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イスズ ベレット 1600GT タイプ R 日本 1969年
1963年に登場したイスズ ベレットはヒルマン ミンクスの後継車として開発されました。ベレットという名前は上級車ベレルの小型版という意味です。オーソドックスな設計のベレルとは異なり、4輪独立懸架、ラックアンドピニオン式ステアリング、日本初のディスクブレーキなどの先進的な技術を採用した意欲的な小型車でした。ボディは2/4ドアセダンで、イタリア車的なスポーティなスタイルでした。当初は4気筒1.5L(63HP)エンジンと1.8L(50HP)ディーゼルエンジンを搭載し、4段変速で最高速度137km/h(1.5L)の性能でした。
1966年のマイナーチェンジでヘッドライトが丸型2灯からに丸型4灯に変わり、1.3Lエンジンが追加され、角形2灯ヘッドライトでリジット リアサスペンションを採用したBタイプも設定されました。1968年には1.6Lエンジン、1971年には1.8Lエンジンが追加されました。1964年に2ドアクーペに新開発の1.6L(88HP)エンジンを搭載したスポーツ仕様の1600GTが登場し、日本初のGTとして優れた操縦性と軽快なデザインで人気がありました。その後前輪ディスクブレーキ採用、エンジンのパワーアップ(90HP)やSOHC化など改良が施されました。1969年には117 クーペ用のDOHC 4気筒1.6L(120HP)エンジンを搭載しサスペンションを強化した最強モデルの1600GT タイプ R(GTR)が追加されました。1973年に生産中止となりました。
ミニカーは2002年に発売されたエブロ製です。最強仕様の1600GT タイプ Rをモデル化しています。黒いボンネットと2分割されたバンパーの間にフォグランプを備えているのは1600GT タイプ Rの特徴です。プロポーションが良く、実車の雰囲気がうまく再現されています。実車に即したカラーリングで、ホイールなどの細部もリアルでとても良く出来ています。当時物ミニカーではミクロペットの4ドアセダンと2ドアクーペがあり、その型を引き継いだダイヤペット初期の2ドアクーペがありました。当時物以外ではコナミの1600GT タイプ R 1/64、トミカ リミッテドの1300 4ドアセダン(丸形2灯と丸形4灯)と1500 4ドアセダン(丸形4灯と角形2灯)と1600GT タイプ Rと1800GT 1/64、エブロの1600GTと1600GT タイプ R、国産名車コレクションの1600GT タイプ Rなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ ベレット MX1600 日本 1969年
現在のいすゞ自動車はトラックとバスしか生産していませんが、1990年代までは乗用車も生産していました。(以後 いすゞをイスズと表記します) 1960年代の高性能なベレット 1600GT タイプ Rは人気があり、ツーリングカーレースに参戦していました。1969年には117 クーペ用のDOHC 4気筒1.6Lエンジンをミドシップ搭載した本格的なレーシングカー イスズ ベレット R6を開発して、1969年日本GPに参戦しました。(結果は周回数不足で未完走扱いでした) (実車画像→ イスズ ベレット R6)
1969年の東京モーターショーでミドシップエンジンの2シーター スポーツカー ベレット MX1600が公開されました。 (実車画像→ ベレット MX1600) レーシングカーのイスズ ベレット R6をベースにしていて、ボディはカロッツェリア ギアのデザインでした。直線的なエッジの効いたデザインで、リトラクタブルヘッドライトを採用していました。この車は量産化に向けてヘッドライトを丸形4灯式に変更するなど改良されたII型が、1970年の東京モーターショーで公開されました。結局この車は量産化されなかったのですが、もし市販されていたら日本初のミドシップ スポーツカーになっていました。
ミニカーは1972年に発売されたダイヤペット製の当時物です。1970年に公開されたベレット MX1600 II型をモデル化しています。プロポーションが良く、4灯式ヘッドライト、その上にあるボンネット上のスモールランプ(プラ製の別パーツ)、テールライトなど当時のダイアペットとしてはリアルな仕上げがされていました。フロント/リアカウル/ドアが開閉するギミック付きで、シート背後にミドシップ搭載したエンジンが再現されています。実車の知名度が低かったのであまり売れなかったようですが、この当時のダイヤペットの傑作ミニカーの一つと言えるでしょう。MX1600のミニカーは最近までこのダイヤペット製しかなかったのですが、2010年にCAMがレジン製でI型とII型の両方をモデル化しています。なおイスズ ベレット R6はエブロがレジン製(製造はスパークとのこと)でモデル化しています。 以下はダイヤペットのフロント/フロントパネルを開いた画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ BU06型 バス 東京都営バス 日本 1969年
戦前の川崎航空機工業が戦後に川崎産業と改称し、バス車体製造を始めたのがいすゞバス製造の始まりでした。1950年にいすゞ自動車と提携し、その後同業他社との合併などで社名は何度か変わっていますが、主要な国産バス製造メーカーでした。1995年にいすゞバス製造に社名変更し、1997年にはいすゞ自動車の100%子会社となりました。2003年に日野自動車といすゞ自動車のバス部門が統合されジェイ バスが発足し、現在いすゞバス製造はジェイ バスの宇都宮事業所になっています。
1960年代にはBU系大型バスが登場し、1960-1970年代に路線バスや観光バスとして使われました。特に川崎車体が架装した高速観光バスはその独特の?線型ボディとフロントウインドー形状の見た目から「オバQ バス」と呼ばれました 1980年にBU系の後継車のC系が登場しました。(「オバQ」を知らない人はWEBで検索してください) (実車画像→ BU系観光バス オバQ バス)
ミニカーは1973年に発売されたダイヤペット製の当時物です。BU06型の低床式都営バスをモデル化しています。箱には縮尺1/40と明記されていますが、ミニカーの寸法から逆算すると1/45から1/50ぐらいとなりますので、当サイトでは1/50ということにしています。当時の都バスのカラーリングや「ワンマン」などの各銘板が再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。折り戸ドア/リアスライドドア/リアパネルが開閉するギミック付きで、さらにボディを傾けることで前輪の操舵もできます。ボディ側面の青ラインや各銘板は紙のシールなのですが、このミニカーは保存状態が良いのできれいな状態です。(リアのナンバープレートは最初から付いていたオリジナルです) バリエーションとして大阪市営バス仕様(実在しないようですが)と幼稚園バス仕様もありました。 以下はフロントの拡大画像と折り戸ドア/リアスライドドア開閉ギミック動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ ジェミニ 1800LS クーペ 日本 1979年
1971年にイスズ自動車はアメリカのGM社と資本提携しました。そのGMグループの世界戦略車のオペル カデット Cをベースとして、1974年にジェミニが登場しました。ベレットの後継車であることを示す為に、1975年まではベレット ジェミニと称していました。逆スラントのフロントを特徴とするカデット Cのデザインはほぼそのままで、4ドアセダンと2ドアクーペの2タイプがありました。エンジンはベレットの4気筒1.6L(100HP)を引き継ぎ、4段変速で最高速170km/hの性能でした。
1977年にヘッドライトを丸形から角形に変更し、1.8Lエンジンが追加されました。1979年にはフロントをスラントノーズ化して外観を一新し1.8Lディーゼルエンジンが追加され、さらにDOHC 1.8L(130HP)エンジンを搭載するスポーティなZZも設定されました。ジェミニはオペル カデットがベースだったので、トヨタ カローラなどの国産大衆車よりやや大柄でした。またヨーロッパ的でセンスの良いデザインが好評で、小型車市場でそこそこ人気がありイスズの主力車となっていきました。1985年にジェミニ 2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約77万でした。
ミニカーは1980年に発売されたダイヤペットの当時物です。1979年式でスラントノーズに丸型ヘッドライトを付けたスポーティ仕様1800LSをモデル化しています。ダイヤペットの協力工場の11番工場(製造委託先)製で、実車のイメージがうまく再現された良い出来ばえで、カデット Cがベースとなっていることが良くわかります。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きで、さらにサンルーフが開閉するギミックも付いています。ジェミニ 初代の当時物ミニカーはこれしかありません。当時物以外ではトミカ リミッテドの1981年式のZZ/Rと1982年式のディーゼル ターボ、国産名車コレクション 1/24の後期型 1800 ZZ-R、国産名車プレミアムコレクションの初期型などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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イスズ ピアッツァ 日本 1981年
イタル デザインのG.ジウジアーロがデザインし1979年のジュネーブ ショーに出品されたアッソ ディ フィオーリ(Asso di Fiori トランプのクラブのエースの意)をベースとして、117 クーペの後継車 ピアッツァが1981年に登場しました。(実車画像→ アッソ ディ フィオーリ 1979) 車体サイズは少し大きくなりましたが、サテライト式コクピット(メーターパネル左右の張り出した部分にライトやワイパーなどの操作スイッチが配置されている)のインテリアも含めてショーカーのデザインがほぼそのまま量産化されていたので、ピアッツァは非常に魅力的な車でした。
エンジンは117 クーペから引き継いだSOHC 4気筒2L/電子制御式DOHC 4気筒2L(135HP)で、5段変速/4段自動変速で最高速180km/h以上の性能でした。1984年にSOHCターボ(180HP)エンジンが追加され、1985年にドイツのチューナー イルムシャーが足回りをチューニングしたイルムシャー仕様、1988年にはロータスと技術提携したハンドリング バイ ロータスが設定されました。GM車を販売するヤナセでもピアッツァ ネロの名前で国内販売されました。欧米に輸出され北米市場ではインパルス(IMPULSE)という名前で発売されました。1991年の生産中止までに約11万台が生産されました。ジェミニ 3代目の派生車である北米市場向けのジオ ストームをベースにしてピアッツァ 2代目が1991年に登場しました。この車はイスズが開発した最後の乗用車でしたが、国内ではほとんど売れませんでした。(実車画像→ ピアッツァ 2代目 1991)
ミニカーは2010年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。メーカーはノレブで、ノレブは2008年ごろにルミノ ブランドでアッソ ディ フィオーリやピアッツァ ネロも含めてピアッツァを数種類モデル化しており、これはその型を使っています。プロポーションが良くシャープな造形で、実車の雰囲気が良く再現されかなり良い出来ばえです。灯火類やホイール、サテライト式コクピットを再現したメーターパネルなど細部もリアルに出来ています。これ以外のピアッツァのミニカーはダイヤペットの当時物がありました。当時物以外では、国産名車コレクション 1/24と国産名車プレミアムコレクションがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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