ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

PANHARD LEVASSOR TYPE A 1891 FRANCE

PANHARD LEVASSOR TYPE A 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINIALUXE 18 1/43 61mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.5m 重量約500kg
エンジン 変速機: V型 2気筒 1030cc 3.5HP 3段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速22km/h
データーベースでパナール ルヴァッソールのミニカー検索

 

パナール ルヴァッソール タイプ A フランス 1891

 

 フランスのエミール ルヴァッソールとルネ パナールが共同で経営するパナール ルヴァッソール社はドイツのダイムラー社製 V型2気筒エンジンの製造権を得て1887年から製造を始めました。その後ガソリン自動車の開発に着手し、1890年に車体中央床下にエンジンを搭載した試作車を完成させました。1891年にはこの試作車を改良して、車体前部にエンジンを搭載し後輪を駆動することで操縦安定性を向上させたガソリン自動車(タイプ A)を完成させました。この車はエンジン、クラッチ、ギヤボックス、後輪ドライブを一列に並べる現在の自動車の基本構成を備えていました。この構成は「システム パナール」と呼ばれ自動車技術上の画期的な発明でした。

 

 パナール ルヴァッソール社の初期の車は、車体前方にエンジンを収めた四角い箱(現在のボンネット相当)があり、そこに同社のロゴ(P/L)が表示されている独特のスタイルでした。パナール ルヴァッソールは1891年にこの車を6台製作していることから、世界最古の自動車メーカーと呼ばれることになりました。なおほぼ同時期に同じフランスのプジョーもパナール ルヴァッソールからエンジンを提供されて、運転席床下にエンジンを搭載したガソリン自動車を5台製作しています。両社は当時の良きライバルで、1894年に開催された自動車初期の都市間レース「パリ-ルーアン」ではプジョーが優勝し、1895年の「パリ-ボルドー」ではパナール ルヴァッソールが優勝しています。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたMINIALUXE(ミニオール)製で材質はプラスチックです。灯火類や操作レバーなどの細部もそこそこリアルに再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。運転席の後部に簡素な補助席があり、その下には開閉できる蓋つきのトランクらしきものが付いています。また屋根代わりにパラソルが付いていますが、実際にこのようなパラソルが付いている実車の写真を見たことがないのでこれは創作なのかもしれません。ただ違和感があるわけではないので、付いているほうが楽しいと思います。50年も前に製作された物なので、タイヤのゴムが劣化して一部が切れてます。(プラスチックの材質が良いのか? ボディはそれほど変形していません) 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR 1
PANHARD LEVASSOR 2

 パナール ルヴァッソール タイプ Aのミニカーは、MINIALUXEのバリエーションが数種類とラミー(RAMI)がありました。以下は同じMINIALUXEのバリエーションのパナール ルヴァッソール クーペ 1982 (1/43 型番24)の画像です。上述の型番18のパラソルを幌に変更しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 3
PANHARD LEVASSOR 4

 以下は同じMINIALUXEのバリエーションのパナール ルヴァッソール 1985 (1/43 型番17)の画像です。これは当時の馬車と同じ密閉式ボディを取り付けた仕様です。同時期の車で似たようなボディを持つルノー タイプ Bがありましたので、この車は実車が存在したのだと思います。これもリアにトランクらしきものが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 5
PANHARD LEVASSOR 6

 以下はラミーのパナール ルヴァッソール トノー 1985 (1/43 型番25)の画像です。トノー(TONNEAU)とは運転席後部の対面式補助席のことを示しています。ラミーも50年も前に作られたミニカーで、当時としては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 7
PANHARD LEVASSOR 8

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PANHARD LEVASSOR TYPE A 1898 FRANCE

PANHARD LEVASSOR TYPE A 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SAFIR 17 1/43 76㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m 重量約500kg
エンジン 変速機: ダイムラー製 水冷2気筒 1.2L 4HP 3段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速30km/h
データーベースでパナールのミニカー検索

 

パナール ルヴァッソール タイプ A フランス 1898

 

 前述したように1894年に史上初の自動車レース「パリ-ルーアン」が開催され、このレースでパナールはプジョーに次ぐ2位となっています。その翌年に開催された「パリ-ボルドー」ではパナール ルヴァッソールが優勝し、さらに1896年の「パリ-マルセイユ」ではパナール ルヴァッソールが1-2-3フィニッシュしましたが、このレースで創業者のエミール ルヴァッソールが事故を起こして重傷を負いました。このようにパナール ルヴァッソールは初期の自動車レースで大活躍し、その先進性を実証して有名になり、当時最大の自動車メーカーとなって行きました。また車種も小型車からだんだん高級な大型車へシフトしていきました。

 

 ミニカーは前述したタイプ Aの発展型をモデル化しています。ボンネットの下にダイムラー製の水冷2気筒1.2L(4HP)エンジンが搭載され、ラジエータは後部床下に配置されています。(床下にみえる2本の円筒状の物がラジエーターのようです) ステアリングはレバー式から丸ハンドルに変わっています。運転席右側にあるレバーは3段ギヤボックスの変速レバーと後輪のブレーキレバーです。なおタイプ Aには2気筒1.6L(7HP)エンジンが搭載された車もありました。タイプ Aは1902年まで生産され総生産台数は約1300台でした。

 

 

 ミニカーは1960年-1970年代に発売されたサフィール製です。サフィールのクラシックカーのなかでもこのモデルは特に細部が非常にリアルに作り込まれている傑作ミニカーです。(最近のミニカーにも引けを取らない出来ばえです) 台形で角を落とした特徴的なボンネットなど実車の雰囲気が良く再現され、カラーリングが綺麗です。灯火類やレバー、シャーシ底面にはエンジン、変速機、変速機から後輪を駆動するチェーン、前後輪のサスペンション、円筒形ラジエータなどがリアルに再現されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分/シャーシ底面の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR 1
PANHARD LEVASSOR 2

 以下は1960年-1970年代に発売されたラミー(RAMI)製のパナール ルヴァッソール トノー 1899 (1/43 型番18)の画像です。トノー(TONNEAU)とは運転席後部の客室のことを示しています。この客室には後部のドアから乗り降りするようです。これもビンテージ物ミニカーですが、結構きちんと出来ています。上記タイプ Aをさらに改良した車をモデル化しています。上記タイプ Aとの最大の違いはボンネットの前にラジエーターが配置されていることです。これ以後は現在の自動車のようにボンネットの前部にラジエーターが配置されるようになりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 3
PANHARD LEVASSOR 4

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PANHARD LEVASSOR TONNEAU ROI DES BELGES (TYPE Q)  1905 FRANCE

PANHARD LEVASSOR TONNEAU ROI DES BELGES (TYPE Q) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINIALUXE 30 1/43 98mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: 4気筒 10.6L 63HP? 4段変速
性能: 最高速75km/h?
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パナール ルヴァッソール トノー  'ベルギー王' (タイプ Q) フランス 1905

 

 初期のパナール ルヴァッソールはダイムラー製のV型2気筒エンジンを搭載していましたが、1895年にはダイムラー製の2気筒1.3L(4HP)エンジンに変わりました。1896年にはダイムラー製の4気筒2.4L(8HP)エンジンが完成し、このエンジンは前述した同年の「パリ-マルセイユ」レースで優勝した車に搭載されていました。さらに1901年には4気筒エンジンを自社開発し、それをベースにした2気筒エンジンも開発しました。1902年にはその4気筒3.6L(12HP)エンジンを搭載したタイプ B12(12CV)や、2気筒1.65L(7HP)エンジンを搭載したタイプ A2(7CV)が発売されました。これらの車には丸いハンドルが採用され、最高速は40㎞/hを超えていました。

 

 1904年にパナールは1000台以上の車を販売しており、当時世界最大の自動車メーカーになっていました。そのころのパナールの主力は小型車から4気筒エンジン搭載の15CV/18CV/24CV/36CV/50CVなどの中/大型車にシフトしており、最大の50CV(タイプQ)は4気筒10.6L(63HP?)エンジンを搭載する高性能高級車でした。1901年にドイツのメルセデスから4気筒6.6L(40HP)エンジンを搭載する高性能高級車ジンプレックスが登場し、パナール ルヴァッソールは技術的な優位性がなくなりました。それでもレースでの勝利で得た名声で、ベルギーやイタリアなどの王侯貴族から高級車の注文をたくさん得ていたようです。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたMINIALUXE(ミニオール)製で材質はプラスチックです。MINIALUXEのミニカーは灯火類や操作レバーなどの細部がメッキパーツで再現され、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。これは年式やボディサイズから考えると一番高級なタイプ Qをモデル化しているようです。後席がL字型のソファーのような変わった形状になっていますが、このようなシート配列のボディ形式のことを「ROI DES BELGES(ベルギー王の意)」と呼ぶようです。このシート配列は1902年にベルギー国王のレオポルド 二世が当時の最高級車のパナール ルヴァッソールに架装したのが最初で、このスタイルがしばらく流行したとのことです。 以下はフロント/リアの拡大画像と後席/運転席部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR TONNEAU ROI DES BELGES 1
PANHARD LEVASSOR TONNEAU ROI DES BELGES 2

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PANHARD LEVASSOR TYPE X 'LA MARQUISE' 1908 FRANCE

PANHARD LEVASSOR TYPE X 'LA MARQUISE' 画像をクリック/タップすると画像が変わります
EKO 6004 1/43 100mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.3m 全幅約1.6m
エンジン 変速機: 4気筒 3.3L 4段変速
性能: 最高速 不明
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パナール ルヴァッソール タイプ X 'LA MARQUISE' フランス 1908

 

 1904年にパナールは1000台以上の車を販売しており、当時世界最大の自動車メーカーになっていました。この頃には先進的であったエンジン/ギヤボックス/後輪ドライブを一列配置する「システム パナール」も他の会社が同様の方式を採用したことで優位性を失っていました。1901年にドイツのメルセデスから4気筒6.6L(40HP)エンジンを搭載する高性能高級車ジンプレックスが登場し、パナール ルヴァッソールはこのメルセデスを模倣したような高級車を製作するようになりました。

 

 パナールは1911年にアメリカ人のチャールズ ナイトが考案したスリーブバルブ エンジンを搭載するようになりました。スリーブバルブ エンジンとはシリンダ側面のスリーブに吸排気ポートを設ける構造のエンジンで、低効率ながら静粛性に優れていたので1920年代頃まで高級車に使われました。パナールはこのエンジンを1930年代まで主力エンジンとして搭載し続けました。またこのエンジンの高性能化にも注力し、1925年にはこのエンジン(4気筒4.8L)を搭載したレースカーで平均速度185.51km/hの国際速度記録を達成しています。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたフランスのラミー製です。1908年式のパナール ルヴァッソール タイプ Xをモデル化しています。この車は4気筒3.3Lエンジンを搭載したシェーファードリブンの高級車だったようです。名前の「LA MARQUISE(ラ マルキーズ )」とはフランス語で「候爵夫人」という意味でこの車の愛称だと思いますが、他の意味があるのかもしれません。ラミーのミニカーは現在の感覚では簡素な出来ばえですが、当時としては本格的なクラシックカーのミニカーでカラフルなカラーリングが特徴でした。このパナールも当時のミニカーとしてはそこそこ実車に忠実な造形で、薄紫/オレンジの色使いが洒落ています。(古いのでフロントグリルなど金属パーツが少々錆びていますが) 屋根の上の丸い物はスペアタイヤの置き場所で、丸い蓋をとるとちゃんとスペアタイヤが入っています。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分/屋根の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR TYPE X 1
PANHARD LEVASSOR TYPE X 2

 以下は1965年頃に発売されたスペインのエコー製のパナール ルヴァッソール タイプ X (1/43 型番6004)の画像です。エコーは当時の他社製ミニカーのコピー物が多いのですが、これも上記のラミー製をコピーした物でプラスチック製です。プラスチック製で塗装されていないこととフロントグリルを少し変えていること以外は、ほぼ完璧なコピーで屋根上のスペアタイヤも同じようについています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR TYPE X 3
PANHARD LEVASSOR TYPE X 4

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PANHARD LEVASSOR SKIFF 1914 FRANCE

PANHARD LEVASSOR SKIFF 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINIALUXE 19 1/43 110㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m
エンジン 変速機: 4気筒 2.6L 22HP 4段変速
性能: 最高速50km/h
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パナール ルヴァッソール スキッフ フランス 1914

 

 この車はパナール ルヴァッソールのシャーシに架装されたカスタムデザイン車で、今日で言うところのショーカーのようなものでした。スキッフとは細長い小船のことでボディの形が似ているだけではなく木骨に板張りという構造も同じになっていました。この個性的なボディを架装したのは、フランスのコーチビルダー HENRI-LABOURDETTE(アンリ ラブールデット)社で、同社は1910-1920年代にスキッフという名前で同じようなデザインのボディをロールス ロイスやイスパノ スイザなどに架装していましたが、その名前をつけた最初のモデルは1912年に登場しました。

 

 最初のスキッフは4気筒2.6L(22HP)エンジンを搭載したパナール ルヴァッソール タイプ X19に架装されました。この車は「軽くて快適な小船のようなデザイン」というパナール ルヴァッソール社の重役の要望に沿って製作されました。小船をイメージしたこの車にはドアがなく、木製フレームにマホガニーの板をリベット留めした構造で非常に軽量でした。フランスのコーチビルダーが架装するカスタムデザイン車は船をモチーフにした耽美なものが多いですが、この車はその先駆けとなったもので、他のコーチビルダーがこのデザインを模倣しました。

 

 

 ミニカーは1960年代に発売されたフランスのMINIALUXE製です。(MINIALUXEは正しい読み方ではないかもしれませんが、ミニオールと呼んでいます) ミニオールは1964年から「Tacots」シリーズとして1/43サイズのプラスチック製で出来の良いクラシックカーを約30種類ほど発売していました。このスキッフも実車の魅力的なデザインをうまく再現していて良く出来ています。フロントのパネルに1914と表示しているのと実用的な幌が付いていますので、1912年のスキッフの市販仕様かもしれません。プラスチック製で色を変えるのが簡単なので様々な色を組み合わせた色違いがありましたが、この茶色のボディが一番リアルです。パナール ルヴァッソール スキッフのミニカーは現時点(2020年)でもこれしかないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR SKIFF 1
PANHARD LEVASSOR SKIFF 2

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PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 1925 FRANCE

PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SOLIDO 140 1/43 120㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m
エンジン 変速機: 8気筒 6.4L 4段変速
性能: 最高速130km/h
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パナール ルヴァッソ-ル 35CV  (タイプ X42) フランス 1925

 

 パナールは第一次世界大戦中は軍用トラックや航空機エンジンなどの軍需品を生産しました。戦後は戦前の4気筒2.2Lエンジン搭載のX19で乗用車生産を再開し、1921年には新開発の4気筒3.2Lエンジン搭載の16CV(X33)と8気筒6.4Lエンジン搭載の35CV(X42)が登場しました。この新開発したエンジンは静粛性に優れたスリーブバルブ エンジンでした。パナールはスリーブバルブを改良することで、スリーブバルブ エンジンの弱点であった高速回転性能を改善し、1925年には4気筒4.8Lのスリーブバルブ エンジンを搭載したレース仕様車が平均速度185.51km/hの国際速度記録を達成しました。

 

 8気筒エンジンを搭載した35CVは当時のロールス ロイスなどと競合する高性能高級車で、コーチビルダーが豪華なボディを架装していました。35CVは1930年まで生産され生産台数は200台ほどでした。1926年に初の6気筒スリーブバルブ エンジン 3.5Lを搭載した高級車16CV(X57)が登場し、この6気筒エンジンは1.8L~4.8Lに展開されその後の主力エンジンとなりました。この当時ルノーやシトロエンはルノー NNシトロエン 5CVで小型大衆車の量産を進めていました。パナールも1922年に4気筒1.2Lの小型車を発表していますが、この車にも高価なスリーブバルブエンジンを採用していたので安価なシトロエン 5CVなどとは勝負になりませんでした。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたソリド初期のクラシックカーシリーズの一つです。いかにもこの当時の高級車といったフォーマルなセダン(クーペ デビル)を架装した35CVをモデル化しています。実車の雰囲気が良く再現されていて、1960年代に作られたミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。独特の形状のフロントグリルとその上に付いたPL(パナール ルヴァッソ-ル)のエンブレムなど細部も良く作りこまれています。同時期のパナールのミニカーはノレブ初期の35CVがありました。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 1
PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 2

 以下は1960年代に発売されたノレブ初期のパナール ルヴァッソ-ル 35CV 1927 (1/43 型番39)の画像です。こちらはコーチビルダー ウェイマン(WEYMANN)が架装したと思われるセダンで、車高の低いスポーティーなデザインとなっています。これも1960年代に作られたミニカーとしては良く出来ています。プラスチック製で塗装はされておらず、ボンネットを取り外すとエンジンが再現されています。(エンジン部分だけはそれらしく塗装されています) プラスチックの経年変化でボディが少し変形しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 3
PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像とボンネットを外したエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 5
PANHARD LEVASSOR 35CV (X42) 6

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PANHARD LEVASSOR 6CS FAUT-CABRIOLET 1935 FRANCE

PANHARD LEVASSOR 6CS FAUT-CABRIOLET 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS035 1/43 117mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.72m 全幅約1.68m
エンジン 変速機: 6気筒 2.9L 82HP 4段変速
性能: 最高速120km/h
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パナール ルヴァッソール 6CS フォ カブリオレ フランス 1935

 

 パナール ルヴァッソールは旧式なスリーブバルブ方式ながら6気筒エンジンを新規開発し、1930年代にはパナールのエンジンはこの6気筒に統一されていきました。1929年に登場したDSシリーズは6気筒3.5Lエンジンを搭載し、4ドアセダン、クーペ、カブリオレなどがあり、当時のルノーの高級車よりも高価な車だったようです。DSシリーズの小型版がCSシリーズで、6気筒2.3Lエンジンを搭載していました。

 

 そのCSシリーズの最終仕様が6CSでした。6気筒2.9L(82HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速120km/hの性能でした。この時代にはコーチビルダーが製作する華麗なボディを架装したモデルがありましたが、この6CSは鋼鉄製のメーカー標準ボディを架装したモデルのようです。フロントピラーを2本にして間に曲面ガラスを組み込んだ「パノラミク」と呼ばれるフロントウィンドーが特徴です。このウィンドーは1936年登場のディナミクにも継承されていました。なお名前のフォ カブリオレとは「偽物のカブリオレ」と言う意味で、見た目がカブリオレ風のハードトップという意味です。

 

 

 ミニカーは2011年に発売されたイクソ製です。このミニカーは元々はフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」シリーズのNo.40として作られたもので、これはそれの仕上げレベルを変えてイクソのMUSEUMシリーズとして発売されたものです。フロントグリルのパナール ルバッソールとSIX(6気筒の意)の赤色のロゴ、グリル上のマスコット、ボンネット側面のスリット部分など細かいところがリアルに再現されています。カラーリングが綺麗で、室内もそこそこ再現され良い出来ばえに仕上がっています。この時代のパナールは量産ミニカーとしてほとんどモデル化されていないので、貴重な存在のミニカーです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD 6CS FAUT-CABRIO 1
PANHARD 6CS FAUT-CABRIO 2

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PANHARD LEVASSOR DYNAMIC 160 1937 FRANCE

PANHARD LEVASSOR DYNAMIC 160 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ELIGOR  1/43 125mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.9m
エンジン 変速機: 6気筒 3.8L 100HP 4段変速
性能: 最高速150km/h?
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パナール ルヴァッソール ディナミク 160 フランス 1937

 

 1936年のパリ サロンに登場したパナール ルヴァッソール ディナミクは名前どうりの革新的なダイナミックな造形で話題となりました。はやりの流線型を取り入れたボディ デザインはフェンダーの形状やフロント グリルに同時期のドライエなどと同じようなフランス流のテイストがあり、個人的に好きなデザインです。またフロントグリルの形状に合わせたライトのカバーはガラスではなくグリルで構成されていて、これはプジョー402のフロントグリル内格納ライトと同じ処理でした。前輪独立懸架や油圧ブレーキなどメカ的にも新しく、前述した6CSと同じフロントウィンドー両端に曲面ガラスを組み込んだ「パノラミク」を採用し、3人掛けフロントシートで中央にステアリング ホイールがあるなどユニークな車でした。(1939年には左ハンドルに変わりました)

 

 エンジンはディナミク 130が6気筒2.5L、ディナミク 140が6気筒2.9L、1937年に追加されたディナミク 160は6気筒3.8L(100HP)でパナール ルヴァッソールが得意としたスリーブバルブ エンジンでした。(これが最後の量産スリーブバルブ エンジンでした) ホイールベースは長短3タイプがあり、最短(2600㎜)の2ドアクーペはすぐ廃止され、大半は2800㎜のセダンでリムジンのディナミク 160は3000mmでした。第2次大戦の為1940年に生産中止となりました。高価な車だったので、総生産台数は約2700台と希少でした。。

 

 

 ミニカーは2000年頃に発売されたエリゴール製で、ロングホイールベースのリムジンをモデル化しています。エリゴール製のディナミクは1980年頃には発売されていたのですが、これはエリゴール愛好者のエリゴール クラブ向けの特注品として作られた物でした。フェンダーのモール塗装など通常品より丁寧な仕上げとなっています。実車のユニークなボディがうまく再現され、特徴的なヘッドライトもグリルではないもののそれらしく表現されていて良く出来ています。実車のデザインが好きなこともあり、個人的にはかなりお気に入りのミニカーです。 以下はフロント/リアの拡大画像と中央に配置されたステアリング ホイールの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD DYNAMIC 1
PANHARD DYNAMIC 2

 以下は1980年に発売されたエリゴール製のパナール ディナミク 1937 (1/43 型番1006)の画像です。基本的には上記と同じものですが、これは1980年に購入した標準仕様の物です。このミニカーはお気に入りなので色違いで銀/黒のツートンカラーも持っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD DYNAMIC 3
PANHARD DYNAMIC 4

 以下は1984年に発売されたエリゴール製のパナール ディナミク タクシー 1937 (1/43 型番1006)の画像です。これは上記のバリエーションのタクシー仕様で左ドア手前にタクシーメーターが付いています。高級車ディナミクのタクシーが実際にあったかどうかは不明ですが、タクシー仕様のカラーリングもなかなか似合っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD DYNAMIC TAXI 1
PANHARD DYNAMIC TAXI 2

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PANHARD DYNA X 1950 FRANCE

PANHARD DYNA X 画像をクリック/タップすると画像が変わります
NOSTALGIE NO045 1/43 92㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.82m 全幅約1.44m
エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 600cc 22HP 4段変速
性能: 最高速100km/h
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パナール ディナ X フランス 1950

 

 第2次大戦前は高級車メーカーであったパナールも、戦後は特権階級がいなくなった社会構造の変化に対応する必要があり、小型大衆車を量産することになりました。戦後のパナールのベースとなったディナ Xが1946年に登場しました。ディナ Xはアルミ軽合金のフレームとアルミ製ボディによるセミモノコック構造で、アルミ軽合金製の空冷水平対向2気筒600cc(22HP)エンジンを車軸の前にオーバーハングさせて搭載した前輪駆動方式という極めて革新的な車でした。中身は革新的だったのですが、外観は見てのとおり古くさくユーモラスな感じもします。

 

 外形寸法はルノー 4CVとほとんど同じで最高速100km/hの性能も同じでした。ただしアルミ製ボディなどでコストが数割高いディナはルノー 4CVの1/10ぐらいしか売れませんでした。1954年に外観を大幅に変更したディナ Zにモデルチェンジしました。総生産台数は約4.7万台でした。ディナ Xをベースにした小型2ドアスポーツカー(ロードスター/カブリオレ) ディナ ジュニア(JUNIOR 仏語式に読むとジュニオル)が1952年に登場し、1956年までに約4500台が生産されました。なお優れたサスペンションなどシャーシ性能が高かったディナは、改造されてレースで活躍しました。レースカーではルマンに出場したDB パナールが有名でした。
(実車画像→ パナール ディナ ジュニア 1952)
(実車画像→ DB パナール 1955)

 

 

 ミニカーはイクソの別ブランドであるノスタルジー製で2010年頃に入手した物です。1949年式フォードを思わせる丸いグリルがフロントに追加された1950年式をモデル化しています。ユーモラスな感じがする面構えがよく再現されていて、灯火類や室内などの細部も結構リアルで良く出来ています。これ以外のディナ XのミニカーはCIJの当時物、エリゴールの商用車、イクソ、ノレブのカブリオレなどがあります。ディナ ジュニアのミニカーはCIJの当時物、ビザール(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD DYNA X 1
PANHARD DYNA X 2

 以下は1960年に発売されたソリドの当時物 DB パナール HBR5 ルマン 1959 (1/43 型番112)の画像です。1959年ルマンで9位となった車をモデル化しています。1960年代のビンテージミニカーですので素朴な作りですが、DB パナールの数少ないミニカーの一つです。(画像はWEBショップの商品画像を借用しました)
PANHARD DYNA X 2

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PANHARD DYNA Z 1954 FRANCE

PANHARD DYNA Z 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO CLC101 1/43 110㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.57m 全幅約1.67m
エンジン 変速機: 空冷水平対向2気筒 850cc 42HP 4段変速
性能: 最高速130km/h
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パナール ディナ Z フランス 1954

 

 パナール ディナ Xの後継車としてディナ Zが1954年に登場しました。総アルミ製のボディは全長4.57m(6人乗り)と大きくなり、デザインも空力的で近代的なものに変わりました。エンジンは850cc(42HP)に拡大され、わずか650kgの軽量ボディは最高速130km/hが可能で、しかも極めて低燃費でした。このサイズと性能は当時のルノーの2Lクラスのフレガト並みと優れていましたが、お値段もフレガト並みとやはり製造コストが高いことがネックでした。

 

 独創的で高性能ながら価格が高いことでディナ Zはあまり売れずパナールは経営不振となり、1955年にはシトロエンの傘下となりました。シトロエンの強力な販売網で扱われることになりパナールの販売は上向きました。耐久性向上とコスト低減の為、1955年から最大の特徴であった総アルミ製ボディが徐々にスチール製に切り替わっていきました。1957年にはディナ ジュニア(ジュニオル)の後継車として2ドアのカブリオレが追加されました。1959年に全面的にスチール製ボディに変更されたPL17に名前が変わりました。総生産台数は約14万台でした。

 

 

 ミニカーは2006年に発売されたイクソ製です。1/43としては少し大きめに出来ていますが、実車の雰囲気がうまく再現され良い出来ばえです。バンパーをメッキ処理でなく塗装処理していることで、レトロな感じを出しています。なおフロントグリル中央にある一つ目小僧のようなライトはフォグライトです。同じ物がイクソの別ブランドのノスタルジーでも発売されましたが、そちらはバンパーをメッキ処理していて細部の仕上げが違っています。これ以外のディナ ZのミニカーはCIJの当時物、ノレブ初期のプラスチック製、ビテスなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD DYNA Z 1
PANHARD DYNA Z 2

 以下は2002年に発売されたノスタルジー製のパナール ディナ Z1 1955 (1/43 型番524)の画像です。ボンネットなどがスチール製に変更されたZ1をモデル化しています。上記のイクソ製とほとんど同じですが製作時期が古いので、ドアミラーが無く、ワイパーの材質とバンパーのメッキ処理とライセンスナンバーなどに違いがあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD DYNA Z 3
PANHARD DYNA Z 4

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