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トヨタ センチュリー VG20型 日本 1967年
トヨタ クラウン エイトの後継車として設計されたトヨタの最上級車がセンチュリーで1967年に登場しました。全長約5mの大きなボディに、V型8気筒3L(150HP)エンジンを搭載し、3段自動変速(4段MT)で最高速160km/hの性能でした。ボディは当時としては珍しい角形ヘッドライトを採用しており、重厚ながらも個性的なデザインでした。外観だけではなく、シャーシにもエアサスペンションや変わった構造のステアリング機構といった凝ったメカが採用されていました。ホイールベースを延長した全長5.27mのLタイプと全長5.77mのリムジンもありました。
1973年のマイナーチェンジで、エンジンが3.4Lに拡大され、外観も少し変更されました。1982年の大幅なマイナーチェンジでVG40型となり、エンジンが4Lに拡大され、内外装が変更されました。この際に当初の凝ったメカを採用したサスペンション/ステアリングが一般的な構造に変わりました。その後もデジタルメーターやTEMS(電子制御サスペンション)などの電子機器の採用、内外装の変更などの改良が続けられ、1997年まで生産されました。
1997年にセンチュリー 2代目(GZG50型)が登場しました。全長が5.27mと大きくなりましたが、外観は初代のスタイルを継承していたので、見た目はほとんど変わりませんでした。国産車初のV型12気筒エンジン(DOHC 5L 280HP)を搭載し、4/6段自動変速、最高速180km/h(リミッター制限)の性能でした。内装は木目パネルや本革シートなど最高級の素材と技術を使い手作業で製作されていました。フェンダーミラーが標準ですがドアミラーもオプション設定されました。初代で設定されていたロング ホイールベース仕様はなくなりました。2006年からセンチュリーをベースにした特注車が天皇陛下の御料車に採用されました。2018年にセンチュリー 3代目(UWG60型)が登場しました。(実車画像→ トヨタ センチュリー 2018)
ミニカーは2010年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。メーカーはイクソで、センチュリー 初代の初期型をモデル化しています。プロポーションは悪くないのですが、タイヤが大き目なので、その点ではなんとなくバランスが悪いです。フロントグリルのエンブレムや室内などの細部はそこそこの良いレベルに仕上げてあり、雑誌付きミニカーとしては上々の出来ばえだと思います。国産名車コレクションはセンチュリー 2代目 2007年式もモデル化しています。センチュリー 初代の当時物ミニカーはダイヤペットとトミカがありました。当時物以外のセンチュリー 初代(VG20/40)のミニカーはアンチモニーコレクション(アンチモニー製)からタクシーやパトカーなどのバリエーションも含めて10数種類、センチュリー ドラゴン(レジン製)のVG40などがあります。以下はフロント(エンブレム(鳳凰)の拡大画像)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ トヨペット クラウン (MS50) 日本 1967年
1967年にトヨタ トヨペット クラウン 3代目(MS50)が登場しました。先代に比べるとボディは全体的に角がとれて丸みを帯びフロント周りは当時のアメリカ車 サンダーバードを思わせるデザインでした。エンジンは6気筒2L(125HP)のM型が主流で、3段AT/4段MT変速で、最高速150km/hの性能でした。従来の法人需要に加えて個人需要を喚起する為に、白をイメージカラーとした「白いクラウン」というキャンペーンが行われました。このキャンペーン戦略が当たり、クラウンはこのクラスで圧倒的なシェアを確保しました。
1968年にはパーソナルな性格の2ドアハードトップ(このクラスでは初めて)が追加されました。大きな2灯式角形ヘッドライトを持つスタイリッシュなハードトップのスタイルは斬新でした。1969年のマイナーチェンジで、フロントグリルが平面的なデザインになりました。この3代目から商用車(バン、ピックアップ)もマスターラインからクラウンに統一され、サードシートが付いた8人乗りのカスタム(ワゴン)もありました。1971年にクラウン 4代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1968年に発売されたダイヤペット製の当時物です。プロポーションが良くフロントグリルの造形は当時としてはリアルに仕上がっていました。これはボディカラーがイメージカラーの白ですので、実車の雰囲気が良く再現されています。ボンエット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ダイヤペットは2ドアハードトップもモデル化していて、そちらも良い出来ばえでした。さらにパトカー仕様とMS50後期型をベースにした救急車もモデル化していました。当時物ミニカーにはモデルペットとトミカの初期物がありました。当時物以外としては、ファインモデルのアンチモニー製のセダン、コナミの絶版名車(1/64)のハードトップ、トミカ リミッテドのワゴン、ENIFのハードトップなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マツダ コスモ スポーツ 日本 1967年
ロータリーエンジンを初めて搭載した市販車はドイツのNSU スパイダーでしたが、この車はエンジンも含めて車全体が実用的ではありませんでした。その点で真に実用的なロータリーエンジン搭載車は、マツダ コスモ スポーツで1967年に発売されました。マツダのロータリーエンジン開発に関する話題は省略します。こちらのWEBサイトなどを参照して下さい→ (マツダのロータリーエンジン関係のWEBサイト)
コスモ スポーツに搭載されたロータリーエンジンは2ローター(491ccX2)(110HP)の10A型で、総アルミニウム合金製でした。この画期的なエンジン同様、シャーシもダブルウィッシュボーン前輪独立懸架、リアがド ディオン アクスル、ラック&ピニオンのステアリング、4段フルシンクロ変速機など高度な内容でした。またコスモ(宇宙の意)という名前の元となった宇宙船のようなイメージのボディは、ロータリーエンジンのコンパクトさを生かしたユニークなデザインでした。当時期のトヨタ 2000GTと比較すると最高速185km/hは2000GT(220km/h)に劣りますが、0-400m加速は15秒台後半とほぼ互角で、ロータリーエンジンの圧倒的な加速の良さ(と静粛性)はレシプロエンジンとは別格の物でした。
1968年のマイナーチェンジでバンパー下のフロントグリルが変更され、ホイールベース/トレッドが拡大されて後期型になりました。後期型はホイールベースが長い為、後輪とドア後端の間のパネル幅が前期型より広いことで区別出来ます。5段変速となりラジアルタイヤ標準化が行われ、エンジンが改良されて128HPにパワーアップし、最高速が200km/hに向上しました。前期型の価格は148万円で、トヨタ 2000GTの238万円は別格として、フェアレディ 2000の88万円よりもかなり高い車でした。1972年の生産中止までに約1200台が生産されました。
ミニカーはダイヤペット製で1968年に発売されました。前期型をモデル化しています。プロポーション的にはキャビンがやや小さめでフェンダーラインより下の部分がやや厚ぼったいですが、特徴的なノーズやリアの造形は良く作ってあります。50年前に作られたということを考えると、当時のミニカーとしてはかなり良くできていました。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。当時物ミニカーはこれとトミカの後期型 1/60しかありません。当時物以外のミニカーではエブロ、京商、国産名車コレクションなどはいずれも後期型をモデル化しています。2017年に発売されたトミカ リミッテド 1/64は前期型で、ほぼ同時期に発売されたMARK43(レジン製)は1967年式と称していますが後期型をモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア(トランク開閉)の画像です。エンジンはエアフィルターやディストリビューターなどがそこそこリアルに再現されています。リアライトの下側は何故か?彩色されていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ フローリアン 日本 1967年
1963年に小型車 イスズ ベレットが登場しました。1967年にベレットより上級の中型車としてイスズ フローリアンが登場しました。ベレットに採用された独立懸架サスペンションなどの先進技術は採用されず、後輪リーフリジットサスペンションといった信頼性重視のオーソドックスな設計でした。6ライト サイドウインドーの開放的な室内や大型角形ヘッドライトを持つ個性的なデザインは、イタリアのカロッツェリア ギアに委託したものでした。4ドアセダンと5ドアバンの設定で、4気筒1.6L(84HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速150km/hの性能でした。
1969年には90HPにパワーアップしたスポーツ仕様のTSが追加されました。1970年のマイナーチェンジで丸型4灯式ヘッドライトに変わり中期型となり、117 クーペ用の1.8L(115HP)エンジンが追加されました。1977年には角型4灯式ヘッドライトを採用した後期型となり、イスズが得意とする4気筒2Lディーゼルエンジンが追加されました。設計が古かったので競合するトヨタ コロナや日産 ブルーバードに対抗するのは難しく、売れないがゆえにモデルチェンジも出来ずといった状態で中身は旧態依然のままで、1982年まで15年間生産されました。総生産台数は約15万台でした。(実車画像→イスズ フローリアン 1977)
ミニカーは1969年に発売されたダイヤペット製の当時物で、アンチモニー製です。プロポーションが良くタイヤがやや小さ目ですが、特徴的なフロントの顔付がうまく再現され、実車の雰囲気が良く再現されています。ボンネット/トランクが開閉するギミック付きで、簡素な造形ですが室内も再現されています。50年以上前に作られたミニカーですが、まだ塗装の艶がありきれいな状態です。箱から出してガラスケース内に並べていましたが、うまく保管すれば良い状態を長く保てるという証拠です。(最近のレジン製ミニカーの塗装は焼付け処理されていないので、こんなに長持ちしないと思われます) 最近までフローリアンのミニカーはこれしかありませんでしたが、2007年に国産名車コレクションが初期型を、2021年に国産名車コレクション 1/24が後期型をモデル化しています。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランクを開いた画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ダイハツ コンパーノ スパイダー 日本 1967年
3輪トラックのメーカーとして成功したダイハツ工業は、3輪トラックの衰退に対応して4輪自動車に進出しました。1963年に商用バンのコンパーノ ライトバンを発売しました。何故最初に商用車を発売したかというと、従来の3輪トラックのユーザーに販路があったことと乗用にも商用にも使えるライトバンの需要が高かったことが理由でした。そんな訳で商用車といっても、デザインはイタリアのビニャーレによるもので、当時のフィアット風のセンスの良いものでした。(実車画像→ダイハツ コンパーノ ライトバン 1963)
シャーシは1960年に発売していたハイゼット トラックをベースにしていたのでトラック用のラダーフレームが採用されました。当初のエンジンは4気筒800㏄(41HP)を搭載し、4段変速で最高速110㎞/hの性能でした。1963年に乗用車仕様のワゴンと2ドアセダンのベルリーナが追加され、1965年に4気筒1L(65HP)エンジンを搭載したオープンカーのスパイダーが追加されました。以後はスパイダー以外のエンジンも1Lが基本になりました。1967年のマイナーチェンジでフロントグリルなどの意匠が変更され、日本初の機械式燃料噴射エンジン(65HP)を採用した1000GTインジェクションが追加されました。
1967年にダイハツはトヨタと業務提携したことにより、小型乗用車の開発を止めることになりました。1970年にコンパーノは生産中止となり、後継車はトヨタ パブリカの姉妹車であったコンソルテ ベルリーナ(当初のエンジンはダイハツ製の1Lを搭載)となりました。(実車画像→ ダイハツ コンソルテ ベルリーナ 1969)
以下は2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製でメーカーはノレブです。コンパーノ スパイダーをモデル化しています。プロポーションが良く、ノレブらしいそつのない造形で実車の雰囲気が良く再現されています。オープンカーなので良く見える室内もそこそこうまく仕上げてあり、安価な雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえです。これ以外のコンパーノのミニカーはミクロペットの当時物のセダン、エブロのセダンとスパイダー、国産名車コレクション 1/24のスパイダーがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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