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フォード グラン トリノ GT アメリカ 1976年
フォード トリノはアメリカ フォードの中型乗用車で、トリノの初代は1968年にフェアレーンの上級車として設定されました。前述したようにトリノ 3代目は1972年に登場しました。1976年式はトリノ 3代目の最終モデルで、この当時のトリノは大衆車ながら一部はハイパワーエンジンを搭載したマッスルカーとしても知られていました。2ドアハードトップ、4ドアセダン、4ドアワゴンの設定がありました。高性能版グラン トリノのエンジンはV型8気筒(5.8L-7.5L(202HP))で、3段自動変速機で、最高速186km/h(7.5L)の性能でした。グラン トリノ 1976年式はTVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」に登場する赤い車として有名です。(実車画像→ フォード グラン トリノ 刑事スタスキー&ハッチ)
1974年にグラン トリノ スポーツのファストバックモデルが廃止され、その代わりにグラン トリノ エリートが設定されました。この車は当時人気のあったGM シボレー モンテカルロに対抗するために設定されたもので、フォード サンダーバードより安価なパーソナル ラグジュアリーカーでした。この車はトリノよりも売れるようになり、1976年にトリノの名前は廃止され、1977年に後継車としてLTD IIが登場しました。(実車画像→ フォード グラン トリノ エリート 1976、フォード LTD II 1977)
ミニカーは2012年に発売されたミニチャンプス製で、グラン トリノをモデル化しています。実車のサイズ全長5.43m全幅2m)を反映して、かなり大きなミニカーで、前後のオーバーハングが大きくてでかいこの車のプロポーションをうまくとらえていました。(ただタイヤがやや小さいような気もしますが) フロントやリアの造形はミニチャンプス流で、リアリティがある良い出来ばえでした。以前はやや大げさで目立っていたワイパーもあまり目立たなくなりました。ただこの頃からミニチャンプスの1/43サイズのミニカーは少しづつ仕上げレベルが低下していき、このトリノにもその兆候が感じられました。以前はドアのサイドウインドーが開いていたので、内装が良く見えました。しかしこのグラン トリノはサイドウインドーが閉じていますので、彩色されたインパネやステアリングホイールがあまり良く見えません。このウインドーを閉じたことが、内装簡素化の前兆だったと思います。これ以外のトリノのミニカーとしてはグリーンライトやM2 マシーンなどがあります。「刑事スタスキー&ハッチ」の赤い車もコーギーやグリーンライトがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM キャディラック セビル アメリカ 1977年
1973年に起こったオイルショックによるガソリン価格の上昇でアメリカ車全体が燃費改善の為サイズダウンされるようになりました。この流れに沿って1975年にキャディラック初のコンパクトカー セビルが登場しました。セビルは当時のキャデラックでは一番小さいサイズながら、内外装に豪華装備を満載し、最上級車の75 リムジンの次に高価なモデルでした。アメリカ車では初の電子制御燃料噴射装置付のV型8気筒5.7L(180HP)エンジンを搭載し、3段自動変速で最高速185km/hの性能でした。
1978年にはディーゼル エンジンが追加され、ツートンカラーで装備をさらに豪華にしたエレガンテ(ELEGANTE)が設定されました。メルセデス ベンツなどの欧州製高級車に対抗した欧州風の味付けと、パーソナルカーに特化したダウンサイジングのコンセプトが功を奏して、セビルは成功しました。(操作しやすいことで高齢のキャディラックのユーザーに人気があったそうです) 1980年にセビル 2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約21万台でした。
ミニカーは2002年に発売されたミニカー付雑誌の草分けであったデルプラド製の世界の名車シリーズの1台です。製造メーカーは明記されていませんが、イクソ系のメーカーのようです。ミニカーの出来としてはフロントグリルなどの細かいところもそこそこ再現してあり、デルプラドの世界の名車シリーズの中でも出来の良い部類のミニカーとなっていました。キャディラック セビル初代のミニカーは最近までこれしかなかったので、車種的には貴重なミニカーでしたが、2009年になってネオ(NEO)がレジン製でモデル化しました。(ネオはこのような他社がモデル化していないマイナーな車種のモデル化が得意です) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード リンカーン コンチネンタル MK V アメリカ 1977年
1966年にリンカーン コンチネンタル MK IIを引き継ぐコンチネンタル MK IIIが登場しました。コンチネンタル MK IIIという名前の車は1958年に既に登場していました。しかしこのコンチネンタル MK III 1958年式は、MK IIまでのコンチネンタルの路線(2ドア パーソナルカー)とは異なる4ドアセダン系にもMK IIIの名前を使っていたことから、正当なコンチネンタル MK IIIではなかったとされました。そんなわけでこの新しいコンチネンタル MK IIIは2ドアパーソナルカーのみで、スペアタイヤをリアにマウントした伝統のスタイルが復活しました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル MK III)
コンチネンタル MK IIIはセダンのホイールベースを少し短くしたシャーシに豪華な2ドアハードトップボディを載せ、V型8気筒7.5L(365HP)エンジンを搭載していました。コンチネンタル 2ドアハードトップより2割ほど高価なリンカーン ブランドの最上級車でしたが、MK IIのような限定生産車というわけではありませんでした。それでも人気が高く、ライバルであったGM キャディラック エルドラドと2ドア パーソナルカーとしての人気を二分していました。
1972年にコンチネンタル MK IVにモデルチェンジしました。デザインは先代のイメージを踏襲し、ハードトップに楕円形のオペラウインドーが追加されました。ボディは全長×全幅が5.7m×2mと大きくなり、アメリカ車がコンパクトになる前のでかくてかっこいいアメリカ車でした。コスト削減のため、サンダーバート 6代目とシャーシや部品を共用していたので、そのサンダーバードと雰囲気がよく似ていました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル MK IV) 1977年にコンチネンタル MK Vにモデルチェンジしました。
MK VはMK IVと同じシャーシを使い外観もテールライト以外はほとんど同じでした。(デザインをややシャープにしていたらしいですが) 従来のV型8気筒7.5L(208HP)エンジンはオプションとなり、標準はV型8気筒6.6L(180HP)エンジンが搭載され、3段自動変速、最高速190km/hの性能でした。アメリカでは1971年頃からエンジン出力がグロス表示からネット表示に変わったので、どのメーカーも表示馬力が激減しました。1970年のV型8気筒7.5Lエンジンは345HPの表示だったのが、1979年には224HPに激減しています。(グロス表示馬力が過大すぎたのですが)
1980年にコンチネンタル MK VIにモデルチェンジしましたが、燃費対策で全長5.6mと一回りサイズダウンされました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル MK VI) さらに1983年に登場したコンチネンタル マーク VIIでは全長5.1mとずいぶん小さくなってしまいました。そんなわけでコンチネンタル MK Vはサイズダウンされる前の最後の大きくて派手だったコンチネンタル MKシリーズでした。
ミニカーは1978年に発売されたダイヤペット製の当時物で、コンチネンタル MK Vをモデル化しています。ダイヤペットは1970年代後半のスーパーカーブームに乗じて1977年頃から外国車を積極的にモデル化していましたが、これもその流れでモデル化されたダイヤペットの意欲作でした。プロポーションが良く大柄で派手なコンチネンタル MK Vがうまく再現されていて、ダイヤペットの外国車ミニカーの中では抜群に良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクの開閉、スライディングルーフの開閉、格納式ヘッドライトの開閉ギミックが付いていました。またこの型を流用して非常に凝った造りの和風霊柩車仕様が1980年に発売されました。これ以外のコンチネンタル MK IV/Vの当時物ミニカーはトミカのコンチネンタル MK IV、マッチボックスのコンチネンタル MK Vがありました。最近の物ではイクソのコンチネンタル MK V、NEO(レジン製)やBOS MODELS(レジン製)のコンチネンタル MK IV/V、AUTO WORLDのコンチネンタル MK V(1/64)などがあります。 以下はフロント/格納式ヘッドライト開閉の画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー コルベット C3 アメリカ 1978年
GM シボレー コルベット C3型は1978年のマイナーチェンジでスティングレイの名前が外されました。外観も大きな変更があり、直立していたリアウインドウがルーフからボディ後半部を覆う大きなものになり、安全規制からバンパーが衝撃吸収機能をもつ5マイル バンパーに変わりました。なお後部バンパーは1974年にこのデザインに変更されていました。
コルベットはC2型からC5型まで格納式ヘッドライトを採用していました。C2型の格納式ヘッドライトはヘッドライト全体が回転する独特なものでした。(参照→C2型の格納式ヘッドライトの動作動画) しかしC3型で採用されたリトラクタブル ヘッドライトは先端が立ち上がる一般的なものでした。
1970年代になると排ガス規制が厳しくなり、かつてのような高性能エンジンが作れなくなりました。さらに1972年からエンジン馬力表示がグロス値からネット値に変わった為、エンジン出力は標準のV型8気筒 5.7Lで200HP程度になり、馬力表示値が大幅にダウンしました。この時期からアメリカ車全体が小型/低燃費化され変わっていくのですが、コルベットはGTカー的な趣向が強くなっていきました。1984年にコルベット 4代目(C4型)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1992年に発売されたフランクリンミント製です。前述したフランクリンミント製の1968年式C3型と同じ1/24のコルベット コレクションの1台でした。1978年式をモデル化しているので、前後バンパーやリアウインドーなどが大きく変更されていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きでし、エンジンやサスペンションなどのメカ部分や室内もリアルに再現されていました。ただし1968年式のC3型と同じ指摘ですが、このサイズで格納式ヘッドライトが可動しないのはいただけません。(C3型は回転する構造ではないので、作るのも簡単なのですが) 1978年以降の外観変更されたC3型のミニカーは、イクソ、オートアートの1/18、トップモデル、ウェリー(WELLY)などがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM ポンティアック ファイアーバード トランザム アメリカ 1979年
GM ポンティアッ ファイアーバード 2代目が1970年に登場しました。先代同様に2代目もシボレー カマロの兄弟車で、大きなBピラーを持つクーペスタイルに変わりました。安全基準が強化されたことで、オープン仕様のカブリオレがなくなりました。エンジンは標準で6気筒4.1L、中級グレードのエスプリとフォーミュラーのV型8気筒5L/5.8L/6.5L、最上級の高性能版トランザムのV型8気筒6.6L/7.5L(372HP レース仕様540HP))などがありました。このV型8気筒7.5L(455CI)エンジンはマッスルカー時代の最強のエンジンでした。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1971)
1974年のマイナーチェンジで、安全基準に対応した大型バンパーが採用されシャベルノーズと呼ばれる傾斜したフロントに変わり、テールライトが幅広のデザインに変わりました。1975年にリアウィンドーがラップラウンド式の大きなものに変わりました。1976年にポンティアック 50周年記念モデルとして黒ボディに金色のアクセントが付いた特別仕様車が登場しました。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1974)
1977年のマイナーチェンジでヘッドライトが角形4灯式に変更されました。1979年にフロントのデザインが変更され、ヘッドライトが独立した角形4灯式になりました。(実車画像→ ポンティアック ファイアーバード 1977) 1980年に排ガス規制の強化で5L以上の大排気量エンジンが廃止され、1982年にファイアーバード 3代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2007年に発売されたヤトミン製です。1979年型にはボンネットにファイアーバード(火の鳥=不死鳥)のイラストを大きく描いた実に印象的なモデルがあり、ミニカーはこの車のTバールーフ仕様をモデル化しています。ヤトミンのアメリカ車の1/43シリーズは定価1500円程と安価ながら、結構良く出来ていました。このファイアーバードも1977年のマイナーチェンジで採用されたフロントやテールライトの造形が良く再現されていて、ボンネットのファイアーバードのイラストも綺麗です。このイラストが付いた1/43のファイアーバードが欲しかったので気に入っています。色違いで黒のボディに金色のイラストもありました。ファイアーバード 2代目のミニカーはウェリー(WELLY)の1/18、アーテル(ERTL)の1/18、フランクリン ミントの1/24、グリーンライトの1/24と1/64、マッチボックス、ジョニーライトニングの1/64、ブッシュの1/87、国産ではサクラの1/43、トミカの1/68、ダイヤペットの1/53などたくさんあります。 以下はフロント(ファイアーバード イラスト拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)