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三菱 デボネア (A30型) 日本 1964年
三菱は2Lクラスの乗用車開発にあたり欧州車のライセンス生産を検討しましたがうまくゆかず、結局自社で開発したデボネア A30型を1964年に発売しました。モノコックボディに前輪独立/後輪リーフリジッド サスペンションという当時の標準的な構造で、サイズは小型車規格(5ナンバー)内に収まっていました。フェンダーのエッジを立てた角張ったアメリカ車的なボディは、アメリカのGM社のデザイナーであった人によるもので、高級車としてなかなか迫力のあるデザインでした。
当初のエンジンは6気筒2L(105HP)KE型で、4段変速で最高速155km/hの性能でした。その後エンジンは1970年に6気筒2L(130HP)G型に変更され、1976年に4気筒2.6L(120HP)G型に変更されました。自動変速機の採用、排ガス対策など時代に応じて改良が施されましたが、基本設計や外観がほとんど変更されないままで、1986年まで22年間生産されました。(その為「走るシーラカンス」と呼ばれていました) 同クラスのクラウンなどより価格が高かったので、ほとんど売れなかったようですが、三菱系企業の重役専用車という需要を満たすためだけに生産されていたようです。1986年登場のデボネア 2代目も提携先の韓国の現代自動車向けの高級車(ヒュンダイ グレンジャー)として開発されたそうです。(実車画像→三菱 デボネア 1986)
ミニカーは2010年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製で、メーカーはイクソです。プロポーションは良いのですが、フロントの顔付などの雰囲気がやや物足りない(威圧感が足りない?)気がします。灯火類や室内などの細部はそこそこリアルで、雑誌付きミニカーとしては良く出来ています。デボネアの当時物ミニカーはミクロペットとその型を受け継いだダイアペットがありましたが、どちらも大変なレア物で、オークションで程度の良い物が中古の軽自動車並みの値段が付いたこともありました。(最近はそこまで高くはないですが) 最近のミニカーではファインモデル(アンチモニー製)の前期型/後期型とそのバリエーション多数、トミカ リミッテド、国産名車コレクションの型を使ったFIRST43、国産名車コレクション1/24があります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 コルト 800 日本 1965年
三菱 ミニカを製造していた水島自動車製作所(岡山県)が小型車を開発し、コルト 800として1965年に登場しました。地味なデザインであったコルト 1000と違って、ファーストバックを採用したスタイリッシュなデザインとなっていました。当初は2ドアでテールゲートは無かったのですが、1967年に3ドアハッチバック、1968年に4ドアが設定されました。水冷2サイクル3気筒843cc(45HP)エンジンをフロントに搭載するFR方式で、4段変速で最高速120km/hの性能でした。
1966年にコルト1000の4気筒1Lエンジンを搭載した1000Fが追加され、さらに1968年のマイナーチェンジでは3気筒エンジンが廃止され、1.1L(58HP)エンジンを搭載した1100Fが追加されました。1969年には1.1Lエンジンだけとなり名前も11Fに変わりました。11Fは1971年まで生産され、実質的な後継車は1973年に登場したランサーでした。なおコルト 1000Fは1967年のサザンクロス ラリーに参戦してクラス優勝しました。これは三菱車として初の国際ラリー参戦でした。
コルト800と1000は新三菱重工業の異なる製作所で独自に開発されたものであり同じような車であった為、市場では競合関係となっていました。三菱重工の自動車部門は1970年に三菱自動車工業として独立しましたが、それ以前にはこのような開発体制上の問題があったようです。
ミニカーは1966年に発売されたダイヤペット製の当時物でアンチモニー製です。 フロントグリルやリアの造形がきちんと再現されていて当時のミニカーとして良く出来ていました。ボンネットとトランクが開閉するギミック付で、室内も起毛仕上げがされているなど凝った作りです。ボディの塗装は一部が剥離していますが、全体的にはまだきれいな状態なのですが、ホイールが経年変化で劣化して変形しているのが残念です。コルト 800のミニカーは最近までこれしかありませんでしたが、2007年に国産名車コレクションでもモデル化されました。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とトランクの開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 コルト ギャラン AII GS 日本 1969年
三菱の意欲的な新型車コルト ギャランが1969年に登場しました。シンプルな平面構成の斬新なボディは、それまでの三菱車の地味なイメージを一新しました。これはイタルデザインのG.ジウジアーロのデザイン案がベースになっていたそうで、当時はそのことは知りませんでしたが、三菱車のデザインが急にセンスが良くなった理由が今になって納得できました。
エンジンは4気筒1.3L(87HP)/1.5L(105HP)G型の2本立てで、4段変速で最高速175km/h(1.5L)の性能でした。4ドアセダン、バンに加えて1970年に2ドアハードトップが追加されました。1971年のマイナーチェンジで角形ヘッドライトが丸型4灯式になり、エンジンが1.4L/1.6Lに拡大されました。斬新なデザインが人気を呼んでギャランは大ヒットし、三菱車の小型車市場での基礎を固めました。
1973年にギャラン 2代目にモデルチェンジし、名前がコルト ギャランからギャランとなりました。(実車画像→ 三菱 ギャラン 1973) ボディが大きくなり、初代のイメージを引き継ぎながら全体的に角を丸めたデザインでした。エンジンは新規の1.8L/2Lが追加されました。しかしこのイメージ継承策が裏目にでて、見た目があまり変わっていない2代目の販売は芳しくありませんでした。1976年に3代目 ギャラン シグマにモデルチェンジしました。
ミニカーは1970年に発売されたダイヤペット製の当時物です。1.5Lエンジン搭載のAII GSをモデル化しています。プロポーションが良く出来ているだけではなく、フロントグリルの造形も当時としては凝っていて当時のダイヤペットの秀作のひとつでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。ギャランは人気があったので、ダイヤペットはハードトップもモデル化していました。当時物ではトミカもハードトップをモデル化していました。当時物以外ではトミカ リミッテドで4ドアセダン、国産名車コレクション 1/24で4ドアセダンがモデル化されています。なお2023年現在でギャラン 2代目の量産ミニカーは無いようです。(実車の人気を反映しています) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ふそう (B906R) 国鉄ハイウェイバス 日本 1969年
戦前の1932?に当時の三?重工神戸造船所でガソリンエンジンの大型バスB46型が製造されました。このバスに「ふそう」(中国での日本の別名「扶桑」に由来)というブランド名がつけられ、これが三菱 ふそう グループの始まりで、国産車としては一番古いブランド名となります。1946?に戦後初のふそう 大型バス B1型が登場しました。
その後のふそう バスの歴史を簡単にメモしておきます。(三? ふそうバスのWEBサイトから抜粋させていただきました)
1950年 R1型 日本最大の縦置きリヤエンジンバス 登場
1960? B10型 ローザ 小型バス 登場
1962年 AR820型 高速バス 登場
1968年 B906R型 高速バス 登場 1969年東名高速道全線開通でB906R型国鉄専用バスによる東京-名古屋間の東名ハイウェイ運行開始
1974年 中型バス MKシリーズ 登場
1983年 大型観光バス エアロバス 登場
1984年 大型路線バス エアロスター 登場
1985年 2階建て観光バス エアロキング 登場
1988年 豪華な観光バス エアロクイーン 登場
ミニカーは1972年に発売されダイヤペット製の当時物です。1969年に登場した国鉄専用高速バス B906R型をモデル化しています。箱には1/40と明記されていますが、実車の寸法から逆算すると1/50で作られているようです。(それでも230㎜と大きいですが) フロントの雰囲気や窓のレイアウトなど当時のミニカーとしてはリアルに作ってあり、良い出来ばえです。 室内のシートは起毛(静電植毛)仕上げされています。ギミックとしては折り戸ドア/リアパネルが開閉し、ボディを傾けることで前輪の操舵ができます。側面のJRロゴや白いラインなどは紙のシールなので、長期保存すると剥がれてしまうことが多いです。当方の物もフロントのパネル上に貼られていた「東京駅」やドア横に貼られていた「ワンマン」などのシールが剥がれて行方不明です。なお本来はリアだけにナンバープレートが付いていたようですが剥がれてしまったようで、当方の物に付いているナンバープレートは自作したものです。 以下はフロント拡大画像/ドア開閉動作とリア拡大画像/リアエンジンカバー開閉動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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三菱 ギャラン GTO MR 日本 1970年
三菱 ギャランは前述したハードトップに続いてスペシャリティカーのGTOを1970年に追加しました。ロングノーズ/ウエッジシェイプ、ファーストバックにダックテールとアメリカ車的で派手なスタイルは、大変な人気となりました。ギャランをベースとした設計でエンジンは4気筒1.6L(110HP)G型とそのDOHC版(125HP)で、DOHCエンジンを積んだMRは5段変速で最高速200km/hと高性能でした。当時は特徴的だったリアのダックテールは、今見ると、それほど目立たない程度だったことがわかります。
1972年に1.7Lエンジンが追加され、1973年のマイナーチェンジでは2Lエンジンが追加され、DOHCエンジンは排ガス規制対応で廃止されました。その後は2Lエンジンがメインとなり、1977年まで生産されました。後継車は1976年に登場したギャラン Λ(ラムダ)でした。日本初のスペシャリティカーとして登場したトヨタ セリカより2か月ほど早く登場したギャラン GTOは、三菱車にスポーティなイメージを与えました。
ミニカーは2001年に発売されたMテック製です。DOHCエンジン搭載のMRをモデル化していますので、ボンネットにエアインテークが付いています。プロポーションが良く、フロントグリル、ホイールなどがリアルに再現されています。実車に即したカラーリングで、室内もリアルに再現されていますので、1/43の量産ミニカー(少量生産の高価なレジン製は除く)では現時点(2023年)でも一番出来が良いと思います。GTOは人気車だったので、たくさんモデル化されています。当時物としてはダイヤペットのチェリカ80とABS樹脂製、モデルペット、トミカ、トミカ ダンディと当時の主要メーカー全てがモデル化していました。当時物以外ではノレブ、国産名車コレクション(ノレブ製)、コナミ、トミカ リミッテド、アオシマ DISM、レジン製ではENIFやイグニッションモデルなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)