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GM ポンティアック ファイアーバード アメリカ 1967年
GM シボレー カマロのポンティアック版としてポンティアック ファイアーバードが1967年に登場しました。基本的なデザインはカマロと同じでしたがフロントバンパーをボディと一体化し、そこにポンティアックの伝統である2分割のフロントグリルと突き出たノーズを配してポンティアックらしくなっていました。搭載されたエンジンはカマロ同様にベーシックな6気筒3.8L/4.1Lから高性能なV型8気筒5.3L/5.7L/6.6Lエンジンまでありました。最強モデルはV型8気筒6.6L(400CI 立方インチ 325HP)エンジン搭載の400で、最高速180km/h以上の性能でした。
1969年のマイナーチェンジでカマロと同様にボディが拡大されフロントグリルの意匠が大幅に変更されました。同年にリアスポイラーを装備した高性能版のオプションパッケージとしてトランザムが追加されました。トランザムという名前はアメリカのレース「Trans-American Sedan Championship」にちなんだものでした。その後トランザムはファイアーバードの最強モデルとして定着していきました。1970年にファイアーバード 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズです。メーカーはアーテル(ERTL)で、高性能版の400をモデル化しています。地味なボディカラーのせいで損をしていますが、よく見ると安価な雑誌つきミニカーながら結構良く出来ていました。プロポーションが良く、室内などの細部もまずまずの良い出来ばえでした。またリアサスペンションのリーフスプリングが再現され、運転席の前のボンネット上にオプションのフード タコメーターがあるなどなかなか凝った仕上げでした。なおフード タコメーターとはタコメーターをボンネット上にマウントした物でした。(実車画像→ フード タコメーター) これ以外のファイアーバード 初代のミニカーはコーギーの当時物、ダンバリーミントの1/24、ヤトミン(シグネチャー)の1/43と1/18、M2マシーンの1/64、ジョニーライトニングの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー カマロ SS 396 アメリカ 1967年
大成功を収めたフォード マスタングの対抗馬として、GMからシボレー カマロが1967年に登場しました。2ドアのスポーティなコンパクトカーというコンセプト、エンジンや装備のオプションが豊富に揃っていることなどはマスタングと同じでした。カマロはマスタングより全長全幅で約10cmほどサイズが大きく、直線的なデザインのマスタングに対して、カマロはフェンダーのコークボトルラインなど曲線的でした。ボディ形式にはクーペとカブリオレがありました。
エンジンは6気筒3.8L/4.1L、V型8気筒4.9L/5.4L/5.7L/6.5Lなど多彩で、高性能版としてZ28、RS、SSがありました。カマロ初代には当時流行した格納式ヘッドライト(ライトを覆うグリルが横にスライドして開閉する)のオプションがありました。1967年式は三角窓がありましたが、1968年になくなりました。1969年のマイナーチェンジで、全長4.72m/全幅1.88mにサイズが拡大されフロントグリルとバンパーが一体化するなど外観が変更されました。カマロ 初代はマスタング同様に成功し、1970年にカマロ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1997年に発売されたマッチボックス製です。マニア向けのマッスルカー シリーズの1台で、V型8気筒6.5Lエンジン搭載のSS 396をモデル化しています。マッスルカー シリーズは1960-1970年代の高性能車(マッスルカー)をモデル化していていずれもリアルな造形の良い出来ばえで、シャーシやサスペンションなどの下周りも再現されていました。このカマロもプロポーションが良く、格納されたヘッドライト、黒のボディ/フロントグリルを囲む赤のストライプ、太いタイヤなどマッスルな外観がリアルに再現されていました。カマロ 初代の当時物ミニカーはコーギーとナコラルがありました。コーギーは以下に紹介しています。ナコラルは当時としてはそこそこの良い出来ばえで、ダイヤペットが輸入してダイヤペット ヨーロッパというブランドで発売していました。当時物以外のミニカーはフランクリン ミントの1/43と1/24、ジョニーライトニングの1/64、グリーンライトの1/64、ホットホイールの1/64、マテルの1/18、デルプラドの世界の名車シリーズ、ブービーなど非常にたくさんあります。以下はフロントとリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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GM シボレー アストロ I アメリカ 1967年
シボレー アストロ I (XP-842)はGMのスタイリング実験車で、1967年に公開されました。前述したコルベア モンザ GTのデザインをさらに発展させた車で、水平対向エンジンをミドシップ搭載する構成は同じでした。最大の特徴は空気抵抗を究極的に低減させた極端に低い車高(約0.9m)です。通常のドアでは乗り降りが大変なので、リアカウルがキャノピー状に開き、シートも連動して電動で立ち上げる構造となっていました。(この車は雨の日には使わないとのことです) またリアウィンドーがありませんが、後方視界は屋根の上に付いたペリスコープ(潜望鏡式ミラー)で確保していたそうです。
このデザインを実用的に発展させた、シボレー アストロ IIが1968年に公開されました。このデザインは、その後のGMの1980年代のスポーツカー コルベットやファイアーバードあたりに反映されているように思います。(実車画像→ シボレー アストロ II)
1969年には前輪1輪の3輪車とした、ジェット機のようなシボレー アストロ IIIも公開されました。なお1995年に登場したGMのミニバンにもシボレー アストロという名前が付いていますが、全くの別物です。(実車画像→ シボレー アストロ III)
ミニカーは1969年に発売されたコーギーの当時物です。特徴的なデザインを忠実に再現していて、魅力的なミニカーに仕上がっていました。実車の特徴であるリアカウルが開閉しシートが連動する仕掛けは、いかにもそれらしい恰好をしたコーギー十八番のフィギュアを2体付けてうまく再現しています。シボレー アストロ Iのミニカーはこれとこれをコピーしたオートピレンの物しかありません。シボレー アストロ IIはメーベトイ(マテル メーベ)がモデル化していました。当時のコーギーはこのようなスタイリング実験車を結構モデル化していました。例えば以下に記載するアダムス プローブ 16(型番384)やアウトビアンキ ランナバウト ベルトーネ(型番386)などです。これらのミニカーは見た目がかっこいいので、どちらも30万台以上も売れていました。なおアストロ Iはもっと多くて50万台近く売れました。(1960-1970年代のミニカーは現在のミニカーとはけた違いの販売台数でした) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シャパラル 2F プロトタイプ アメリカ 1967年
1967年のスポーツカー世界選手権にシャパラル 2Fが登場しました。シャパラル 2Fは前述したシャパラル 2Dをベースにしてエンジンを7Lに変更したもので、ボディはそれまでの抑揚の大きいダイナミックなデザインから直線的なデザインに変わりました。リアには前述した2Eと同じ大きなリアスポイラーが付いていました。このスポイラーはボディ周辺の乱流を避ける為に、長い支柱で高い位置に配置(ハイマウント式)されていました。スポイラーは角度を変えることでダウンフォースを調整でき、ダウンフォースはサスペンション部分に直接作用するように設計されていました。
1967年シーズンの成績はブランズハッチ 6hで優勝していますが、ポールポジションを獲得してリタイアするパターンが多かったようです。パワーアップしたことで早くなりましたが、自動変速機がパワーアップに耐えられずオーバーヒートするなど信頼性が足りなかったようです。2Fが採用したリアスポイラーはF1にも波及し、1968年にはリアスポイラーを装着したF1マシン ロータス 49Bが登場しました。(実車画像→ ロータス 49B 1968 )
F1のスポイラーもハイマウント式や可変式に進歩していきましたが、支柱が折れるなどの問題があり、安全性の問題から1969年には高さの低い固定式に規制されました。1970年にはシャパラルとして最も独創的な設計がされたカンナムマシンのシャパラル 2Jが登場しました。
ミニカーは1968年に発売されたマーキュリー製の当時物です。シャパラル 2Fのプロトタイプをモデル化しているようなので、特定のレース仕様ではありません。黄色のヘッドライがやや玩具的ですが、プロポーションは悪くなく当時のミニカーとしては結構リアルに作ってありました。リアスポイラーは支柱が上下し角度が変えられ、ガルウィング式ドアと燃料供給口蓋の開閉ギミックが付いています。当時のミニカーは子供向けだったので、この種のギミックは必須の物でした。最近の1/43サイズのミニカーはコストの問題などがあってこの類いのギミックを付けていませんが、ギミックがあるほうが(子供でなくても)面白いことは明らかだと思います。(ロートルコレクターの私はこのようなギミックが好きです) シャパラル 2Fは発表当時に大きなスポイラーが話題になったことから、ソリド、ポリトーイ、メーベトイ、メルクリン、ガマなど当時の老舗ブランドが当時物ミニカーを作っていました。特にソリドは後車軸を押すとスポイラーの角度が変化するという凝ったギミックが付いているなど良く出来ていました。当時物以外ではイクソ、ミニチャンプス、エグゾトの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像、ドアと燃料供給口蓋開閉ギミックとコクピットの画像、スポイラーの動作ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード マーキュリー クーガー アメリカ 1967年
フォード マーキュリー クーガーはマーキュリーのスペシャリティーカーとして1967年に登場しました。サンダーバートとマスタングの間を狙った車で、マスタングと主要なコンポーネントを共用していましたが、ホイールベースは75㎜長くボディもひとまわり大きくなっていました。ボディ形式は2ドアハードトップのみで、フロントグリルはカバー開閉式のヘッドライトを採用した全面グリルでリアのテールライトもフロントに合わせたデザインになっていました。このデザインは同時期のフォード サンダーバードと同じコンセプトで、万人向けのマスタングよりもスペシャリティーカーとしてよりスポーティになっていました。(参照動画→ マーキュリー クーガー ヘッドライト カバー開動作)
当初の標準エンジンはV型8気筒4.7L(200-225HP)で、GTオプションで高性能版V型8気筒6.4L(320HP)がありました。標準仕様でも3段自動変速で最高速190km/hと高性能でした。1968年にGT-EオプションとしてV型8気筒7L(390HP)エンジンが追加されました。1968年にマスタングが大型化したのに合わせて、マーキュリー クーガーも1969年のマイナーチェンジでボディが大きくなりコークボトルラインを強調したデザインとなりました。同時にV型8気筒5.8L(250HP)エンジンが標準となりました。1970年にはノーズ中央部がより強調されたデザインとなりました。1971年に2代目にモデルチェンジしました。初代の総生産台数は約43万台と大ヒットしました。(参照動画→ マーキュリー クーガー 1971)
ミニカーは1969年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。1/43サイズより少し大きめに出来ていますが、販売戦略で意図的に大きくしたと思われます。金属製パーツのフロント/リアグリルがディンキー(英)らしいやや武骨な造形ですが、プロポーションが良く当時物のミニカーとして良い出来ばえでした。なお当時はミニカーのコストダウンが進められていた時期で、このミニカーも前後バンパー/前後グリル/底板を一体成型するコストダウン設計がされていました。ちなみにこのミニカーの当時の定価は800円で、確かにそれ以前より少し安くなっていましたが、それでも同時期の国産ミニカーの約1.5倍の値段でした。ドア開閉ギミックと底板のレバー操作でリアのラジオ用アンテナが上下する変わったギミックが付いていました。(底板のレバーとアンテナは軟質プラスチック製の一体物で、レバーをスライドさせるとアンテナが上下するという仕掛けです) これ以外のマーキュリー クーガーのミニカーはマッチボックスの当時物 1/66と1/40、デルプラドの世界の名車シリーズ、ビテスの1/43、サンスターの1/18、アーテルの1/18、ジョニーライトニングの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とラジオアンテナ上下のギミック動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)