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日産 NX クーペ 日本 1990年
1990年に日産 NX クーペが登場しました。当時の北米市場では小型の2ドアクーペがセクレタリーカー(Secretary's car:秘書などをしている高学歴女性が買う小型車の意)として人気があったことから、NX クーペはそこを主要なターゲットとして開発されました。北米の「日産デザインインターナショナル」がデザインし、当時の日産 180SX(北米では240SX)を小さくしたようなデザインで、Tバールーフ仕様がありました。北米ではNX1600/2000、欧州では100NXの名前で発売されました。他社の同様なセクレタリーカーとしてはトヨタ サイノス(北米の車名はPASEO(パセオ))、ホンダ シビック クーペなどがありました。(実車画像→ トヨタ サイノス 1991)
NX クーペはサニー 7代目(B13型)をベースにしたクーペで、国内ではサニー クーペ RZ-1 (B12型)の後継車でもありました。DOHC 4気筒1.5L/1.6L/1.8L(140HP)エンジンを搭載する前輪駆動車で、北米仕様にはDOHC 4気筒2L(140HP)エンジンも搭載されました。1.5L搭載車にはデジタルメーターが装備されていました。NX クーペは北米ではヒットしましたが、日本ではこの類のクーペには高性能が求められていたので、人気がありませんでした。1994年に生産中止となり、ルキノ クーペが後継車となりました。(実車画像→ 日産 ルキノ クーペ 1994)
ミニカーは2008年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。メーカーはノレブで、プロポーションはまずまずで実車の雰囲気がうまく再現されています。(ただしヘッドライトが少し奥まっているのが再現されていませんが) 室内は無彩色ながらインパネがそこそこ再現されていて、安価な雑誌付きミニカーとしては良い出来ばえでした。ノレブはこの型を流用して自社のルミノ ブランドの型番800237では欧州仕様の100NX Tバールーフ(左ハンドル)を発売しています。NX クーペのミニカーは日産名車コレクションに同じ物の色違い(白)がありますが、それ以外の量産ミニカーは無いようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ ランドクルーザー (LJ73) 日本 1990年
前述したランドクルーザー 40系の後継車として70系が1984年に登場しました。独立した前フェンダーはブリスターフェンダー風に変わり、デザインは目新しくなりました。ホイールベースは先代同様にショート/ミドル/ロングの3タイプがあり、2ドアのソフト/ハードトップのジープ形式、ピックアップ、4ドア バンなど様々なボディ形式がありました。ガソリンエンジンは6気筒4L(3F型)、ディーゼルエンジンは4気筒3.4L(3B)/4気筒3.4Lターボ(13B-T)、6気筒4L(2H) などが搭載されました。
2004年に70系は国内では生産中止となりましたが、海外では2007年にフロントの意匠を変更した新型が登場し、現在もV型8気筒4.5Lディーゼルエンジンを搭載した78や79などが世界中に輸出されています。国内では2014年に70系の発売30周年を記念して1年間の期間限定で70系が復活しました。基本的な構造はそのままでしたが、新型のV型6気筒4Lガソリンエンジンを搭載し、外観や装備は時流に合わせて変更されていました。
70系は本格派の4WDでしたが、派生車としてハイラックスをベースにした乗用車タイプの簡易な4WDが1985年に登場しました。駆動系はハイラックスと共用で、サスペンションは国産4輪駆動車初の4輪コイルリジッドを採用していました。ガソリンエンジンは4気筒2.4L(22R)/2.7L(3RZ)、ディーゼルエンジンは4気筒2.5L(2L型)/2.8L(3L型)/3L(1KZ型)などを搭載していました。 当初のショートホイールベース仕様はランドクルーザー ワゴンやランドクルーザー IIなどと呼ばれましたが、1990年にロングホイールベース版が追加された際にプラドというサブネームが付けられました。1989年に80系にモデルチェンジしました。ランドクルーザー プラドは1996年に2代目(90系)にモデルチェンジしました。
ミニカーは1995年に発売されたDOORKEY(ドアキー)製の当時物です。ショートホイールベース仕様で角形ヘッドライトなので、1990年に登場したプラド系LJ73型の輸出仕様をモデル化しているようです。DOORKEYはオランダのAHC MODEL社(又はAR-GEE社)のブランドで、1990年代に登場したDOORKEYブランドのミニカーは50種類ほどあり、日本車もトヨタや日産など10種類ほどがモデル化されていました。プロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されていて、まずまずの良い出来ばえです。室内も結構良く仕上げてあります。このランドクルーザーはトヨタのロゴが付いた専用箱に入っていましたので、トヨタの販促用プロモーションにも使われたようです。ランドクルーザー 70系のミニカーはハイストーリー(レジン製)のプラドやピックアップ、NEO(レジン製)、NEW RAYの1/32などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ スープラ 2.5GT ツインターボ R A70型 日本 1990年
1986年に登場したトヨタ セリカ XX 3代目(A70型)はセリカ系から独立してセリカ XXの北米仕様で使われていたスープラという名前に変更されました。好評であった先代のイメージを引き継ぎ、より滑らかな曲面を使ったデザインとなりました。プラットフォームはソアラ 2代目と共通で、トヨタ 2000GTで使われた4?ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用していました。当初のエンジンは、6気筒2L、DOHC 6気筒2L(140HP)、DOHC 6気筒2Lツインターボ(180HP)、DOHC 6気筒3L ターボ(230HP)の4タイプがありました。
発売後すぐにエアロトップ(タルガトップ)が追加され、1987年には輸出仕様と同じブリスターフェンダーを持つワイドボディが3Lモデルに採用され、5段変速も設定されました。1988年のマイナーチェンジで後期型となり、フロント/リアの意匠が変更され、エンジンがパワーアップしました。1989年に2Lツインターボ モデルにもワイドボディが設定され、1990年の最後のマイナーチェンジでは3LエンジンがDOHC 6気筒2.5Lツインターボ(280HP)エンジンに変更され、ビルシュタイン製ショックアブソーバーやトルセンLSDを採用してスポーツカーとしての性能が向上しました。1993年にスープラ 2代目(A80)にモデルチェンジしました。
ミニカーは2006年に発売されたエブロ製です。フロントグリルのデザインが変更された後期型で最強の2.5Lツインターボエンジン搭載車をモデル化しています。エブロらしいリアルな造形で、実車の雰囲気がうまく再現されています。特徴的なフロント周りや室内などの細部も良く再現されています。後期型なのでフロントノーズのエンブレムがトヨタのCIエンブレムとなっていて、リアスポイラーのハイマウントストップランプまで再現されています。さらにリトラクタブル ヘッドライトが可動するギミックも付いています。スープラ初代のミニカーは、ダイヤペットの当時物 1/40、AHC DOORKEYのエアロトップ、トミカ リミッテドの1/64、京商、国産名車コレクション、ホビー ジャパンの1/64、レジン製ではWIT’S、MARK43、イグニッションモデルの1/43と1/18などがあります。 以下はフロント(リトラクタブル ヘッドライトの開閉)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ エスティマ 日本 1990年
バブル景気真っ只中の1989年東京モーターショーで公開されたMPVのコンセプトカー プレビア(PREVIA)が、1990年にトヨタ エスティマとして登場しました。商用車仕様の設定がない3列シートの7人乗り1ボックスカーで、サスペンションも乗用車的な4輪独立懸架が採用されていました。従来の1ボックスカーは角ばったデザインが多かったのですが、エスティマの丸みのあるデザインは目新しく「天才タマゴ」というキャッチコピーで宣伝されました。当時一般的な1ボックスカーはエンジンを運転席下に配置していたのですが、エスティマは床下にミドシップ搭載していたのもユニークでした。
エスティマは当時トヨタが開発していた2サイクルの小型高性能エンジンを搭載する予定だったのですが、排ガス対策がうまくいかずエンジン開発に失敗しました。そこで既存の商用車用エンジンをベースにしたDOHC 4気筒2.4Lエンジンを使うことになり、スペースの問題でエンジンをフロア下部に横に75度寝かして搭載することになりました。この構造で室内空間は確保しましたが、エンジンは大型ボディに対してパワー不足で振動/騒音の問題もありました。
エスティマは車幅が広い3ナンバー規格で高価だったので、販売はあまり芳しくありませんでした。そこで1992年には前後の意匠を変更してボディを5ナンバー規格に収めたエスティマ エミーナ/ルシーダが発売されました。1994年にはパワー不足を補う為、スーパーチャージャー付のエンジン(160HP)が追加されました。1998年のマイナーチェンジで外装が変更され、2000年に2代目にモデルチェンジしました。エスティマ 初代は5ナンバーのエミーナ/ルシーダが販売の中心となるなど商業的には失敗作でした。海外向けでは「プレヴィア(PREVIA)」や「タラゴ(TARAGO)」の名前で販売されました。
ミニカーは1991年に発売されたダイヤペットの当時物です。ダイヤペットの協力工場の144番工場製で、当時のミニカーとしてはプロポーションが良く、スモークウィンドウの後席や2トンカラー塗装などで実車の雰囲気がうまく再現されています。室内ではエスティマ 初代の特徴であったインパネ中央に大きく張り出したセンターコンソールがうまく再現されています。ドアとテールゲートが開閉するギミック付きです。これ以外のエスティマ 初代のミニカーは最近までトミカの当時物しかありませんでしたが、2022年にハイストーリー(レジン製 1/43)とGCD(1/64 香港製)がモデル化しました。 以下はフロント/リアの拡大画像とテールゲート開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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トヨタ セラ 日本 1990年
1987年の東京モーターショーに出展された コンセプトカー AXV-II をほとんどそのまま市販化したのがトヨタ セラで1990年に登場しました。この車の最大の特徴はガルウイング式ドアの採用で、金魚鉢のようなガラス張りのキャビンもあいまってバブル時代を代表する面白い車でした。スターレット4代目をベースにした前輪駆動車で、エンジンはDOHC 4気筒1.5L(110HP)を搭載していました。(実車画像→ トヨタ AXV-II )
この車はバブル時代だったからこそ実現できた車で、マツダのロードスターのような若者向け小型車に対するトヨタ流のアピールだったと思います。スペースを取らないよう考慮された斜め前方に開くガルウイング式ドアやその支持構造はトヨタ流に洗練されたものでした。ただガルウイング式ドアとキャビン以外はデザイン的におとなしく、動力性能的にもほどほどだったのがいまひとつでした。外から丸見えのキャビンも実用的ではなく、強化したエアコン付でしたが夏は暑かったでしょう。そんな訳で、一代限りだったこの国内専用車は5年間で約16000台しか売れていません。(当時もあまり見かけなかったです)
ミニカーは2009年に発売されたアシェット 国産名車コレクション製です。国産名車コレクションの初期物なのでメーカーはノレブです。プロポーションが良くグラスサンルーフのキャビンや室内が良く再現されていて非常に良い出来ばえです。(ただホイールが少し大きめに感じます) 初期の国産名車コレクション(ノレブ製)はこのセラのような今までモデル化されていなかった車種が多かったので有難かったのですが、120号以降あたりからはほとんどがイクソなどの既存品の焼き直しとなりました。これは値段を考えるとしょうがないのですが。。。セラのミニカーは最近までこれしかなかったのですが、2016年にHI-STORYがレジン製でモデル化し、2017年には国産名車コレクションの色違いがFIRST43ブランドで発売されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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