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トヨタ カリーナ 1600 TA10型 日本 1970年
1970年にトヨタ セリカと同じシャーシを使った兄弟車カリーナが登場しました。カリーナが狙いとしたユーザー層はセリカのような派手な外観の車は困るけど、カローラではいかにもファミリーカー臭いのでいやだというユーザーでした。その為カリーナは上級車のコロナ並みの大きさで、2/4ドアセダンが設定されていました。フロントグリルと縦長のテールライトは少し変わっていましたが、基本的には大人しいセダンスタイルでした。
セリカと同じT型4気筒1.4L(86HP)/1.6L(105/DOHC 115HP)エンジンを搭載し、動力性能はセリカと同等でした。1972年のマイナーチェンジで、フロントとリアのデザインが変更され、同年末にピラーレスの2ドアハードトップが設定されました。このマイナーチェンジ後のデザイン変更と「足の良いやつ」というCMコピーが効いたのか、カリーナは徐々に人気が出てきました。(元々セリカより対象ユーザーが多いので、それ以前からカリーナのほうがたくさん売れていたのですが) 1974年にセリカ同様にR型2L(105/DOHC 135HP)エンジンが追加され、1.4Lは1.8Lに切り替わりました。1977年にカリーナ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション 製です。カリーナ 初代 2ドアセダン初期型のモデル化で、初期型がモデル化されたのはこれが初めてでした。メーカーはノレブで特徴的なフロントグリルなど実車の雰囲気が良く再現されていて、安価なミニカーながらなかなかの良い出来ばえでした。室内のインパネなどの細部も良く再現してあります。なおテールライトの取り付けがボディからややずれていますが、これはご愛敬レベルのささいな組付けの問題です。実車の人気が上がったことでハードトップ後期型のミニカーをダイヤペットが1976年に発売しました。当時物以外のカリーナ 初代のミニカーはトミカ リミッテドの初期型2ドアセダン、ハイストーリー(レジン製)のハードトップ後期型、国産名車コレクション1/24のハードトップ後期型などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ カローラ 1200SL KE20型 日本 1970年
トヨタ カローラ 2代目が1970年に登場しました。ボディは一回り大きくなり、先代のデザインをさらに洗練させたスタイルとなっていました。前輪サスペンションがストラット式に代わり、先代の4気筒1.2L(68HP)K型エンジンを引き継ぎ4段変速で最高速145km/hの性能でした。2/4ドアセダン、クーペ、バンが設定されていました。クーペは兄弟車としてカローラから独立したスプリンターと同じボディでエンブレムなどが異なっていました。
発売後直ぐに4気筒1.4L(86HP)T型エンジンを搭載する高性能版が追加され、1971年にマイナーチェンジされました。1972年にはクーペにDOHC4気筒1.6L(115HP)2T-G型エンジンを搭載するスポーツ仕様のカローラ レビンとスプリンター トレノが登場しました。 (レビンは英語で稲妻、トレノはスペイン語で雷鳴の意)
1972年に2度目のマイナーチェンジが行われ、1973年にはややマイルドな性能のOHV1.6L(105HP)のレビンJも登場しました。DOHCの2T-G型エンジンを搭載するレビンは人気があり、同じエンジン搭載のセリカは派手すぎて買えないという車好きが購入する車でした。1974年にカローラ 3代目にモデルチェンジしました。
ミニカーは1971年に発売されたダイヤペットの当時物で、2ドアセダンをモデル化しています。実車と同じような色合いのプラスチック製フロントグリルの立て付けがいまひとつですが、プロポーションは良く実車の雰囲気がうまく再現されています。ラインストーンのヘッドライトも当時のミニカーらしいところです。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。カローラ 2代目のセダンのミニカーは2022年現在でもこれしかないようで、その意味では貴重なミニカーです。なおスポーツ仕様のレビンはエブロ、京商(ポリストーン製)、コナミの1/64、最近ではイグニッションモデル(レジン製)などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ トヨペット コロナ 1700SL RT80型 日本 1970年
1970年にトヨタ コロナ 4代目(RT80)が登場しました。コロナ 4代目として開発されていた車がコロナ マーク II(RT60/70)として商品化されたので、その次に開発されたコロナ(RT80)がコロナ 4代目となりました。カローラ 2代目を大きくしたような、全体的に丸みをおびたデザインになっていました。(当時としてはセンスの良いデザインだと思いました) 4ドアセダンと5ドアバンがありました。当初のエンジンは4気筒1.5L(70HP)/1.6L(85HP)R型を搭載し、3段AT/5段MT変速で最高速155km/h(1.6L)の性能でした。
1970年にコロナ マーク IIと同じ1.7L(95HP)/1.9L(100HP)R型エンジンを搭載した2ドアハードトップ(RT90)が追加され、セダンにもこのエンジンが追加されました。(実車画像→ トヨタ コロナ ハードトップ 後期型) 1971年のマイナーチェンジでフロントグリルが角張ったデザインに変更され、1972年にはハードトップの1.9Lエンジンがコロナ マーク IIと同じ2Lエンジンに変更されました。ライバルの日産 ブルーバードの人気が高かったことで、この大人しいコロナ 4代目は華やかなコロナ マーク IIの影に隠れてあまりぱっとしない存在でした。1976年にコロナ 5代目(RT100)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1971年に発売されたダイヤペット製の当時物です。コロナ 4代目 初期型セダンをモデル化しています。プロポーションが良く、フロントグリルとリアパネルのプラスチックパーツが実車に即した造形で実にリアルに出来ていて当時としては素晴らしい出来ばえのミニカーに仕上がっていました。ナンバープレートに貼ってある「CORONA SL」のロゴ ラベルは実車に即したフォントですので、このミニカーはたぶん実車の販促用ノベルティにも使われたのではないか?と思います。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。これ以外の当時物ミニカーとしてはトミカのハードトップがありました。ただ実車の人気を反映しているのか、2022年現在でもそれ以外のコロナ 4代目のミニカーはありません。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マツダ T1500 3輪トラック TUB85型 日本 1970年
瓶のコルク栓を作るメーカーとして戦前の1920年に設立された東洋コルク工業は、掘削機や工作機械を作るメーカーとなり、1927年に東洋工業と改名しました。1931年に3輪トラック「マツダ号」を発売し、その後は3輪車メーカーとして発展しました。このマツダという名前は古代ペルシャのゾロアスター教の神の名前にちなんだものでした。なお戦前の3輪トラックのブランドとしてはマツダ以外にはダイハツ、クロガネなどがありました。
3輪トラックは戦後の復興に寄与し、1950年代前半の国産トラックの7割は3輪トラック(オート3輪)でしたが、次第に安定性や居住性の良い4輪トラックに需要が移っていきました。東洋工業も1958年には4輪トラック D1500(ロンパー)を発売して、4輪車市場に進出しています。1950年代の後半には、軽自動車規格のオート3輪(マツダ K360やダイハツ ミゼットなど)が登場しますが、3輪トラックは4輪トラックに切り替わっていき、1970年代の前半に消えていきました。T1500は1962年頃に登場したマツダの3輪トラックのほぼ最終型で、水冷4気筒1.5L(60HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速95km/hの性能でした。トラックの最大積載量は1.5トンで、3人掛けシートで乗車定員は3名でした。上級車として2Lエンジンを搭載するもう少し大きいT2000もありました。
ミニカーはユニークな車種が多いサピ(SAPI)製で2003年に発売されました。フロントの面構えなどの雰囲気がうまく再現されていて、懐かしい感じがします。(私が小学生の頃はまだ3輪車が現役で走っていましたから) やや塗装が厚ぼったい感じがありますが、シャーシ部分もある程度きちんと再現してあって実に良く出来ています。このサピの3輪トラックのミニカーが発売されてから、同じような3輪トラックのミニカーがトミカ、トミカ リミッテド、エブロなどからたくさん発売されました。マツダの3輪トラックとしてはこれより古い三輪車(CT/1200)や上級車のT2000をエブロがモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内と車体底シャーシ部の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マツダ カペラ ロータリークーペ (RX-2) 日本 1970年
マツダ ルーチェとファミリアの間を埋める車として、カペラが1970年に登場しました。カペラ用に新設された12A型(573ccX2 120HP)ロータリーエンジン搭載車と、4気筒1.6L(100HP)レシプロエンジン搭載車がありました。4ドアセダンと2ドアクーペがあり、流行のコークボトル ラインを取り入れたセンスの良いデザインでした。「風のカペラ」というキャッチフレーズどおりの高性能な車で、ロータリーエンジン搭載車は4段変速で 最高速は190km/h(当時は180㎞/h速度制限はなかった)で、加速性能はコスモ スポーツと同等でした。
1971年のマイナーチェンジで、ロータリーエンジン車初の自動変速機仕様であるREマチックが追加されました。その際に角形2灯式ヘッドライトのクーペもセダンと同じ丸形4灯式ヘッドライトに変更されました。この1971年頃がマツダのロータリーエンジン車の全盛期で、年間6万台ほどが生産されていました。(1973年のオイルショックでガソリンが急騰し、燃費の良くないロータリーエンジン車は売れなくなりました) カペラのロータリーエンジン搭載車はRX-2という名前で輸出されました。1974年に内外装を少し変更して、カペラ ロータリー APにモデルチェンジしました。(APはAnti Pollusion(低公害)の略) (実車画像→ マツダ カペラ ロータリー AP)
ミニカーは1971年に発売されたダイヤペット製の当時物です。角形2灯式ヘッドライトの初期型クーペをモデル化しています。キャビン部分がやや大きめながら、カペラの美しいラインがそこそこうまく再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミック付きで、エンジンや室内なども結構良く再現されています。カペラの当時物ミニカーはこれとトミカの1/59だけしかなく、どちらもクーペのモデル化でした。2011年に国産名車コレクションでモデル化されその型を流用してFIRST43からも発売され、2022年に国産名車プレミアムコレクションでもモデル化されました。以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)