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AMC ペーサー X アメリカ 1975年
BIG3(GM フォード クライスラー)の小型車シボレー ベガやフォード ピントとは全く異なる小型車であったAMC グレムリンのコンセプトをさらに発展させたAMC ペーサーが1975年に登場しました。ペーサーはロータリーエンジンを搭載する前輪駆動車として計画されたのですが、オイルショックによるガソリン価格高騰で燃費の悪いロータリーエンジン採用は見送られ、コストの問題で一般的な後輪駆動車となりました。しかし小型車ながら車幅はフルサイズカー並みで、大きな曲面ガラスを採用した金魚鉢のような2ボックスハッチバックのボディは極めて前衛的なデザインでした。(実車画像→ GM シボレー ベガ 1971)
エンジンは6気筒3.8L(101HP)/4.2L(112HP)を搭載し4段変速/3段自動変速で最高速160km/h(3.8L)の性能でした。発売当初は爆発的な人気でヒットしましたが、2年目には奇抜なデザインが飽きられて人気が落ちました。1977年には荷物が積めないという弱点を補うために、リアを拡張したステーションワゴンが追加されました。1978年にV型8気筒5L(130HP)エンジンが追加されエンジンをカバーする為ボンネットにパワーバルジが追加されました。他社からも燃費の良い2ボックス小型車(日本車なども含む)が登場したことで、AMCは業績が悪化し1979年にフランスのルノーに買収され、ペーサーは1980年に後継車なしで生産中止となりました。AMCは1987年にクライスラーに買収されブランド名が消えました。
ミニカーは2013年に発売されたイクソのプレミアムX製です。ペーサーの初期型をモデル化しています。実車の前衛的なボディがうまく再現され、フロントグリル/灯火類や室内などの細部も良く再現されていてかなり良く出来ていました。少し細かいことをいうと、エッチングメタル製のリアルなフロントワイパーは不使用時は見えない状態のはずなんです。さらにもっと細かいことをいうと、ペーサーの右側ドアは後席へのアクセスをよくするため左側よりも10㎝程大きいのです。これは1/43サイズでは2mmほどの違いになりますが、ミニカーでは違いがありません。ただしこのような細部にこだわるのはスケールモデル的な見方で、実車のイメージから外れてさえいなければミニカーとしては大した問題ではありません。(ドアのサイズの違いを反映したところで面白いわけではありませんから) これ以外のペーサーのミニカーはコーギーの当時物 1/36、トミカの当時物 1/64、グリーンライトの1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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