ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

SEAT TOLEDO 1991 SPAIN

SEAT TOLEDO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SEAT TOLEDO


AHC (DOORKEY)  1/43 ㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.32m 全幅約1.66m エンジン 変速機: 4気筒 2L 115HP 5段変速
性能: 最高速196km/h  データーベースでセアトのミニカー検索

セアト トレド スペイン 1991年

 

 スペインの自動車会社 セアト(SEAT)社はイタリアのフィアットが出資して1950年に創立されました。SEATとはSociedad Española de Automóviles de Turismo(スペイン乗用車協会)の意味です。最初のモデルはフィアット 1400をノックダウン生産した中型車のセアト 1400で1953年に登場し、1963年にフィアット 600をノックダウン生産した小型車のセアト 600が登場しました。その後もフィアット車(850124127など)のライセンス生産を行い、スペイン最大の自動車会社として発展しました。1980年にフィアットがセアト株を売却して撤収し、1982年にドイツのフォルクスワーゲン社と技術提携し、セアト社は同社の子会社となりました。

 

 フォルクスワーゲン傘下でセアトが自社開発した小型ハッチバック車 イビサ(IBIZA)が1984年に登場し、セアトのベストセラーカーとなりました。1985年にはイビサのセダン仕様のマラガ(MALAGA)が登場しました。(実車画像→ セアト イビサ 1985) 1991年に登場したセアト トレドはフォルクスワーゲン ゴルフ IIをベースにとした5ドアリフトバック車で、外観はゴルフのセダン仕様のジェッタに似ていました。当初は4気筒1.6L/1.8L/2Lエンジン、4気筒1.9Lディーゼルエンジンを搭載し、後にDOHC 2L(150HP)エンジンを搭載する高性能版のGTIも追加されました。1998年にトレド 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ セアト トレド 1998)

 

 

 ミニカーは1993年頃に発売されたAHC(DOORKEY)製での当時物です。DOORKEYとはオランダのAHC MODEL社(又はAR-GEE社)のブランド名で、1990年代に登場したDOORKEYブランドのミニカーは50種類ほどありました。全体的なプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。ドアとリフトバックの開閉ギミック付きで、室内もそこそこ再現されています。トレド 初代のミニカーは2022年現在でもこれしか無いようですので、車種的には貴重なミニカーといえるでしょう。トレド 2代目はミニチャンプスとイクソがモデル化しています。以下はフロント/リア(リフトバック開閉)の画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SEAT TOLEDO 1
SEAT TOLEDO 2

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HOLDEN COMMODORE VR ACCLAIM 1993 AUSTRALIA

HOLDEN COMMODORE VR ACCLAIM
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN COMMODORE VR ACCLAIM


PARADISE GARAGE 91002 1/43 114㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.86m 全幅約1.8m エンジン 変速機: V型8気筒 5L 248HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速240km/h  データーベースでホールデンのミニカー検索

ホールデン コモドア VR アクレイム オーストラリア 1993年

 

 ホールデンは1970年代になるとアメリカ車風の自社開発モデル以外に、GMグループ内のオペル レコードやイスズ ジェミニなどをベースにした車種をラインアップに加えました。1978年に登場したホールデン コモドア VB (初代)はオペル レコードをベースにした中型車でした。ドイツではオペル レコード/コモドールは1980年代に名前が消えていますが、ホールデンではコモドアは2020年現在でも主力車種です。なおコモドア(COMMODORE)という名前ははオペル版ではコモドールと呼んでいます。(実車画像→ ホールデン VB コモドア 1978)

 

 コモドアは1988年に2代目 VN、1997年に3代目 VT、2006年に4代目 VE、2018年に5代目 ZBとモデルチェンジしていきました。1988年登場の2代目 VNはオペル オメガをベースにしていたので、サイズが大きくなりました。オメガをベースにしたデザインですが、横長の角型ヘッドライトを採用したシンプルなフロントがスタイリッシュでした。4ドアセダンと5ドアワゴンがありました。1993年のマイナーチェンジで登場したコモドア VRは、V型6気筒3.8L(175HP)/V型8気筒5L(248-288HP)エンジンを搭載し、5段変速/4段自動変速で最高速198km/h(175HP)の性能でした。

 

 

 ホールデンの自動車というと、1970年代にホールデンの大型車プレミアをベースにしてマツダが13B型ロータリーエンジンを搭載した高級車ロードペーサーを、イスズが V型8気筒エンジンを搭載した高級車ステーツマン デ ビルを販売していましたが、どちらもほとんど売れませんでした。オーストラリアでは1970年代まではフォルクスワーゲン、ルノー、オースチン、日産、クライスラーなど多くのメーカーが現地工場を持ち乗用車生産をしていましたが、その後撤退が相次ぎました。2010年頃にはオーストラリア国内で乗用車を生産していたのは、ホールデン、フォード オーストラリア、トヨタの3社だけとなっていました。その3社で最後まで残っていたホールデンが2017年に生産を終了したので、現在は全メーカーが輸入した自動車を販売しています。

 ミニカーは1996年頃に発売されたオーストリアのPARADISE GARAGEというブランドの当時物です。(ミニカー専門店で購入しましたが正式には未輸入?) コモドア 2代目で1993年にマイナーチェンジしたコモドア VRの上級グレードのアクレイムをモデル化しています。PARADISE GARAGEは主にオーストリア車をモデル化しているブランドで製造は中国です。特徴的なヘッドライトが少し誇張されていますが、全体的には当時のミニカーとしてまずまずの良い出来ばえでした。ホールデンのミニカーは日本国内ではあまり流通していないので、車種的には珍しいです。なおこのミニカーとほぼ同じ物がデルプラドのカーコレクション シリーズでも発売されました。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HOLDEN COMMODORE ACCLAIM VR 1
HOLDEN COMMODORE ACCLAIM VR 2

 以下は2002年に発売されたデルプラドのカーコレクション シリーズのホールデン コモドア VS 1995 (1/43 No.76)の画像です。コモドア 2代目で1995年にマイナーチェンジしたコモドア VSをモデル化しています。基本的には上記のPARADISE GARAGE製のVRと同じもので、ホイールと底板部分の車名表示などが変更され、室内の仕上げが簡素化されています。実車のVRとVSも外観の変更はなくエンジンが改良されホイールが変更されただけだったので、ミニカーも実車に即した変更がされていることになります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HOLDEN COMMODORE VS 1
HOLDEN COMMODORE VS 2

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SEAT CORDOBA COUPE 1996 SPAIN

SEAT CORDOBA COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
SEAT CORDOBA COUPE


HERPA 070454 1/43 97㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.11m 全幅約1.64m エンジン 変速機: 4気筒 2L 115HP 5段変速
性能: 最高速196km/h  データーベースでセアトのミニカー検索

セアト コルドバ クーペ スペイン 1996年

 

 スペインの自動車会社 セアト(SEAT)社はイタリアのフィアットが出資して1950年に創立されました。(SEATとはSociedad Española de Automóviles de Turismo(スペイン乗用車協会)の略) セアトはフィアットのライセンス生産を行い、スペイン最大の自動車会社に発展しました。1980年にフィアットが撤収し1982年にドイツのフォルクスワーゲン社と技術提携し、同社の子会社となりました。フォルクスワーゲン傘下で1984年に小型ハッチバック車イビサ(IBIZA)が登場し、セアトのベストセラーカーとなりました。1985年にはイビサのセダン仕様のマラガ(MALAGA)が登場しました。(実車画像→ セアト マラガ)

 

 1993年にフォルクスワーゲン ポロ 3代目とプラットフォームを共有するイビサ 2代目が登場し、同時にマラガの後継車としてコルドバが登場しました。コルドバにはセダン/クーペ/エステート(バリオ)があり、イタルデザインのG.ジウジアーロのデザインでした。イビサと同じ4気筒1.6L/1.8L/2Lエンジン、4気筒1.9Lディーゼルエンジンを搭載し、後にDOHC 2L(154HP)エンジンを搭載する高性能版が追加されました。ライバルのフォード エスコートオペル アストラなどより小型のセダンでライバルより安価でした。2002年にコルドバ 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ セアト コルドバ 2002)

 

 

 ミニカーは1997年に発売されたヘルパ製の当時物です。コルドバのクーペをモデル化しています。現在のヘルパのミニカーはプラスチック製の1/87が主流ですが、当時はダイキャスト製で1/43のミニカーも作っていました。それらはメルセデス ベンツやフォルクスワーゲンの販促用ノベルティグッズとしても使われたようで、いずれもかなり良い出来ばえでした。このコルドバもプロポーションが良く実車がうまく再現されています。またホイール形状や室内などもそこそこ良く再現されています。これ以外のコルドバ 初代のミニカーはイクソのラリーカー仕様とイクソ(ALTAYA)のセダンなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

SEAT CORDOBA 1
SEAT CORDOBA 2

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FORD FALCON AU XR8 1998 AOSTORIA

FORD FALCON AU XR8
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD FALCON AU XR8


DELPLADO CAR COLLETION 75 1/43 114㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.87m エンジン 変速機: V型8気筒 5L 251HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速233km/h  データーベースでフォード ファルコンのミニカー検索

フォード ファルコン AU XR8 オーストラリア 1998年

 

 フォードの子会社であったフォード オーストラリアはフォード カナダのオーストラリア支店として1925年に設立されました。当初はフォード カナダ経由で提供されたフォード T型のノックダウン生産を行っていましたが、その後イギリス フォードから提供されたゼファー、コンサルなどを生産しました。1960-1970年代にはフォード USAのコンパクトカー ファルコンをオーストラリアの環境に合わせて改良したモデルを生産し、1972年からはオーストラリアで自社開発したモデルを生産しました。販売不振の為オーストラリアの生産工場が2016年に閉鎖され、その後は完成車を輸入して販売しています。

 

 最初のファルコンは1960年に登場したXKで、6気筒2.4L/2.8Lエンジンを搭載した中型車で、2/4ドアセダン、2ドアハードトップ/クーペ/コンバーチブル、3/5ドアワゴンなどがありました。(実車画像→ フォード ファルコン XK) その後1966年に2代目のXR、アメリカのファルコンが生産中止となったことで1972年に独自設計の3代目XAが登場しました。1979年に4代目XD、1988年に5代目EA、1988年に6代目AUが登場しました。画像のAU XR8はAUのスポーツカー仕様で、専用の4灯式丸形ヘッドライトとリアスポイラーを装備していました。V型8気筒5L(251HP)エンジンを搭載し、最高速は最高速233km/hと高性能でした。(生産台数は約2500台と少ない) 2008年に7代目FGが登場し2016年に生産が終わりました。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたデルプラド製のカーコレクションシリーズです。このシリーズには他社がモデル化していない車種がいくつかあり、このファルコンもその一つでした。メーカーは明記されていませんが、パラダイス ガレージ(PARADISE GARAGE)というオーストラリアのメーカーのようです。このメーカーは主にオーストラリア車をモデル化していて製造は中国でした。特徴的な丸形4灯式ヘッドライトや丸みを帯びたボディなど実車がうまく再現されていてなかなかの良い出来ばえです。オーストラリア車のミニカーは日本国内ではほとんど流通していないので、車種的には貴重といえるでしょう。これ以外のファルコン(フォード オーストラリア)のミニカーは、映画「マッドマックス」の劇中車ファルコン XB(1973年)がオートアート(/18)やグリーンライト(1/64)でモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD FALCON AU XR8 1
FORD FALCON AU XR8 2

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