ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

TOYOTA TOYOPET TOYOACE (PK20) 1962 JAPAN

TOYOTA TOYOPET TOYOACE (PK20)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA TOYOPET TOYOACE (PK20)


MODELPET 102 1/48 全長93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.26m 全幅約1.69m エンジン 変速機: 4気筒 1L 45HP 4段変速
性能: 最高速78km/h (初期型SK20 33HP)  最大積載量 1000kg データーベースでトヨタ トヨエースのミニカー検索

トヨタ トヨペット トヨエース PK20型 日本 1962年

 

 1954年に4気筒1L(30HP)エンジンをシート下に配置するセミキャブオーバー方式の小型トラック トヨペット ライトトラック (SKB型)が登場しました。(実車画像→トヨペット ライトトラック) この小型トラックは1956年に公募により名称がトヨペット トヨエースとなりました。トヨエースは1950年代に主流となっていた3輪トラック(オート3輪)に対して操縦性や居住性が優れていたので、瞬く間に3輪トラックを駆逐して大成功を収めました。

 

 1959年にトヨエース 2代目(SK20)が登場しました。エンジン搭載位置を下げてコラムシフトを採用しベンチシートの3人乗りとなりました。運転席全体が前方に傾いて開く整備性の良いチルトキャブを採用していました。当初のエンジンはS型4気筒1L(33HP)でしたが、1959年にP型4気筒1L(45HP)に変わりました。そのS型エンジンを1.2Lに拡大した1.25t積み、1963年にR型1.5L(70HP)エンジンに変更した1.5t積みが追加されました。マイナーチェンジの度にフロントの意匠が変更され、最終型は丸型4灯式ヘッドライトが採用されました。1971年にトヨエース 3代目(Y10)にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1962年に発売されたモデルペット製の当時物です。60年以上も昔に作られたミニカーですが、かなり良い保存状態だったものを2000年頃にオークションで入手しました。モデルペットは朝日玩具が1959年から始めたブランドで、国産初のダイキャスト製ミニカーでした。モデルペットはいずれも出来が良く、このトヨエースも当時物としてはリアルな作風で良い出来ばえになっていました。型番101で幌無しの1959年式が作られていて、この幌が付いた型番102は1962年式でフロントグリルが変更されていました。ドア開閉などのギミックはありませんが、幌を外すことができます。トヨエース 初代のミニカーはプラモデルメーカーのナガノが「MODEL LINE」というブランドでホワイトメタル製少量生産品を発売していました。トヨエース 2代目のミニカーはトミカ リミッテドの1/64、トミーテックの1/150、エブロなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA TOYOPET TOYOACE (PK20) 1
TOYOTA TOYOPET TOYOACE (PK20) 2

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MAZDA CAROL 1962 JAPAN

MAZDA CAROL
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAZDA CAROL


EBBRO 43387 1/43 全長72㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.99m 全幅約1.3m エンジン 変速機: 4気筒 360cc 20HP 4段変速 2段自動変速
性能: 最高速94km/h  データーベースでマツダ キャロルのミニカー検索

マツダ キャロル 日本 1962年

 

 前述したR360 クーペでスバル 360の牙城を崩すことが出来なかったマツダは、新たに開発した軽自動車キャロルを1962年に登場させました。キャロルの特徴は軽自動車ながら、ボンネット、キャビン、トランクの分離した3ボックス スタイルと豪華な内外装でした。(リアエンジンですので荷物スペースはフロントですが) これを可能にしたのはクリフカットというリアウインドーを垂直に立てたキャビンで、これはイギリスのフォード アングリアで有名になったスタイルですが、国産車では珍しいものでした。

 

 水冷4気筒360cc(18HP)OHVアルミ合金製という高度なエンジンをリアに搭載するRR駆動方式で、4段変速で最高速94km/hの性能でした。当初は2ドアだけでしたが、1963年には軽初の4ドアも追加されました。4ドアの3ボックススタイルが売りでしたが、このサイズでの4人乗車は寸法的に厳しく、また構造的に車重が重くなることから動力性能面でも不利でした。(当時はこのスペースになんとか4人乗ったようです)

 当初はスバル 360を脅かしたようでしたが、動力性能の低さが販売上のネックとなりました。その後軽自動車市場にはダイハツのフェロー(1966年)やホンダのN360(1967年)といった高性能な新型車が登場し、キャロルは見劣りするようになりました。当時のマツダは小型車とロータリーエンジン開発に注力していた為、キャロルのモデルチェンジは行われず、1966年のマイナーチェンジを経て1970年に生産中止となりました。総生産台数は約26万台でした。初期の軽自動車として、非常にユニークな存在でした。

 

 

 ミニカーはエブロ製で2003年に発売されました。前期型4ドアをモデル化しています。プロポーションが良く実車のフロント/リアの雰囲気がうまく再現されていてとても良い出来ばえでした。室内も彩色されたシートやインパネなどがリアルに再現されています。キャロルはいまひとつ人気が無かったのか? 当時物のミニカーはありませんでした。当時物以外では京商のポリストーン製の後期型4ドア(1/43)、トミカ リミテッドの前期型4ドア、コナミの前期型2ドア(1/64)、国産名車コレクションの1/43と1/24などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MAZDA CAROL 1
MAZDA CAROL 2

 以下は2006年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションのマツダ キャロル (1/43 No.22)の画像です。メーカーはノレブで、フロントグリルが変更された後期型2ドアをモデル化しています。安価な雑誌付きミニカーながら、上記のエブロ製と同等レベルの良い出来ばえでした。ただホイール径がすこし小さすぎる感じがしますが。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAZDA CAROL 3
MAZDA CAROL 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MAZDA CAROL 5
MAZDA CAROL 6

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MITSUBISHI MINICA  1962 JAPAN

MITSUBISHI MINICA
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MITSUBISHI MINICA


JAPANESE CAR COLLECTION No.19 1/43 全長72㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m 全幅約1.3m エンジン 変速機: 空冷2サイクル2気筒 359cc 17HP 4段変速
性能: 最高速80km/h  データーベースで三菱 ミニカのミニカー検索

三菱 ミニカ 日本 1962年

 

 1961年に三菱初の軽自動車として商用バン/ピックアップの三菱 360が登場しました。(実車画像→三菱 360) 軽3輪車レオの経験を生かして開発された360は、通常のフロントエンジン搭載のFR方式を採用し、サスペンションもリーフスプリング方式の保守的なもので、ボディもごくオーソドックスなデザインでした。空冷2サイクル2気筒359cc(17HP)エンジンを搭載し、4段変速で最高速80km/hの性能でした。保守的な設計が良かったのか、360は商業的に成功し1972年まで生産されました。"

 

 三菱 360をベースにして軽乗用車ミニカが1962年に登場しました。車体後部をノッチバックにして、4人乗りに仕立ていました。エンジンなど性能は商用車の360とほぼ同じでした。当時の軽は後輪駆動のRR車が一般的であったのでFR方式は異色な存在で、当時の軽ではトランクが一番広かったそうです。ただ同時代のライバルであったスバル 360マツダ R360クーペに比べると、乗用車としてはデザインが保守的で地味でした。1969年にミニカ 2代目のミニカ 70にモデルチェンジしました。(実車画像→三菱 ミニカ 70 1969)"

 

 

 ミニカーは2006年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションです。メーカーはノレブで、ミニカの初期型をモデル化しています。プロポーションが良く実車がうまく再現されていました。灯火類や室内などの細部もそこそこリアルでかなり良い出来ばえになっていました。ノレブは自社のカタログモデルとしても型番800187で発売していました。これ以前に三菱 ミニカのミニカーはありませんでしたので、国産車初期の軽自動車のミニカーとして貴重でした。(こんな具合に初期の国産名車コレクションの半分ほどは、あまりモデル化されていなかった車種をモデル化していました) 2017年にアシェット製 国産名車コレクション 1/24でもモデル化されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MITSUBISHI MINICA 1
MITSUBISHI MINICA 2

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ISUZU BELLEL 1962 JAPAN

ISUZU BELLEL
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ISUZU BELLEL


JAPANESE CAR COLLECTION 53 1/43 全長105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.49m 全幅約1.5m エンジン 変速機: 4気筒 2L 85HP 3段変速
性能: 最高速136km/h  データーベースでイスズ ベレルのミニカー検索

イスズ ベレル 日本 1962年

 

 前述したヒルマン ミンクスのノックダウン生産でノウハウを蓄積したイスズは、初の自社開発乗用車としてベレルを1962年に発売しました。当時の主たる需要であったタクシー用の中型セダンで、トヨタ クラウン/日産 セドリックがライバルでした。ヒルマン ミンクスを踏襲した前輪独立/後輪固定サスペンションを持つオーソドックスな構造でした。ボディは欧州風のシンプルなデザインで、三角形のテールライトが特徴でした。4気筒2Lディーゼル、4気筒1.5/2L(85HP)エンジンを搭載し、3段変速、最高速度136km/h(2L)の性能でした。

 

 発売初期の製造不良やライバル車(トヨタ クラウン/日産 セドリック)より古臭くみえるデザインのため、ベレルの販売は芳しくありませんでした。1965年には、縦型2灯式のヘッドライトを採用するなどしてデザインを一新しましたが、装備や性能で見劣りするベレルに勝ち目はなく、1967年に一代限りで生産中止となりました。(実車画像→イスズ べレル 1967)

 

 

 ミニカーは2008年に発売されたアシェット製 国産名車コレクションでメーカーはノレブです。プロポーションが良く、実車に即したカラーリングで実車の雰囲気がうまく再現されていました。フロントグリルやボンネット上のマスコットなど細部の仕上げも丁寧でした。初期の国産名車コレクションのノレブ製ミニカーはこのベレルのように今までモデル化されていなかった車種が選択され、従来の雑誌付きミニカーよりレベルの高い出来ばえの物が多くありました。ベレルの当時物ミニカーはモデルペットと大盛屋のミクロペットがありましたが、これらはめったにお目にかかれないレア物です。1980年代にカドー玩具がそのミクロペットのべレルの復刻版ミニカーを発売していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 

ISUZU BELLEL 1
ISUZU BELLEL 2

 以下は1980年に発売されたカドー玩具製のイスズ ベレル 2000 デラックス 1962 (1/50 レプリカ シリーズ REP2) の画像です。1960年代のミクロペット フリクションシリーズ(アンチモニー製)の金型を使用して、復刻版(レプリカ)として作られたものでした。ミクロペット フリクションシリーズとは車軸に付けたフライホイールの慣性で走行させる構造のフリクション付玩具として作られたミニカーのシリーズでした。昔の金型を流用しているので、オリジナルのミクロペットと同じような出来ばえになっているようです。ただしオリジナルのミクロペットのフリクション動力部分は再現しておらず、窓枠などのメッキ処理も違っているとのことです。オリジナルが1960年代のミニカーですので、全体が金属製パーツの素朴な造りですが、実車の雰囲気はうまく再現されていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
ISUZU BELLEL 3
ISUZU BELLEL 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
ISUZU BELLEL 5
ISUZU BELLEL 6

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DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 1962 JAPAN

DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM)
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DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM)


EBBRO 43931 1/43 全長123㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.2m 全幅約1.70m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 68HP 4段変速
性能: 最高速100km/h 積載量 1.5t データーベースでダイハツの3輪車(ミゼット以外)のミニカー検索

ダイハツ 3輪トラック CM型 日本 1962年

 

 エンジンの国産化を目指して、大阪の技術者が中心となって1907年に設立された「発動機製造株式会社」が ダイハツ工業の前身でした。同じような車名の会社があったので区別する為「大阪の発動機」と呼ばれ、それが略されて「大発(ダイハツ)」となったそうです。1930年に空冷単気筒エンジンを搭載した3輪トラック HA型を開発し、自動車市場に参入しました。その後3輪トラックのメーカーとして発展し、1957年に発売した軽規格の3輪トラック ミゼットは大ヒットしました。1951年には現在の「ダイハツ工業株式会社」に社名変更しました。1963年には初の4輪車コンパーノを発売し、1967年にトヨタと業務提携しました。(実車画像→ ダイハツ 3輪トラック HA型)

 

 1962年に3輪トラック CM型が発売されました。3輪トラックは4輪トラックに押されて1960年代には需要が低迷していましたので、このCM型はダイハツの3輪トラックとしては最終型に近いモデルでした。(最終型は1963年発売のCO型) 水冷4気筒1.5L(68HP)エンジンを搭載した最大積載量1.5tのトラックで、3人掛けシートで乗車定員は3名、最高速度は100km/hでした。当時の価格は約50万円だったそうです。私が小学生の頃はまだこの類の3輪トラックがたくさん走っていたのを憶えています。この車は丸いハンドルが付いていますが、古いタイプは2輪車と同じバーハンドルが付いていました。

 

 

 ミニカーは2008年に発売されたエブロ製です。3輪トラック CM型をモデル化しています。ほとんどがプラスチック製パーツで出来ているので、ミニカーというよりもプラモデルの完成品といったところです。プロポーションが良く、実車に即した塗装が当時の雰囲気を良く再現していると思います。前後輪のサスペンションや床下のシャーシ部分などもリアルに再現されています。(プラスチック製パーツが壊れやすいので台座から外すだけでも注意が必要ですが) 同じような3輪トラックのミニカーは2003年にサピ(SAPI)がマツダ T1500を発売し、その後トミカ、トミカ リミッテド、エブロなどからたくさん発売されました。ダイハツの3輪トラックとしては最終型のCO型をトミカ リミッテドとトミーテックのザ カーコレクション(1/150)がモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 1
DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 2

 以下は俯瞰と床下部分の画像です。床下にはシャーシ/ドライブシャフト/後輪サスペンションがリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DAIHATSU 3-WHEELER TRUCK (CM) 3

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