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シトロエン C4 フランス 1930年
1925年にシトロエン B2/B10はB12にモデルチェンジしました。B12は外観的にはB2と変わりませんが、全綱製ボディを採用しサスペンションやブレーキなどが改良されていました。B12は1926年にエンジンを1539cc(22HP)に拡大したB14に変更されました。最高速はB12の70㎞/hから80㎞/hに向上し、前輪ブレーキのなかったB12に対してB14は4輪にブレーキが装備されました。B14は1928年まで生産されました。B12/B14の総生産台数は約16万台でした。
1929年にC4とC6が登場しました。C4はB14の後継車で、C6はシトロエン初の6気筒エンジン搭載車でした。C4は4気筒1.6L(30HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速90km/hの性能でした。C4には7座セダンから2座クーペまで様々なボディバリエーションがありました。C6はC4より一回り大きなボディを持つ豪華な高級車で、6気筒2.4L(45HP)エンジンを搭載し、3段変速で最高速105km/hの性能でした。なおC4とC6という名前は2000年代になって再度使われています。 1950年代の2CVやDSで革新的なイメージがあるシトロエンも、この当時は小さなアメリカ車といった感じで際だった特徴がありませんでした。(シトロエンに限らずこの時期のフランスの実用車はだいたい似たり寄ったりですが) C4は1933年に生産中止となるまでに約26万台が生産され、シトロエン社をヨーロッパ有数の自動車メーカに成長させました。
ミニカーは1970年代に発売されたフランスのデュブレイ(DUBRAY)製で、材質はプラスチック(レジン?)製です。デュブレイはハンドメイドの少量生産ミニカーで、主に1930年代のフランス車をモデル化していました。このC4は特徴的なフロントグリルがうまく再現されているなど、まずまずの良い出来ばえです。デュブレイはバリエーションで、オープンのトルペードと商用バンもモデル化していました。このデュブレイのミニカーはスイスのモデルカー販売店がTEK-HOBYというブランド名で1980年代以降にも販売しています。デュブレイ以外のC4の量産ミニカーはユニバーサルホビー製のC4Fがあります。C6の量産ミニカーは無いようです。(少量生産品ならありますが) 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン C4F バス ’パレス ホテル’ フランス 1930年
前述したシトロエン C4は改良されて1930年にC4F、1931年にC4Gとなりました。C4F/GにはC4と同じ1.6Lエンジン以外に1.8L(32HP)エンジン搭載車もあったようです。C4には2.78mと2.98m、C6には2.96mと3.13mの長短2タイプのホイールベースがあり、2ドア2座クーペ、4ドアセダン、4ドアカブリオレ、4ドア7座ファミリアーレなど様々なタイプのボディがありました。また商用車としては、取外し可能な後部座席と上下に分かれたテールゲートを備える商用バンや、カスタムボディを架装したトラック、小型バスなどもありました。(実車画像→ シトロエン C4 商用車)
ミニカーは1982年に発売されたソリド製です。ロングホイールベース版のC4F トラック シャーシにカスタム ボディを載せたマイクロバスをモデル化しています。ソリドらしいシャープな造形で良く出来ています。側面に「PALACE HOTEL」と表示されているので、フランスの高級ホテルの送迎バスのようです。荷台部分には7人分のシートがあり、後部のドアから乗降りするようで、その後部ドアが開くギミック付です。
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シトロエン 8CV ロザリー フランス 1933年
シトロエンは1931年から1937年にかけてフランスのモンレリーサーキットで耐久走行試験の世界記録に挑戦していました。最初に使われた車はロザリーという名前が付けられたC6で、ボディを流線形に変えて1.6Lエンジンをチューンして搭載していました。この車は1931年に22日間の耐久走行の世界記録を達成し、1932年にロザリー IIが13万6083kmを54日間で走破して世界記録を達成しました。さらに1933年には1.4Lエンジンを搭載したロザリー III(プチ ロザリー)が平均時速93.4km/hで30万kmを133日間で走破して世界記録を達成しました。(実車画像→ 速度記録車 ロザリー 1933年)
1932年にシトロエンは8CV、10CV、15CVの3シリーズの新型車を発表しました。この3シリーズは前述した耐久走行記録を達成した車の名前に因んで「ロザリー」の愛称で呼ばれ、シトロエンとしては最後の後輪駆動車となりました。8CV、10CVは4気筒1.5L/1.8Lエンジンを搭載したC4の後継車で、少しサイズの大きい15CVは6気筒2.7Lエンジンを搭載したC6の後継車でした。ハート型のフロントグリルに山形のダブル シェブロンのエンブレムがついたフロントデザインはこのシリーズから始まりました。1934年に8/10CVはエンジンを変更して7/11CVとなり、1938年まで生産されました。
ミニカーは1978年頃に発売されたエリゴール製です。ロザリー(プチ ロザリー)と呼ばれた一番小さい8CVをモデル化しています。先代のC4に比べると少し愛嬌のあるデザインの小型車ですが、ミニカーは実車の雰囲気をうまく再現していて良い出来ばえです。エリゴールにはタクシー仕様のバリエーションもありました。これ以外のロザリーのミニカーはノレブ初期のプラスチック製がありましたが、このエリゴール製のロザリーはそのノレブ製のロザリー(1/43 型番35)の型を流用しているようです。最近の物ではノスタルジーが耐久走行記録車と15CV ファミリアーレ、ノレブが耐久走行記録車をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン 22CV フランス 1934年
1934年にシトロエンの名前を不動のものとし、自動車の歴史を大きく変えた画期的な車トラクシオン アヴァン(7/11CV)が発表されました。トラクシオン アヴァンとはフランス語で前輪駆動のことですが、この方式を最初に実用化しそれを低重心のモノコック構造ボディと組み合わせることで全く新しいタイプの車として完成させたことから、7/11CVは前輪駆動車の元祖という意味でトラクシオン アヴァンと呼ばれています。
そのトラクシオン アヴァンの最上級(プレステージ)モデルとして企画されていた22CVは1934年のパリ サロンに展示されました。後述する11CV ファミリアーレと同じロングホイールベース版で室内が広く、大型のヘッドライトが埋め込まれたフロントは高級車らしい堂々としたデザインでした。エンジンは11CV用の4気筒エンジンを2つ繋げたV型8気筒3.8L(99HP)エンジンを採用する予定でした。しかしエンジンの開発がうまくいかずシトロエン社の財政事情が悪化したので、製品カタログまで準備されていながら発売中止となった幻の車でした。
22CVの実車は発売されませんでしたが、ノレブ製のミニカーではクーペやファミリアーレまでもがモデル化されています。ミニカーはオークションで入手したので発売時期が分からないのですが、たぶん1992年頃に発売されたようです。埋め込み式ヘッドライトのフロントなどの細部がリアルで、高級車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。(フロントグリルのダブル シェブロンが良く見えないのが惜しいですが) 底板部分は金属製ですがボディは軽いのでプラスチック製のようです。ノレブは2000年以降にクーペやファミリアーレなどもモデル化していますが、これはそれより前にモデル化されていますので、シトロエン社の何らかの記念モデルとして作られたものではないかと思います。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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シトロエン 7CV フランス 1936年
1934年にシトロエンの名前を不動のものとし、自動車の歴史を大きく変えた画期的な車トラクシオン アヴァン(7/11CV)が発表されました。トラクシオン アヴァンとはフランス語で前輪駆動のことですが、この方式を最初に実用化しそれを低重心のモノコック構造ボディと組み合わせることで全く新しいタイプの車として完成させたことから、7/11CVは前輪駆動車の元祖という意味でトラクシオン アヴァンと呼ばれています。
駆動系のメカだけではなく7CVの外観は長期間モデルチェンジしないことを前提として設計され、流線型を取り込んだ低くダイナミックな先進的なボディデザインでした。またその低重心のボディと前輪独立懸架により、操縦性と乗り心地も従来の車とは一線を画するものでした。実際にこの車は23年間も作り続けられましたので、素晴らしい先見(先進)性があったのでした。当初のエンジンは4気筒1.3L(7A)で、その後1.5L(7B)/1.6L(7C)/1.9L(7S)と排気量が拡大しました。車重が約1tと軽かったので最高速100km/h(1.5L以上)が出せたそうです。ボディ形式としては2座クーペ、カブリオレもありました。
ミニカーは2002年に発売されたフランスのノスタルジー製です。ノスタルジーは名前どうりのノスタルジックなフランス車をモデル化しているイクソ系列のブランドです。シトロエン 7CVの1.6L(7C)をモデル化しています。実車の雰囲気がうまく再現され、フロントグリルやダッシュボード上のシフトレバーを再現した室内など細部もリアルで良く出来ています。(ダッシュボードから突き出したシフトレバーは昔の前輪駆動のフランス車に見られたシフトレバー配置でした) ノスタルジーはクーペとカブリオレもモデル化していました。トラクシオン アヴァンのミニカーはたくさんありますが、これ以外の7CVのミニカーはビテスのセダン/クーペ/カブリオレ、サンスター(ビテスと同じ型か?)、ノレブなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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