000 スパイダーをモデル化しています。(実車は5台しか製作されなかったそうです) 雑誌付の安価なミニカーながら、特徴的なフロントグリルなど実車の雰囲気がうまく再現されていて、結構良く出来ていました。室内もそこそこ良く再現されています。これ以外のA6のミニカーはディンキー(仏)製の当時物、同じイタリアのバン(BANG)の10数種類、ホワイトボックス、TOPモデル(レジン製)などかあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI A6G 2000 SPIDER 1
MASERATI A6G 2000 SPIDER 2

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MASERATI 250F 1957 ITALY

MASERATI 250F
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MASERATI 250F


BRUMM R092 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.05m 全幅約1.5m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.5L 270HP 5段変速
性能: 最高速290km/h  データーベースでマセラティ 250F のミニカー検索

マセラティ 250F  イタリア 1957年

 

 前述したスポーツカー マセラティ A6をベースにしたレーシングカー A6GCMが1951年に登場しました。1952年と1953年のワールドチャンピオンシップはエンジン排気量2Lのフォーミュラ2(F2)で行われており、DOHC 6気筒2L(160HP)エンジンを搭載したA6GCMはこのF2用のマシンでした。(実車画像→ マセラティ A6GCM)

 1953年にG.コロンボ(後のフェラーリの設計者)がA6GCMを大幅に改良し、A6SSGに発展させました。A6SSGはエンジンを200HPにパワーアップし、サスペンションが改良され、外観も変わっていました。F2時代にはフェラーリ 500F2が圧倒的に強かったのですが、A6SSGはJ.M.ファンジオがドライブして1953年のイタリアGPで優勝するなど善戦しています。(実車画像→ マセラティ A6SSG)

 

 1954年に2.5Lエンジンのフォーミュラ1(F1)が施行され、それに対応した250Fが登場しました。250FはA6SSGをベースにしたマシンで、デビュー戦の1954年アルゼンチンGP(ドライバー J.M.ファンジオ)で優勝しています。1955年から1957年にかけて250Fは大活躍し、1957年にはマセラティ初のワールドチャンピオンシップを獲得しました。ただ1957年をもってマセラティはF1から撤退しました。250Fはエンジンをフロント搭載したF1の最高傑作とされています。

 

 

 ミニカーは1983年頃に発売されたブルム製です。1957年のドイツ GP優勝車(ドライバー J.M.ファンジオ)をモデル化しています。ノーズが少し尖りすぎのような気がしますが、当時のミニカーとしては良くできていました。ブルムはV型12気筒エンジンのテスト車など10種類ほどのバリエーションを出しています。ブルム以外の250Fのミニカーはソリドの当時物 1/43、ポリスティルの1/43と1/16、CMCの超精密モデル 1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI 250F 1
MASERATI 250F 2

 以下は1999年に発売された同じブルム製のF1 ワールド チャンピオン シリーズ 2の1台でマセラティ 250F #2 J.M.ファンジオ アルゼンチン GP 優勝 (1/43 型番S050)の画像です。上記の型番R092より製作された時期が新しいので、ワイヤースポークホイール/タイヤがリアルになるなど全体的にリファインされています。このF1 ワールド チャンピオン シリーズは限定5000台ということなのですが、5000台というのは限定品としては数量が多いです。(ブルムの限定品は2500-5000台というのが多いです) これの紙箱にはシリアルNo.0307/5000が表示されているので、限定生産しているのは間違いないようですが。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 250F 3
MASERATI 250F 4

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MASERATI 3500GT 1957 ITALY

MASERATI 3500GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 3500GT


MERCURY 24 1/43 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 3.5L 225HP 4段変速
性能: 最高速230km/h  データーベースでマセラティ 3500GTのミニカー検索

マセラティ 3500GT イタリア 1957年

 

 1957年にマセラティ 250FでGPレースのタイトルを獲得したマセラティは財政難からワークス活動から撤退し、量産車の販売に本腰をいれました。その年に発表された3500GTはカロッツェリア トゥーリング製の2+2座クーペ ボディにGPカー譲りのDOHC 6気筒3.5L(225HP)エンジンを搭載した高級車で、4段変速で最高速230km/hの性能でした。1960年にフロント ディスクブレーキが採用され、1961年にルーカス製の燃料噴射装置で235HPにパワーアップし5段変速を採用した3500GTIとなり、1962年にフロントグリルなどの外観が少し変更されました。3500GTは1964年までに約2000台が生産されて大成功し、マセラティの財政状況を回復させました。

 

 1959年にミケロッティのデザインでカロッツェリア ヴィニャーレがボディを架装した3500GT スパイダー ヴィニャーレが登場しました。ホイールベースがクーペよりも100mm短く、ボンネットやトランクリッドはアルミ製で軽量化されていました。最高速はクーペと同じ230km/hでしたが、加速性能が向上していました。1961年に上述のクーペと同じ燃料噴射式エンジンに変更され、1964年までに約250台が生産されました。 (実車画像→ マセラティ 3500GT スパイダー ヴィニャーレ 1963)

 

 

 ミニカーは1963年に発売されたマーキュリー製の当時物です。マーキュリーは実車パーツ製作が本業でしたが、1960-1970年代にはミニカーも手掛けていて、当時としてはレベルの高いミニカーを作っていました。この3500GTもダイナミックな造形で実車の持つ迫力をうまく再現していました。厳密なことをいうとキャビン部分がやや小さめにデフォルメされているのでプロポーション的には少し外れているのですが、そんなことは気にならないぐらいのビンテージ物の傑作ミニカーでした。ボンネット/トランクが開閉するギミック付きで、トランクにはおまけで荷物ケースが積まれています。当時物ミニカはこれしかなく当時物以外ではミニチャンプスのスパイダー、ネオ(レジン製)のクーペがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI 3500GT 1
MASERATI 3500GT 2

 以下は2002年に発売されたミニチャンプス製のマセラティ  3500GT スパイダー ヴィニャーレ 1961 (1/43 型番400123230)の画像です。プロポーションが良くフロントエンドの造形など実車のデザインがうまく再現されていました。またフロントグリルの3本の矛のエンブレム、サイドから引き回した排気管、室内などの細部もミニチャンプスらしいリアルな仕上りとなっていました。なおこのミニカーは車体床下部分のドライブトレーンやサスペンションなどもかなりリアルに再現しています。ただミニチャンプスは車高をかなり下げた状態でモデル化するので、そこがやや不自然な感じもします。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 3500GT SPIDER 1
MASERATI 3500GT SPIDER 2

 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 3500GT SPIDER 3
MASERATI 3500GT SPIDER 4

 以下は床下部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI 3500GT SPIDER 5

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MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 1960 ITALY

MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE'
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MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE'


MINICHAMPS 400601266 1/43 89㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.8m 全幅約1.5m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2.9L 250HP 5段変速
性能: 最高速285km/h  データーベースでマセラティ ティーポ 60/61のミニカー検索

マセラティ ティーポ 61 ’バードゲージ’ イタリア 1960年

 

 1957年にマセラティは250FでF1 ワールドチャンピオンシップを獲得し、その後F1から撤退しましたが、レーシングカーの開発は続けていました。A6GCSの後継車として150S(DOHC 4気筒1.5L)/200S(DOHC 4気筒2L)が1955年に登場し、同じ頃に300S(6気筒3L)、350S(6気筒3.5L/V型12気筒4.5L)、450S(V型8気筒4.5L)と排気量の異なるレーシングカーが開発されていて、各種レースで活躍していました。

 

 1959年に4気筒2.9L(250HP)エンジンをフロントに搭載するレースカー ティーポ 61が登場しました。ティーポ 61は鋼管スペースフレーム構造で軽量化と高剛性を両立させた独特のボディ構造で有名で、この構造は鳥籠に似ていることからバードゲージと呼ばれました。ティーポ 61はデビューレースで優勝し、1960-1961年のニュルブルクリングで優勝し、1960年ルマンに出場(結果はリタイア)するなど活躍しました。ティーポ 61にはティーポ 60/63/64/65の派生車があり、60は4気筒2Lエンジンを搭載、63から65は4気筒やV型8/12気筒エンジンをミドシップ搭載していました。

 

 

 ミニカーは2008年に発売されたミニチャンプス製です。バハマのナッソーにあるサーキットで行われた1960年のナッソー トロフィの優勝車(ドライバー J.ホール)をモデル化しています。ミニチャンプスの絶頂期に作られたモデルなので、最大の特徴であるバードゲージ構造がかなりリアルに再現されていました。軽減孔の開いた構造材で組まれたコクピット、精緻なワイヤースポークホイールなど凝った仕上げで素晴らしい出来ばえでした。ただしその凝った仕上げの為、当時のミニチャンプスの平均的な価格の1.5倍(定価約6000円)と高価でした。ミニチャンプスは1/18も含めて数種類のバリエーションを出しています。これ以外のティーポ 61のミニカーはプロゲットKの1/43や鋼管スペースフレーム構造を完全に再現したCMCの1/18超精密モデルなどがあります。またマセラティ 150Sから450Sのミニカーはバン(BANG)やジョリー(JOLLY MODEL)などがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 1
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 2

 以下はコクピット部分の拡大画像です。軽減孔の開いた構造材をここまでリアルに再現した1/43サイズの量産ミニカーはこれしかないと思います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 3
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 4

 以下は1992年に発売されたイタリアのプロゲットK製のマセラティ ティーポ 61 (1/43 型番PK020)の画像です。ティーポ 61 プレゼンテーション仕様をモデル化しています。上記のミニチャンプス製を見た後では、かなり見劣りしてしまいますが、これも1990年代当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。実車の雰囲気はうまく再現されていて、バードゲージ構造もそこそこそれらしく再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 5
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 7
MASERATI TIPO 61 'BIRDCAGE' 8

マセラティ 150S-450Sのミニカー→ データーベースでマセラティ 150S-450Sのミニカー検索

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