ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

BMW (GLAS) 1600GT 1967 GERMANY

BMW (GLAS) 1600GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BMW (GLAS) 1600GT


SABLON 8 1/43 95㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 1.6L 105HP 5/4段変速
性能: 最高速190km/h  データーベースでグラースのミニカー検索

BMW (グラース) 1600GT ドイツ 1967年

 

 1895年に創立したドイツの老舗農機具メー カーであったグラース社は、第2次大戦後の1951年に125㏄エンジンを搭載したゴッゴローラーを開発しスクーター市場に進出しました。このスクーターがヒットしたことで、1955年には空冷2ストローク2気筒247ccエンジンをリアに搭載した超小型車ゴッゴモビル T250を開発し4輪車市場に進出しました。ゴッゴモビルが成功したことで1962年には4気筒1Lエンジンを搭載したグラース 1004を開発し本格的な乗用車市場へも進出しました。その後も上級指向は続きBMWクラスの中級車にまで進出し、1965年には高性能GTカーの2600 V8まで発表しました。しかしこれらの高級車は売れず、経営が行き詰まり1966年にBMWに吸収合併されました。

 

 BMWがグラース社を買い取ったのは、車種構成を拡大するためでした。BMWは改良したグラース車をグラースの工場で生産し販売しました。BMWがグラースから選んだのは1300GT、2600 V8、ゴッゴモビルで、1300GTはイタリアのピエトロ フルアがデザインしたファーストバックのスポーティカーでした。この車のフロントにBMWの顔であるキドニーグリルを取り付け、1600TI用のエンジンとリアサスペンションを組み込んだのがBMW 1600GTで、1967年に発表されました。販売台数は約1000台ほどで直ぐに生産中止となりました。

 

 

 ミニカーは1970年頃に米澤玩具(ダイヤペット)が代理店として輸入したベルギーのサブロン製です。サブロンのミニカーはホイールが合成ゴムのタイヤに添加された可塑剤で溶けることで知られています。(→参照ページ) この1600GTもオリジナルのホイールが溶けたので、ホイールとタイヤを別の物に交換しています。ホイールの問題はありましたが、サブロンのミニカーは当時としては出来の良いミニカーでした。この1600GTもプロポーションが良く、そこそこの良い出来ばえで、ドア/ボンネット/トランクが開閉できます。1600GTの当時物ミニカーとしてはメルクリンもありました。最近の物ではネオ(レジン製)の1300GTがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/ボンネットを開いたエンジン部の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BMW 1600GT 1
BMW 1600GT 2

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VOLKSWAGEN T2 (TYPE 2) VAN POST 1967 GERMANY

VOLKSWAGEN T2 (TYPE 2) VAN POST
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN T2 (TYPE 2) VAN POST


GAMA 9527 1/42 108㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.51m 全幅約1.72m エンジン 変速機: 空冷水平対向4気筒 1.6L 48HP 4段変速
性能: 最高速105km/h  データーベースでフォルクスワーゲン T2のミニカー検索

フォルクスワーゲン T2 (タイプ2) 郵便バン ドイツ 1967年

 

 フォルクスワーゲンのトランスポーター(タイプ 2)の2代目T2が1967年に登場しました。空冷エンジンをリアに配置する後輪駆動方式など基本的な構造はT1と同じでしたが、外観が大きく変更されました。大きな曲面ガラスのフロントウインドーとその下のベンチレーターグリルがT2の特徴でした。当初のエンジンは4気筒1.6L(48HP)でした。

 

 T2は前期型T2a(1968-1971年)と中期型T2a/b(1972-1973年)と後期型T2b(1974-1979年)に大別されます。前期型と中期型の外観上の違いはリアライトが大きくなっていることで、後期型はさらにフロントウインカーがヘッドライト上のベンチレータグリル横に移動しバンパーが角ばった形状に変わっています。エンジンは1971年に1.7L、1973年に1.8L、1975年に2L(70HP)と拡大され、最高速度は130km/hに向上しました。1972年には3段自動変速も追加されました。なおブラジルではT2はコンビ(KOMBI)の名前で1975年から最近(2013年)まで販売されていたので、これをT2cと分類することもあるようです。1979年に3代目T3にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーはガマの当時物で1975年頃に購入しました。前期型T1aの郵便車仕様でフロントのウインカーの位置、リアライト形状、バンパー形状などT2の特徴が良く分かります。(ただし底板と一体成型されたバンパーは少し大きすぎますが) テールゲート開閉ギミック付で、ゲートを開くと室内後部床上にエンジン収納スペースがあることが分かります。なお経年変化でリアサスペンションがへたり極端な尻下がりになっていたので、リアにウレタンフォーム(スポンジ)をかました状態で撮影しています。T1ほどではないですがT2のミニカーもシュコー、ブレキナの1/87などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLKSWAGEN T2 (TYPE 2) VAN POST 1
VOLKSWAGEN T2 (TYPE 2) VAN POST 2

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PORSCHE 910/6 1967 GERMANY

PORSCHE 910/6
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PORSCHE 910/6


MEBETOYS A25 1/43 97mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m 全幅約1.71m エンジン 変速機: 空冷水平対向6気筒 2L 220HP 5段変速
性能: 最高速265km/h以上  データーベースでポルシェ 910のミニカー検索

ポルシェ 910/6 ドイツ 1967年

 

 906の改良型 910が1967年に登場します。外観の主な変更点はノーズ左右のスポイラー廃止 ホイール小径化によるフェンダー高さの低減、ドアをガルウィング式から斜め前方立上げ方式に変更などです。エンジンは906/6が空冷水平対向6気筒2L(220HP)、906/8がDOHC 空冷水平対向8気筒2.2L(270HP)で、ボッシュ製機械式燃料噴射装置を採用しています。

 

 910は1967年デイトナ 24hでスポーツカー選手権にデビューし、フェラーリ 330P4/P3に次ぐ4位となっています。その後タルガ フロリオで総合優勝、ニュルブルクリングで総合優勝するなど活躍しています。ただマニュファクチャラーズ選手権はフェラーリ 330P4に僅差で届きませんでした。1968年の日本GPに生沢徹のドライブで出場し、総合2位となっています。

 

 

 高速走行が重視されるルマン用として、910をベースにした907が1967年に登場しました。小さく低くなったルーフ、長く伸びたロングテールなど空気抵抗が低減されたボディは風洞実験で決められました。時計回りのサーキット向けに、ステアリング位置が左側から右側に変更されています。1968年にはショートテールも設定されました。907は1967年ルマンでデビューし総合5位(910が総合6位)、1968年デイトナでは1-2-3フィニッシュしています。

 ミニカーはメーベトイ製の当時物で、1968年頃の発売です。メーベトイは独特の雰囲気がある作風で、かっこいいデフォルメが得意なメーカーでした。この910もフルギミックながらプロポーションの破たんがなく、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。これ以外の当時物としてはメルクリン、ソリドなどがあり、最近の物ではエブロ、エグゾトの1/18、スパークなどがあります。907のミニカーでは、メルクリンの当時物、エブロ、シュコーなどがあります。
データーベースでポルシェ 907ミニカー検索
 以下はメーベトイの910のフロント/リアの拡大画像と、フロントパネル/ドア/リアパネルのギミック動作画像と各部の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変わります)

PORSCHE 910/6 1
PORSCHE 910/6 2

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NSU Ro80 1967 GERMANY

NSU Ro80
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NSU Ro80


TEKNO 836 1/43 112㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.78m 全幅約1.76m エンジン 変速機: 2ローターロータリー 498X2cc 115HP 3段変速(自動クラッチ)
性能: 最高速180km/h  データーベースでNSU Ro80のミニカー検索

NSU (エヌ エス ウー) Ro80 (アールオー80) ドイツ 1967年

 

 NSUのロータリーエンジン車第2弾のRo80は1967年に登場しました。2ローターのロータリーエンジンを搭載する量産車としては、マツダのコスモ スポーツ(1967年発売)に少しだけ先を越されました。ただしRo80はコスモのような少量生産のスポーツカーではなく、極めて進歩的なデザインの実用車でした。エンジン(2ロータ 498ccX2 115HP)の先進性だけではなく、縦置きエンジンの前輪駆動、全輪独立懸架+4輪ディスクブレーキと当時の最先端技術が採用されていました。またボディも空力を考慮したデザインで6ライト ウインドー(側面に3つ窓がある)の広いキャビンになっていました。最高速度180km/hと高性能でした。

 

 1968年のEU カー オブ ザ イヤーに選ばれるなど高く評価され、その後に登場した前輪駆動のセダンに多大な影響を与えました。ただ残念なことに発売当初にエンジン トラブルが多発し評判を落とし、トラブル対応が終わった1973年頃には石油ショックがやってきて、燃費の良くないこの車は3万台ほど生産されただけで1977年に生産中止となりました。なおNSU社は1969年にフォルクスワーゲン社傘下となりアウトウニオン社(現在のアウディ社)に吸収合併されました。

 

 

 ミニカーはテクノ製の当時物で1968年頃に発売されました。テクノらしい上質な作りで、独特のデザインの空力ボディをうまく再現してありとても良い出来ばえです。Ro80の当時物ミニカーとしてはベストの出来ばえだと思います。またテクノ製ミニカーの特徴である前輪操舵ギミックが付き、室内のダッシュボードのレバーでボンネットを開けることが出来るといった凝ったギミックも付いていました 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/室内の画像です。室内の開閉レバーを下に押し下げると、レバーの先端がエンジンルーム内に押し出されてボンネット後端が少し持ち上がります。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NSU Ro80 1
NSU Ro80 2

 以下は前輪操舵動作と床下の操舵機構の拡大画像です。前輪はボディを傾けることで操舵できます。その操舵機構は簡単には壊れないよう金属製の頑丈な構造で、実車同様のキャスターアクションが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 3
NSU Ro80 4

 NSU Ro80の当時物ミニカーはメルクリン、ガマ、ディンキー(英)、メーベトイなど当時の主要なブランドから発売されていましたので、Ro80の人気が高かったことが分かります。当時物以外では、ヴィーキングの1/87やミニチャンプスなどがあります。以下は2001年に発売されたミニチャンプス製のNSU Ro80 (1/43 型番430015402)の画像です。ミニチャンプスらしい細部の仕上げにこだわったリアルな造形で、スケールモデル的な観点で評価するとこれが一番出来が良いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 5
NSU Ro80 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。フロントグリルや灯火類は実にリアルに再現されていて、室内も良く再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 7
NSU Ro80 8

 以下は1969年に発売されたメルクリン製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番1811)の画像です。ヘッドライトが小さめにデフォルメされていますが、当時物ミニカーとしてはこれもかなり良い出来ばえでした。ボンネット/4ドアが開閉するギミック付きです。特に4ドア開閉ギミックはフロントドアを閉じた状態でリアドアだけを開くことが出来るのは凝った構造で、さらにドアを閉じた状態の隙間が小さく高度な鋳造技術が使われています。ただ当時のメルクリンのミニカーに標準的に使われていたフリーホイールが小さめなのが今ひとつです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 9
NSU Ro80 10

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 11
NSU Ro80 12

 以下は1968年に発売されたガマ製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番9670)の画像です。これもプロポーションが良く、当時のミニカーとしては良い出来ばえです。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 13
NSU Ro80 14

 以下は1969年に発売されたメーベトイ製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番A37)の画像です。室内が広いRo80の特徴を強調する為か?キャビン部分が大きすぎるので、プロポーション的には今一つです。ただこのデフォルメは実車のイメージをそれほど壊してはいません。ボンネット/ドア/トランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 15
NSU Ro80 16

 以下は1969年に発売されたディンキー(英)製の当時物 NSU Ro80 (1/43 型番176)の画像です。金属製のフロントグリル/バンパーなどディンキー(英)らしいややごつい造形ですが、プロポーションは良く出来ています。開閉ギミックはついていませんが、その代わりにライトが単4電池1本で点灯するギミックがついています。(当時のミニカーは何かしらの目新しいギミックを付けることが必須でしたので) ボディを押し下げると前後のライトが点灯します。なお購入してから40年ほど経過していますが、今でもちゃんとライト(LEDではなく豆電球)が点灯します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NSU Ro80 17
NSU Ro80 18

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OPEL KADETT B COUPE RALLY 1967 GERMANY

OPEL KADETT B COUPE RALLY
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OPEL KADETT B COUPE RALLY


GAMA 9651 1/45? 96mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.18m 全幅約1.57m エンジン 変速機: 4気筒 1.1L 60HP 4段変速
性能: 最高速148km/h  データーベースでオペル カデットのミニカー検索

オペル カデット B クーペ ラリー ドイツ 1967年

 

 オペル カデットは1965年に2代目のBタイプにモデルチェンジしました。外観は先代と同じようなデザインでしたが、ボディが一回り大きくなり、エンジンも1.1L(45/55HP)に強化されました。ボディの大型化で4ドアセダンが可能となり、ファーストバックのクーペとワゴンのキャラバンも追加されました。1965年には60HPにパワーアップしたエンジンを搭載しサスペンションを強化したラリー カデットが追加され、この車は黒いボンネットと黒いサイドストライプが印象的でした。

 

 1967年のマイナーチェンジで後輪サスペンションが改良され、上級車レコードの1.7L(75HP)/1.9L(90HP)エンジンを搭載したモデルも登場しました。またカデットの豪華仕様としてファーストバックデザインのオリンピアが追加され、カデット シリーズは幅広いバリエーションを持つようになりました。1971年に標準のエンジンが4気筒1.2L(60HP)に変更されました。1972年にはフォルクスワーゲン ビートルを販売台数で抜いて西ドイツのベストセラーになっています。 1973年まで生産され3代目のカデット Cにモデルチェンジしました。総生産台数は約269万台でした。

 

 

 ミニカーは1967年に発売されたガマの当時物です。ラリー カデットをモデル化しています。底板に1/45と刻印されてますが、実際には1/43ぐらいの大きさに出来てます。プロポーションはまずまずのレベルで、ボンネットの艶消し黒塗装とサイドのストライプは実車に即したものです。ボンネット/ドアの開閉ギミック付です。これ以外のカデット Bのミニカーはメーベトイのクーペの当時物、ポリトーイの2ドアセダンの当時物、シュコーの2ドアセダンとクーペ、ビテスのクーペ、ヘルパの1/87、ネオ(レジン製)のキャラバンなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL KADETT B COUPE RALLY 1
OPEL KADETT B COUPE RALLY 2

 以下は1969年に発売されたメーベトイ製の当時物 オペル カデット B クーペ (1/43 型番A34)の画像です。これもラリー カデットのモデル化で、黒いストライプが付いています。フロントグリルとヘッドライトの造形が実車から外れているので、このようなイタリア仕様があったのかと思いWEB上で画像を探してみましたが、特にそれらしいのはみつかりませんでした。メーベートイ流の創作なのかもしれません。ボンネット/ドア/トランクが開閉するフルギミックです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE RALLY 1
OPEL KADETT B COUPE RALLY 2

 以下は1998年頃に発売されたビテス製のオペル カデット B クーペ (1/43 型番30228)の画像です。これもクーペのモデル化です。フロントグリル、小さなドアミラー、室内などはそこそこリアルですが、テールライトをデカール処理しているのは今一つです。ビテスはラリー仕様を数種類作っているので、そのベースモデルといった作りです。開閉ギミックはありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL KADETT B COUPE 1
OPEL KADETT B COUPE 2

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