ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

FERRARI 365 GT/4 2+2 1972 ITALY

FERRARI 365 GT/4 2+2
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 365 GT/4 2+2


IXO FER030 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約1.8m エンジン 変速機: DOHC V型 12気筒 4.4L 340HP 5段変速
性能: 最高速245km/h  データーベースでフェラーリ 365/400/412のミニカー検索

フェラーリ 365 GT/4 2+2 イタリア 1972年

 

 2+2としては中途半端であった365 GTC/4に代わり、アメリカ向けの豪華GTとして1972年に登場したのが365 GT/4 2+2でした。ホイールベースの延長とセダン的なデザインで、実用的なリアシーターを持つキャビン部分を確保しています。あまりフェラーリらしくない車といえますが、ピニンファリーナ製のボディはシンプルで品のあるデザインです。V型12気筒4.4L(340HP)エンジンを搭載し、最高速245km/hの性能でした。

 

 1975年には排気量が4.8Lに拡大され400 GTとなり、GM製の自動変速機がフェラーリとして初めてオプション設定されました。1979年にボッシュのKジェトロニック型電子燃料噴射方式が採用された400iとなりました。1985年には排気量が5Lに拡大され412 GTとなり、1990年まで長く生産されました。400/412をベースにして4ドアセダンやフルオープンのカブリオレなどの特注モデルが制作されたようです。後継車は1992年に登場した458 GTとなります。

 

 

 ミニカーはイクソ製で、2007年頃に購入しました。イクソのフェラーリ シリーズは何れも良い出来ばえですが、この365 GT/4 2+2は量産ミニカーでは他社があまり手がけていないモデルなので貴重です。2+2と称していますが、大人が乗れる実用的な4シーターになっていることが室内の画像を見るとわかります。これ以外のミニカーとしては、マテルの1/43、京商の1/64、ルックスマート(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 365 GT/4 2+2 1
FERRARI 365 GT/4 2+2 2

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MASERATI BOOMERANG 1972 ITALY

MASERATI BOOMERANG
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MASERATI BOOMERANG


DIAPET G5 (01449) 1/40 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.34m 全幅約1.86m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 4.7L 310HP 5段変速
性能: 最高速280km/h  データーベースでマセラティ ブーメランのミニカー検索

マセラティ ブーメラン イタリア 1972年

 

 マセラティ ブーメランは1971年のトリノショーで公開されたコンセプトカー(モックアップ)で、イタル デザインのG.ジウジアーロのデザインです。翌年のジュネーブショーではマセラティ ボーラのシャーシを使った走行可能なプロトタイプが発表されました。平面ガラスを使うことで構成された角ばったウエッジシェイプボディが特徴です。また通常のドライーバー正面のメーターパネルが無く、メータや操作用の主なスイッチをステアリングホイールの内側にまとめて配置する斬新なアイデアが提案されていました。ただしこれはメーター類が見にくいので、あまり実用的とは思えませんが。(実車画像→ マセラティ ブーメラン コクピット)

 

 ドアは通常の前ヒンジ式横開きで、単なるコンセプトカーではなく量産することを前提としたデザインでした。(G.ジウジアーロのデザインは基本的に生産することを前提にしていたそうです) 実際に平面ガラスを採用した同じようなイメージのボディを持つロータス エスプリが1975年に量産されました。ブーメランはモーターショーの後で、一般人に売却されたそうです。当時のカロッツェリアはショーカーを売ることもあったようです。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたダイヤペット製の当時物です。ダイヤペットとしては意欲的な外国車のモデル化で、プロポーションはまずまずでしたが、ドアの可動部の建付けが悪いなど当時のミニカーの基準でもあまり良い出来ばえとは言えませんでした。リトラクタブルヘッドライト開閉とドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。今回撮影のためにドアを動かしていると、ドア可動部のヒンジが左右両方とも破損してしまいました。(設計上の強度不足と粗悪な亜鉛合金の劣化が原因です) このミニカーが作られた1970年代後半の日本はスーパーカーブームの真っ只中でした。このミニカーはそのブームに乗じて作られたもので、これ以外のブーメランの当時物ミニカーはエーダイの1/43と1/28、朝日通商 SIGAM500の1/54もありました。エーダイーのブーメラン(特に1/28)は当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。国産品以外ではノレブとジク(SIKU)の小スケール物がありました。2015年にはNEO(レジン製)がモデル化しています。 以下はフロント(リトラクタブルヘッドライト開閉)/リアの拡大画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MASERATI BOOMERANG 1
MASERATI BOOMERANG 2

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LEYLAND ATLANTEAN LONDON DOUBLE DECKER BUS 1972 UK

LEYLAND ATLANTEAN LONDON DOUBLE DECKER BUS
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LEYLAND ATLANTEAN LONDON DOUBLE DECKER BUS


DINKY(UK) 295 1/76 124㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約9.4m 全幅約2.4m 全高約4m エンジン 変速機: ディーゼル 6気筒 11.1L 185HP? 半自動変速
性能: 最高速96km/h?  データーベースでロンドン バスのミニカー検索

レイランド アトランティアン 2階建てバス イギリス 1972年

 

 ロンドンバスとしては前述したルートマスターが有名ですが、それ以外にも2階建てバスのメーカーはありました。ルートマスターとほぼ同時期に登場したレイランド社のアトランティアンは、エンジンを後方に配置し車両の前部に出入り口があります。この構造は料金の精算を運転手が行うことが出来ることから、車掌のいないワンマン運行が可能となりました。全長が9.1m(又は10m)とルートマスターよりも長く、その分定員が78人と多くなっていました。初期のアトランティアン (PDR型)はレイランドのO.600型ディーゼルエンジン(6気筒 9.8L 125HP)を搭載し、最高速50km/h程の性能でした。

 

 2階建てバスとしては他にブリストル社のフリートラインとディムラー社のVRがありましたが、これら3社は1968年にブリティッシュ レイランド社として統合されました。アトランティアンは1986年までに約15000台が生産され、様々な車体が架装されました。

 1980年に後継車のレイランド オリンピアン(OLYMPIAN) 2階建てバスが登場しました。オリンピアンはレイランド社による最後の2階建てバスでした。1992年にはその後継車としてボルボ社のオリンピアン 2階建てバスが登場しました。ボルボ社のオリンピアン 2階建てバスはその後も新型にモデルチェンジして継続し、2019年現在はB8L 2階建てバスが生産されています。(実車画像→ レイランド オリンピアン 2階建てバス)

 

 

  ミニカーは1973年に発売されたディンキー(英)製の当時物です。1972年に登場したアトランティアン 2代目のAN68型(全長9.4m O.680型ディーゼルエンジン搭載)をモデル化しています。このバスは最後部の出っ張った部分にエンジンが横置き搭載されていました。アトランティアン 2代目の直線的で近代的なボディがうまく再現されていて良く出来ていました。これのボディカラーは伝統的な赤でなく、ボディ全面を「YELLOW PAGES」(日本のイエローページのような会社)の広告にした派手なカラーリングになっていました。なお同じ型でカラーリングの違うバリエーションが数種類ありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LEYLAND ATLANTEAN LONDON BUS 1 LEYLAND ATLANTEAN LONDON BUS 1
LEYLAND ATLANTEAN LONDON BUS 2

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TRIUMPH DOLOMITE SPRINT 1972 UK

TRIUMPH DOLOMITE SPRINT
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TRIUMPH DOLOMITE SPRINT


VANGAURDS VA05309 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.11m 全幅約1.57m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2L 127HP 4段変速
性能: 最高速192km/h  データーベースでトライアンフ ドロマイトのミニカー検索

トライアンフ ドロマイト スプリント イギリス 1972年

 

 トライアンフ 1300は前輪駆動車ということもあって、スポーティな車を好むヘラルドのユーザー層を取り込めませんでした。新型車を開発する余裕の無かったBL(ブリティッシュ レイランド)は、1300を後輪駆動に変更した1300の廉価版トレドを1970年に登場させました。このトレドの上級車として4気筒1.85L(97HP)エンジンを搭載したドロマイト 1850HLが1972年に登場しました。トレドをベースにしてヘッドライトを4灯式にし、トランク部分を延長していました。4段変速で最高速は160km/hと高性能でした。(実車画像→ トライアンフ トレド)

 

 1973年にはDOHC 4気筒2L(127HP)エンジンを搭載し最高速192km/hという高性能版スプリントが追加され、BMW 2002などのライバルよりも安価であったので人気がでました。この人気を利用すべく、1976年からはトレドと1500もドロマイト1300、ドロマイト 1500に改名されました。1980年の生産中止までに約10万台が生産されました。なおドロマイトという名前は1930年代の高性能スポーツカー ドロマイトの名前を復活させたものでした。

 

 

 当時技術提携していたホンダのバラードをベースとしたトライアンフ アクレイム(1981年登場)がドロマイトの後継車となったので、ドロマイトはトライアンフ自社設計としては最後の車となりました。さらに1984年にはアクレイムが生産中止となり、トライアンフという名前の車がなくなりました。1994年にはBLのローバー グループがBMWに売却され、現在トライアンフ ブランドはBMWが保有しています。(実車画像→ トライアンフ アクレイム)

 ミニカーは2004年に発売されたバンガーズ製です。バンガーズはイギリスの老舗コーギーのブランドで、2000年頃から主に昔懐かしいイギリス車をモデル化しています。最近のミニカーなのですが、ラインストーン(ダイヤカットガラス)を使ったヘッドライトや塗装で表現したテールライトなど1960-1970年代のコーギー風のレトロな作風が特徴です。またエッチングパーツのワイパーやユーザーが取り付けるドアミラーが添付されているなど細部にこだわった今風の部分もあります。このドロマイトはブラック アウトされたグリルやレザートップなど高性能版のスプリントをモデル化しています。タイヤが少し小さめで車高が高めな感じですが、実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ていました。これ以外のドロマイトのミニカーはスパーク(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TRIUMPH DOLOMITE SPRINT 1
TRIUMPH DOLOMITE SPRINT 2

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FORD GRANADA 4-DOOR SEDAN 1972 GERMANY

FORD GRANADA  4-DOOR SEDAN
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FORD GRANADA  4-DOOR SEDAN


GAMA 997 1/43? 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.79m エンジン 変速機: V型4気筒 2L 82HP 4段変速 3段自動変速
性能: 最高速148km/h  データーベースでフォード グラナダ/コンサルのミニカー検索

フォード グラナダ 4ドア セダン ドイツ 1972年

 

 1972年にイギリス フォードのゼファー/ゾディアックはコンサル/グラナダにモデルチェンジしました。同時にドイツ フォードの17/20/26M (P7)もコンサル/グラナダにモデルチェンジし、ヨーロッパ フォードとして車種統合が完了しました。コンサルはグラナダの廉価版として設定されたもので、1975年以降はグラナダに一本化されました。グラナダのボディはゼファー/ゾディアックの無駄なスペースが整理されて一回り小さくなり、アメリカ車的なイメージがほとんど無くなりました。(ドイツ フォード的なデザインですが)

 

 当初のボディ形式は4ドアセダン、5ドアワゴン、2ドアクーペがあり、1973年に2ドアセダンが追加されました。車体は統一されましたが、エンジンはまだ別々でした。イギリスではV型4気筒1.7L/2L(82HP)とV型6気筒2.5L/3L(138HP)エンジン、ドイツではV型4気筒1.7LとV型6気筒2L/2.3L/2.6Lが搭載されました。グラナダの高性能版GTは4段変速(3段AT)で最高速182km/h(3L)の性能でした。1977年のモデルチェンジでボディを直線的なデザインに変更したMK IIとなりました。この時点でエンジンがドイツ フォード製に統一されました。

 

 

 ミニカーは1972年に発売されたガマ製の当時物です。ドイツ フォードのグラナダ 4ドアセダン(左ハンドル)をモデル化しています。青色に着色された透明プラスチックのヘッドライトを使ったガマ流の作風が少し玩具ぽいですが、実車のイメージはうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良く出来ていました。ミニカーの底板に1/43と表示されていますが、1/43としては小ぶりで実際には1/45ぐらいで出来ていました。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。最近になってこのミニカーのフロント ウインカーがオレンジ色に着色されていないことに気づきました。以前はこういう仕様だと思っていたのですが、どうも塗り忘れのようです。(昔のミニカーにはたまにこういうことがありました) これ以外のコンサル/グラナダ 初代のミニカーはシュコーの当時物 1/66、ジク(SIKU)の当時物 1/55、ポリスティルの当時物 1/55、バンガーズ、オックスフォードの1/76、ネオ(レジン製)のワゴンなどがあります。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD GRANADA 4-DOOR SEDAN 1
FORD GRANADA 4-DOOR SEDAN 2

 以下は1972年に発売された同じガマ製の当時物 フォード コンサル GT クーペ (1/43 型番996)の画像です。上記のセダンのバリエーションでクーペをモデル化しています。コークボトルラインを持つスタイリッシュなクーペ ボディがうまく再現されていました。こちらは上記のセダンでは着色されていなかったウインカーがオレンジ色に着色されています。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL GT 1
FORD CONSUL GT 2

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD CONSUL GT 3
FORD CONSUL GT 4

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