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日産 Be-1 日本 1987年
1980?代のバブル景気の下で各自動車会社から個性的なスタイリングの車が登場した時期がありました。昔の車に似せたレトロなデザインから前衛的なデザインまで色々ありましたが、それらはまとめてパイクカー(PIKE CAR '尖ったクルマ')と呼ばれています。最初のパイクカーは日産 Be-1でした。Be-1は1985?の東京モーターショーに参考出展され、そのレトロ風のデザインが高評価だったので1987年に限定1万台で市販化されました。新型車にレトロ風のデザインを採用して成功した最初の?だと思います。
Be-1はマーチ 初代をベースにした4気筒1L(52HP)エンジンを搭載する前輪駆動車で、ボディはBMC ミニに似た丸みのあるデザインでした。当時は高性能エンジンやハイテク機器を搭載した車が持てはやされた時代でもありましたが、Be-1はそれに対するアンチテーゼという存在でした。衣類、時計、文房具などBe-1のキャラクターグッズが販売され社会的なブームとなり、限定生産ということで中古車にプレミアム価格が付くなど人気がありました。この車の成功でその後パイクカーとしてパオ、フィガロ、エスカルゴが次々と登場しました。なおトヨタは2000年代に実験的なデザインのWILL シリーズ(VI、VS、サイファー)を登場させていますが、それもパイクカーといえます。
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。国産名車コレクションの初期物でメーカーはノレブです。安価な雑誌付きミニカーながら、プロポーションが良く灯火類や室内などの細部もリアルでノレブらしいレベルの高い出来ばえになっています。カラーリングも実車に即していて、実車の雰囲気が良く再現されています。同時期の日産名車コレクションのNo.24でも色違い(赤)がモデル化されています。これ以外のBe-1のミニカーはバンダイ傘下のシンセイの当時物 1/35、京商の通常ルーフ/キャンバストップ仕様、トミカ リミッテドの通常ルーフ/キャンバストップ仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 MID4 II 日本 1987年
日産が1980-1990年代のスポーツカーレースのベースとして開発したのがMID4で、1985年のフランクフルト モーターショーでプロトタイプが公開されました。(実車画像→ 日産 MID4 1985) MID4という名前は新開発したVG30DE型 DOHC V型6気筒3L(230HP)エンジンを横置きにミドシップ搭載したことと、フルタイム4WDに加えて4WS(四輪操舵)システムを採用したことを意味していました。ボディはフェラーリ風の2シータークーペで、リトラクタブルヘッドライトを採用していました。
1987年東京モーターショーで、MID4を発展させたMID4 IIが公開されました。エンジンは搭載方式が縦置きに変更され、インタークーラー付ツインターボが付加され、出力は330HPにパワーアップしていました。デザインは1985年のMID4より洗練されていて、国産スーパーカーとしてそのまま市販されることが期待されました。しかしこの車は市販するには高額すぎるとの理由で結局日の目を見ませんでした。なおほぼ同時期の1990年にホンダはNSX 初代を約800万円で発売し、国産車初のスーパーカーとなりました。
ミニカーはノレブのルミノ(LUMINO)シリーズ製で、2010年に発売されました。当時ノレブはアシェット 国産名車コレクション向けに日本車をモデル化していました。ルミノ シリーズには国産名車コレクションと同じ型で仕上げを良くした物と、国産名車コレクションにはない日本車もありました。このMID4はその国産名車コレクションにはないレジン製のミニカーで、レジンキットで有名なプロバンス ムラージュが製作していたようです。プロポーションが良く室内などの細部も良く再現されていて、かなり良い出来ばえです。ルミノ シリーズでは1985年のMID4もモデル化しています。ノレブ以外ではトミカが1985年のMID4をモデル化していますが、2022年現在でもそれ以外のミニカーはないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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日産 セドリック ブロアム VIP Y31型 日本 1987年
日産 セドリック 7代目/グロリア 8台目 Y31型が1987年に登場しました。従来の直線的な角ばったデザインから、角に丸みがついたやや曲線的なデザインとなりました。Y31型は4ドアセダンと4ドアハードトップだけで、スポーティ仕様のグランツーリスモが新設され、ワゴンやバンはY30型が継続して生産されました。エンジンはV型6気筒2L/3L、6気筒2.8L/2Lディーゼルなどが搭載され、V型6気筒2Lターボ(185HP)はセドリックとしては初のDOHCエンジンでした。サスペンションにはセドリック初の4輪独立懸架が採用されました。
1988年にY31型をベースにした3ナンバー専用の上級車シーマ 初代が登場しました。セドリックは1989年のマイナーチェンジで後期型となり、リアライトの意匠が変更され、DOHCエンジンはインタークーラーの追加で210HPにパワーアップされました。1989年にセドリック ブロアムのホイールベースを延長して全長を約5mに伸ばした、Lシリーズが追加されました。1991年にセドリック 8代目 Y32型にモデルチェンジしました。
ミニカーは1988年に発売されたダイヤペット製の当時物で、セドリック 4ドアハードトップ ブロアム VIPをモデル化しています。リアルな造形が特長であった12番工場製で、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。フロントグリル/灯火類/バンパーなどがリアルで、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ダイヤペットはバリエーションでグロリアもモデル化しています。これ以外のセドリック/グロリア Y31型のミニカーはトミカの当時物 セドリック、トミカ リミッテドのセドリック/グロリア 前期/後期型、ハイストーリー(レジン製)のセドリック、WIT'S(レジン製)のセドリックなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ カローラ 1500 SE リミテッド E90型 日本 1987年
1987年にカローラ 6代目/スプリンター 6代目(E90型)が登場しました。先代よりも車高がやや低くなり、少し丸みを帯びた上品なデザインとなりました。エンジンは4気筒1.3L/1.5L/1.6Lと4気筒1.8Lディーゼルで、1.5L以上のガソリンエンジンは全てDOHC16バルブ仕様でした。4ドアセダン、5ドアワゴン、5ドアバンが設定され、5ドアリフトバックはスプリンター シエロとして独立しました。セダンにカローラ初のフルタイム4WD仕様が設定されました。最上級仕様にはパワーウィンドー、電動格納式ドアミラーなどが標準設定されました。
スポーツ仕様のカローラ レビン/スプリンター トレノは2ドアクーペだけとなり3ドアクーペがなくなりました。(実車画像→ トヨタ レビン 1989年) この世代から前輪駆動方式が採用され、エンジンはDOHC 4気筒1.5L(5A-F型)とDOHC 4気筒1.6L(4A-G型 120-140HP)の2タイプで、1.6Lにはスーパーチャージャー仕様(145-165HP)のGT-Zも設定されました。GT-Zはボンネットにパワーバルジがついていました。当時の高性能スペシャリティカー ソアラに似たデザインだったので、ミニ ソアラとして人気がありました。
1989年のマイナーチェンジでバンパーの意匠が変更され、4気筒2Lディーゼルエンジンを搭載するフルタイム4WD仕様車が追加されました。装備が充実した高品質なセダンとして大ヒットし、バブル絶頂期の1990年には年間販売台数が30万台にもなりました。1991年に7代目 カローラ(E100型)にモデルチェンジしました。(実車画像→トヨタ カローラセダン 1991年)
ミニカーは2007年に発売されたトミカ リミッテド製で、最上級グレードのSE リミッテドをモデル化しています。キャビンが少し大き目な感じがしますが、シンプルなセダンであった実車のイメージがそこそこ良く再現されています。トミカ リミッテドでは2018年に1600GTもモデル化しています。カローラ 6代目は30万台も売れた大ヒット車なのですが、当時は派手なスポーツカーがたくさんあったので、地味なカローラの当時物ミニカーはありませんでした。なお2022年現在でもセダンはトミカ リミッテド製しかありません。レビン/トレノのミニカーは2011年にハイストーリー(レジン製)、2021年にMARK43がモデル化しています。なおカローラ 7代目(E100型)のセダンは2021年にBM CREATIONS(1/64)が、ワゴンをハイストーリー(レジン製)がモデル化しました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ クラウン 4ドア ハードトップ ロイヤル サルーン G (S130) 日本 1987年
1987年にトヨタ クラウン 8代目(S130)が登場しました。先代とほぼ同じデザインながら、特徴であった樹脂パネルのリアピラーがなくなり、全体的に丸みが付きました。先代同様にセダン、4ドアハードトップ、ワゴン(バン)の車種構成でした。4ドアハードトップには3ナンバー規格専用のワイドボディが設定されました。当初のエンジンはDOHC 6気筒2L(135HP)/2L スーパーチャージャー(170HP)/3L(200HP)、6気筒2.4L ディーゼルなどがありました。先進装備として電子制御エアサスペンション、トラクションコントロール、CD ROMによるカーナビゲーション機能を持つエレクトロマルチビジョンが採用されました。
1989年のマイナーチェンジで、フロント/リアの意匠が変更されました。同時に1964年のクラウン エイト以降途絶えていたV型8気筒エンジン(DOHC V型8気筒4L 260HP)を搭載する4000 ロイヤルサルーン Gが追加されました。1990年にDOHC 6気筒2.5L(180HP)エンジン搭載の2500 ロイヤルサルーンが追加されました。1991年に4ドアハードトップがクラウン 9代目(S140)にモデルチェンジしました。セダンは1995年のクラウン 10代目(S150)登場まで、ワゴン(バン)は1999年にクラウン 11代目(S170)をベースにしたクラウン エステートが登場するまで継続して生産されました。クラウン 8代目が登場した時期はバブル景気の真っ只中だったので、月間販売台数でカローラを上回ることがあったほど、販売は絶好調でした。
ミニカーは1988年に発売されたダイヤペット製の当時物で、最上級のロイヤル サルーン Gをモデル化します。ダイヤペットの協力会社の144番工場製で、プロポーションが正確で実車の雰囲気がうまく再現されています。フロントグリルと灯火類の造形もこの当時の国産ミニカーとしては良く仕上げてあったのですが、今見ると多少物足りない感じもします。実車に即したツートンカラーのカラーリングも当時としてはうまく仕上げてありました。(茶色の色調が少し濃いですが) これ以外の当時物ミニカーでは同じダイヤペットの1/30、トミカのセダン(1/63)がありました。当時物以外ではHI-STORY(レジン製)が4ドアハードトップ、MARK43(レジン製)がセダン/アスリートをモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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