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ポルシェ 944 S2 ドイツ 1989年
ポルシェ 924と928の間を埋める車として開発されたのが944で1983年に登場しました。924とほぼ同じスタイルで、リアフェンダーが張り出していました。924はアウディのエンジンを流用していましたが、944用としては928のV型8気筒エンジンの片バンクをベースにして4気筒2.5L(165HP)エンジンが開発されました。(このエンジンは1985年から924Sにも採用されました) 5段変速で最高速220km/hの性能でした。
1985年に水冷インタークーラー付ターボエンジン(220HP)を搭載した944 ターボが追加され、1987年にエンジンをDOHC化(190HP)した944Sが追加されました。1989年には排気量を3Lに拡大した944 S2が登場し、オープンカーのカブリオレも追加されました。当初944は911の後継車とみなされ、操縦性に優れたスポーツカーとして評価され営業的にも成功しました。1991年に968にモデルチェンジしました。
ミニカーは1989年に発売されたNZG製の当時物で、944 S2をモデル化しています。NZGは現在は建設機械のミニカーメーカーですが、1985-1990年頃にポルシェを1/43でモデル化していました。この924もその1台でプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて当時物ミニカーとしてはかなりレベルの高い出来ばえでした。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きで、室内などの細部も良く再現してあります。NZGは944、944 ターボ、944 S2 カブリオレもモデル化していました。NZG以外の当時物ミニカーはソリド、べレムのカブリオレ、マッチボックスなどがありました。当時物以外では、ミニチャンプス、オートアートの1/18、ヘルパの1/87などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 911 (964) カレラ 4 ドイツ 1989年
ポルシェ 911の3代目 964型が1989年に登場しました。最初のモデルはカレラ 4で、フルタイム4WD方式を採用していましたが、959のような電子制御ではなく遊星ギアによるセンターデフを持つ機械式でした。エンジンが3.6Lに拡大され、サスペンションがトーションバーから一般的なコイル スプリングに変更されたのが大きな変更点でした。またスタイルは先代の930を継承していましたが、ボディ構造はモノコックになりました。バンパー組込みのコーナーランプが大きめなのが964の外観上の特徴でした。オープンカーのタルガ、カブリオレも設定されました。
1990年にカレラ 4を2WDに簡略化したカレラ 2、1991年に930ターボの3.2Lエンジン(320HP)を搭載したターボ、1993年に3.6Lターボエンジン(360HP)を搭載したターボ 3.6などが追加されました。1992年のマイナーチェンジでホイールなどの外観が変わりました。この当時は高性能エンジンを搭載した日本車などが台頭し、スポーツカー市場でのポルシェの優位性はかつてほどではなくなりました。1993年に4代目の993型にモデルチェンジしました。
ミニカーは1992年に発売されたビテス製の当時物です。この当時のビテスは子供向けではない大人のマニア向けのミニカーとしてのブランドを確立していました。このポルシェ 964もプロポーションが良くマニア向けのミニカーとしてレベルの高い出来ばえでした。(ただライト類などの細部については現在の最新ミニカーと較べると見劣りしますが) ビテスはバリエーションでレース仕様など964を30車種以上モデル化していました。バリエーション展開の車種が多いのもビテス後期の特徴でした。当時物ミニカーとしてはNZG、シャバックのカブリオレ、ミニチャンプスなどがありました。当時物以外ではオートアートの1/18、ソリドの1/18、スパーク(レジン製)のレース仕様、VISION(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 928 S4 ドイツ 1991年
ポルシェ 911より上級な高級パーソナルカー市場(メルセデス ベンツ SLクラスなどがライバル)をねらって、ポルシェの旗艦として開発されたのがポルシェ 928で1977年に登場しました。水冷V型8気筒4.5L(240HP)エンジンをフロントに搭載し後輪を駆動するといった、911とは異なるオーソドックスなFR方式が採用されました。その反面ポップアップ式のヘッドライトを採用したボディデザインはかなり独創的で先進的な物でした。(最初はやや奇抜だと思いました) 1978年のヨーロッパ カー オブ ザ イヤーを受賞しています。
1980年にエンジンを4.7L(300HP)に拡大した928Sが追加されました。1985年にアメリカ向けとしてDOHC化された5L(288HP)エンジンが追加されました。1987年に前後のライト/バンパーの意匠とリアスポイラーを変更し、DOHC 5L(320HP)エンジンを搭載した後期型の928 S4に変わりました。1990年にエンジンを330HPにパワーアップした928 GTが追加され、1992年にエンジンを5.4L(340HP)に拡大した最終型の928 GTSとなり、1995年まで生産されました。928は伝統的な高級パーソナルカー市場にはあまりマッチしなかったようで、総生産台数は約6万台と、ポルシェが期待したほどは売れませんでした。実質的な後継車はありませんでした。
ミニカーは2004年に発売されたミニチャンプス製で、テールライトが横長になりリアスポイラーが変更された後期型の928 S4をモデル化しています。独創的なスタイルがうまく再現され、灯火類などの細部もリアルでとても良くできています。特に室内は豪華な内装をうまく再現しています。なお当サイトではミニチャンプスのミニカーに同じことを指摘していますが、ワイパーがやや目立ち過ぎることと車高を下げてモデル化していることが、この928でやや気になります。特にここまで車高を下げるとサスペンションがへたっているようにみえて違和感を感じます。928の当時物ミニカーとしては、ソリド、NZG、ポリトーイ、マッチボックス、サクラのスーパーカーシリーズ、エイダイの1/28、トミカ ダンディ、ダイヤペットの1/30などがありました。当時物以外では、オートアートの1/18、シュコー、ヘルパの1/87、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 968 ドイツ 1991年
1991年にポルシェ 944の後継車として968が登場しました。基本的な構成は944と同じで、4気筒エンジンは944 S2用をベースにして吸気側に可変バルブタイミング機構(ヴァリオカム)を追加して240HPにパワーアップしていました。ボディは944のスタイルを継承していましたが、928と同じようなポップアップ式リトラクタブル ライトをつけたややちぐはぐな感じのするデザインでした。
1992年にフルオープンのカブリオレが追加され、1993年にはレース仕様のCS(クラブスポーツ)や、それにターボを追加したターボ S/RSが追加されました。見た目や性能が944とあまり変わらないことや高価であったことなどで、968は商業的には失敗作でした。販売不振で1994年には早くも生産中止となり、生産台数は約13000台ほどでした。(半数はカブリオレだったらしい) 実質的な後継車はポルシェ ボクスター (986)でした。
ミニカーは1992年に発売されたNZG製の当時物です。前述したNZG製の944と同じような出来ばえでしたので、これも当時のミニカーとしてはかなりレベルが高い出来ばえでした。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きです。エンジンルーム内のエンジンは実車に即して944とはヘッドカバーの造形が変更されていて、944と968の違いをきちんと作り分けていました。NZGは968 カブリオレもモデル化していました。実車の人気を反映してか、968の当時物ミニカーはNZG製しかありませんでした。当時物以外の968のミニカーはミニチャンプスやハイスピード、レジン製ではスパーク、ネオ、GT SPIRITの1/18などがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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ポルシェ 911 (993) カレラ ドイツ 1994年
ポルシェ 911の4代目 993型が1993年に登場しました。従来の911のイメージを保ちつつ、ヘッドライトをより寝かせることで空力を改善し、フロント周りを目新しいものに変更していました。リアの車幅が広くなり、リアサスペンションをマルチリンク式に変えることで、より安全な操縦性と乗り心地の向上が図られました。エンジンは先代の964型と同じ3.6Lのままながら改良され出力が272HPに向上していました。
1995年にインタークーラー付ツインターボエンジン(408HP)を搭載し、ビスカスカップリング方式の4WDシステムを採用したカレラ 4(最高速290km/h)が追加されました。1996年にグラスルーフを電動でスライドさせるオープンカー仕様のタルガが追加されました。さらに可変吸気バルブのヴァリオカムを採用し出力を向上した3.8Lノンターボエンジン搭載のカレラRS、GT2耐久レース向けの3.6Lターボエンジンを搭載した軽量2WDのGT2などのモデルが追加されました。993型は空冷エンジンを搭載した最後のモデルとなり、1997年に水冷エンジン搭載の996型にモデルチェンジしました。
ミニカーは1994年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスは歴代のポルシェ 911のミニカーを1000種類ほど発売していて、911のミニカーでは量(モデル数)と質(出来ばえ)の両面でベストのブランドです。この911 (993)も変更されたフロントの顔つきがうまく再現されていて、良く出来ていました。室内のインパネもそこそこリアルで、リアスポイラーが可動するギミックがついています。なおこの993 カレラ系(型番430063***と430065***)はテールライトがデカール処理となっていて、なぜプラスチックの別パーツにしなかったのかは不明です。ちなみにターボ系のモデル(型番4300692**)はデカール処理ではなくプラスチックの別パーツでした。ミニチャンプスはバリエーションで993 ターボ、タルガ、GT1、GT2、カブリオレなど約60種類以上をモデル化しています。ミニチャンプス以外の993のミニカーはオートアートの1/18、Bブラーゴの1/18と1/24、ビテスのレース仕様やブラーゴ、ハイスピード、シュコー、レジン製ではスパーク、ビジョン、イグニッションモデルなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアスポイラー可動ギミックの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)