ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

TRIUMPH TR5 1967 UK

TRIUMPH TR5
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TRIUMPH TR5


ELIGOR 1134 1/43 92㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.9m 全幅約1.47m エンジン 変速機: 6気筒 2.5L 150HP 4段変速
性能: 最高速200km/h  データーベースでトライアンフ TR4/TR5のミニカー検索

トライアンフ TR5 イギリス 1967年

 

 1961年にトライアンフ TR3はミケロッティのデザインによる新しいボディのTR4にモデルチェンジしました。ラダーフレームによる旧式なシャーシはTR3と同じながら、トレッドが拡大されラック&ピニオン式ステアリングが採用されました。エンジンは2.1L(100HP)に拡大され、最高速176km/hの性能でした。巻き上げ式のサイドウインドウなど居住性は向上したものの、TR4はライバルのMGBなどに比べると操縦性や乗り心地が見劣りするようになっていました。

 

 1965年にリアを独立懸架に変更し乗り心地を改善したTR4Aに発展しました。1967年にはエンジンを燃料噴射式の6気筒2.5L(150HP)に強化して性能を向上したTR5となりました。1969年にはボディを一新してこのシリーズ最終型のTR6にモデルチェンジしました。TR4/5は約8万台が生産され、アメリカを中心とする世界各国に輸出されました。 トライアンフは1960年にレイランド グループの傘下となり、1963年にはスタンダード ブランドが消滅し、1967年にはブリティッシュ レイランドに統合されました。

 

 

 ミニカーは1985年に発売されたエリゴール製です。TR5の独特のデザインがうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ドア/ボンネット/トランクが開閉するギミック付きで、エンジンは簡素なモールドで再現され、室内はそこそこ良く再現されていました。なお初期のエリゴールのミニカーはノレブのプラスチック製ミニカーの型を流用したものが多いのですが、これもノレブの型番144を流用したものでした。(ただしエリゴールはプラスチック製ではなくダイキャスト製です) TR4/5の当時物ミニカーはそのノレブのプラスチック製だけしかないようで、当時物以外ではバンガーズ、オックスフォード、スパーク(レジン製)などがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TRIUMPH TR5 1
TRIUMPH TR5 2

 以下は1969年頃に発売されたノレブ製の当時物 トライアンフ TR5 (1/43 型番144)の画像です。上述したようにエリゴール製のTR5はこのプラスチック製ミニカーをベースにしていました。ドア/ボンネット/トランクが開閉できるギミック付きです。1960年代のミニカーとしては、結構良い出来ばえでした。ただしノレブのプラスチック製ミニカーは経年変化でボディが変形するという問題があり、このTR5もボディ全体が少し変形しています。(ただこれはプラスチックの材質変更がされた後の物のようで、変形の程度は軽微です) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TRIUMPH TR5 3
TRIUMPH TR5 4

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TRIUMPH TR5 5
TRIUMPH TR5 6

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COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’ 1967 UK

COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’


CORGI 479 1/45 93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.32m 全幅約1.9m エンジン 変速機: 4気筒 1.7L 4段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでコマーのミニカー検索

コマー PB カメラ バン ”サミュエルソン フィルム サービス” イギリス 1967年

 

 コマー社はイギリス最古の商用車専門の自動車メーカーで1905年に創業しました。乗用車ベースのバン、商用バン、中/大型トラック、軍用車、バスなどを製造し、大型車用ディーゼルエンジンを自社開発していました。1907年に最初のトラック、1909年に最初のバスが登場し、第1次大戦中はイギリス軍の軍用車を生産しました。

 1920年代に財政状況が悪化し、1925年にハンバー(HUMBER)社に買収されました。そのハンバー社は1928年にヒルマン社を買収しましたが、1931年にはルーツ グループの子会社となりました。ルーツ グループは1960年代にアメリカのクライスラーの子会社となり、1970年代にルーツ グループの商用車がダッジ ブランドに統一されたので、その際にコマーの名前が消えました。クライスラー ヨーロッパは1977年に倒産し、フランスのPSA(プジョー/シトロエン)グループに買収されました。

 

 コマーの小型商用車には1950年代のヒルマン ミンクスをベースにしたピックアップ/バンがありました。その後継車で1960年に登場した商用車 FC型は1983年まで長く生産されたので良く知られています。FC型はヒルマン ミンクスの4気筒1.5Lエンジンをキャブオーバー式で搭載したノーズのないスタイルが特徴で、1ボックスバン/ピックアップ/小型バスなどがありました。(実車画像→ コマー FC バン) エンジン追加や外観変更などで1965年にPA型、1967年にPB型に変わり、1974年にスペースバンと名前を変え、1976年にダッジ ブランドとなりました。それ以外のコマー商用車では1940年代のコマンド 2階建てバスや1950年代のレーシングカーのトランスポーター「エキュリー エコッス(ECURIE ECOSSE)」などが有名でミニカーになっています。(実車画像→ エキュリー エコッス トランスポーター)

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたコーギー製の当時物です。コマー PB バンの映画撮影用カメラバン「サミュエルソン フィルム サービス(映画用機器を扱う会社)」をモデル化しています。ライト類を銀塗装で表現したビンテージミニカーですが、プロポーションが良く、当時としてはリアルな出来ばえのミニカーでした。映画撮影用の大型フィルムカメラとカメラマンのフィギュアが付いていて、カメラを載せた台はバンの前/後/屋根に取り付けることができます。カメラマンのフィギュアが実に良くできているのと、カメラのレンズにラインストーンが使われているのはコーギーらしいところです。コーギーは初期のコマー FC型も含めて救急車/ポリス/バン/ピックアップなど約10種類ほどをモデル化していて、エキュリー エコッスのトランスポーターもモデル化していました。これ以外のコマーのミニカーとしてはディンキーのビンテージ物、オックスフォードのPB バンやコマンド 2階建てバスなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と後部ドアを開いた室内の画像です。室内にはカメラマンの黒色の工具箱が載っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’ 1
COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’ 2


 以下はカメラ台の取り付け位置を変えた画像とカメラマンのフィギュアの拡大画像です。カメラマンのフィギュアはよく出来ていましたが、昔の映画撮影用の大型フィルムカメラもリアルで実によく出来ていました。カメラマンが使う工具箱も付属していました。なおこのカメラとカメラマンは同時期に発売されたルノー 16 パラマウント カメラカー (1/43 型番GS13)にも使われていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’ 3
COMMER PB MOBILE CAMERA VAN ’Samuelson Film Service’ 4

以下で当時のイギリスの商用車のミニカーが検索できます。
データーベースでフォード テームスのミニカー検索  データーベースでベッドフォード CAのミニカー検索  データーベースでBMC J2のミニカー検索"

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FORD CORSAIR 2000E 1967 UK

FORD CORSAIR 2000E
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CORSAIR 2000E


DINKY(UK) 169 1/43 106mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.49m 全幅約1.61m エンジン 変速機: V型4気筒 2L 88HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでフォード コルセアのミニカー検索

フォード コルセア 2000E イギリス 1967年

 

 前述したように失敗作となったフォード コンサル クラシックの後継車として、1963年にコルセアが登場しました。個性的なフロントのデザインは、フォード サンダーバード 1961年式のイメージをダブらせたものでした。サンダーバードは4灯式ヘッドライトですが、2灯式ヘッドライトにしたのはアメリカ車的なデザインで失敗したクラシックから学んだ教訓が生かされたようです。ボディ形式は2/4ドアセダンで、シャーシや主要な部品はコルチナと共有していましたので、当初はコルチナと同じ4気筒1.5L(58HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速130km/hの性能でした。

 

 1965年には新型のV型4気筒1.7L(66HP)エンジンが追加され、さらに1966年にはV型4気筒2L(82HP)エンジンも追加されました。1966年にコーチビルダー アボット製のエステート ワゴンが追加され、1967年にはビニールレザートップ仕様で豪華な内装を持つ上級グレードの2000Eが追加されました。コルセアはフォードの中型車として成功し1970年まで生産され、総生産台数は約31万台でした。コルセアは一代限りで、上級グレードは1970年に登場したコルチナ MK IIIが、それ以外は1968年に登場していたエスコートが引継ぎました。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。豪華仕様の2000Eをモデル化していますので、実車に即した黒いビニールレザートップ仕様となっています。プロポーションが良く特徴的なフロントの造形がうまく再現され、1960年代のミニカーとして良く出来ていました。ボンネットが開閉するギミック付きです。なおディンキーはこれより前に型番130でもコルセアをモデル化していて、これはそのバリエーション的なものでした。このようなバリエーションが作られたということはコルセアに人気があったことの証拠でしょう。(実車と同時期に製作されていた当時物ミニカーにはその時代の世相が反映されているのです) これ以外のコルセアの量産ミニカーはマッチボックスの当時物とカララマ(オックスフォード製と同じ物)の1/43があります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD CORSAIR 2000E 1
FORD CORSAIR 2000E 2

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DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 1967 JAPAN

DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311)


DIAPET 185-01803 1/43 93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.96m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 2L 145HP 5段変速
性能: 最高速205km/h  データーベースでダットサン フェアレディのミニカー検索

日産 ダットサン フェアレディ 2000 (SR311型) 日本 1967年

 

 前述したフェアレディ(SPL213型)は1962年に輸出用のダットサン 1500(SPL310型)と国内向けのフェアレディ 1500(SP310型)に切り替わりました。ブルーバード 310型のシャシーにセドリックの4気筒1.5L(71HP)エンジンを搭載していました。デザイン的にはアメリカ向けのかなりモダンなスタイルで、当初は左向きの後部座席が備わる3人乗りでした。(1964年に2座に変更) 1963年の日本GPで海外のスポーツカー勢を相手に優勝し、日本のスポーツカーのレベルの高さを証明しました。

 

 1965年にエンジンを1.6L(90HP)に変更し、フェアレディ 1600(SP311型)に切り替わり、1967年には2L(145HP)エンジン搭載のフェアレディ2000(SR311型)が追加されました。2000は5段変速で最高速度205km/hとかなり高性能で、国産初の200km/hオーバーカーとなりました。日本GPでのGTクラス優勝や、モンテ カルロ ラリーでの上位入賞などモータースポーツでも活躍しました。1969年に後継車のフェアレディ Z 初代(S30)が登場し、1970年まで生産されました。

 

 

 ミニカーはダイヤペット製でダイヤペット コレクション クラブ オリジナルの特注品として1991年に発売されました。アンチモニー製でプロポーションはまずまずで実車の雰囲気はそれなりに再現されているのですが、メッキ箔を張り付けた灯火類の処理など今一つの出来ばえです。ダイヤペットは当時物ミニカーとして1965年にフェアレディ 1600 (SP311) (1/40 型番113 アンチモニー製)を発売していたのですが、それをベースにして製作した物と思われます。またこれとは別に2005年にはダイヤペット40周年記念として、型番113の復刻モデル(アンチモニー製)も発売されました。復刻モデルと称していましたが、ボンエット開閉ギミックが省かれているなどオリジナルとはかなり違っていました。ただこの復刻モデルの方がコレクション クラブ オリジナルの特注品よりも良い出来ばえのようです。当時物ミニカーとしてはミクロペット製(SP310型)がありました。当時物以外ではエブロのSP311/SR311型、日産名車コレクションと国産名車コレクションのSP311/SR311型、オートアートのSR311型 1/18、トミカ リミッテドのSP310/SR311型 1/64、MARK43(レジン製)のSR311型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 1
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 2

 以下はアシェット 日産名車コレクションのダットサン フェアレディ 2000 (SR311) (1/43 No.1)の画像です。メーカーはノレブで、ノレブらしいそつのない造形で良く出来ています。固定金具が再現された幌はリアルで、室内もそこそこ再現されています。この型を変更して幌を開いたSP311型がNo.55でモデル化されています。また同じ型で国産名車コレクションのNo31でSP311型、No.41でSR31型がモデル化され、どちらも幌を開いた状態です。こんな具合で同じようなミニカーが4つありますが、細かいところが微妙に変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 3
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。リアの車名ロゴがDATSUNとなっていますが、本来はFAIRLADY 2000が正しいようです。国産名車コレクションの2000の車名ロゴはFAIRLADY 2000となっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 5
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 2000 (SR311) 6

 以下はアシェット 日産名車コレクションのダットサン フェアレディ 1600 (SP311) (1/43 No.55)の画像です。上記の2000と同じ型を流用していますが、実車に即してフロントグリルとリアのフューエルキャップが少しだけ変更され、リアの車名ロゴがFAIRLADYに変更されています。また室内も実車に即してインパネの造形が平板な物に変わりメーター類が印刷されています。国産名車コレクションの1600/2000も同じ外観/インパネの変更がされています。ただし室内は1600が立体的なインパネで、2000が平板なインパネでメーター類の印刷無しとなっていますので、これは組付けミスではないかと思われます。(ただしこれらは当方の保有する物の違いで、バリエーションがあるのかもしれません) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 1600 (SP311) 3
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 1600 (SP311) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。リアの車名ロゴがFAIRLADYとなっています。国産名車コレクションの1600の車名ロゴはDATSUNとなっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 1600 (SP311) 5
DATSUN (NISSAN) FAIRLADY 1600 (SP311) 6

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NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 1967 JAPAN

NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510)


DIAPET 226 1/40 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m 全幅約1.56m エンジン 変速機: 4気筒 1.6L 92HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速160km/h  データーベースで日産 ブルーバード 510のミニカー検索

日産 ブルーバード 510型 日本 1967年

 

 1967年に日産 ブルーバード 3代目 510型が登場しました。先代の1.3Lクラス以下の顧客は1966年に登場したサニーが担うことになったので、ブルーバードは大型化されました。「スーパーソニックライン」と称する直線を生かしたシャープなボディは、旧型のイメージを一新する斬新な物でした。新開発された4気筒1.3L(72HP)/1.6L(92HP)のL型エンジンを搭載し、3段AT/4段変速で、最高速160km/h(1.6L)の性能でした。日産初の全輪独立懸架を採用するなど高度な内容の車で、この時代の国産車の最高傑作車といわれ、国内外で大ヒットしました。(個人的にも素晴らしい車だったと思います)

 

 当初は2/4ドアセダン、4ドアワゴン/バンの設定で、1968年には2ドアクーペが追加されました。1970年のマイナーチェンジで1.3Lを1.4L(85HP)に拡大し、1.8L(110HP)エンジンを搭載する高性能版(最高速175km/h)の1800 SSS(スーパー スポーツ セダン)が追加されました。1970年のサファリラリーで総合優勝して、日本車の評価を高めたことも特筆すべき快挙でした。1971年に一回り大きくなったブルーバード 4代目 610型が登場しましたが、510型も併売されました。1972年に販売中止となり、実質的な後継車は1973年に登場したバイオレットでした。

 

 

 ミニカーは1971年に発売されたダイヤペットの当時物です。ダイヤペットはブルーバード 510型のミニカーを1968年に型番171で発売していて、これはそれの仕様変更品です。型番171との違いはトランク開閉ギミックを止めたこととドア内張をメッキ仕上げしたことでした。(当時のダイヤペットでドア内張が別パーツで付いているのは珍しいことでした) 510型の直線的なデザインがうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良く出来ていました。ボンネット/ドア開閉のギミック付です。これ以外のブルーバード 510型の当時物ミニカーとしてはダイヤペットのSSS クーペ、1970年に発売された最初のトミカのSSS クーペがありました。当時物以外のミニカーはファインモデル(アンチモニー製)のセダン、エブロの2/4ドアセダンとそのサファリ ラリー仕様、京商のポリストーン製クーペ、国産/日産名車コレクションの4ドアセダン、小スケールではトミカ リミッテドの4ドアセダンとクーペ、コナミの絶版名車(1/64)の4ドアセダン、レジン製ではMARK43やイグニッションモデルなどがあります。ブルーバード 510型は歴史的な名車ですからミニカーはたくさんあり、最近でも新規で何種類もモデル化されています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 1
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 2

 以下は1970年に発売されたダイヤペット製の当時物 日産 ブルーバード SSS クーペ (1/40 型番194)の画像です。上記のセダン同様に直線的なボディがうまく再現されていて、このクーペも当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランク開閉のフルギミック付です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) SSS COUPE 1
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) SSS COUPE 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) SSS COUPE 3
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) SSS COUPE 4

 以下は2002年に発売されたエブロ製の日産 ブルーバード 4ドアセダン SSS (1/43 型番43244)の画像です。フロントグリルにSSSのロゴ、リアに1600のロゴがあるので、上級グレードの1600 SSSをモデル化しています。プロポーションが良く、実車の雰囲気が見事に再現されています。フロントグリルと灯火類、室内などの細部もリアルに再現されています。20年前に製作されたミニカーですが、ブルーバード 510型の1/43ダイキャスト製ミニカーとしては現時点(2022年)でもこれがベストの出来ばえだといって良いでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 5
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 7
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 8

 以下は2006年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製の日産 ブルーバード セダン (1/43 No.17)の画像です。これも1.6Lエンジンを搭載した上級グレードのSSSをモデル化しています。メーカーはノレブで、安価な雑誌付きミニカーながら、かなり良い出来ばえになっています。上記のエブロ製とこの国産名車コレクション製は、同じ車をモデル化していてどちらも出来が良いので、かなりよく似た造形になっています。ただしよく見ればエブロのほうがコストがかかっていることが分かります。(ワイパーや室内などの仕上げが違います) 同じ型の色違い(白)が日産名車コレクションのNo.4としても販売されました。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 9
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 10

 以下は2022年に発売された国産名車プレミアムコレクション製の日産 ブルーバード (510) 1600 SSS 1969 (1/43 No.16)の画像です。これも1.6Lエンジンを搭載した上級グレードのSSSをモデル化しています。メーカーは中国のSUMS MODELで同社のオールモーストリアル(ALLMOSTREAL)ブランドでモデル化しています。基本的なプロポーションは上述したエブロ製と同じレベルでかなり良く出来ています。ただしタイヤの外径がやや大きいようで、その分だけ車高が高くなっている感じがするのが今一つです。灯火類などの細部の仕上げもエブロ製とほぼ同等レベルですが、室内はインパネのメーターを印刷で再現しているプレミアムコレクション製の方がリアルです。(ただ印刷する為インパネが平板になっていますが) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します))
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 11
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 12

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 13
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 14

 以下はエブロ製と国産名車プレミアムコレクション製を並べてみた画像です。サイズやプロポーションはほとんど同じです。ただ上述したようにプレミアムコレクション製は車高が少し高いです。(一般的にミニカーは車高を低めにした方がかっこよく見えます) この2台の出来ばえの評価が分かれるのはフロントグリル周りの造形です。実車諸元の参照画像を見ていただくと、この車のボンネット先端中央には僅かな突起があります。エブロ製はフロントグリルの黒い部分で奥行きが感じられので、このボンネット先端の突起が少し強調されて見えます。プレミアムコレクション製はグリルの黒い部分が少ないので、全体的にフロントグリルが平板な感じになっていますので、ボンネット先端の突起もあまり目立ちません。またフロントグリル内のSSSのロゴはエブロ製の方がサイズが大きいのではっきりと分かります。このあたりの造形は好き嫌いが分かれるでしょうが、個人的にはエブロ製のメリハリの付いたフロントグリルの造形が好きです。プレミアムコレクション製のミニカーは、ミニカーの型設計を3D図面中心で機械的に行っているためか、フロント周りの造形があっさりしているものが多いです。フロントの造形はその車の雰囲気を決めるものですから、型職人のセンスの良いデフォルメが必要なのですが、この点では経験が豊かなエブロの方が優れているように思います。(ただしこれは私の個人的な意見です)  (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 13
NISSAN (DATSUN) BLUEBIRD (510) 14

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