ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ALPINE RENAULT A110 MONTE CARLO 1968 FRANCE

ALPINE RENAULT A110 MONTE CARLO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 MONTE CARLO


SOLIDO 181 1/43 90mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 1.1L 95HP 5段変速
性能: 最高速200km/h  データーベースでアルピーヌ ルノー A110のミニカー検索

アルピーヌ ルノー A110 モンテ カルロ フランス 1968年

 

 前述したようにアルピーヌはルノーをベースにしたスポーツカーを製作していました。アルピーヌはエンジン チューナーであるゴルディーニと提携することで、より強力なエンジンを使えるようになりました。1962年にルノー 8が登場し、これをべースにしたA110が1963年に登場しました。A110は空力に優れたFRP製の軽量ボディにゴルディーニのチューンした高性能エンジンを搭載し、独自のサスペンションを持つ本格的なスポーツカーでした。

 

 当初は4気筒1.1Lエンジン搭載でしたが、1966年に1.3L、1967年に1.5L、1968年に1.6L(102-140HP)など排気量を拡大し様々なエンジンが搭載されました。外観も少し変更され、1968年から埋め込み式補助灯を標準で装備する良く知られたフロントノーズとなりました。少数ですがカブリオレ仕様もありました。1973年にアルピーヌはルノー傘下の会社となりました。A110は軽量ボディと高い後輪荷重による後輪駆動力を強みにしてラリーで大活躍し、1973年にはWRC マニファクチャラー チャンピオンとなりました。しかしこのリアエンジン方式は次第に時代遅れとなりラリーで勝てなくなりました。A110は1977年に生産中止となり、後継車は1971年に登場したA310でした。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたソリド製の当時物です。1968年のモンテ カルロ ラリー出場車のモデル化で本来はデカールが付いていたのですが、ノーマル仕様が欲しかったのでデカールを剥がしました。ソリドらしいシャープな造形で、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。よく見ると実車に即して後輪にネガティブキャンパーが付けられています。ソリドは同じ型の再生産品やべレム ブランドでレース仕様などを20種類以上モデル化しています。当時物ミニカーとしてはノレブのプラスチック製、ポリトーイの1/25、Bブラーゴの1/24などがありました。当時物以外ではトロフューがレース仕様を多くモデル化していて、ミニチャンプス、ノレブ、京商の1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALPINE RENAULT A110 7
ALPINE RENAULT A110 8

 以下は1977年に発売されたポリトーイ製の当時物 アルピーヌ ルノー A110 モンテ カルロ 1973 (1/25 型番S21)の画像です。1973年モンテ カルロ ラリーの優勝車#18をモデル化しています。ポリトーイのSシリーズ(1/25)は大スケールミニカーのパイオニアで、同シリーズ初期の数点は精密な作りで当時としては非常に良く出来ていました。このA110はSシリーズ初期物よりレベルが落ちますが、ボンネット/ドア/トランク開閉のギミック付きでエンジンや室内もリアルに出来ていました。ラリー車に付き物のゼッケンやロゴはまだデカールではなく紙のシールが使われていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 1
ALPINE RENAULT A110 2

 以下はフロント/フロントフードを開いたトランクの画像とリア/リアフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 3
ALPINE RENAULT A110 4

 以下は2000年に発売されたミニチャンプス製のアルピーヌ ルノー A110 1963 (1/43 型番430113604)の画像です。ミニチャンプスらしいそつのない造形で、実車の雰囲気がうまく再現されていました。灯火類や室内もリアルに再現されています。  (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 11
ALPINE RENAULT A110 12

 以下はフロント/リアの拡大画像です。リアバンパーの下に大きな排気管があります、ややオーバー気味ですが実車の排気管もこんな具合に大きいです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 13
ALPINE RENAULT A110 14

 以下は2003年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズの アルピーヌ ルノー A110 1963 (1/43 型番181)の画像です。メーカーは明記されていませんが、ユニバーサルホビーのOEMだと思われます。ちょっと見ただけでは上記のミニチャンプス製と同じように見えますので、当時の雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえでした。ただし室内などの細部を見ると、値段相応で、明らかに仕上げレベルが違います。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 13
ALPINE RENAULT A110 14

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A110 15
ALPINE RENAULT A110 16

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ALPINE RENAULT A210 1968 FRANCE

ALPINE RENAULT A210
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A210


LE MANS CAR COLLECTION (SPARK HACHETTE) No.21 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.35m 全幅約1.52m エンジン 変速機: 4気筒 1470cc 140HP 5段変速
性能: 最高速270km/h  データーベースでアルピーヌ ルマン参戦車のミニカー検索

アルピーヌ ルノー A210 フランス 1968年

 

 1963年にアルピーヌはルマンに参戦する為に初のスポーツ プロトタイプカー M63を開発しました。エンジンはゴルディーニがチューンしたルノー製の4気筒1L(95HP)をミドシップ搭載し、ボディはイギリスの技術者T.テリーが設計した空力的に優れたデザインでしたので95HPと非力ながら最高速は220㎞/hを超えました。M63は1963年のルマンに参戦しましたが完走できませんでした。1964年ルマンにはエンジンを1.1Lに拡大した改良型のM64で参戦し、最高速240㎞/hを達成し熱効率指数賞を獲得しました。1965年ルマンにはさらなる改良型M65で参戦しましたが、完走できませんでした。(同年のニュルブルクリングでは優勝している)

 

 この結果を受けて新規に4気筒1.3Lエンジンを搭載するA210が開発されました。A210は1966年ルマンで9、11、12、13位に入賞し、熱効率指数賞では1-3位を独占しました。1967年ルマンでもA210は9、10、12、13位に入賞しています。ゴルディーニはA210用のV型8気筒3Lエンジンを開発し、1967年にそのエンジンを搭載したA211が登場しました。1968年にはA211の改良型A220が登場し、同年のルマンではA220が8位、1.5LエンジンのA210が9位、1.3LエンジンのA210が10、11位に入賞しました。3LクラスのA220は成績が振るわなかったことで、アルピーヌはプロトタイプカーのレース活動を休止しました。

 

 

 ミニカーは2019年に発売されたアシェット製のルマン レースカーコレクションです。メーカーはスパークで1968年ルマンで9位入賞したA210をモデル化しています。スパークはカタログモデルでもレジン製でA210を数種類モデル化していますが、これは製作台数が多いのでダイキャスト製です。メタル製のワイパーなどレジン製とほとんど変わりがない仕上げとなっているようですので、安価な雑誌付きミニカーながら、かなりレベルの高い出来ばえとなっていました。(室内の仕上げは簡略化されているようですが、レースカーの場合室内は殺風景ですからあまり重要ではありません) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALPINE RENAULT A210 1
ALPINE RENAULT A210 2

 1973年にアルピーヌはルノーに買収されて子会社となりました。ルノー傘下でアルピーヌはレース活動に復帰し、ルノー ゴルディーニのV型6気筒2Lターボエンジンを搭載するスポーツ プロトタイプカー A440を開発し、ヨーロッパ選手権に参戦しました。A440はA441、A442と改良されて1976年にはルマンに復帰しました。1976年と1977年は善戦するもリタイアしましたが、1978年には悲願の初優勝を遂げました。A442Aは屋根のないオープン仕様で、A442Bは屋根付きの仕様でした。(実車画像→アルピーヌ ルノー A442B 1978) その後このV型6気筒ターボエンジンでルノーはF1 GPに参戦することになりました。 以下は2019年に発売されたアシェット製 ルマン レースカーコレクションのアルピーヌ ルノー A442B #2 ルマン 優勝 1978 (1/43 No.8)の画像です。メーカーはスパークで、総合優勝したA442B 2号車をモデル化しています。スパークはレジン製でも同じくマシンをモデル化していますので、これもそのダイキャスト版となります。上記のA210同様に安価な雑誌付きミニカーながら、細部までリアルでかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A442B LE MANS 1
ALPINE RENAULT A442B LE MANS 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A442B LE MANS 1
ALPINE RENAULT A442B LE MANS 2

 1978年ルマンから35年後の2013年にアルピーヌはFIA世界耐久選手権(WEC) LMP2クラスにアルピーヌ A450で参戦しました。日産製のV型8気筒4.5Lエンジンを搭載したA460は、2016年ルマンでクラス優勝しています。その後も改良型のA470(ギブソンテクノロジーズ社のワンメイク用V型8気筒4.2Lエンジン搭載)でWECに参戦しています。以下は2020年に発売されたアシェット製 ルマン レースカーコレクションのアルピーヌ A470 ギブソン #36 ルマン 2018 (1/43 No.34)の画像です。メーカーはスパークで、2018年ルマンで5位(LMP2クラス優勝)となったA470 36号車をモデル化しています。上記の2台同様に安価な雑誌付きミニカーながら、アンテナや空力パーツなどの細部までリアルに再現されていてかなり良い出来ばえです。(実車画像→アルピーヌ A470 ギブソン #36 ルマン 2018) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A470 LE MANS 1
ALPINE RENAULT A470 LE MANS 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALPINE RENAULT A470 LE MANS 3
ALPINE RENAULT A470 LE MANS 4

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FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1968 ITALY

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA


BRUMM 363 1/43 67㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.97m 全幅約1.32m エンジン 変速機: 空冷2気筒 499cc 26HP 4段変速
性能: 最高速118km/h  データーベースでフィアット アバルト 500/595/695のミニカー検索

フィアット 500 アバルト レコード モンザ イタリア 1968年

 

 アバルトは量販車のチューニングやパーツ開発を行っていた会社で、フィアット車のチューニングで有名でした。1971年にフィアットに買収され、現在はフィアットグループの一員となっています。フィアット 500をベースにしたアバルトのモデルとしては
 排気量479ccの500 アバルト (20HP) 1957年登場
 排気量594ccの595/595 SS アバルト (32HP) 最高速130m 1963/1964年登場
 排気量689cc)の695/695 SS アバルト (30-38HP)  最高速140m/h 1964年登場
などがありました。SSは高性能版でグループ2のレース仕様です。

 

 アバルトはフィアットから未完成車を受け取り、アバルト製パーツを組み付けてアバルト仕様車に仕上げました。組み付けるアバルト製パーツはエンブレム、ダッシュボードのスピードメーター/タコメーター/油圧メーター、ステアリングホイール、キャブレターやマフラーなど吸排気系パーツ、エンジンのバルブ、ピストン、オイルパンなど非常に多岐にわたっていました。フィアット 500のレース仕様車はエンジン冷却を良くする為、リアフードを開いた状態に固定したものもありました。595/695の最終仕様は1971年まで生産されました。

 

 

 ミニカーは2004年に発売されたブルム製です。1958年にモンザ サーキットでの1週間連続耐久走行で総走行距離18186.440km 平均時速108.252km/hの世界記録を達成した500 アバルトをモデル化しています。ボディカラー、フロントとサイドに表示された「500 ABARTH」のロゴなど実車がリアルに再現されていて良く出来ています。ブルムはこれ以外にも500ベースのアバルトをレース仕様車を含めて10数種類ほどモデル化しています。ブルム以外の500系 アバルトのミニカーはメーベトイの当時物 695SS アバルト、マーキュリーの当時物 595SS アバルト、ポリトーイの当時物 595 アバルト 1/25、ビテスの595/695 アバルト、ピンコ(レジン製)の500 レース仕様車などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 1
FIAT 500 ABARTH RECORD MONZA 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 595SS アバルト (1/43 型番R407)の画像です。594㏄(32HP)エンジンを搭載したグループ2のレース仕様車 595SS アバルトをモデル化しています。市販車の595はベースの500Dとほぼ同じ外観ですが、595SSのレース仕様はこのミニカーのように安全性確保の為キャンバストップがハードトップに変更されたものがあり、メーターパネルもタコメータや油圧計などが備わったアバルト製のオプション品に変更されていました。ミニカーはそれらの変更点が再現されていて良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595SS ABARTH 1
FIAT 595SS ABARTH 2

 以下は2007年に発売されたブルム製のフィアット 695SS アバルト ストラダーレ (1/43 型番R462)の画像です。689㏄(38HP)エンジンを搭載した695SS アバルトのストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。1965年から595/695は500Fをベースにするようになったのでドアが前ヒンジとなりました。この695SSはストリート仕様ですので外観はベースの500Fとほぼ同じですが、フロントとボディサイドのアバルトのロゴ、ホイール、メーターパネルなどの変更点がミニカーでも再現されています。ブルムは型番461で500Fをベースにした595SS アバルト ストラダーレもモデル化していますが、595SSと695SSはフロント/ボディサイド/リアに付いているアバルトのロゴとホイールが違っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 1
FIAT 695SS ABARTH 2

 以下は1971年に発売されたメーベトイ(マテル グラントロス)製の当時物 フィアット 695SS アバルト (1/43 型番6608) の画像です。メーベトイは型番A36で500Fをモデル化していますが、これはそれの底板のバンパー部分を変更してラジエーターや大径マフラーなどを追加して、695のレース仕様車風に仕上げています。昔のミニカーですので695SSをリアルにモデル化している訳ではないですが、実車の雰囲気を十分に感じることができるものになっています。ドア/リアパネルの開閉ギミック付でエンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 695SS ABARTH 3
FIAT 695SS ABARTH 4

 以下は1970年に発売されたポリトーイ製の当時物 フィアット 595 アバルト (1/25 型番599) の画像です。1969年から発売されたポリトーイの1/25は大スケールミニカーのパイオニアで、この595 アバルトもその1台でした。これも上記メーベトイ製と同様に500Lを595 アバルト風に仕立てたもので、フロントのエンブレムはフィアットのままであるなど595をリアルに再現している訳ではありません。プロポーション的にはサイドウィンドーが小さいことが今一つですが、それ以外はまずまずの出来ばえです。フロントボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付で、エンジンやスペアタイヤが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 1
FIAT 595 ABARTH 2

 以下はフロント/フロントトランクを開いた画像とリア/リアカバーを開いたエンジンルームの画像です。トランク内にはスペアタイヤがあり、エンジンもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 595 ABARTH 3
FIAT 595 ABARTH 4

 以下は2000頃年に発売されたピンコ(PINKO)製の フィアット 500 アバルト カスタム (1/43 型番PI12) の画像です。レジン製の少量生産ミニカーで、実車の詳細は不明ですが、500をベースにしたレース仕様車をモデル化しています。低い車高、オーバーフェンダー、カンパニョーロ風のマグネシウムホイール、ドアミラーなどいかにもそれらしい感じに仕上げてありかっこいいです。アバルトのサソリのロゴもいいですね。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 1
FIAT 500 ABARTH CLIENTI 2

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ALFA ROMEO CARABO BERTONE 1968 ITALY

ALFA ROMEO CARABO BERTONE
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ALFA ROMEO CARABO BERTONE


SOLIDO 172 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.18m 全幅約1.79m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 2L 230HP 6段変速
性能: 最高速250km/h  データーベースでアルファ ロメオ カラボのミニカー検索

アルファ ロメオ カラボ ベルトーネ イタリア 1968年

 

 アルファ ロメオ カラボは1968年のパリ サロンで公開されたデザイン コンセプトカーです。直線的で鋭くとがったウエッジシェイプを基調にした極めて前衛的なデザインはベルトーネのM.ガンディーニによるものです。シャーシはアルファ ロメオ ティーポ 33で、V型8気筒エンジンをミドシップ搭載しています。前方に跳ね上がるドアの開閉方式(シザードア)はこの車で初めて採用された目新しいものでした。ボディ後方はエンジンの排熱の為ルーバーで覆われていて、後方視界はそのルーバーの隙間から見るようです。このルーバーのモチーフはフロントノーズやボディ前後の下部にも反復されています。

 

 特徴的な前方に跳ね上がるドアというと真っ先にランボルギーニ カウンタックが思い浮かびます。このシザードアはカラボが公開された3年後の1971年に発表されたランボルギーニ カウンタックに市販車として始めて採用されました。(カウンタックのデザインはカラボと同じM.ガンディーニでした) なおカラボという名前は昆虫のオサムシ(CARABIDAE)に由来していて、ボディカラーの緑とオレンジもその虫の色にあわせたようです。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ソリドらしいシャープな造形でカラーリングも含めて実車を忠実に再現したソリドの傑作でした。また跳ね上げ式のドアが開閉するギミック付きで、その動作はスムーズかつ開閉部の隙間も最小でソリドの鋳造技術の高さを示しています。(ソリドやメルクリン等の可動部のある1960-1970年代のダイキャスト製ミニカーの鋳造技術は、現在の可動部のないミニカーよりレベルが高いです) ソリド以外の当時物ミニカーではディンキー(仏)、ポリトーイ、マーキュリー、マッチボックスなどがモデル化しており、当時の実車の人気の高さを反映しています。エンジンなども再現しているポリトーイの1/25やディンキー(仏)の1/43も結構良い出来ばえでした。当時物以外ではスパーク(レジン製)とTOPMARQUES(レジン製 1/43と1/18)でもモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO CARABO BERTONE 1
ALFA ROMEO CARABO BERTONE 2

 以下は俯瞰図とシザーズドアを開いた室内の画像です。俯瞰図でもボディ全体がウエッジシェイプになっていることが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO CARABO BERTONE 3

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ALFA ROMEO 1750 BERLINA 1968 ITALY

ALFA ROMEO 1750 BERLINA
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ALFA ROMEO 1750 BERLINA


STARLINE 510967 1/43 103mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.39m 全幅約1.57m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1779cc 122HP 5段変速
性能: 最高速176km/h  データーベースでアルファ ロメオ 1750/2000のミニカー検索

アルファ ロメオ 1750 ベルリーナ イタリア 1968年

 

 アルファ ロメオ 2600 シリーズの後継車として、1967年に1750 ベルリーナが登場しました。ジュリアのホイールベースを延長して室内を拡大し、排気量を1779cc(122HP)に拡大したエンジンを搭載し最高速176km/hの性能でした。エンジン排気量が1779ccなのに名前が1750というのは、戦前の名車6C 1750に因んだものでした。ボディはジュリアをシンプルにしたようなスタイルで、ベルトーネのデザインだったそうです。

 

 なお1750 シリーズには2ドアクーペのGTV、2シーター オープン仕様のスパイダーもありましたが、それらはジュリア シリーズのボディを流用していました。1971年にはエンジンを2L(132HP)に拡大した2000 ベルリーナが追加され、アルファ ロメオの最上級車として1977年まで生産されました。1750シリーズの後継車として1972年にアルフェッタが登場しました。アルフェッタの内外装を豪華にして2Lエンジンを搭載した高級仕様のアルフェッタ 2000が1976年に追加され2000 ベルリーナの後継車となりました。

 

 

 ミニカーは2009年頃に発売されたスターライン製です。スターラインは2005年に設立されたドイツのメーカーです。主に1950-1980年代のアルファ ロメオやフィアットなどのイタリア車のダイキャスト製ミニカーをモデル化しています。(最近は新製品を出していないようですが) プロポーションが良く室内などの細部も結構リアルに出来ているのですが、ヘッドライトが小さめなので肝心のフロントグリルの顔つきがいまひとつ似ていないのが残念です。ただ1750 ベルリーナは当時物のミニカーがなく、2022年現在でもこれぐらいしかミニカーがないので、車種的には貴重なミニカーになります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 1750 1
ALFA ROMEO 1750 2

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