ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LANCIA DILAMBDA 1929 ITALY

LANCIA DILAMBDA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA DILAMBDA


RIO 41 1/43 118mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m エンジン 変速機: V型8気筒 4L 100HP 4段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでランチア ラムダのミニカー検索

ランチア ディラムダ イタリア 1929年

 

 前述したランチア ラムダの成功で1929年にはアメリカ市場を指向した高級車としてディラムダが登場しました。ラムダの特徴であった前輪独立懸架サスペンションは踏襲していましたが、大型の豪華なボディを架装する為に従来のフレーム構造を採用していました。その為ラムダの斬新で軽快なデザインに比べると、ディラムダは古典的な高級車のデザインとなっていました。またエンジンもラムダと同じ狭角V型でしたが、アメリカ市場の嗜好に合わせてV型8気筒4L(100HP)エンジンが搭載され、4段変速で最高速125km/hの性能でした。

 

 このディラムダという名前はエンジン気筒数などがラムダの2倍という意味で付けられた名前でした。当初はロングホイールベース(3475mm)仕様のみでしたが、1930年にショートホイールベース(3290mm)仕様が追加され、当時のカロッツェリアがセダンやトルペードの特注ボディを架装しました。1935年に生産中止となり総生産台数は約1600台でした。当時の保守的な高級車市場においてディラムダは先進的で個性的な車でしたが、高額であったことと1929年の世界大恐慌による不景気もあって商業的には失敗作となりました。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたリオ製です。リオはクラシックカーを専門とするマニア向けのブランドで、当時のミニカーとしてはレベルの高い出来ばえでした。(その分値段も高かったですが) このディラムダも実車の雰囲気が良く再現されていて、フロントグリル/灯火類、室内などの細部もリアルに出来ています。特にこの車のヘッドライトは単純な円形ではなくランチアのエンブレムの形状になっているのですが、それがきちんと再現されています。(参照画像→ランチア エンブレム) 立付けが良くスムーズに動作するドア開閉ギミック付です。リオはバリエーションでオープン仕様のトルペードと戦前の政治家ムッソリーニのフィギュアが付いたセダンもモデル化しています。これ以外のディラムダのミニカーはノレブがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA DILAMBDA 1
LANCIA DILAMBDA 2

 以下は1978年に発売された同じリオ製のバリエーション ランチア ディラムダ トルペード 1929 (1/43 型番42)の画像です。上記のバリエーションで、セダンに比べるとスポーティな感じがするトルペードのモデル化で、カラーリングも派手です。ルーフ部分が幌に変更され、リアエンドにスペアタイヤが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA DILAMBDA TORPEDO 1
LANCIA DILAMBDA TORPEDO 2

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ALFA ROMEO 6C 1750 GS 1930 ITALY

ALFA ROMEO 6C 1750 GS
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 6C 1750 GS


BRUMM R388-01 1/43 97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 1752cc 85HP 4段変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでアルファ ロメオ 6Cのミニカー検索

アルファ ロメオ 6C 1750 GS イタリア 1930年

 

 6C 1750のベルリーナについて前述しましたが、6C 1750といえば一番有名なのはやはりスポーティな2シーターのスパイダーとなります。6C シリーズは1927年にSOHC 6気筒1.5Lエンジン(44HP)搭載で登場し、1928年にDOHC化されたエンジンが追加されました。さらにスーパーチャージャーを追加して76HPにパワーアップした高性能版が追加され、それらの高性能版は1928年のミッレ ミリアで優勝するなどレースで活躍しました。

 

 1929年に排気量が1750ccに拡大されました。標準仕様のツーリスモはSOHC 1.75L(46HP)エンジンで、DOHC 1.75L(64HP)エンジンのSS(スーパー スポルト)、スーパーチャージャー 付 DOHC 1.75L(85HP)エンジンのGS(グラン スポルト)などの高性能版があり、6C 1750も1930年のミッレ ミリアで優勝するなどレースで活躍しました。ボディはコーチビルダーのザガートやトゥーリングが架装しました。特にザガート製の軽快なボディを持つスパイダーは一番よく知られています。この車は1960年代にアルファ ロメオ社が公式のレプリカを製作しているほど人気のある車でした。6C シリーズはその後も排気量を拡大して1933年に6C 1900、1934年に6C 2300(8C 2300の廉価版)、1938年に6C 2500が登場し、戦後も6C 2500/3000が生産されました。

 

 

 ミニカーはブルム製で、2005年に発売されました。ブルムは1982年に8C 2300をモデル化していて、これは当時としてはまずまずの出来ばえでしたが、ややアバウトなところがありました。ブルムは2005年あたりから仕上げレベルが上がっており、この6C 1750は内装の仕上げやワイヤースポークホイールなどがリアルになり、かなり良い出来ばえです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。フロントグリルのアルファ ロメオのエンブレムや室内のメーター類などの細部もきちんと仕上げてあります。スペアタイヤのカバーも凝ってます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 6C 1750 GS 1
ALFA ROMEO 6C 1750 GS 2

 以下は2005年に発売されたミニチャンプスの6C 1750 GS レース仕様(型番403120433)の画像です。赤いカバーの付いた3連のヘッドライトは当時の6C 1750のレース車によく見られる仕様です。ミニチャンプスにしてはメーター類の表現がやや物足りない感じです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 6C 1750 GS 3
ALFA ROMEO 6C 1750 GS 4

 以下はフロント/リアの拡大画像とコクピット周辺の俯瞰画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 6C 1750 GS 5
ALFA ROMEO 6C 1750 GS 6

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ALFA ROMEO 8C 2300 1931 ITALY

ALFA ROMEO 8C 2300
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300


BRUMM R077 1/43 97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2336cc 142HP 4段変速
性能: 最高速175km/h  データーベースでアルファ ロメオ 8Cのミニカー検索

アルファ ロメオ 8C 2300 イタリア 1931年

 

 アルファ ロメオは6C 1750でイタリア国内のスポーツカーレースを制覇し、さらに国際レースに進出するため、1930年に新型の8気筒エンジンを搭載した8C 2300を開発しました。6C 1750には4座のツーリングカー(セダン)がありましたが、レーシングカーとして設計された8C 2300はほとんどが2座のスポーツカーでした。エンジンはレーシングカー用の軽合金製(公道仕様 142HP)で、最高速175km/hの高性能車でした。ただシャーシは6C 1750とほぼ同じでしたので見た目はほとんど同じでした。

 

 アルファ ロメオ 8C 2300は狙いどうりに国際レースで圧倒的な強さを発揮しました。輝かしい戦歴の中でも特筆すべきはメルセデス ベンツ (SSK)、ブガッティ(T37)、アストン マーチンなどの強力なライバルがいるなかで、1931年から4年間連続してルマンで優勝していることです。なお当時のルマンのツーリングカークラスの規定で4座が要求されていた為、8C 2300 ルマン仕様はロングホイールベースの4座ツーリングカーボディとなっていました。

 

 

 ミニカーは1982年に発売されたブルム製で、8C 2300の公道仕様をモデル化しています。ブルムとしては初期の物ですが、プロポーションが良く当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。前述した同じブルム製の6C 1750と比べると、この8C 2300はリアのスペアタイヤ上に整流板のようなカバー(羽)がありグリルが黒いなどの外観の違いがあります。同じ型を使ったバリエーションで幌を立てた物やミッレ ミリア仕様などがありました。なおブルムの6C 1750はこの8C 2300をベースにして細部をリファインして2005年に発売されたものでしたので、この8C 2300より仕上げレベルが上がっていました。これ以外の8C 2300のミニカーはイクソのルマン レース仕様、Bブラーゴの1/18、スパーク(レジン製)のレース仕様などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 8C 2300 1
ALFA ROMEO 8C 2300 2

 以下は1987年に発売された同じブルム製のアルファ ロメオ 8C 2300 (1/43 型番R138)の画像です。上記の型番R077の5年後に発売された幌を立てたバリエーションです。単に幌を立てただけではなく、フロントウィンドーにはサイドカバーが追加され、ヘッドライトが3灯式となりその下にエアフォンが追加され、スペアタイヤもカバーが追加されるなどリファインがされています。またインパネのメーターも仕上げが良くなっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 1932 3
ALFA ROMEO 8C 2300 1932 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 1932 5
ALFA ROMEO 8C 2300 1932 6

 以下は1982年に発売された同じブルム製のミッレ ミリア (1/43 型番R078)の画像です。上記の型番R077のバリエーションで1932年のミッレ ミリアの参戦車をモデル化しています。このレースでアルファ ロメオは1-5位を独占していますが、この#106が優勝車のようです。赤いカバー(たぶん破損防止用)を付けたヘッドライトは当時のレースを記録した写真で良く見るので、当時のレース仕様車の定番だったようです。(実車画像→アルファ ロメオ 8C 2300 ミッレ ミリア 1931) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 MILLE MIGLIA 1932 1
ALFA ROMEO 8C 2300 MILLE MIGLIA 1932 2

 以下は2004年に発売されたイクソ製のアルファ ロメオ 8C 2300 ルマン 1931 (1/43 型番LM1931)の画像です。1931年ルマンで優勝した#16をモデル化しています。このレースの2位はメルセデス ベンツ SSK、3位はタルボ 105でした。この8C 2300はDOHC 8気筒2.3Lスーパーチャージャー付エンジン(155HP)を搭載し、4座の後部座席はカバーされヘッドライトに赤いカバーをつけています。フロントグリルのアルファ ロメオのエンブレム、墨入れ処理されたボンネットルーバー、リーフスプリング式サスペンション、室内のインパネなどがリアルに再現され良く出来ています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1931 1
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1931 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1931 3
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1931 4

 以下は2004年に発売されたイクソ製のアルファ ロメオ 8C 2300 ルマン 1934 (1/43 型番LM1934)の画像です。1934年ルマンで優勝した#9をモデル化しています。このレースで2位と3位はイギリスのライレーでした。上記のルマン 1931年優勝車と見比べるとボディ後方が形状変更されスペアタイヤが内蔵されたようです。またヘッドライトのカバーがメッシュに変わり、補助ライトが追加されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1934 1
ALFA ROMEO 8C 2300 LE MANS 1934 2

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FIAT 508 BALILLA 1932 ITALY

FIAT 508 BALILLA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA


RIO 13 1/43 85㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.6m エンジン 変速機: 4気筒 995cc 20HP 3段変速
性能: 最高速80km/h  データーベースでフィアット 508のミニカー検索

フィアット 508 バリッラ イタリア 1932年

 

 1932年にフィアット 509の後継としてフィアット大衆車の最高傑作といわれるフィアット 508 バリッラが発表されました。アメリカのフォード A型を小さくしたようなオーソドックスなデザインで、2ドアセダンとトルペード(4シーターのオープン仕様)と2シーター スパイダーがありました。4気筒995cc(20HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速80km/hの性能でした。4輪油圧ブレーキを備えていたこと以外はごく平凡な車でしたが、価格、燃費、メンテナンスの総合的なコストが安くイタリアの大衆にとって画期的な車でした。なお508にも高性能なスポーツ仕様の2シーター スパイダーの508Sがありました。

 

 1934年に大幅な変更が加えられ508B バリッラとなりました。ホイールベースが50㎜延長されたことで、観音開きの4ドア仕様が追加されました。車重が増加しましたが、エンジンは24HPにパワーアップされギヤボックスが4段となり、走行性能は維持されました。ボディもフロントグリルやフロントウィンドーに傾斜が付き全体的に丸みが付きました。1937年に後継車の508Cが登場しました。508/508Bは約11万台が生産され大ヒットしました。 (実車画像→ フィアット 508B 1934)

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたイタリアのリオ製です。リオのミニカーとしては初期の物ですが、508 バリッラは自国の名車だけにかなり力の入った作りとなっていて、この小さい車を忠実に再現しています。特に小さなドアが実車同様に大きく開閉するように工夫してあり、室内も結構リアルに再現しています。リアバンパー上にトランクが載せてあり、初期の自動車のトランクはこのようなものでした。リオは商用車や救急車など十数種類のバリエーションを作っています。リオ以外の508のミニカーはポリトーイの初期物(プラスチック製)がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 508 BALILLA 1
FIAT 508 BALILLA 2

 以下は1997年に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ LANCIO PUBBLICITARIO (1/43 型番13/P)の画像です。上記のバリエーションで「LANCIO PUBBLICITARIO」とは「広告の発表(登場)」という意味で、508が発売された当時の広告の掲示板とその広告のモデルとなっていると思われる少年のフィギュアをミニカーとセットにしたものです。508のバリッラという名前は、1740年代にオーストリア軍のイタリア北部占領に抗議してオーストリア軍将校に石を投げたことで愛国者として伝説的に知られている少年のニックネームに由来するそうです。つまり広告の石を投げようとしている少年はその有名なバリッラ君で、この広告は彼の名前で508を宣伝しているわけです。たぶんイタリアではこの広告ポスターは有名なものなのでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA 3
FIAT 508 BALILLA 4

 以下は1998年に発売されたフィアット 508 バリッラ モンテ カルロ 1933 (1/43 型番SL050)の画像です。これも上記のバリエーションで、1933年モンテ カルロ ラリーで8位となった#57をモデル化しています。フロントフェンダー上に軍用の灯火管制灯のようなものが付いていて、悪路でのスタック脱出用のスコップ(シャベル)などが屋根の上に積んでありますが、それ以外に特別な装備は付いていないようです。当時はこんな実用車でラリーに参戦していたようです。ちなみにこの年のモンテ カルロ ラリーで優勝したのは、フランスのオチキス AM80 (6気筒エンジンを搭載した高級乗用車)で、オチキスは1932年から1934年のモンテ カルロで3連勝しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 1
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 2

 以下は2003年頃に発売されたフィアット 508 バリッラ デリバリー バン 1935 (1/43 型番128)の画像です。これも上記のバリエーションで商用デリバリー バンをモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、ドア開閉ギミックを止めています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA VAN 1
FIAT 508 BALILLA VAN 2

 以下は2003年頃に発売されたフィアット 508 バリッラ 救急車 1935 (1/43 型番SL025)の画像です。これも上記のバリエーションで赤十字の付いた救急車をモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、ドア開閉ギミックを止めています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 1
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 2

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ALFA ROMEO P3 1932 ITALY

ALFA ROMEO P3
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3


RIO 5 1/43 95mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2.7L スーパーチャージャー 215HP 4段変速
性能: 最高速232km/h  データーベースでアルファ ロメオ P2/P3のミニカー検索

アルファ ロメオ P3 イタリア 1932年

 

 P2の後継としてヤーノが開発したP3(ティーポ B)はグランプリカー(現F1)の最高傑作といわれています。エンジンは8C用を2654ccに拡大したもの(215HP)で最高速232km/hの性能でした。P3の最大の特徴は左右の後輪を2本のドライブシャフトで独立して駆動していることで、2本のドライブシャフトの間にドライバーのシートを収めることで重心を低くしていました。

 

 1932年のイタリア GP 優勝を皮切りに、P3はほとんど向かうところ敵なしの状態で、この勢いは1934年の新フォーミュラー レギュレーション発効まで続きました。1934年のレギュレーション変更に対応して、エンジンが2.9L(255HP)に拡大されました。1934年もP3は大半のレースに勝利しましたが、後半になるとドイツのメルセデス ベンツ/アウトウニオンが台頭してきます。1935年になると、ヨーロッパ選手権(全7戦)でP3はドイツ勢(6戦を優勝した)に対抗できなくなりました。ただドイツ GP(ヨーロッパ選手権 7戦のひとつ)ではエンジンを3.2L(265HP)に拡大したP3が、T.ヌヴォラーリのドライブで優勝して、強いドイツ勢に一矢を報いました。

 

 

 ミニカーはリオの初期物で、1962年に発売されました。60年以上も昔に作られたミニカーとは思えないほど、結構リアルで良い出来ばえです。またミニカーをひっくり返すとエンジンやサスペンションが再現されていて、簡単な造形ですがドライブシャフトがちゃんと2本付いています。リオはP3のミニカーを20種類ほどモデル化していますが、量産ミニカーではリオ以外はP3をモデル化していません。(ライセンスの関係でしょうか? NEOのレジン製など少量生産品ならありますが) 以下はリオ初期のP3のフロント/リアの拡大画像とコクピット/リア車軸部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO P3 1
ALFA ROMEO P3 2

 以下は1980年に発売されたリオのP3 タルガ フロリオ(型番70)とP3 ダブル ホイール仕様(型番71)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 3
ALFA ROMEO P3 4

 以下は1995年に発売されたリオのP3 スクーデリア フェラーリ(型番SL007/P)の画像です。1935年のドイツ GPで優勝した車とドライバーのT.ヌヴォラーリのセット物です。スクーデリア フェラーリ(アルファ ロメオのセミワークス レーシングチーム)ではリア サスペンションを改造しているのですが、ミニカーでもちゃんとリア サスペンションが変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 5
ALFA ROMEO P3 6

 以下は2006年に発売されたリオのP3 テストカー(型番4005/1)の画像です。この頃にはリオはM4傘下のブランドに変わりましたが、昔の型を流用して再生産されたものです。ボンネットのルーバーに墨入れされ、スポーク ホイール、コクピット内造形、フロントグリルのアルファのエンブレムなどがリアルにリファインされています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
ALFA ROMEO P3 7
ALFA ROMEO P3 8

 以下は2009年に発売されたリオのP3 B タルガ フロリオ(型番4256)の画像です。これもM4のブランドに代わってから再生産されたもので、1935年のタルガ フロリオ仕様です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 9
ALFA ROMEO P3 10

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