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ブガッティ EB110GT フランス 1991年
第2次大戦後のブガッティ社は主に航空機用エンジンを生産していましたが、1963年に同業のイスパノ スイザ社に吸収されました。その後1968年にフランスの航空機エンジンメーカーのスネクマ(Snecma)社がイスパノ スイザとブガッティの経営権を取得し、1977年にスネクマ社は航空機の着陸装置(ホイール/ブレーキシステム)を開発製造するメッサー ブガッティ(Messier-Bugatti)社を設立しました。現在メッサー ブガッティ社は航空機の着陸装置のメーカであるサフラン ランディング システムズ(Safran Landing Systems)社として存続しています。
1987年にイタリアの実業家がブガッティの商標権を入手しブガッティ アウトモビリ(Bugatti Automobili SpA)社が設立され、1991年にブガッティ EB110GTが登場しました。EB110GTはランボルギーニ カウンタックのようなシザーズドアをもつ当時のスーパーカー流行りのデザインでした。V型12気筒3.5Lターボ(560HP)エンジンを縦置きミドシップ搭載する全輪駆動車で、6段変速で最高速342km/hと極めて高性能でした。なおEB110とはエットーレ ブガッティの誕生110年を意味していました。1992年に車体を軽量化しエンジンを611HPにパワーアップしたEB110SS(最高速355km/h)が追加されました。ブガッティ アウトモビリ社は過剰投資から経営が破綻し1995年に倒産したので、EB110は150台ほどが生産されただけでした。その後同社の技術者はパガーニ アウトモビリ社を設立し、1999年にパガーニ ゾンダを開発しました。(実車画像→ パガーニ ゾンダ)
1998年にフォルクスワーゲン社がブガッティ アウトモビリ社からブガッティの商標権を買い取り、ブガッティ オートモビル(Bugatti Automobiles SAS)社をフランスに設立しました。1999年にコンセプトカーのEB18.3 シロンとEB18.4 ヴェイロンが発表され、2005年に市販車のヴェイロンが登場しました。
ミニカーは1993年に発売されたレベル製です。レベルはプラモデルの老舗メーカーで、これはプラスチック製でプラモデルの完成品のようなミニカーです。プラモデルの老舗メーカーが作っていましたので、プロポーションは正確で実車が実にうまく再現されていました。フロントフード/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きで、室内のインパネは細部まで良く再現されています。ただ可動部のヒンジもプラスチック製で機械的強度が不足しているので、注意して触らないと簡単に破損します。(これも左側ドアのヒンジが壊れ、右側ドアミラーも取付け部が折損して行方不明です) プラスチック製ミニカーで機械的強度が必要な部分にプラスチックを使うのは好ましくありません。また塗装していないプラスチック製のボディは、見た目があまり良くないです。レベルはバリエーションで、EB110SSもモデル化していました。これ以外のEB110のミニカーはミニチャンプス、オートアートの1/18、Bブラーゴの1/18と1/24などがあります。 以下はフロント/フロントフード開閉の画像とリア/リアパネルを開いたエンジンルームの画像です。V型12気筒エンジンには「BUGATTI」の青いロゴが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー トゥインゴ フランス 1993年
30年以上もの長期間生産された小型車ルノー 4の後継として開発されたのがトゥインゴで1993年に登場しました。3ドアハッチバックで極端にノーズが短く、ユーモラスな顔つきのフランスらしいセンスの良いデザインでした。1985年発表のホンダ トゥデイ初代を参考にしたといわれており、そういわれると似てますが、実車を見たことがありますが、全長/全幅が一回り大きいので室内が広く日本の軽自動車トゥデイとは全くの別物でした。(実車画像→ ホンダ トゥデイ 1985)
エンジンを横置き搭載する全前輪駆動車で、当初のエンジンは4気筒1.2Lで、1997年にOHC4気筒1.1Lに変わり、2001年にはDOHC 16バルブの高性能版も追加されました。電子制御クラッチによる自動MT変速機が設定され、さらにトルコン式3段自動変速も追加されました。1998年のマイナーチェンジでカラードバンパーを採用し灯火類が意匠変更され、これ以後を後期型としています。細かなマイナーチェンジを繰り返して2007年まで生産され、2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約260万台でした。(実車画像→ ルノー トゥインゴ 2007)
ミニカーは1993年に発売されたビテス製です。スライディングルーフが付いたトゥインゴをモデル化しています。ビテス最盛期のミニカーで、実車の雰囲気がよく再現されていました。左サイドミラーに一体化されたアンテナ、灯火類、カラフルな柄のシートを備えた内装、インパネなど細部の仕上げも凝っていてとても良い出来ばえでした。販促用プロモーションモデルとしても使われたようで、カラーバリエーションが多くありました。これ以外のトゥインゴの当時物ミニカーはソリド(別ブランドのべレムも含む)がありました。当時物以外ではノレブの1/43と1/18、ヘルパの1/87、ホンウェル(カララマ)の1/72と1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー サフラン ビターボ フランス 1993年
ルノーの最上級車ルノー 25の後継車サフランが1992年に登場しました。5ドアハッチバックの高級車というスタンスは変わっていませんが、デザインはかなり3ボックスセダン的になっていました。ルノー 25では縦置きだったエンジンが一般的な横置きとなりました。当初のエンジンは4気筒2L/2.2L、V型6気筒3L(170HP)、4気筒2.1Lターボディーゼルを搭載していました。
1993年にはV型6気筒エンジンをツインターボで280HPに強化し4WD化したビターボが追加されました。本革シートでエアサスペンションを装備した豪華仕様のバカラ(後にイニシアルに改称)も設定され、大統領公用車にも採用されました。1996年のマイナーチェンジでフロントグリルが変更された後期型となり、ボルボ製の5気筒2.5L(170HP)エンジンや4気筒エンジンの16バルブ化などが行われ、ビターボは廃止されました。1998年まで生産され、2001年に登場したベルサティスが後継車となりました。
ミニカーは1994年に発売されたビテス製の当時物です。高性能版のサフラン ビターボをモデル化しています。この当時はビテスの最盛期で新製品が次々と発売され、そのバリエーション展開も多かったです。このサフランは全体的なプロポーションが良く、細部の仕上げレベルも高くかなり良い出来ばえでした。ビテスはこれ以外にもバカラや後期型のイニシアルなど10数種類ほどのバリエーション展開をしていました。実車販促用プロモーションモデルにも使われたようで、内装の仕上げまで変えてあるなどずいぶん凝ったバリエーション展開をしていました。ただこのようなバリエーション展開を少しやり過ぎたことが2000年頃のビテスの経営破綻につながったように思います。(バリエーション展開しても、それがすべて販売数上乗せになるわけではないですから) ビテス以外のサフランのミニカーはユニバーサルホビーとノレブがあります。なおユニバーサルホビーはビテスの型を流用しているようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 405 T16 フランス 1993年
プジョー 305の上級クラスを後継する405が1987年に登場しました。(1960年代の404の実質的な後継車は504でしたから、404クラスの車が抜けていました) 205から始まったプジョーの新しい顔を持つピニンファリーナ デザインのボディはシンプルで伸びやかなデザインでした。 305をベースとした横置きエンジン搭載の前輪駆動車で、当初は4ドアセダンだけで4気筒1.4L/1.6L/1.9L(122HP)エンジンが搭載されました。1988年にはワゴンのブレーク、4気筒1.8L/1.9Lのディーゼルエンジンが追加され、DOHC 4気筒1.9L(160HP)エンジンを搭載した高性能版Mi16が設定されました。1988年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1991年にはフルタイム式4WDが設定されました。1992年のマイナーチェンジで、エンジンが1.8L/2L(Mi16も2L)に変更され、DOHCにターボを追加して200HPにパワーアップし4WD化したT16が追加されました。なおパリ-ダカールラリーで優勝している405のラリー仕様T16 GRはエンジンをミドシップ配置したラリー専用車で、ボディもオリジナルとは別物の2ドアクーペになっていました。1995年に後継車の406が登場し、1997年にヨーロッパでの生産は終了しました。
プジョー 405 セダンの当時物ミニカーはなく、当時物ミニカーはラリー仕様の405 T16ばかりでした。ノーマル仕様の405は最近になってモデル化されたノレブのセダンとブレークぐらいしかありません。ミニカーは入手していないので画像はノレブのWEBサイトから流用させてもらいました。画像を見ただけですが、ノレブらしい良い出来ばえのようです。
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プジョー 106 ローラン ギャロス フランス 1993年
プジョー 104の後継車は205でしたが、205は大きくなり過ぎたのでより小さい車として106が1991年に登場しました。(105は欠番でした) デザインは205のフロントを継承し、キャビン部分を大きく開放的にしたような感じでした。横置きエンジンの前輪駆動車で、当初は3ドアハッチバックのみでした。当初のエンジンは4気筒1L/1.1L/1.4L(75HP)で、高性能版として4気筒1.4L(98HP)エンジン搭載のXSiがありました。
1992年に5ドアハッチバック、4気筒1.5Lディーゼルエンジンが追加されました。1993年に4気筒1.3L、XSi用の1.6L(103HP)エンジンが追加されました。1994年にラリー用のベース車両として1.3L(100HP)(後にDOHC 1.6Lに変わる)エンジン搭載の106 ラリーが設定されました。1996年のマイナーチェンジで、フロント/リアの意匠が変更され、高性能版XSiがDOHC 4気筒1.6L(118HP)エンジン搭載のGTi/S16に変わりました。2004年まで長期にわたり生産され、107にモデルチェンジしました。総生産台数は約280万台でした。
ミニカーは1993年頃に発売されたビテス製の当時物です。ローラン ギャロスというのは全仏オープンテニスが開催される場所で、その名前を付けた限定車をモデル化しています。実車に即したカラーリングでボディ側面のロゴや室内もリアルで、かなり良い出来ばえでした。ビテスにはXT(ベーシック仕様)、XSi、ラリー仕様など数種類のバリエーションがありました。これ以外の106のミニカーはノレブの5ドア、イクソのラリー仕様、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)