ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PORSCHE 935 TURBO 1979 GERMANY

PORSCHE 935 TURBO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 935 TURBO


SOLIDO 1032 1/43 110mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.89m 全幅約2m エンジン 変速機: 空冷水平対向6気筒 2.9L ターボ 630HP 5段変速
性能: 最高速340km/h  データーベースでポルシェ 935のミニカー検索

ポルシェ 935 ターボ ドイツ 1979年

 

 1976年にメイクス チャンピオンシップがグループ5(生産車ベースで大幅に改造したシルエット フォーミュラ)規格で行われることに変わりました。ポルシェはグループ4(WRCカー)、グループ5、グループ6(プロトタイプ スポーツカー)に対応したポルシェ 934、935、936を開発しました。935は930ターボをベースにして大幅な改造を施したグループ5のレースカーでした。空力向上の為ヘッドライトをチンスポイラーに組込んで下げたノーズと、大きなFRP製オーバーフェンダー/リアスポイラーが935の特徴でした。エンジン排気量は最低重量の点で有利になる4Lクラスに収める為、ターボ係数1.4を掛けて4Lとなる2857ccとし、その出力は560HPでした。

 

 ポルシェ 935のデビューは1976年のムジェロ 6hで、初戦から優勝しました。その後もグループ6の936とともに優勝を重ね、1976年ルマンでは936が優勝し935が4位となり、両車ともそのクラスのメイクスチャンピオンとなりました。1977年にはエンジンをツインターボ化して630HPにパワーアップし、さらに圧倒的な強さを発揮するようになりました。1977年のルマンでは936が優勝し、935が3位となりました。1977年のメイクスチャンピオン(グループ5)もポルシェが獲得しました。

 

 

 1978年にはレギュレーションの緩和で、前後オーバーハングの拡大が可能となり、ロングノーズ/ロングテールで排気量を3.2L(950HP)に拡大した935/78が登場しました。935/78はその外観から「モービイ ディック(小説「白鯨」に登場する巨大な白いマッコウクジラの名前)」と呼ばれました。935は1979年のルマンで1.2.3位を独占するなどあまりに強くなりすぎた為、シルエット フォーミュラの人気は低迷しました。その為ポルシェは935の新規販売を自粛するようになり、有力チームが自身で935の改良を行うようになり、クレーマーレーシング製の935Kといったモデルが登場しました。935と936の活躍で1978年と1979年のメイクスチャンピオンもポルシェが獲得しました。

 ミニカーは1980年に発売されたソリド製の当時物です。1979年ルマンで2位となった#70をモデル化しています。(優勝車は#41) 40年以上も昔のミニカーですから、現在のようにワイパーやミラーなどの細部は再現していませんが、プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。当時のミニカーはデカールの一部を貼った状態で販売されていたので、残りのデカールは自分で貼るものでした。(特にホイールのデカールは貼るのが面倒でした) 当時の日本はスーパーカーブームでしたので、ダイヤペット、トミカ、エーダイ グリップの1/28、バンダイのBEC43、サクラの世界の名車シリーズなどの国産ブランドからも多くの935のミニカーが発売されました。最近のものではミニチャンプス、エブロ、京商、カルツォ、スパーク(レジン製)などたくさんモデル化されてます。936のミニカーはトミカやソリドの当時物があり、最近の物ではミニチャンプス、トロフュー、イクソ、スパーク(レジン製)などでモデル化されてます。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。画像では分かり難いですが、室内にはロールケージが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PORSCHE 935 TURBO 1
PORSCHE 935 TURBO KREMER

 以下は1981年に発売されたソリド製の当時物 ポルシェ 935 ターボ クレーマー ニュルブルクリング 1978 (1/43 型番1709)の画像です。1978年のニュルブルクリングに参戦したクレーマーレーシングの#2(結果はリタイア)をモデル化しています。上述した型番1032と同じ物ですが、鮮やかな緑色のヴァイラント(VAILLANT:ドイツの空調器機メーカー)カラーとなっています。これもデカールを貼るのに手間がかかりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 935 TURBO 1
PORSCHE 935 TURBO KREMER

 以下は1979年に発売されたサクラ 世界の名車シリーズの当時物 ポルシェ 935 (1/43 型番5)の画像です。当時のスーパーカーブームに乗じて発売されたサクラ 世界の名車シリーズの1台で、当時としては珍しい1/43サイズで、当時のミニカーとしてはかなりリアルに出来ていました。ボンネット/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。室内は単座のバケットシート、リアパネル下には簡単な造形ながら水平対向エンジンが再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 935 TURBO 2
PORSCHE 935 TURBO 3

 以下は2021年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 935/78 'モービイ ディック' #43 ルマン 1978 (1/43 No.66)の画像です。メーカーはスパークで、1978年ルマンで8位となった#43をモデル化ししています。前後オーバーハングが拡大された935/78でそのフロントの顔付をみると、'モービイ ディック'と呼ばれた理由が分かります。大きなオーバーフェンダーとリアスポイラーなど実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。レーシングカーらしい簡素な室内もリアルに再現されています。ルマンカー コレクションは1976年と1977年ルマンに参戦した935もモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 935-78 LE MANS 1978 1
PORSCHE 935-78 LE MANS 1978 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 935-78 LE MANS 1978 3
PORSCHE 935-78 LE MANS 1978 4

 以下は2019年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 936/81 #11 ルマン 1981 (1/43 No.15)の画像です。メーカーはスパークで、1981年ルマンで優勝した#11をモデル化ししています。936はグループ6規格のレースカーで、オープンカーとなっていました。エンジンの上にある大きなエアインテークやリアスポイラーなど実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。簡素なコクピットもそこそこリアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 936-81 LE MANS 1981 1
PORSCHE 936-81 LE MANS 1981 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 936-81 LE MANS 1981 3
PORSCHE 936-81 LE MANS 1981 4

ポルシェ 936のミニカー→ データーベースでポルシェ 936のミニカー検索

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FERRARI 126CK TURBO 1982 ITALY

FERRARI 126CK TURBO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126CK TURBO


BRUMM R390 1/43 101㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.46m 全幅約2.1m エンジン 変速機: DOHC 120° V型6気筒 1.5L ターボ 550HP 5段変速
性能: 最高速 不詳  データーベースでフェラーリ 126のミニカー検索

フェラーリ 126CK ターボ イタリア 1982年

 

 1975年にフェラーリ 312B F1の後継車として、312Tが登場しました。312Tは312Bをベースにして開発され、TはTrasversale(伊語で横の意)の略で横置きギアボックスを採用したことを意味していました。横置きギアボックスを採用したことでショートホイールベース化し、先代の弱点であった操縦性の問題を改善しました。312Tは1975/1976/1977年と1979年のコンストラクター チャンピオンを獲得するなど大成功しました。312Tは改良されて312T2、312T3、312T4と発展し、1980年に312T5となりました。(実車画像→ フェラーリ 312T 1975)

 

 1981年にフェラーリ 312 T5の後継車としてフェラーリ 126CKが登場しました。126CKはフェラーリ初のターボエンジンを搭載し、車名の126はVバンク角120度のV型6気筒エンジン(550HP)、CKはKKK社製のターボチャージャーを意味していました。コンパクトなV6エンジンを搭載することで、当時主流となっていたグランドエフェクトカーとして設計されました。グランドエフェクトカーはサイドポンツーンが大型化するので、コクピットが極端に前進したデザインとなっていました。1981年はG.ビルヌーブがドライブして2勝しました。  

 

 

 1982年にシャーシをセミモノコックからフルモノコックに変更した126C2が登場しました。この年は事故でドライバー2名を失う不幸(G.ビルヌーブは車外に投げ出され死亡、D.ピローニは両足骨折で引退)がありましたが、これは極端に前進したコクピットが原因でもあったように思います。ただ残ったドライバーが健闘してコンストラクターズチャンピオンを獲得しました。1983年にはグランドエフェクトカーのダウンフォースが規制されたので、サイドポンツーンが小型化され前後のウィングを大型化した126C2Bが登場しました。シーズン後半からは従来のアルミハニカム製モノコックからカーボンファイバー製モノコックを採用した126C3が投入されました。この年は4勝してコンストラクターズチャンピオンを連覇しました。

 1984年のレギュレーション変更でレース中の再給油が禁止され、燃費対策でウェーバーとマニエッティ マレリが共同開発した電子制御燃料噴射装置が採用され、660HPまでパワーアップしました。シーズン後半にはホイールベースを延長しリアサスペンションを変更した126C4Mに改良され、終盤にはアンダーパネル/ディフューザーで空力処理を改良した126C4Mとなりました。この年は優勝が出来ず1985年には後継車の156/85が登場しましたが、その後1990年代半ばまでフェラーリ F1は低迷することになりました。長い低迷後フェラーリは1999年から6年連続してコンストラクター チャンピオンとなりました。この時期の代表的なマシンはF2003/F2004、ドライバーはM.シューマッハでした。

 ミニカーは2005年に発売されたブルム製です。1981年のイタリア GPでリタイアしたフェラーリ 126CK #27(ドライバー G.ビルヌーブ)をモデル化しています。大型サイドポンツーンと前進したコクピットのグランドエフェクトカー独特のボディがうまく再現されています。エンジン/リアサスペンションのメカ部分も結構良く再現されています。ただフロントスクリーンが青く着色されているのははやや玩具ぽいですが、それはブルムの独自性のアピールだということで許容しましょう。(スケールモデル的には×ですが、ミニカーですのでこんなお遊びも有りです) ブルムは126C2と126C4もモデル化しています。ブルム以外の126Cのミニカーはポリスティルの当時物の1/25、BBR(レジン製)の1/18、京商の1/64、イクソ、マテル、TOPMARQUES(レジン製)の1/12と1/18と1/43などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 126CK TURBO 1
FERRARI 126CK TURBO 2

 以下は俯瞰/フロントノーズ/コクピット/エンジン部の拡大画像です。上から見ると真四角なサイドポンツーンが後付けされたような感じに見えます。126CK後期型のモデル化ですので、フロントウィングがノーズの上に載っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126CK TURBO 3
FERRARI 126CK TURBO 4

 以下は1996年に発売されたブルム製のフェラーリ 126C2 #27 サンマリノ GP 1982 (1/43 型番R267)の画像です。1982年第4戦サンマリノ GP(イタリア)で2位となった#27(ドライバー G.ビルヌーブ)をモデル化しています。フロントノーズ周辺とサイドポンツーン前方の形状が上記の126CKとはかなり異なっています。G.ビルヌーブはサンマリノ GPの後の第5戦ベルギー GPの予選のタイムアタック走行中の事故で死亡しました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126C2 1
FERRARI 126C2 2

 以下は1996年に発売されたブルム製のフェラーリ 126C2 #28 サンマリノ GP 1982 (1/43 型番R268)の画像です。1982年第4戦サンマリノ GP(イタリア)で優勝した#28(ドライバー D.ピローニ)をモデル化しています。上記と同じサンマリノ GPの参戦車ですが、こちらにはフロントウィングが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126C2 3
FERRARI 126C2 4

 以下は1997年に発売されたブルム製のフェラーリ 126C2 #28 ロングビーチ GP 1982 (1/43 型番R273)の画像です。1982年第3戦ロングビーチ GP(USA)でリタイアした#28(ドライバー D.ピローニ)をモデル化しています。上記のサンマリノ GPの参戦車とは、リアウィングの形状が異なっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126C2 5
FERRARI 126C2 6

 以下は1987年に発売されたブルム製のフェラーリ 126C4 #27 ベルギー GP 1984 (1/43 型番R142)の画像です。1984年第3戦ベルギー GPで優勝した#27(ドライバー M.アルボレート)をモデル化しています。グランドエフェクトカーのダウンフォース規制に対応して、サイドポンツーンが小型化され前後のウィングが大型化されています。エンジンも電子制御燃料噴射装置の採用で外観が変わり、コクピットもインパネが変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126C4 1
FERRARI 126C4 2

 以下はフロント/リア/コクピットの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 126C4 3
FERRARI 126C4 4

フェラーリ 312Tのミニカー→ データーベースでフェラーリ 312Tのミニカー検索

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PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS WINNER 1983 GERMANY

PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS WINNER
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS WINNER


ルマンカー コレクション (SPARK HACHETTE) No.28 1/43 111mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.77m 全幅約1.9m エンジン 変速機: 水平対向6気筒 2.6L ツインターボ 650HP 5段変速
性能: 最高速355km/h  データーベースでポルシェ 956のミニカー検索

ポルシェ 956 ロングテール ルマン 優勝 ドイツ 1983年

 

 前述したようにメイクスチャンピオン レースでポルシェ 917が圧倒的に強くなったので、1972年にメイクスチャンピオンの対象が排気量3Lまでのオープントップ プロトタイプカーに限定されポルシェ 917は参戦できなくなりました。その後1976年からグループ6規定で行われたレースでは、ポルシェ 936の独走状態になりレースの面白味がなくなりました。そこで1982年に発行された新規定グループCに基づいた世界耐久選手権(WEC)シリーズが始まりました。このグループC規定に適応したプロトタイプ レーシングカーはCカーと呼ばれます。

 

 ポルシェはこのグループC規定に合わせて、ポルシェ 936の後継車として956を開発しました。ポルシェ初のグランドエフェクトカー(車体と地面の間を流れる空気流を利用してダウンフォースを得る構造の車)で、936はオープンカーでしたが956はルーフのあるクーペでした。水平対向6気筒2.6Lツインターボ(650HP)エンジンをミドシップ搭載していました。1982年にはスパ 1000㎞などで3勝し、メイクスとドライバー(J.イクス)の2冠を獲得しました。1983年はルマン 3連覇を含むWECでの3勝などでメイクスとドライバーの2冠2連覇を達成し、1984年もルマンを連破しメイクスとドライバーの2冠3連覇を達成しました。1985年に新規定が適用され、それに対応したポルシェ 962Cが開発されました。(実車画像→ ポルシェ 962C)

 

 

 ミニカーは2019年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのNo.28です。メーカーはスパークで、1983年ルマンの優勝車をモデル化しています。ルマンカー コレクションは従来の雑誌付きミニカーのレベルを超えた良い出来ばえで、細部まで良く仕上げてあります。このポルシェ 956もプロポーションが良く、サイドのエアインテーク、バックミラー、ワイパーなどの細部がリアルに再現されています。なおこのレースカーのメイン スポンサーはロスマンズで、ロスマンズがタバコメーカーであることから、当時ボディに表示されていたロスマンズのロゴが表示されていません。そのロスマンズのロゴのデカールは箱に添付されていましたが貼っていません。(タバコ広告の禁止令をこのようなミニカーにまで適用することは、馬鹿馬鹿しいことだと思いますが) これ以外のポルシェ 956のミニカーは当時物ではトミカの1/65とポリトーイの1/25、当時物以外ではビテスの約40車種、ブレキナの1/87、エブロ、hpiレーシング、ミニチャンプス、カルツォ、スパーク(レジン製)などたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と俯瞰画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1983 WINNER 1
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1983 WINNER 2

 以下は2018年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 956 #7 ルマン 1984 (1/43 No.03)の画像です。メーカーはスパークで、1984年ルマンの優勝車をモデル化しています。基本的には上記のルマン 1983年優勝車と同じ物で、カラーリングが異なります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1984 WINNER 1
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1984 WINNER 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1984 WINNER 3
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1984 WINNER 4

 以下は2020年に発売されたアシェット製のルマンカー コレクションのポルシェ 956 #14 ルマン 1985 (1/43 No.57)の画像です。メーカーはスパークで、1985年ルマンの優勝車をモデル化しています。基本的には上記のルマン 1983年優勝車と同じ物で、カラーリングが異なります。ポルシェはこの956でルマンを3連覇していますので、 当時のポルシェは圧倒的に強かったのです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1985 WINNER 1
PORSCHE 956 LONG TAIL LE MANS 1984 WINNER 2

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LANCIA RALLY 037 1983 ITALY

LANCIA  RALLY 037
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA  RALLY 037


VITESSE 100 1/43 92mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.92m 全幅約1.85m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2.1L スーパーチャージャー 280HP 5段変速
性能: 最高速190km/h 縦置エンジン ミドシップ搭載 データーベースでランチア ラリー 037のミニカー検索

ランチア ラリー 037 イタリア 1983年

 

 フィアット グループのラリーカー ランチア ストラトスフィアット 131 アバルトの後継車として1982年にランチア ラリー 037が登場しました。この車の正式な名前は単に「ラリー」ですが、一般的には開発コードの037をつけてラリー 037と呼びます。ラリー 037はランチア ベータ モンテカルロをベースにして開発されたグループBのラリー専用車で、DOHC 4気筒2L スーパーチャージャー(ワークス 280HP)エンジンを縦置きミッドシップ配置する後輪駆動車でした。ピニンファリーナがボディをデザインしているだけあって、普通のラリーカーとは違うセンスの良さを感じます。

 

 デビュー戦は1982年のツール デ コルスで、この年はほとんど活躍していません。1983年はモンテ カルロ、ツール デ コルス、サンレモなどで勝利し、マニファクチャー チャンピオンを獲得しています。1984年はフルタイム4WDを採用したアウディ クワトロが強く、ラリー 037はツール デ コルスの1勝しか挙げられず、マニファクチャーでは2位となりました。1984年頃にボディを軽量化しエンジンを2.1L(325HP)にパワーアップしたEVO(エボルツィオーネ) IIが登場しました。その後WRCは4WD車が主流となり、後輪駆動のラリー 037は勝てなくなり、1985年にフルタイム4WDのランチア デルタ S4が後継車となりました。(実車画像→ ランチア デルタ S4)

 

 

 ミニカーはビテス製の当時物で、ビテス初期の1983年頃に発売されました。フロント周りの造形など実車の雰囲気がうまく再現されていて、1980年代のミニカーとしては結構良い出来でした。当時のレースカーのミニカーのほとんどにはデカールが同梱されていて、デカールは自分で貼るものでした。これも自分でデカールを貼っていますが、ゼッケンなどを貼り残しています。ゼッケン「9」を貼ると1-2-3フィニッシュした1983年ツール デ コルスの優勝車のモデルとなります。またフロントに追加する補助灯、ワイパー、ドアミラーなどのパーツも付属しているのですが、取り付けていません。当時のビテスはこのような付属品が付くマニアックなミニカーでした。ビテスはストリート仕様(ストラダーレ)などバリエーションが約30種類ほどありました。これ以外のラリー 037のミニカーはソリドの当時物、イクソ、京商(1/18、1/43)、hpiレーシングなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA RALLY 037 1
LANCIA RALLY 037 2

 以下は1983年に発売されたソリド製の当時物 ランチア ラリー 037 (1/43 型番1327)の画像です。当時のソリドの廉価版ミニカーで、プロポーションは悪くないのですが、しょぼいホイールなど細部の仕上げが雑です。1980年代前半はソリドだけではなくこのようなコスト最優先の安価なミニカーが多かったのでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA RALLY 037 1
LANCIA RALLY 037 2

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NISSAN SKYLINE TURBO C (R30) 1983 JAPAN

NISSAN SKYLINE TURBO C (R30)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
NISSAN SKYLINE TURBO C (R30)


TOMICA DANDY D38-2 1/43 113mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.8m 全幅約2m エンジン 変速機: DOHC 6気筒 2.1L ターボ 570HP?  
性能: 最高速 不詳  データーベースでスカイライン シルエット/ターボCのミニカー検索

日産 スカイライン ターボ C (R30) 日本 1983年

 

 前述したように1960年代後半のプロトタイプ スポーツカーR380シリーズでのレース参戦は1970年に中止されました。その後日産はスカイライン GT-R(KPGC10)でツーリングカーレースに参戦し、国内レースでは49連勝を記録する圧倒的な強さを誇っていました。この連勝記録は1971年にマツダ サバンナ(RX-3)に阻止され、その後1978年までRX-3が通算で100勝しています。なお日産は第1次オイルショックの影響で1973年にワークス活動を中断しました。

 

 1980年代になると、グループ5のシルエットフォーミュラーによるレースが人気を呼ぶようになりました。シルエットフォーミュラーとはレースカーのシャーシに市販車の外観を残しながら派手なエアロパーツを付けたボディを載せたレースカーでした。日産はシルビアやスカイラインのシルエットフォーミュラーでワークス活動を再開しました。1982年に6代目スカイライン(R30) RSをベースにしたRS ターボ シルエットが登場し、スカイラインのレースへの復帰が話題となりました。(エンジンはスカイライン RSのFJ型ではなくシルビアのLZ型を搭載) 1983年には市販車が鉄仮面と呼ばれるフロントマスクに変更されたので、RS ターボ シルエットも鉄仮面に変更されました。

 

 

 1982年に国際規格でシルエットフォーミュラはグループCに切り替わったので、国内でもシルエットフォーミュラは1983年限りとなりました。その後1984年にニスモ(日産 モータースポーツ インターナショナル)が設立され、新規格のグループCで本格的にスポーツカー耐久レースに取り組むようになり、1986年からルマンにR85V/R86Vで参戦しました。(実車画像→日産 R85V 1986)

 ミニカーは1983年に発売されたトミカ ダンディ製の当時物です。ミニカーの外箱にはRS ターボ シルエットと表示されていますが、シルエット フォーミュラをグループC仕様に改造したターボ Cをモデル化しています。ボディと一体化した大型リアスポイラーがターボ Cの特徴で、ミニカーの底板にはグループCと銘記されています。 当時物ミニカーですので今のミニカーのようにリアルではありませんが、コクピット内の造形など当時としては結構良い出来ばえでした。当時トミカはこのレースカーのスポンサーをしていたので、TOMICAのロゴが付いています。なお貼っていませんが、紙シールのデカールも付いていました。これ以外の当時物ミニカーはトミカがあり、当時物以外ではオートアート、エブロ、トミカなどが十数種類をモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。正面の画像でヘッドライトが黒く映っていますが、これはヘッドライトにその下の黒のスポイラーが映しこんでいるからです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

NISSAN SKYLINE RS TURBO SILHOUETTE (R30) 1
NISSAN SKYLINE RS TURBO SILHOUETTE (R30) 2

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