ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

INNOCENTI MINI MINOR 1965 ITALY

INNOCENTI MINI MINOR
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
INNOCENTI MINI MINOR


MEBETOYS A28 1/43 72mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.06m 全幅約1.41m エンジン 変速機: 4気筒 848cc 37HP 4段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでイノチェンティのミニカー検索

イノチェンティ ミニ マイナー イタリア 1965年

 

 BMCのADO16シリーズをライセンスしたイノチェンティ IM3に次いで、ADO15シリーズ(モーリス ミニ マイナー 1959)のイノチェンティ版が1965年に登場しました。イノチェンティのエンブレムがついて左ハンドルとなっている点が、イギリス本国仕様との外観的な違いでした。当初はオリジナルと同じ4気筒848cc(37HP)エンジン(最高速125km/h)が搭載され、翌年には4気筒1L(56HP)エンジン(最高速145km/h)のミニ クーパーが追加されました。多連メーターなどの独自内装が施され、IM3同様にスポーティな味付けがされていたようです。

 

 1968年にはミニ クーパー MK IIに発展し1972年にはミニ クーパーS用の1275cc(71HP)エンジン(最高速160km/h)も搭載されました。当初はBMCのパーツを使ったノックダウン生産でしたが、すぐにイタリアで調達されたパーツを使用するようになり、1975年まで生産されました。1974年にベルトーネがデザインしたハッチバックスタイルで外観を一新させた後継車のイノチェンティ 90/120が登場しました。

 1971年にイノチェンティ社はスクーター ランブレッタの生産を終了しました。イノチェンティ社は1972年にBL(旧BMC)に買収され、1976年にBLが破綻してデ トマソに譲渡されました。その後、1990年にフィアットに買収されてフィアット傘下となりました。

 

 

 ミニカーは1968年に発売されたメーベトイ製の当時物です。プロポーション的にはキャビンより前のフロント部分が小さめでドアの上下サイズが小さく、屋根に少し丸みが付きすぎているなど、メーベトイ流のデフォルメ?で本家のミニとは少し違った感じのミニに仕上がっていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。ライト周りに付いている茶色の汚れはラインストーン製ヘッドライトを固定する接着剤が変色した物で、初期のメーベトイ製ミニカーでよく見られる経年変化です。これ以外のイノチェンティ ミニのミニカーはポリトーイの当時物でミニ クーパー(1/25と1/43)、ビテスのミニ クーパーがありました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

INNOCENTI MINI 1
INNOCENTI MINI 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=684

ALFA ROMEO 2600 SZ 1965 ITALY

ALFA ROMEO 2600 SZ
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 2600 SZ


POLITOYS 530 1/43 102㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.55m 全幅約1.65m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.6L 165HP 5段変速
性能: 最高速215km/h  データーベースでアルファ ロメオ 2600 SZのミニカー検索

アルファ ロメオ 2600 SZ イタリア 1965年

 

 アルファ ロメオの最上級車として、6気筒2.6Lエンジンを搭載した2600が1962年に登場しました。2600にはセダン、クーペのスプリント、オープンのスパイダーがありました。1965年に2600 シリーズに追加されたのが、少量生産された2600 SZ(スプリント ザガート)でした。ザガートのデザインによるクーペで、2600 シリーズでは一番高価なモデルでした。空気抵抗が少ない軽量なボディに165HPにチューンしたスプリントのエンジンを搭載し最高速215km/hと高性能でした。前述したジュリエッタ SZはレース専用車でしたが、この2600 SZは高級GTカーという位置づけでした。角型ヘッドライトを埋め込んだ個性的なフロント造形は、当時としては未来的でかっこいいデザインでした。

 

 2600 シリーズは1968年まで生産され、総生産台数は約12000台でした。(後継車は1750でした) その中でもSZはたった100台ほどしか生産されていません。日本にも1台輸入されたことがあり、当時の価格で500万円以上(現在価格にすると3000万円以上?)もした超高級車でした。自動車メーカーがシャーシを供給し、それにカロッツェリアが特注ボディを架装するといった少量生産の特注モデルが戦前のアルファ ロメオにはたくさんありましたが、戦後はこのSZあたりぐらいが最後となったようです。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたポリトーイ製の当時物です。ポリトーイ流のかっこいいデフォルメでプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されていました。個性的なフロント周りも当時のミニカーとしてはうまく再現していました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、エンジンや室内も結構リアルに再現されています。2600 SZの当時物ミニカーはこれしかなく、当時物以外では最近のレジン製でネオの1/43とテクノモデルの1/18があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 2600 SZ 1
ALFA ROMEO 2600 SZ 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=695

ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO 1965 ITALY

ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO


POLITOYS 532 1/43 87㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.67m 全幅約1.62m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 106HP 5段変速
性能: 最高速155km/h  データーベースでアルファ ロメオ 1750のミニカー検索

アルファ ロメオ グラン スポルト クアットロルオーテ ザガート イタリア 1965年

 

 この車はクラシックカーのように見えますが、戦前の名車6C 1750を模して1965年に作られたレプリカでした。イタリアの自動車雑誌「QUATTRORUOTE」(クアットロルオーテ)誌が企画したプロジェクトで、アルファ ロメオがジュリア TIのシャーシを提供し、オリジナルの6C 1750と同じザガートがボディを担当して約100台が限定生産されました。レプリカですので見た目は6C 1750に似せていますが、近代的なタイヤとハンドルの位置(6C 1750は右ハンドル)から戦前の6C 1750とは別物であることが分かります。 、

 

 ボディはアルミニウム パネルを使い、ザガートが伝統的な方法で架装していました。またブレーキはジュリア TIのディスクブレーキをあえてドラム ブレーキに変えていました。ただエンジンは6気筒ではなくジュリア TI用の4気筒1.6L(106HP)エンジンを搭載し、車重は750kg、5段変速機で155km/hの性能でした。この動力性能はオリジナルの6C 1750 GS(グラン スポルト)と同じような性能になっていました。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されポリトーイ製の当時物です。ポリトーイが当時の技術力の全てを注ぎ込んで作った、ギミック満載の傑作ミニカーでした。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きで、ボンネット内にはリアルに再現されたエンジンが収まっていました。ポリトーイは足回りのメカを再現するのも特徴でしたが、このグラン スポルト ザガートでは実車に即した構造のコイルスプリングで吊ったリアサスペンションと、実車と同じ構造のラック & ピニオン方式で可動する前輪操舵を再現していました。このラック & ピニオン方式の前輪操舵ギミックは現在の1/18クラスのミニカーでもほとんど採用していない構造で、実に凝っていました。ミニカーコレクターなら是非オークション等で入手してその素晴らしさを実感してもらいたいミニカーです。なおグラン スポルト ザガートのミニカーはこのポリトーイの物しかありません。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/付属品の幌を取り付けた状態の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO 1
ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO 2

 以下は前輪操舵ギミックの画像とリアサスペンション部分の拡大画像です。ステアリングホイールに直結したステアリング シャフト先端のピニオンギヤで前輪操舵ロッドのラックを駆動しています。(ステアリングホイールを回すと前輪が操舵されます) 後輪はコイル スプリングでリア車軸/デフを吊った構造を再現してあり、サスペンションは実際に可動します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO 5
ALFA ROMEO GRAND SPORT QUATTRORUOTE ZAGATO 6

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=701

LANCIA FULVIA COUPE 1965 ITALY

LANCIA FULVIA COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE


POLITOYS 520 1/43 95㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.98m 全幅約1.56m エンジン 変速機: DOHC V型 4気筒 1.2L 80HP 5段変速
性能: 最高速166km/h  データーベースでランチア フルビアのミニカー検索

ランチア フルビア クーペ イタリア 1965年

 

 前述した小型車ランチア フルビアのスポーティモデルとして、クーペが1965年に追加されました。短縮されたホイールベースにセダンとは打って変わった軽快なスタイルの2+2シーターのクーペボディを載せていました。V型4気筒1.2Lエンジンは90HPに強化され、5段変速で最高速166km/hの性能でした。(フルビア セダンは約140km/h) エンジンは1967年に1.3L(90-100HP)、1969年に1.6L(114-132HP)と強化されました。スポーティなデザインと高性能で人気がありました。1976年まで生産され、総生産台数は約14万台でした。後継車はベータ クーペでした。

 

 フルビア クーペといえばラリーでの活躍が有名でした。1965年にラリー仕様のクーペ HFが登場しました。このHFとは「High Fidelity」の略で「高い忠誠心」を意味し、元々はランチア車でラリーを行っていたプライベーターチームの名前「HFスクアドラ コルセ(Squadra Corse)」が由来となっているそうです。このチームがワークスチームに昇格してランチアはクーペ HFでラリーに参戦しました。ラリー仕様車も1.3HF、1.6HF(115HP 最高速185km/h)とエンジンを拡大しました。1972年にはモンテ カルロとモロッコ ラリーなどで優勝しWRCチャンピオンとなり、フルビア クーペのラリー活動では最良の年でした。

 

 

 ミニカーは1966年に発売されたポリトーイ製の当時物です。実車の雰囲気がうまく再現されていて、当時のミニカーとして良い出来ばえでした。ただフロントの造形でグリルが独立していないような感じになっているので、その点が今一つです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付です。当時のポリトーイはエンジンなどのメカをリアルに再現していましたが、このフルビア クーペもエンジンがそこそこリアルに再現されています。フルビア クーペの当時物ミニカーとしてはマーキューリー、メーベトイ、国産のダイヤペットなどがありました。最近の中国製の似たような出来ばえのミニカーとは違って、昔のミニカーにはそれぞれのメーカーの作風に違いがあり、同じ車種でも少し違った感じの出来ばえとなっていました。このフルビア クーペのミニカーではポリトーイ製があっさりとした造形で、初期のフルビア クーペのイメージに一番近いのではないかと思います。 当時物ミニカー以外ではリオ、PROGETTO K、ビテス、ベストモデル、スターライン、イクソ、ミニチャンプス、オートアートの1/18などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とトランク開閉/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA FULVIA COUPE 1
LANCIA FULVIA COUPE 2

 以下は1967年に発売されたメーベトイ製の当時物 ランチア フルビア クーペ (1/43 型番A11)の画像です。上記のポリトーイ製と同じような出来ばえですが、キャビン部分が大き目でメーベトイ流のやや柔らかい感じに仕上がっています。フロントグリルの造形はポリトーイよりもリアルに仕上げてあります。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付です。エンジンルーム内のエンジンはディストリビューターとハイテンションコードまで再現してあるなど凝っています。(ただしこの造形は実車に忠実ではありませんが)  (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 3
LANCIA FULVIA COUPE 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 5
LANCIA FULVIA COUPE 6

 以下は1997年に発売されたリオ製のランチア フルビア クーペ 1200 (1/43 型番124)の画像です。プロポーションは良いですが、全体的にやや角ばった感じの造形です。室内はインパネなどが良く再現され結構リアルです。ただボンネット上の後方にあるインテークグリルが目立ち過ぎるのが今一つです。リオはこのクーペ 1200以外にも1300S、1300HF、1600HFなど7種類ほどをモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 7
LANCIA FULVIA COUPE 8

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリアの画像です。エンジンは結構リアルに再現されていて、V型4気筒エンジンを手前から見て右に45度傾けて搭載していることが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 9
LANCIA FULVIA COUPE 10

 以下は1997年に発売されたリオ製のフルビア クーペ 1300S (1/43 型番126)の画像です。上記のクーペ 1200と同じように見えますが、小さなフェンダーミラーが追加され、リアにはRally1.3 Sのロゴが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 11
LANCIA FULVIA COUPE 12

 以下は1997年に発売されたリオ製のフルビア クーペ 1300HF (1/43 型番129)の画像です。ラリー仕様のHFですので、前後のバンパーが外され、ホイールが変更されています。エンジンルーム内のエンジン上部のカムカバーの色が変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 13
LANCIA FULVIA COUPE 14

 以下は1997年頃に発売されたリオ製のランチア フルビア クーペ 1600HF #14 モンテ カルロ 1972 (1/43 型番SL035)の画像です。1972年のモンテ カルロ ラリーの優勝車をモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 1
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 2

 以下は1973年に発売されたマーキュリー製の当時物 ランチア フルビア HF クーペ #14 モンテ カルロ 1972 (1/43 型番51-2)の画像です。1972年のモンテ カルロ ラリー 優勝車をモデル化しています。マーキュリーは型番27でクーペをモデル化していましたが、これはそれを大幅に変更していました。前後のバンパーを外し、補助灯を追加し、車高をあげてダイナミックなラリー仕様車を再現しています。このマーキュリー製の迫力ある造形はラリー仕様の当時物ミニカーとしては抜群に良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 3
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランクを開いた画像です。エンジンも結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 5
LANCIA FULVIA COUPE RALLY 6

 以下は1993年に発売されたPROGETTO K(プロゲットK)製のランチア フルビア クーペ (1/43 型番PK080)の画像です。PROGETTO Kは主に1950-1980年代のイタリア車をモデル化していたイタリアのメーカーです。最初はレジン製ミニカーを作っていましたが、1980年代からダイキャスト製ミニカーも手掛けるようになりました。このフルビア クーペは上記のリオ製と良く似た作風で同じような出来ばえですが、開閉ギミックはありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 11
LANCIA FULVIA COUPE 12

 以下はフロント/リアの拡大画像です。。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA FULVIA COUPE 13
LANCIA FULVIA COUPE 14

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=716

FERRARI 250 LM 1965 ITALY

FERRARI 250 LM
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 LM


BOX MODEL 8445 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.27m 全幅約1.7m エンジン 変速機: V型12気筒 3.3L 305HP 5段変速
性能: 最高速290km/h  データーベースでフェラーリ 250 LMのミニカー検索

フェラーリ 250 LM イタリア 1965年

 

 1950年代後半のF1 レースでは、クーパーのミドシップエンジン方式がその優位性を示していました。フェラーリは1961年にミドシップエンジン方式を156 F1で採用し、レース用スポーツカーでは1961年にディノ 246 SP(V型6気筒2.4Lエンジン搭載)で採用しました。ディノ 246 SPは、1963年にV型12気筒3Lエンジンを搭載する250Pに発展し、250Pは1963年のセブリング、ルマンなどで優勝し、マニュファクチャラー チャンピオンを獲得しました。(実車画像→ フェラーリ 250P)

 

 フェラーリ 250 GTOの後継車として、250Pをベースにしてルーフと内装を追加したGTカー仕様の250 LMが1963年に開発されました。しかし250 LMはGTカークラス認証に必要な台数が生産できず、プロトタイプクラスとなりました。250 LMの最初の1台は3Lエンジンを搭載していましたが、それ以外は3.3Lエンジンだったので275 LMとも呼ばれました。(数字は1気筒分の排気量を示します) 250Pは1964年に275P(3.3Lエンジン)/330P(4Lエンジン)に発展し、同年のセブリング、ニュルブルクリング、ルマンで優勝しました。1965年のルマンでは250 LMが優勝しました。

 

 

 ミニカーは1988年頃に発売されたボックスモデル製です。1980年代に創業したイタリアのボックスモデルは現在のベストモデルの前身でしたが、ボックスモデルが製作していたミニカーは当時としてはかなり良い出来ばえでした。これは1965年のアメリカのブリッジ ハンプトン 500㎞で8位となった250 LM #69をモデル化しています。独特な形状のリアカウルの造形など実車の雰囲気が良く再現されています。今見るとホイールの出来がやや安っぽいですが、当時はこれが普通でした。ボックスモデルは250 LM プローバ(PROVA:テスト車)やレース仕様など数種類のバリエーションを作っていました。250 LMの当時物ミニカーは、コーギー、ポリトーイ、マーキュリーなどがありました。当時物以外ではベストモデル、Bブラーゴ、マテルの1/18、イクソ、京商の1/64、ルックスマート(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 250 LM 1
FERRARI 250 LM 2

 以下は1967年に発売されたポリトーイ製Mシリーズの当時物 フェラーリ 250 LM ピニンファリーナ (1/43 型番525)の画像です。これは250 LMのレースカーではなく1965年に1台だけ製作されたロードカー仕様をモデル化しています。(実車画像→フェラーリ 250LM ピニンファリーナ スペシャル) 上述したレースカー仕様とはリアカウルの形状が大幅に異なっていて、ロードカーなのでバンパーが付いています。当時のミニカーとしては良く出来ていて、当時のポリトーイが売りにしていたギミックを満載しています。フロントパネル/ドア/リアカウルが開閉し、さらにルーフパネルとリアフェンダーに付いた燃料注入口のカバーまで開閉します。(ルーフパネルが持ち上がるのは昇降し易くする為) エンジンや室内などの細部も良く再現されています。以下のサイドビューで燃料注入口カバー/ルーフパネル/ドアの開閉動作がご覧になれます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 LM 3
FERRARI 250 LM 4

 以下はフロント/フロントパネル開閉の画像とリア/リアカウルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 LM 5
FERRARI 250 LM 6

 以下は1966年頃に発売されたマーキュリー製の当時物 フェラーリ 250 LM (1/43 型番39)の画像です。イタリアのマーキュリーは本業は自動車会社向けのダイキャスト部品のメーカーで、副業で玩具(ミニカーだけではない)も作っていたようです。副業とはいえ同社が作るミニカーは当時としてはかなり良い出来ばえでした。(自動車マニアの方がモデル化を担当していたのでしょう) この250 LMも実車の雰囲気がうまく再現されています。ドア開閉ギミック付きで、リアカウルを外すと上記のポリトーイ製と同様にエンジンが結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 LM 7
FERRARI 250 LM 8

 以下はフロント/リアの拡大画像とリアカウルを取り外したエンジンルームの画像です。ヘッドライトが黄色に見えるのは、フランス仕様という訳ではなく、ヘッドライトを固定する接着材が劣化して黄色に見えているようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 250 LM 9
FERRARI 250 LM 10

 フェラーリ 250P/275Pのミニカーはイクソ、ジョリー、アートモデルなどがあります。→データーベースでフェラーリ 250P/275Pのミニカー検索

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1732

 

ページ  « 前へ 1...22  23  24  25  26  27  28  29  30  31  32  ...56 次へ »

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.