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オースチン 15HP バン イギリス 1911年
羊毛刈込機と農業機械、据置型エンジンの製造を行なっていたウーズレー エンジニアリング社の工場長であったハーバート オースチンはエンジンで駆動する自動車に関心を持ち自ら設計し製作しました。1896年に完成した第一号車は2人乗りの3輪車でした。その後ウーズレー社の自動車部門が1899年に単気筒エンジンを搭載した4輪車を発売し、この車がウーズレー社の第一号車となりました。ウーズレー社の自動車部門は1901年に独立して、ウーズレー ツール&モーターカー会社が誕生しました。この会社は1926年にウーズレーモーター社と改名し1935年にモーリス傘下となり、モーリスがBMC傘下となってからはモーリス系の上級車としてブランド名は1975年まで存続しました。
ハーバート オースチンはウーズレー社を退社して1905年にオースチン モーター社を設立しました。最初のオースチン車は4気筒5Lエンジンを搭載した高級車でした。その後エンジンの種類を増やしレースに参加するなどして規模を拡大し、乗用車ベースの商用車やトラック、軍用車なども手がけました。第1次大戦中は装甲車などの軍需品を生産して企業規模を拡大しました。戦後は4気筒3.6Lエンジンを搭載する大型車20(トゥエンティ)を大量生産する方針を立てましたが、これはうまくいかず資金難に陥りました。そこで方針を変更して1921年に投入した4気筒1.7Lエンジン搭載の中型車12(トゥエルブ)が成功し、さらに1922年に登場した4気筒747㏄エンジン搭載の小型車7(セブン)が大ヒットし、オースチンはイギリスを代表する自動車会社に成長しました。
ミニカーは1960-1970年代に発売されたフランスのMINIALUXE(ミニオール)製です。1908年に登場した4気筒2.5Lエンジンを搭載した15HPの商用車仕様(デリバリーバン)をモデル化しています。MINIALUXEのミニカーは全てプラスチック製でクラシックカーに付き物の灯火類や操作レバーがきちんと別パーツで取付けられているなど、当時のミニカーとしてはかなりリアルに作ってありました。このオースチンの商用車は現在のキャブオーバー車の元祖のような独特のスタイルがうまく再現してあり、当時の商用車の雰囲気が良くわかります。側面に表記されている「LAWRENCE WHITE & CO LD LONDON」は会社名のようですが詳細は不明です。リアゲートが開閉するギミック付きです。オースチン初期ののミニカーはこれしかありません、またこの時代の商用車のミニカーはほとんどありませんのでその点でも興味深いミニカーです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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