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BMW 503 ドイツ 1956年
戦後のBMWは高級車の少量生産という経営方針を立てました。その方針に従って6気筒/8気筒エンジンを搭載する高級車501/502が登場しました。さらにその延長としてよりスポーティな高級パーソナルカーも企画され、1955年に503と507が同時に発表されました。503は2+2シーターのクーペ/カブリオレで、507は2シーターのロードスターでした。見た目が派手な507はかなり有名ですが、ややおとなしい503はあまり知られていません。
503はドイツ系アメリカ人デザイナーがデザインした美しいクーペ/カブリオレボディに、502のV型8気筒3.2Lエンジンを搭載していました。当初はメルセデス ベンツ 300Sと同等のスポーティな高級車として大量生産で安価提供する予定だったようですが、開発に失敗し同時期のメルセデス ベンツ 300SLと同じぐらいの高価格車となってしまいました。その為たった400台ほどしか生産されず、商業的には失敗でした。
ミニカーは1995年に発売されたディテールカー製です。ディテールカーはイタリアのCDCグループのブランドで、1992年頃から主に1/43のダイキャスト製ミニカーを作っていました。ディテールカーはその名のとおりディテールにこだわった良い出来ばえのミニカーが多く、当時の他社ブランド(コーギーやソリドなど)でも販売されました。2000年頃に破産しフランクリン ミントに売却されたようです。この503のミニカーもプロポーションが良く当時としてはかなり良い出来ばえでした。503が2+2シーターのクーペとしてやや大柄な車だったことがミニカーから分かります。オープンカーなので良く見える室内も結構リアルに再現されています。これ以外の503のミニカーは、シュコーのクーペ/カブリオレ、ユニバーサルホビーのクーペ、JADIのクーペ/カブリオレ(1/18)、ブレキナのクーペ(1/87)などがあります。 以下はディテールカーのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMW 507 ドイツ 1956年
戦後のBMWは高級車の少量生産という経営方針を立てました。その方針に従って6気筒/8気筒エンジンを搭載する高級車501/502が登場しました。さらにその延長としてよりスポーティな高級パーソナルカーも企画され、1955年に503と507が同時に発表されました。503は2+2シーターのクーペ/カブリオレで、507は2シーターのロードスターでした。見た目が派手な507はかなり有名ですが、ややおとなしい503はあまり知られていません。
BMW 507は当時のBMWでは一番有名なモデルでした。戦前の328同様の硬派のスポーツカーで、見た目も実にかっこいい車でした。見た目だけではなく、最も高性能なモデルは502のV型8気筒3.2Lエンジンを190HPまでチューンし最高速は228km/hと、当時のスーパーカーでした。同時期のメルセデス ベンツ 300SLと同じくらいの高価格車で、たった250台ほどしか生産されていません。約1400台が生産されたメルセデス ベンツ 300SLよりもずっと希少な車でした。
ミニカーは1993年に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスとしては初期の物ですが、フロント周りの造形など実車のデザインがうまく再現されていて当時のミニカーとしてかなり良い出来ばえでした。オープンカーなので良く見える室内もそれらしく彩色されていてリアルに再現されています。ミニチャンプスは車高を低く設定して実車よりもかっこよく見せるデフォルメをよく行いますが、この507もそのデフォルメがされています。これ以外の507ミニカーとしては、メルクリンの当時物、マッチボックスのYシリーズ、シュコー、ノレブの1/43と1/18、デルプラド 世界の名車シリーズなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 356A クーペ ドイツ 1956年
ポルシェ 356は1956年にサスペンションなどを改良し356Aに変わりました。外観的にはV型に折れていたフロントスクリーンが曲面ガラスに変わりました。その後もエンジン、サスペンション、内装などに改良が加えられ、1959年には356Bに変わりました。356Bではバンパーとライトの位置が上に上がりフェンダーも高くなり、外観的には後継車となった911に近づいていました。1963年には最終型の356Cに変わりました。
ポルシェは創業当時からレースに積極的に参加しており、スポーツカークラスでフェラーリなどと互角に戦っていました。1955年にはレーシングカー ポルシェ 550RSに搭載されたレース用の高性能エンジン1.5L(110HP)を搭載したカレラが追加されました。
ポルシェ 356のミニカーはドイツのミニチャンプスがプロトタイプやレース仕様も含めて、356/356A/356B/356Cの細かな仕様の違いを反映したミニカーを約60種類もつくっています。同じドイツのシュコーもミニチャンプスほど細部にこだわってはいませんが、様々なバリエーションの356を約100種類もつくっています。
画像のミニカーは1994年に発売されたディテールカー製です。356A(1959年式)のクーペをモデル化しています。ディテールカーはイタリアのCDC社のブランドで、2000年頃までこの類のスポーツカーをモデル化していました。名前通りのディテールに拘った当時としては良い出来ばえの物が多く、自社ブランドだけではなくソリドなどにOEM提供もしていました。このポルシェもプロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。ドア開閉ギミック付きで、ドアを開くとポルシェのロゴが付いたステアリングホイール、インパネのメーター類、足元のペダルなど細部も良く再現されています。ディテールカーはバリエーションでコンバーチブルとスピードスターもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ルノー ドーフィン フランス 1956年
ルノー 4CVの上級車として1956年にドーフィンが登場しました。エンジンをリアに搭載する基本的な構造は4CVを踏襲し、サイズを大型化して装備を充実させていました。ボディは4ドアセダンのみで、デザインは上級車のフレガートをイメージさせるシンプルでオーソドックスな3ボックススタイルで、リアエンジン車なのでフロントにトランクがありました。4CVより大きな4気筒845cc(32HP)エンジンを搭載し、最高速も115km/hに向上しました。
1961年に4段変速を採用した豪華仕様のオンディーヌ(ONDINE)が登場し、1962年まで販売されました。1964年にゴルディーニ社がエンジンを37HPにチューンし、4段変速と4輪ディスクブレーキを採用した高性能版のゴルディーニが登場しました。さらに高性能なレース用のホモロゲーションモデルのゴルディーニ 1093も限定生産されました。ドーフィンは大人しい外観でしたが、1958年のモンテ カルロ ラリーで優勝するなど高性能なツーリングカーでもありました。ドーフィンは国内で大ヒットし、世界各地に輸出(ライセンス生産)されました。アメリカではフォルクスワーゲン ビートルに次ぐ輸入車となりました。1967年まで生産され、総生産台数は200万台を超えました。 後継車は1962年に登場したルノー 8でした。
ミニカーは2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズです。中国製でメーカーは不明ですが、イクソが似たようなものを作っているのでイクソ系のメーカーだと思います。ドアミラーが付いていてリアエンジン車の特徴であるリアの放熱グリルが良くわかる(ややオーバーですが)造形となっているなど、当時の雑誌付きミニカーとしては上々の出来ばえでした。ドーフィンの当時物ミニカーはCIJ、ノレブのプラスチック製、ディンキーなどがありました。当時物以外ではソリド、イクソ、ノスタルジーのオンディーヌ、最近のノレブの1/18と1/43、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー 403 フランス 1956年
1955年にプジョー 203の後継車403が登場しました。基本的な構成は203と同じでしたが、フェンダーを一体化したフラッシュサーフェースの近代的なモノコックボディで一回り大きくなりました。プジョーらしいオーソドックスなデザインはピニンファリーナによるもので、同時期のフィアット 1200あたりに雰囲気が似ていました。4ドアセダン、5ドアワゴン、2ドアクーペ/カブリオレ、2ドアピックアップ、3ドア商用バンがありました。
4気筒1.5L(57HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速度135km/hの性能でした。1958年には電磁式自動クラッチを採用した変速機が追加され、翌年には当時としては珍しい1.8L(48HP)のディーゼルエンジンが搭載されました。1960年に後継車の404が登場しその時点でクーペ/カブリオレは生産中止となりましたが、セダン系は404の廉価版として1966年まで生産されました。403の総生産台数は約100万台で、この車も203同様に良く売れたようです。
1970年代と1990年代に人気があったTVドラマ「刑事コロンボ」「新・刑事コロンボ」で、主人公コロンボの愛車として403 カブリオレが使われました。1950年代のフランス車ということで一般にはほとんど知られていなかった403は、このTVドラマで広く知られることになりました。劇中車は1959年式という設定で、そのポンコツ具合がいい味をだしていました。
ミニカーは2007年に発売されたイクソ製です。ヘッドライトの下のウインカーがない初期型をモデル化しています。実車の雰囲気がうまく再現されていて、フロントグリルのプジョーのロゴ、ボンネットの先端のマスコット、室内などの細かいところまで良くできていました。 当時物ミニカーとしてはディンキー、ソリドのカブリオレ、CIJ、キラルなどがありましたが、いずれもかなり古いビンテージ物です。当時物以外ではソリドとそれをベースにした別ブランドのべレム、エリゴール、ノレブの最近の物、ビテス、ブレキナの1/87などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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