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プジョー トルペード (タイプ 81) フランス 1906年
ベテラン期のプジョーで記載したように、当時のプジョーにはアルマン プジョーが「LES FILS DE PEUGEOT FRERES(プジョー兄弟の息子達)」社から独立して設立した「AUTOMOBILES PEUGEOT(オートモビル プジョー)」社が作るプジョー車と、元の兄弟の会社が1906年から作り始めたリオン プジョー車(LION-PEUGEOT)の2つがありました。1910年には両社は合併してひとつになりましたが、すぐに車を統一したわけではなく第1次大戦までは独自設計の車作りをしていました。(リオン プジョーは単気筒/2気筒エンジン搭載の小型車がメインでした) 現在のプジョーのロゴはリオン(ライオン)ですが、それはこの当時からの継承です。
このプジョー トルペードは当時最も標準的なモデルであったタイプ 81をモデル化しているようです。ラジエータ グリルの形状(裾が開いた台形)、ボンネット形状、灯火類などが実車の画像とよく似ているので、ほぼ間違いないと思います。タイプ 81は4気筒2.2L(15HP)エンジンを搭載した中型車で、4段変速機で最高最高速67km/hの性能でした。なおこの当時のプジョーの単気筒エンジン搭載の小型車は既にシャフトドライブを採用していましたが、この4気筒エンジン搭載の中型車はまだ後輪をチェーンドライブしていました。タイプ 81はは約250台が生産されました。
ミニカーはクラシックカーを多く手がけていたフランスのMINIALUXE(ミニオール)製で材質はプラスチックです。1960-1970年代に作られたミニカーですが、クラシックカーに付き物の灯火類や操作レバーがきちんと別パーツで取付けられているなど、当時のミニカーとしてはかなりリアルに作ってありました。このプジョーも実車の画像と見比べるとフロントグリルやボンネットが結構リアルに再現されています。リアドアが開閉するギミックが付いているのはミニオールのクラシックカーとしては珍しいです。ただプラスチックの経年変化でボディが大きく弓なりに変形しているのは残念です。これ以外にも幌を外したものや幌を2連にしたバリエーションがありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー (リオン プジョー) タイプ VC2 ダブル フェートン フランス 1908年
ベテラン期のプジョーで記載したように、当時のプジョーにはアルマン プジョーが「LES FILS DE PEUGEOT FRERES(プジョー兄弟の息子達)」社から独立して設立した「AUTOMOBILES PEUGEOT(オートモビル プジョー)」社が作るプジョー車と、元の兄弟の会社が1906年から作り始めたリオン プジョー車(LION-PEUGEOT)の2つがありました。1910年には両社は合併してひとつになりましたが、すぐに車を統一したわけではなく第1次大戦までは独自設計の車作りをしていました。(リオン プジョーは単気筒/2気筒エンジン搭載の小型車がメインでした) 現在のプジョーのロゴはリオン(ライオン)ですが、それはこの当時からの継承です。
1906年に登場した最初のリオン プジョーは単気筒785cc(6.5HP)エンジンを搭載した小型車(全長約2.8m)のタイプ VAでした。(実車画像→リオン プジョー タイプ VA) サイズを少し大きくしてエンジンを1045cc(8.5HP)に拡大したタイプ VCもほぼ同時期に登場しました。タイプ VCはVC1を経て1909年にVC2に発展しました。タイプ VC2はホイールベースを伸ばして全長3.3mまで大きくなり、4人乗り用のスペースが確保されました。VC2にはフェートン、ランドレー、リムジン、商用バンなどのボディが架装され、約1200台が1910年までに生産されました。(この生産台数は当時としてはベストセラーでした) その後1916年まで存続したリオン プジョーは2気筒1.3L-1.7Lエンジンを搭載したV2シリーズや4気筒1.8L-1.9Lエンジンを搭載したV4シリーズを登場させました。
ミニカーは1960年-1970年代に発売されたフランスのクラシックカー専門のラミー製です。ラミーは自動車創世記のクラシックカーを多くモデル化していて、ラミーしかモデル化していない車種も多いです。このリオン プジョーもラミーしかモデル化していません。実車画像と見較べてみると、フロントグリルの形状などそこそこリアルで、実車の雰囲気がうまく再現されています。なおミニカーでは再現されていませんが、実車のフロントグリルの上部にはライオンのエンブレムが付いていて、それがリオン プジョーを示す特徴でした。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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プジョー タイプ BP1 ベベ フランス 1916年
ベベ(仏語BebeはBaby:赤ん坊の意)という愛称で呼ばれたプジョーの小型車は2つありました。最初のベベはアルマン プジョーが独立して興したプジョー社が1905年に生産したタイプ 69です。(参照画像→ プジョー タイプ 69) この車は全長約2.7mの2人乗りの小型車で、単気筒652㏄(5HP)エンジンを搭載し、3段変速のシャフトドライブで最高速40㎞/hと高性能でした。この車は安価だったので1905年に400台ほどが販売され、これは当時のプジョーの生産台数の半分以上を占める大成功でした。
2代目のベベはブガッティの創始者であるエットール ブガッティが設計して1913年に登場したタイプ BP1です。この車はプジョー社とリオン プジョー社が合併した後のプジョー社が製造しました。ブガッティが設計しただけあって、当時としては本格的な水冷4気筒855cc(10HP)エンジンを搭載し、2段変速(後に3段になる ブガッティの設計では4段だった)、最高速60km/hとこの時代の小型車としては高性能でした。1916年までに約3000台が生産され、シトロエン 5CVが登場する以前のフランスでは最も成功した傑作小型車となりました。
ミニカーは2007年に発売されたノレブ製です。タイプ BP1 べべの量産ミニカーとしてはこれが初めてのモデル化だと思います。実車が小さいので豆粒のような小さなサイズの灯火類や床下のサスペンションなどが実に良く再現してあり、素晴らしい出来ばえです。グリルなどのメッキパーツを敢えて鈍い光沢にしているのも、古い車の雰囲気を感じさせる良いセンスです。(この手のクラシックカーにはあまりピカピカのメッキは似合わないので) ただこのフロントサスペンションは繊細過ぎて壊れやすいので、取り扱いには注意が必要です。(現状でも左側全輪は外れそうです) なお閉じた状態の幌も付属していますので、交換して幌を閉じた状態にもできます。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)