CITROEN H 1968 FRANCE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOMICA DANDY F25 1/43 102㎜
シトロエン H (アッシュ) バン フランス 1968年
商用車ながら自動車の歴史上この車を紹介しない訳にはいきません。シトロエンらしい独創的なデザインで、名前のH(フランス式に発音すると'アッシュ'です)は型式名で、軽荷重用のHZと重荷重用のHY の2タイプがありました。シトロエン十八番の前輪駆動方式で、プラットフォーム型シャーシとトレーリングアーム方式リアサスペンションで、荷室の床は後輪をカバーするだけで完全に平らに出来ました。また車高も高いので、広大な荷室が確保できました。このデザインは後のキャブオーバー型商用車に多大な影響を与えました。
エンジンは当初トラクシオン アヴァン用の4気筒1.6L/1.9L(58HP)などが使われましたが、後に4気筒1.6L/1.9Lディーゼルエンジンも追加されました。標準的なボディーはバンとピックアップの2タイプでした。広大なスペースの荷室は様々なボディを自由に架装でき、各種貨物車をはじめ救急車、消防車、ポリス、レッカー車、ピックアップ トラック、移動販売車、マイクロバスなどたくさんのバリエーションがありました。 フランスでは「豚の鼻」の愛称で呼ばれていました。 1947年から1981年までの長期間生産され、総生産台数は約47万台でした。
ミニカーは1979年に発売されたトミカ ダンディの外国車シリーズです。フロントウィンドーが分割されていないので、1964年以降をモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。両側スライドドアとテールゲートが開閉するギミック付きです。これ以外にもパトカーや各種販促品などバリエーションがたくさんあり、カドーのブランドでも販売されました。当時物ミニカーとしては、CIJ、JRD、ディンキー(仏)などのレアな当時物や、マッチボックスのYTFシリーズ、エリゴール、ノレブ(1/43、1/18)、ソリド(1/43、1/18)、ブッシュ(1/87)などたくさんモデル化されています。また変わり種としてルパン 3世の秘密兵器仕様のH トラックをポピーがモデル化していてこれも結構面白いです。(参照ページ→ シトロエン H ルパン 3世 ギミックのページ) 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲートの開閉ギミック動作です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は上記のダンディ製のバリエーションで シトロエン H ポリス仕様(1/43 型番DF25)の画像です。白/青カラーリングのフランス仕様のポリスをモデル化しています。青の色合いや塗分けが実車と違っていますので、なんちゃって仕様です。本物そっくりのシトロエン H ポリスが欲しい方はノレブ製の(1/43 型154534)などがお勧めです。(実車画像→
シトロエン H ポリス) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1959年に発売されたノレブ製の当時物 シトロエン H バン (1/43 型番81)の画像です。ノレブ初期のプラススチック製で、スライドドアとテールゲートが開閉するギミック付きです。ボディサイドの「Canard-Duchene」とはフランスのシャンパンの銘柄です。プラスチックの経年変化でボディ全体が変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1964年に発売されたディンキー(仏)製の当時物 シトロエン H フィリップス仕様 (1/43 型番587)の画像です。家電メーカー フィリップスの移動販促車をモデル化しています。フロントウインドーが2分割の初期型なので、1960年頃の車と思います。右サイドとテールゲートが大きく開き、荷室内には冷蔵庫やトースターらしき家電品が並べられています。経年劣化でデカールが黄変していますが、それ以外はきれいな状態です。当時こんな風に凝った商用車のミニカーは珍しかったので人気がありました。(従ってかなりのレア物です) 同じ型を流用したディンキー(仏)のポリス仕様も人気がありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リア(テールゲート開閉)の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は販促商品を並べた展示台の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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PEUGEOT 504 1968 FRANCE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DINKY(FR) 1415 1/43 105mm
プジョー 504 フランス 1968年
プジョーの旗艦としてプジョー 404の上級車504が1968年に登場しました。この車の最大の売りは吊り目のヘッドライトを特徴とするピニンファリーナによるボディデザインでした。この優雅で美しいスタイルと堅実な設計が評価されて、1969年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しました。当初は4ドアセダンだけでしたが、1969年に2ドアクーペ/カブリオレ、1970年にホイールベースを延長したブレーク(ワゴン)と3列シート7人乗りのファミリアーレ、1980年にピックアップが追加されました。
当初は4気筒1.8L(82HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速156km/hの性能でした。後に4気筒1.8L燃料噴射仕様(97HP)/4気筒2L(93HP)ガソリン、4気筒1.9L/2.1L/2.3L(70HP)ディーゼルエンジンも追加されました。4輪独立懸架サスペンションで悪路に強く耐久性もあったので、ラリーでも活躍しました。1979年に後継車の505が登場し、504のヨーロッパ生産は1983年に中止となりました。総生産台数は300万台以上でした。ヨーロッパでの生産中止後も南アフリカ、南米、中国で生産が続けられ、ナイジェリアでは2006年頃まで生産されました。
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。ディンキー(仏)らしい正確なプロポーションで、実車のイメージが良く再現されています。ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きで、閉じた状態のウィンドーが付いた4ドアが開閉する立て付けの良いギミックは当時秀逸の出来ばえでした。(昔のミニカーなので灯火類がメッキパーツなのはレトロな作風ですが) 504 セダン系の当時物ミニカーはディンキー(仏)をコピーしたオートピレン、ノレブ初期のプラスチック製とそのダイキャスト版、ソリドのラリー仕様とブレーク、ポリトーイの1/43と1/25などがありましたが、このディンキー(仏)が断トツの出来ばえでした。当時物以外ではソリドの別ブランドのべレム、ミニチャンプス、イクソのラリー仕様、ノレブの新製品のセダン/ブレーク/クーペ/カブリオレ/ピックアップ、ブレキナの1/87などたくさんあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1970年代に発売されたオートピレン製の当時物 プジョー 504 (1/43 型番299)の画像です。基本的な部分は上記のディンキー(仏)製をコピーしていましたが、技術的に高度でコストのかかるドア開閉ギミックは外していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1969年に発売されたノレブ製の当時物 プジョー 504 (1/43 型番160)の画像です。ノレブ初期のプラスチック製で、ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きとなっていました。プロポーションが良く安価ながらも4ドア開閉のギミック付きとした意欲的なミニカーで、当時としては良く出来ていました。ただしノレブ初期のプラスチック製ミニカーの問題点である経年変化によるボディ変形が起きているのは残念です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1976年頃に発売されたノレブ製の当時物 プジョー 504 (1/43 型番842)の画像です。上記プラスチック製をベースにして技術的に高度でコストのかかるドア/トランクの開閉ギミックを外してダイキャスト製で再生産したものでした。当時のノレブの廉価版ミニカーであったJET-CAR 800シリーズなので、安っぽいホイールが付いているのが今一つですが、塗装されたことでボディの質感が向上していました。これも当時のミニカーとしては良く出来ていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1978年に発売されたソリド製の当時物 プジョー 504 モロッコ ラリー 1976 (1/43 型番50)の画像です。1976年 モロッコ ラリーの優勝車をモデル化しています。ラリー仕様なのでフロントに補助灯と室内にロールケージが追加されています。プロポーションが正確でリアルに再現されたフロントグリルなどソリドらしい良い出来ばえでした。1982年に廉価版のクーガー(COUGAR) シリーズの型番1306でも発売されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。テールライトはデカールで再現するつもりだったのか? 塗装処理していません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1974年に発売されたソリド製の当時物 プジョー 504 ブレーク 救急車 (1/43 型番23)の画像です。ブレークの救急車仕様をモデル化しています。これもソリドらしい良い出来ばえでした。ドアとリアゲートの開閉ギミック付で、付属しているストレッチャー(担架)の出し入れができます。同じ型を使って別ブランドのべレムでも消防車やポリスなど数種類が発売されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲートを開いてストレッチャーを出し入する動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ALPINE RENAULT A110 MONTE CARLO 1968 FRANCE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
アルピーヌ ルノー A110 モンテ カルロ フランス 1968年
前述したようにアルピーヌはルノーをベースにしたスポーツカーを製作していました。アルピーヌはエンジン チューナーであるゴルディーニと提携することで、より強力なエンジンを使えるようになりました。1962年にルノー 8が登場し、これをべースにしたA110が1963年に登場しました。A110は空力に優れたFRP製の軽量ボディにゴルディーニのチューンした高性能エンジンを搭載し、独自のサスペンションを持つ本格的なスポーツカーでした。
当初は4気筒1.1Lエンジン搭載でしたが、1966年に1.3L、1967年に1.5L、1968年に1.6L(102-140HP)など排気量を拡大し様々なエンジンが搭載されました。外観も少し変更され、1968年から埋め込み式補助灯を標準で装備する良く知られたフロントノーズとなりました。少数ですがカブリオレ仕様もありました。1973年にアルピーヌはルノー傘下の会社となりました。A110は軽量ボディと高い後輪荷重による後輪駆動力を強みにしてラリーで大活躍し、1973年にはWRC マニファクチャラー チャンピオンとなりました。しかしこのリアエンジン方式は次第に時代遅れとなりラリーで勝てなくなりました。A110は1977年に生産中止となり、後継車は1971年に登場したA310でした。
ミニカーは1970年に発売されたソリド製の当時物です。1968年のモンテ カルロ ラリー出場車のモデル化で本来はデカールが付いていたのですが、ノーマル仕様が欲しかったのでデカールを剥がしました。ソリドらしいシャープな造形で、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。よく見ると実車に即して後輪にネガティブキャンパーが付けられています。ソリドは同じ型の再生産品やべレム ブランドでレース仕様などを20種類以上モデル化しています。当時物ミニカーとしてはノレブのプラスチック製、ポリトーイの1/25、Bブラーゴの1/24などがありました。当時物以外ではトロフューがレース仕様を多くモデル化していて、ミニチャンプス、ノレブ、京商の1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1977年に発売されたポリトーイ製の当時物 アルピーヌ ルノー A110 モンテ カルロ 1973 (1/25 型番S21)の画像です。1973年モンテ カルロ ラリーの優勝車#18をモデル化しています。ポリトーイのSシリーズ(1/25)は大スケールミニカーのパイオニアで、同シリーズ初期の数点は精密な作りで当時としては非常に良く出来ていました。このA110はSシリーズ初期物よりレベルが落ちますが、ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きでエンジンや室内もリアルに出来ていました。ラリー車に付き物のゼッケンやロゴはまだデカールではなく紙のシールが使われていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/フロントフードを開いたトランクの画像とリア/リアフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は2000年に発売されたミニチャンプス製のアルピーヌ ルノー A110 1963 (1/43 型番430113604)の画像です。ミニチャンプスらしいそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や室内もリアルに再現されています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。リアバンパーの下に大きな排気管があります、ややオーバー気味ですが実車の排気管もこんな具合に大きいです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は2003年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズの アルピーヌ ルノー A110 1963 (1/43 型番181)の画像です。メーカーは明記されていませんが、ユニバーサルホビーのOEMだと思われます。ちょっと見ただけでは上記のミニチャンプス製と同じように見えますので、当時の雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえでした。ただし室内などの細部を見ると、値段相応で、明らかに仕上げレベルが違います。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ALPINE RENAULT A210 1968 FRANCE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LE MANS CAR COLLECTION (SPARK HACHETTE) No.21 1/43 100㎜
アルピーヌ ルノー A210 フランス 1968年
1963年にアルピーヌはルマンに参戦する為に初のスポーツ プロトタイプカー M63を開発しました。エンジンはゴルディーニがチューンしたルノー製の4気筒1L(95HP)をミドシップ搭載し、ボディはイギリスの技術者T.テリーが設計した空力的に優れたデザインでしたので95HPと非力ながら最高速は220㎞/hを超えました。M63は1963年のルマンに参戦しましたが完走できませんでした。1964年ルマンにはエンジンを1.1Lに拡大した改良型のM64で参戦し、最高速240㎞/hを達成し熱効率指数賞を獲得しました。1965年ルマンにはさらなる改良型M65で参戦しましたが、完走できませんでした。(同年のニュルブルクリングでは優勝している)
この結果を受けて新規に4気筒1.3Lエンジンを搭載するA210が開発されました。A210は1966年ルマンで9、11、12、13位に入賞し、熱効率指数賞では1-3位を独占しました。1967年ルマンでもA210は9、10、12、13位に入賞しています。ゴルディーニはA210用のV型8気筒3Lエンジンを開発し、1967年にそのエンジンを搭載したA211が登場しました。1968年にはA211の改良型A220が登場し、同年のルマンではA220が8位、1.5LエンジンのA210が9位、1.3LエンジンのA210が10、11位に入賞しました。3LクラスのA220は成績が振るわなかったことで、アルピーヌはプロトタイプカーのレース活動を休止しました。
ミニカーは2019年に発売されたアシェット製のルマン レースカーコレクションです。メーカーはスパークで1968年ルマンで9位入賞したA210をモデル化しています。スパークはカタログモデルでもレジン製でA210を数種類モデル化していますが、これは製作台数が多いのでダイキャスト製です。メタル製のワイパーなどレジン製とほとんど変わりがない仕上げとなっているようですので、安価な雑誌付きミニカーながら、かなりレベルの高い出来ばえとなっていました。(室内の仕上げは簡略化されているようですが、レースカーの場合室内は殺風景ですからあまり重要ではありません) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
1973年にアルピーヌはルノーに買収されて子会社となりました。ルノー傘下でアルピーヌはレース活動に復帰し、ルノー ゴルディーニのV型6気筒2Lターボエンジンを搭載するスポーツ プロトタイプカー A440を開発し、ヨーロッパ選手権に参戦しました。A440はA441、A442と改良されて1976年にはルマンに復帰しました。1976年と1977年は善戦するもリタイアしましたが、1978年には悲願の初優勝を遂げました。A442Aは屋根のないオープン仕様で、A442Bは屋根付きの仕様でした。(実車画像→
アルピーヌ ルノー A442B 1978) その後このV型6気筒ターボエンジンでルノーはF1 GPに参戦することになりました。 以下は2019年に発売されたアシェット製 ルマン レースカーコレクションのアルピーヌ ルノー A442B #2 ルマン 優勝 1978 (1/43 No.8)の画像です。メーカーはスパークで、総合優勝したA442B 2号車をモデル化しています。スパークはレジン製でも同じくマシンをモデル化していますので、これもそのダイキャスト版となります。上記のA210同様に安価な雑誌付きミニカーながら、細部までリアルでかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
1978年ルマンから35年後の2013年にアルピーヌはFIA世界耐久選手権(WEC) LMP2クラスにアルピーヌ A450で参戦しました。日産製のV型8気筒4.5Lエンジンを搭載したA460は、2016年ルマンでクラス優勝しています。その後も改良型のA470(ギブソンテクノロジーズ社のワンメイク用V型8気筒4.2Lエンジン搭載)でWECに参戦しています。以下は2020年に発売されたアシェット製 ルマン レースカーコレクションのアルピーヌ A470 ギブソン #36 ルマン 2018 (1/43 No.34)の画像です。メーカーはスパークで、2018年ルマンで5位(LMP2クラス優勝)となったA470 36号車をモデル化しています。上記の2台同様に安価な雑誌付きミニカーながら、アンテナや空力パーツなどの細部までリアルに再現されていてかなり良い出来ばえです。(実車画像→
アルピーヌ A470 ギブソン #36 ルマン 2018) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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RENAULT 12 1969 FRANCE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DINKY(FR) 1424 1/43 101mm
ルノー 12 フランス 1969年
ルノー 8/10の後継車としてルノー 12が1969年に登場しました。ルノー 12は当時のルノーのラインアップの中では異色の存在でした。ルノーの他の前輪駆動車のようなハッチバックではなくオーソドックスな3ボックス スタイルでした。(少し変わったテールデザインですが) 新設計の4気筒1.3L(54HP)エンジンはルノー 16では前輪より後ろに縦置きしていたのですが、このルノー 12では前輪の上に縦置され、後輪サスペンションは独立懸架ではなく固定軸でした。ルノー 12がこのような保守的な設計であった理由は、海外での販売や現地生産を考慮した結果でした。ルノー 12はその思惑通りに全世界に輸出されて成功をおさめ、フランス本国でもハッチバックが好きじゃない人に受けたようです。
1970年にブレーク(ワゴン)と高性能版のゴルディーニが追加されました。ゴルディーニはルノー 16 TS用の1.6Lエンジンを125HPにチューンして搭載し、全輪ディスクブレーキ、5段変速で最高速は185km/hの性能でした。ただルノー 12は前輪駆動でエンジン配置やサスペンションなどがスポーツ向きでなかったので操縦性はいまいちだったそうです。したがってモータースポーツではルノー 8 ゴルディーニのようには活躍できず、ゴルディーニは1974年に生産中止となりました。1978年に後継車のルノー 18が登場し1980年に生産中止となりました。総生産台数は約250万台と商業的には成功した車でした。
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物です。同時期のディンキー(仏)製のルノー 6、16などと同様に、このルノー 12もリアルな作風で実車が良く再現され当時のミニカーとして良く出来ていました。(後輪のサスペンションがへたっていますので尻下がりになっていますが) ドア開閉のギミック付で、このギミックの場合ドアを開けやすくする為にドアにサイドウィンドーを付けないのが普通ですが、これはサイドウィンドー付となっていました。たぶんこれは他社との差別化を狙ったもので、この後もディンキー(仏)は同じようなことをしています。バリエーションでゴルディーニ仕様もありました。これ以外のルノー 12の当時物ミニカーはノレブ、ソリド(べレム)のブレーク、ポリスティル、オートピレンなどがありました。当時物以外ではノレブ、ソリド、イクソ、エリゴール、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1971年に発売されたディンキー(仏)製のルノー 12 ゴルディーニ (1/43 型番1424g)の画像です。上記のバリエーションで、バンパーを外し、グリルをブラックアウトし、フレンチブルーの塗装に白いストライプを付けてゴルディーニ仕様としています。こちらの方がルノー 8 ゴルディーニよりかっこよく見えるのですが、実際はあまり活躍しなかったようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ルノー 4のミニカーの解説でディンキー(仏)のミニカーにはナンバー プレートの紙シールが付いていたと書きましたが、それ以外にもおまけで交通標識が付いている場合がありました。ミニカーと同じ縮尺で出来ている交通標識はミニカーと一緒に並べると、ジオラマ的なアクセサリーとして大人のコレクターでも楽しめるものでした。(昔のミニカーメーカーはこんな遊び心のあるアクセサリーも作っていたのです。トミカにも交通標識付きがあります) 交通標識が付いているミニカーは以下の画像のように紙箱に付属している交通標識のイラストが表示されていて、さらに箱の下に示したような交通標識の説明書も入っていました。以下にミニカーに付属していていた交通標識を集めた画像とルノー 12に付いていた「岸壁転落注意」の標識とそのダイキャスト製台座の底面の画像も載せました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1977年頃に発売されたオートピレン製の当時物 ルノー 12 S (1/43 型番503)の画像です。オートピレンは同時期のコーギーやディンキーをコピーしており、これも上記のディンキー(仏)製をお手本にしていますが、コピーという訳ではないようです。フロントグリルとバンパーは本体と別パーツですし、ホイールや室内の造形なども色々と違っています。全体的には(後だしジャンケンの手法ですが)ディンキー(仏)と同等以上の良い出来ばえになっています。このあたりからオートピレンは他社をコピーするメーカーからオリジナルが製作できるメーカーに成長していったようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1977年頃に発売されたポリスティル製の当時物 ルノー 12 TS (1/43 型番RJ25)の画像です。ポリスティルのRJシリーズは当時の廉価版ミニカーでしたので仕上げレベルは良くないですが、当時の廉価版ミニカーはだいたいこんな感じでした。このルノー 12はプロポーション的に今一つの出来ばえです。ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1975年に発売されたソリド製の当時物 ルノー 12 ブレーク(1/43 型番22)の画像です。ソリドらしいシャープな造形で、立て付けの良いテールゲート開閉ギミック付で良く出来ていました。ただ残念なことに後輪を見ていただくとわかるようにホイールが溶けています。(左側後輪はかなりひどいですが、全輪がやられています) これは合成ゴムのタイヤに添加された可塑剤が樹脂製のホイールを溶かすという問題が発生したものです。(参照ページ→
ミニカーの材質と経年変化) この問題は材質変更で対処したようで、1980年にこのミニカーの改良版が型番1022で発売されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は2005年に発売されたソリド製のルノー 12 TL (1/43 型番1864)の画像です。これはYESTERDAYシリーズという定価2000円ほどの安価なミニカーでしたが、このシリーズは老舗ソリドが作っていたので基本的なところはしっかりしていて細部の仕上げもまずまずの良い出来ばえでした。このルノー 12は黄色のヘッドライトの付いたフロントグリルや室内は実に良い感じなのですが、サイドビューのプロポーションが上記の同じリド製のブレークと比べてみると微妙に違うような気がします。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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