ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

DE TOMASO MANGUSTA 1967 ITALY

DE TOMASO MANGUSTA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA


SOLIDO 166 1/43 100mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.28m 全幅約1.83m エンジン 変速機: V型8気筒 4.7L 305HP 5段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでデ トマソ マングスタのミニカー検索

デ トマソ マングスタ イタリア 1967年

 

 デ トマソ アウトモビリ社はレーシングドライバーであったアルゼンチン出身のアレハンドロ デ トマソ(Alejandro de Tomaso)が1959年にイタリアのモデナで設立しました。当初はF1マシンのシャーシ製作を行っていましたが、1963年に2座の市販スポーツカー ヴァレルンガ 1500を発表しました。鋼管バックボーンフレームにチューンしたフォードの4気筒1.5L(102HP)エンジンをミドシップ搭載し、FRP製ボディを載せるといったレーシングカー技術を盛り込んだ車で、最高速208km/hの性能でした。この車は50台ほど製作されました。(実車画像→ デ トマソ ヴァレルンガ 1500)

 

 1967年にフォードと共同開発した2台目の市販車マングスタが登場しました。シャーシはヴァレルンガをベースにして強化した物で、フォー ド製V型8気筒4.7L(305HP)エンジンを搭載し、全輪独立懸架、5段変速で最高速は250km/hでした。(構造的にテールヘビーで操縦性には難があったようです) ボディはG.ジウジアーロのデザインによる低い車高の迫力あるスタイルで、カロッツェリア ギアが製作しました。ランボルギーニやフェラーリなどより安価なスーパーカーとして人気を博し、1971年までに約400台が生産されました。後継車はマングスタをベースにしてフォードのスポーツカープロジェクトで開発されたパンテーラでした。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ヘッドライトやリアフードの形状(後部にスリットが付いていない)などから量産型ではなく、1966年にモーターショーで公開されたプロトタイプをモデル化しているようです。(実車画像→ デ トマソ マングスタ プロトタイプ 1966) 当時のソリドの特徴であったシャープな造形で、迫力のあるスタイルが見事に再現されていてかなり良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付で、さらに最大の特徴であるリアパネルのガルウイング式開閉ギミックを緻密な鋳造技術でリアルに実現しています。これ以外のマングスタの当時物ミニカーはこのソリド製をコピーしたオートピレン、ポリトーイの1/25、ディンキー、コーギー、ナコラル(コーギーのコピー?)などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、TECNO MODEL(レジン製)の1/18などがあります。これらのミニカーのなかでも実車のイメージを再現するという観点からは、現在でもこのソリド製当時物がベストだと思います。以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルの開閉ギミックの画像です。リアパネルはボディとの段差がほとんどなくソリドの鋳造技術が優れていたことが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DE TOMASO MANGUSTA 1
DE TOMASO MANGUSTA 2

 以下はリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。パネルが大きく開く割にはエンジンはあまり見えず、エンジンの細部までは再現されていません、(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 4

 以下は1970年代に発売されたオートピレン製の当時物 デ トマソ マングスタ (1/43 型番313)の画像です。こちらはヘッドライト形状などから量産型のマングスタをモデル化しています。フロントフード/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。オートピレンは他社のミニカーをコピーした物が多いのですが、これはボディの基本的な造形は上記ソリド製、フロント/リアフードの開閉ギミックとガラスサンルーフ部分はディンキー製を参考にしてオートピレン オリジナルの型を起こしているようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 5
DE TOMASO MANGUSTA 6

 以下はフロント/フロントパネル開閉ギミックの画像とリアパネル開閉ギミックの画像です。リアパネルの開閉ギミックは上記ソリド製のような緻密な鋳造ができなかったようで、ディンキー製のリアパネルの開閉機構をコピーしていますが、実車とは異なる形状になっています。またスペアタイヤも省略されています。ソリド製と比べると開閉ギミック部分の造りが稚拙なのが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 7
DE TOMASO MANGUSTA 8

 以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のデ トマソ マングスタ (1/43 型番436127120)の画像です。ヘッドライト造形などから量産型をモデル化していることは明らかです。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスとしては珍しいことですが、リアパネルの開閉ギミックが付いていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 9
DE TOMASO MANGUSTA 10

 以下はフロントの拡大画像とリアパネル開閉ギミック/床下部分のエンジンの画像です。ソリド同様のリアパネル開閉ギミックが付いていますが、リアパネルをダイキャストで鋳造するのが難しかったようでリアパネル部分はプラスチック製となっています。ただそれでもソリドほど建付けが良くなくて、閉じた状態で完全にボディと一体化せず少し浮いています。(ミニチャンプスは経験不足の為か? ギミックを付けるのが下手なのです) リアパネルを開いてもエンジンが見えにくいのは実車に即しているのですが、ボディ下から見るとそこにはエンジンがかなりリアルに再現されていて、この点ではさすがはミニチャンプスといったところです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 11
DE TOMASO MANGUSTA 12

 以下は1969年に発売されたコーギー製の当時物 デ トマソ マングスタ ギア 5000 (1/44 型番271)の画像です。ヘッドライトの形状などからこれもプロトタイプをモデル化しています。マングスタの当時物ミニカーとしてなかなかの良い出来ばえでしたが、このミニカーにはボディからバックボーンフレームを外すことができる特別なギミックが付いていました。このバックボーンフレームを外すことができるギミックはコーギーのオリジナルで、これ以外にも同じギミックを採用したロータス エランがありました。 なおこのミニカーはルーフにアンテナが付いていたのですが、折れてしまって行方不明です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 11
DE TOMASO MANGUSTA 12

以下はボディとバックボーンフレームを分解するギミックの画像と取り外したバックボーンフレームの拡大画像です。このバックボーンフレームは結構実車に忠実に出来ていて、ラジエーター、エンジン、サスペンションなどの実車の構造が良くわかり大人でも楽しめる面白いギミックでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DE TOMASO MANGUSTA 13
DE TOMASO MANGUSTA 14

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BMC MINI COOPER S 1275GT MAGNIFIQUE 1967 UK

BMC MINI COOPER S 1275GT MAGNIFIQUE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI COOPER S 1275GT MAGNIFIQUE


CORGI 334 1/41 75㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 1275cc 76HP 4段変速
性能: 最高速154km/h  データーベースでミニ クーパーのミニカー検索

BMC ミニ クーパー S 1275GT マニフィーク イギリス 1967年

 

 レーシングカーを開発していたクーパー社のジョン クーパーがチューンした4気筒997cc(55HP)エンジンを搭載し、ディスクブレーキを備えたBMC ミニ クーパーが1961年に登場しました。1963年にはさらに高性能な1071cc(70HP)エンジンとブレーキを強化したミニ クーパー Sが追加されました。ミニ クーパーは1967年まで生産され総生産台数は約12000台、ミニ クーパー S(1071cc)は1964年のモデルチェンジまでに約4000台が生産されました。 1964年にミニ クーパー Sは量産型にモデルチェンジして、970㏄(65HP)と1275cc(76HP)エンジンの2タイプとなりました。970ccモデルは1965年に生産中止となり生産台数は約1000台、1275㏄モデルは1971年まで生産され生産台数は約40000台でした。ミニ クーパー Sなどの高性能ミニはモンテ カルロ ラリーで3度総合優勝するなどラリーで大活躍しました。

 

 標準仕様のミニは1967年にMK IIに発展し、標準エンジンは998ccと1275ccの2種類となりました。外観上の変更はフロントグリルが6角形に、テールランプが大きな角型となり、リアウィンドーが左右に拡大されました。1969年にMK IIIに発展し、むき出しだったドアのヒンジが内蔵され、サイドウィンドーがスライド式から巻き上げ式に変わりました。MK IIIと同時にフロントのデザインを大幅に変更したクラブマンも追加されました。クラブマンはデザインなどが不評で1980年には生産中止となりました。ミニは1976年にMK IV、1984年にMK V、1990年にMK VI、1996年にMK VIIに発展し外観やメカに大きな変更がないままで、2000年まで生産され総生産台数は530万台でした。

 

 

 ミニのミニカーは当時物がたくさんありましたが、これは1968年に発売されたコーギー製のミニ クーパー S (MK II 1275GT)です。コーギーはミニの当時物ミニカーを20種類ほどモデル化していましたが、これはその中でもボンネット/ドア/トランク/スラインディングルーフが可動するギミック満載の一番凝ったミニカーでした。車名のマニフィーク(MAGNIFIQUE)とはフランス語で「素晴しい」という意味ですが、最上級仕様ということではないか?と思います。リアにはエンジン排気量を示す1275のロゴが表示されています。縮尺は1/41で標準的な1/43より少し大きめのサイズとなっていました。ミニ独特の雰囲気を大きめのヘッドライトなどコーギー流のデフォルメでうまく強調していて、「コーギーのミニ」といわれる独特の魅力があります。なおこのミニカーのギミック動作は別のページにまとめてありますので、是非ご覧ください。(参照ページ→コーギーのミニ クーパーのギミック) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMC MINI COOPER S 1
BMC MINI COOPER S 2

 以下はサンルーフ開閉の画像です。サンルーフの開閉はボディを前後に傾けてサンルーフをスライドさせて行います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI COOPER S 3

 以下は1960年に発売されたコーギー製の当時物 モーリス ミニ マイナー 1959 (1/42 型番226)の画像です。コーギーのミニとしては最初に発売されたもので、ライトやバンパーが銀塗装で表現された素朴な造形ですが、ライトが大き目にできているなど「コーギーのミニ」の元祖となったミニカーです。上記の型番334とほとんど同じように見えますが、こちらの方が全長73㎜とわずかに小さめに出来ています。(型番334はギミックの追加で、型番226の型を大幅に変更していますので) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MORRIS MINI MINOR 1
MORRIS MINI MINOR 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MORRIS MINI MINOR 3
MORRIS MINI MINOR 4

 以下は1976年頃に発売されたスペインのオートピレン製の当時物 BMC ミニ クーパー 1967 (1/41 型番319)の画像です。基本的な造形は上記のコーギー製ミニ クーパー(型番334)をコピーしています。しかしスラインディングルーフを外し左ハンドルの内装に変えてホイールもピレンのオリジナルに変えているなど大幅な変更がされているので、オートピレンのオリジナルといっても良いかもしれません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI COOPER S 5
BMC MINI COOPER S 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI COOPER S 7
BMC MINI COOPER S 8

 以下は1996年に発売されたソリド製のローバー ミニ カブリオレ 1995 (1/43 型番1537)の画像です。1990年代にドイツのディーラーによってローバー ミニのカブリオレが少数製作されたようで、それをコピーしたイギリス版(右ハンドル)があり、これはそれをモデル化したもののようです。(実車画像→ ローバー ミニ カブリオレ 1995) ソリドらしいシャープな造形で良く出来ていました。ソリドはこれ以外にも1/43と1/18でミニを10数種類モデル化していました。なおこれと同じミニ カブリオレはスパーク(レジン製)もモデル化しています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI CABRIOLET S 1
BMC MINI CABRIOLET 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI CABRIOLET S 3
BMC MINI CABRIOLET 4

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BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 1967 UK

BMC MINI COOPER S MONTE CARLO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO


CORGI 339 1/42 74㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.05m 全幅約1.4m エンジン 変速機: 4気筒 1275cc 76HP 4段変速
性能: 最高速158km/h  データーベースでミニ クーパー モンテ カルロのミニカー検索

BMC ミニ クーパー S モンテ カルロ イギリス 1967年

 

 レーシングカーを開発していたクーパー社のジョン クーパーがミニの優れた操縦性に目をつけ、BMCにスポーツ仕様の販売を提案し1961年に登場したのがミニ クーパーでした。オリジナルの848cc(34HP)をチューンした997cc(55HP)エンジンを搭載し、ディスクブレーキを備えていました。ラリーに参戦するため、当時のグループ2規格の認証に必要な台数(500台)がまず生産されました。1963年にはさらに高性能な1071cc(70HP)エンジンを搭載しブレーキを強化したミニ クーパー Sが追加され、さらに1964年には1275cc(76HP)エンジンも追加されました。

 

 ミニ クーパーは様々なレースやラリーで大活躍していますが、ミニ クーパーの名前を最も有名にしたのはモンテ カルロ ラリーでの活躍でした。1961年に初参戦し、1963年には3位(#288号車)入賞しています。1964年に初優勝(#37号車)し、1965年も優勝(#52号車)して2連覇しました。1966年も#2号車が勝利をほぼ手中にしていたのですが、ヘッドライトのレギュレーション違反で失格となり3連覇を逃しました。翌1967年は前年の失格に対する抗議でBMCはワークスチームを出しませんでしたが、プライベートチームをサポートして3度目の優勝(#177号車)を果たしました。1968年も3位(#18号車)入賞しています。

 

 

 ミニカーは1997年に発売されたコーギー製の当時物です。ミニのミニカーは非常にたくさんあります。当時物としては老舗コーギーがリアルタイムに発売していた物がありました。最初は型番317の1964年仕様、次に型番321の1965年仕様、3台目が同じ型番321の1966年仕様、4台目が型番339の1967年仕様となります。特にこの1967年仕様(型番339)はエンジンのアンダーガード、フロントバンバーガード、屋根上のスペアタイヤなど(実車と全く同じではないですが)ラリー仕様らしい外観となっていました。実車に比べるとライト(ラインストーン:カットされたガラス球)がやや小さいように感じますが、後にラインストーンを大きくしたバリエーションが発売されました。同じ型でホイールをフリーホイールに変えたものが型番308で1972年に発売されました。型番339は約70万台も生産されているので現在でもたまにオークションなどで見かけますが、型番339以外のコーギーのモンテ カルロ ラリー仕様はいずれもかなりのレア物です。  以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 1
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 2

 ミニのミニカーは非常にたくさんありますが、以下にモンテ カルロ ラリー仕様のミニカーについてまとめました。当時物としては上述したように老舗コーギーがリアルタイムに発売していた物がありました。コーギー以外のミニのモンテ カルロ ラリー仕様は、ビテス、エリゴール、イクソ、京商の1/18、オックスフォード、スパーク(レジン製)など非常にたくさんあります。特にビテスは優勝車以外もモデル化するなど約20種類ほどを揃えていました。
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 3
1964年 優勝 #37 コーギー製 型番317
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 4
1965年 優勝 #52 コーギー製 型番321

BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 5
1966年 失格 #2 コーギー製 型番321
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BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 6
1964年 優勝 #37 エリゴール製 型番1111
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 7
1963年 3位 #288 ビテス製 型番58SM77
BMC MINI COOPER S MONTE CARLO 8
1968年 3位 #18 オックスフォード製 型番76MCS001

 以下は1969年頃に発売されたポリトーイ製のイノチェンティ ミニ クーパー S (1/25 型番S582)の画像です。イノチェンティ ミニ クーパーはイタリアでライセンス生産されたミニ クーパーのイタリア版(左ハンドル仕様)で、外観的には本国版とほぼ同じでした。これは#177のゼッケンやフォグランプでモンテ カルロ ラリー仕様風になっていました。ポリトーイの1/25(Sシリーズ)は大スケールミニカーの走りとなったミニカーで、初期の数点はその大きさをいかして、エンジンや室内などが当時としてはかなりリアルに再現されていました。(初期物以外は1/43を大きくしただけの物になってしまいましたが) このミニ クーパーはその初期物ですので、非常に凝った作りとなっていて良く出来ていました。室内はリアルに再現されていて、特にメーターはそのカバーレンズを透明プラスチックで再現するといった凝りようです。
INNOCENTI MINI COOPER S 1
INNOCENTI MINI COOPER S 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。エンジンは当時の1/25クラスのミニカーとしてはかなりリアルに再現されていました。またトランクは実車同様にトランクハンドルを回すことでロック/ロック解除するようになっていますので、ロックを解除してトランクを開きます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
INNOCENTI MINI COOPER S 3
INNOCENTI MINI COOPER S 4

 以下はドア部分の拡大が画像です。ドアハンドルを回すことでロック/ロック解除するようになっていますので、ドアハンドルを回してロック解除しないとドアが開きません。私の知る限りではドアハンドルにこのような凝ったギミックを付けたミニカーはこれが初めてだったと思います。(最近の大スケールミニカーでもCMCクラスの超精密モデルぐらいでしかやっていません) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
INNOCENTI MINI COOPER S 5

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VANDEN PLAS PRINCESS 1300 1967 UK

VANDEN PLAS PRINCESS 1300
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VANDEN PLAS PRINCESS 1300


VITESSE VCC99034 1/43 90㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.73m 全幅約1.53m エンジン 変速機: 4気筒 1275cc 58HP 4段変速
性能: 最高速142km/h  データーベースでバンデン プラのミニカー検索

バンデン プラ プリンセス 1300 イギリス 1967年

 

 バンデン プラ社は1898年創業のベルギーの馬車車体製造会社(コーチビルダー)でした。同社のイギリス支社はロールス ロイスやベントレー等の車体製造を行っていましたが、第2次世界大戦後はオースチン社に吸収されオースチン A135 プリンセスなど高級車のボディ製造を担当していました。

 

 ADO16シリーズの4番手としてバンデン プラ プリンセス 1100が1963年に登場しました。さらに1965年にウーズレー 1100とライレー ケストレル 1100が登場し、全部で6ブランドのADO16が設定されました。バンデン プラ プリンセスはウォールナットや本革の内装を持つ高級車で、ミニ ロールス ロイスと呼ばれていました。ウーズレーはバンデン プラ プリンセスに次ぐ高級車で、ライレー ケストレルはMG 1100と同じエンジンを搭載するウーズレーのスポーティ仕様でした。ADO16は1968年にMK IIに、1972年にMK IIIに発展し、バンデン プラ プリンセスは1974年まで生産され、1975年にオースチン プリンセスにモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは2000年に発売されたビテス製です。ADO16シリーズのバンデン プラ プリンセス 1300(1967年に追加された1.3Lエンジン搭載)をモデル化しています。ビテスのADO16シリーズは何れも良い出来ですが、このバンデン プラ プリンセスもリアルなフロントグリルやホイールキャップだけではなく、ウォールナットの木目を使った室内や後席のワイングラスを載せたキャビネット テーブルまでもが再現されているなど、ずいぶん凝っていました。(ミニ ロールス ロイスと呼ばれた豪華な内装を再現しているのです) ビテスはウーズレー 1100とライレー ケストレル 1100もモデル化していましたので、ADO16シリーズの6ブランドを全てモデル化していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VANDEN PLAS PRINCESS 1300 1
VANDEN PLAS PRINCESS 1300 2

 データーベースで1960-1970年代のウーズレー/ライレーのミニカー検索"

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ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 1967 UK

ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON


CORGI 273 1/43 121㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.17m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 6.2L 172HP 4段自動変速
性能: 最高速180km/h  データーベースでロールス ロイス シルバー シャドウのミニカー検索

ロールス ロイス シルバー シャドウ 2ドア サルーン イギリス 1967年

 

 ロールス ロイス シルバー シャドウには1967年にセミカスタム仕様で2ドアサルーン(クーペ)と、まだ残っていたコーチビルダーが架装するコンバーチブルが追加されました。またホイールベースを100mm程長くしたロングホイールベース版も追加されました。1970年にはエンジン排気量が6.8Lに拡大され、自動変速機がGM製のターボ ハイドラマティック3段式に切り替わりました。(GMの自動変速機は当時世界で最高の品質だったのです) シルバー シャドウは年間約2000台(ベントレー T含む)が生産され、ロールス ロイスとしては最も多く製造されました。

 

 1977年にはサスペンションの改良、室内のデザイン変更、バンパーの大型化、オートエアコン標準装備などの改良が行われ、シルバー シャドウ IIとベントレー T2に発展しました。またロングホイールベース版はシルバー レイスの名前が復活しシルバー レイス IIとなりました。シルバー シャドウ IIは1980年まで生産され、シルバー スピリット(SPIRIT)にモデルチェンジしました。シルバー シャドウの総生産台数は約3万台(ロングホイールベース版 約5千台)でした。(実車画像→ ロールス ロイス シルバー スピリット)

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたコーギー製の当時物です。前述したディンキーが先にシルバー シャドウ 4ドアサルーンを作っていたので、コーギーは2ドアサルーンをモデル化したようです。コーギーの最盛期に作られたこのミニカーは実車の雰囲気をうまく再現していて非常に出来が良かったです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、エンジンや室内などの細部も良く再現されています。(ステアリングホイールが金メッキされているのは、当時のコーギーのミニカーの特徴でした) さらに初期物にはタイヤ交換ギミックが付いていました。なお後期型はこのタイヤ交換ギミックが外され、ホイールが安っぽいフリーホイールに変更されたので、いまいちの出来ばえになりました。なおロールス ロイスのミニカーはどのメーカーも力の入れ方が違うようで、あまり出来の悪い物はありませんでした。これ以外のシルバー シャドウ クーペ/カブリオレのミニカーはマッチボックスのコンバーチブル、メーベトイのクーペ、パラゴンのクーペ 1/18などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 1
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 2

 以下は床下部分とタイヤ交換ギミックの画像です。床下にはコーギーが「GOLDEN JACKS」(ジャッキアップするジャッキ部分が金色という意味)と称するタイヤ交換ギミックのジャッキ構造が全輪に付いています。このジャッキを立ててボディをジャッキアップするとタイヤを外すことが出来ます。トランクにはスペアタイヤが1本積んであり、それを使ってタイヤ交換が出来ます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 3
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 4

 以下は1968年に発売されたメーベトイ製の当時物 ロールス ロイス シルバー シャドウ 2ドアサルーン(1/43 型番A36)の画像です。プロポーションが良くフロントグリルなどの造形がうまく、これも当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 5
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(トランク開閉)の画像です。これもエンジンが結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 7
ROLLS ROYCE SILVER SHADOW 2-DOOR SALOON 8

ロールス ロイス シルバー スピリットを検索する→データーベースでロールス ロイス シルバー スピリットのミニカー検索

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