FERRARI 330 P4 SPIDER 1967 ITALY
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フェラーリ 330 P4 スパイダー イタリア 1967年
1966年ルマンでのファラーリ 330 P3の全車リタイアの雪辱を果たすため、330 P4が開発されました。外観は330 P3とほとんど同じですが、ルマンで問題があったブレーキの冷却性向上、ZF製ギヤボックスを自社製に変更、エンジンのパワーアップなどの改良が行われました。ワークスの330 P4のバックアップとして、プライベーター向けに330 P3の改良版である412P(当初は330P3/4と呼ばれた)も製作されました。
このように万全の態勢で臨んだフェラーリの1967年シーズンは、まずデイトナで330 P4(412Pも含む)が1-2-3フィニッシュで優勝し、その後のモンザでも勝利しました。この状況に脅威を感じたフォードはルマン用にGT40 MK IVを準備しました。ルマンではフォードが序盤を優勢にすすめ、後半にフェラーリが食い下がりましたが、結局GT40 MK IVが優勝し330 P4は2、3位となりました。なおこの年のプロトタイプ スポーツカー選手権はフェラーリが獲得しました。今と違って当時のフェラーリは中小企業レベルでしたから、大企業のフォードを相手によく善戦していました。
ミニカーは1992年頃に発売されたジョエフ製の精密さを売りものにしたシリーズの1台で、フェラーリ 330 P4 スパイダーをモデル化しています。330 P4のダイナミックなボディがうまく再現されていて素晴らしい出来ばえです。ドアとリアカウルが開閉し、室内やエンジンが再現されています。エンジン/サスペンションは1/43とは思えないほどリアルでとても良く出来ています。330 P4のミニカーは当時物ではポリトーイ、マーキュリー、メーベトイなどがありました。最近の物ではバン(BANG)、ブルム、イクソ、京商の1/64などがあります。なお330 P4のシャーシを使ったピニンファリーナのスタイリング実験車 250 P5をポリトーイとディンキーがモデル化しています。 以下はジョエフの330 P4のフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は室内部分とエンジン部分の拡大画像です。室内はシートベルトがリアルに再現されていて、エンジンも赤いハイテンションコードなどかなりリアルでリアのディスクブレーキを冷却するダクトまで再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1988年頃に発売されたブルム製のフェラーリ 330 P4 スパイダー #20 ルマン 1967年 (1/43 型番R160)の画像です。1967年ルマンでリタイアした#20をモデル化しています。ブルムは同レースで2位、3位となった#21と#24も限定品のルマン シリーズの型番S029とS030でモデル化しています。この#20だけがオープンのスパイダー仕様だったので、リタイアした#20もあえてモデル化したのかもしれません。出来ばえは前述した330 P3と同様で今見ると今一つのところもありますが、1980年代当時としては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1995年頃(記憶があいまいですが)に発売されたブルム製のフェラーリ 330 P3/4 ジオラマ ビクトリー デイトナ 1967年 (1/43 型番LE/12)の画像です。1967年のデイトナ 24hで1.2.3 フィニッシュで優勝した3台をジオラマ仕立てでモデル化しています。この1.2.3 フィニッシュは有名なシーンで当時の写真もあります。(当時の写真→
デイトナ 1967 1.2.3 フィニッシュ) このジオラマはデイトナのバンクコースを再現してあり、観客席との間のファンスも付いています。壁に描かれたTONA★USAはDAYTONA★USAの一部です。横275㎜X奥行190mmX高さ130㎜の大きなサイズでバンクコースは塗装した木製でけっこう重いです。3台の330 P4にはドライバーのフィギュアが乗っていて、ボディはレースで汚れた状態を再現した汚し塗装がノーズ周りに施されているなどかなり凝った出来ばえです。限定生産品で箱にはシリアルナンバー(47/500 (500台製作した47番))と表示されています。これと同じ3台セットが2014年に型番AS55で販売されましたが、それにはこの立派なバンクコースは付いておらず、ボディの汚し塗装もされていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は全体俯瞰と個々の拡大画像です。#23が優勝車の330 P4のスパイダーで、#24が2位の330 P4、#26が3位の412Pです。それぞれにドライバーが乗っていてボディには汚し塗装が施されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は同じブルム製で、フェラーリ 330 P3/4 デイトナ 1967年 参戦車3台(型番S026.S027.S028)をまとめたセット物とフェラーリ 330 P3/4 ルマン 1967年 参戦車3台(型番S029.S030.S031)をまとめたセット物の画像で、どちらも1994年に発売されました。3台の箱は透明なフィルムで包装されて一体化してあり、セットで「DAYTONA '67」「LE MANS '67」が表示されるようになっています。この3台セットはどちらも5000セットが発売されたようで、セットをばらした単体は発売されなかったようです。(箱の裏側の右下にシリアルNo.のラベルが貼ってあります) なおドライバー フィギュアは乗っていません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1960年代に発売されたポリトーイ製の当時物フェラーリ 330 P4 (1/43 型番574)の画像です。ポリトーイ Mシリーズの廉価版であったエキスポート シリーズの1台です。初期のエキスポート シリーズなので、まだホイールがメタル製で後期のフリーホイール仕様のように安っぽくないです。全体的な造形もポリトーイらしいかっこいいもので、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。ドアが開閉しリアウィンドーの下にはエンジン/スぺタイヤも再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1960年代に発売されたメーベトイの当時物フェラーリ 330 P4 (1/43 型番A27)の画像です。ゼッケンが#24ですから、 1967年ルマン又はデイトナの#24を想定しているのでしょう。ポリトーイ同様にこれも当時としては良い出来ばえでした。フロントパネル/ドア/リアカウルが開閉するフルギミック仕様となっています。エンジンルーム内もそこそこ再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
フェラーリ 412Pのミニカー→
データーベースでフェラーリ 412Pのミニカー検索"
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FERRARI DINO 206 GT 1967 ITALY
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フェラーリ ディノ (ディーノ) 206 GT イタリア 1967年
1968年に登場したディノ(ディーノ)はフェラーリの市販車としてエンジンを初めてミドシップ搭載した車でした。ただフェラーリは12気筒エンジンが基本であったので、V型6気筒エンジンを搭載するこの車にはディノという新しいブランド名(フェラーリ ディノでは無く単にディノ)を与えました。このディノという名前は創業者エンツォ フェラーリの長男で24歳の若さで亡くなったアルフレード フェラーリの愛称であり、彼がアイデアを出したこのV型6気筒エンジンに付けられた通称でもありました。
初期に製作されたディノ 206 GTのボディは総アルミ製で車重900kgと軽く、排気量2Lながら185HPのハイパワー、5段変速で最高速235km/hと高性能でした。またミドシップ エンジン方式でしたので、その操縦性は市販車としては並外れたものだったそうです。性能もさることながら、ピニンファリーナがデザインした一度見たら忘れられない個性的で美しいスタイルもこの車の魅力です。
フェラーリはフォーミュラー 2 レースのホモロゲーションをとるために、ディノの6気筒エンジンを量産する必要がありました。そこで提携関係にあったフィアットにエンジンを提供したことで、そのエンジンを搭載した フィアット ディノが生まれました。フォーミュラー 2の規定生産台数(500台以上)が達成された後、役目を終えた206 GTは150台ほどで生産中止となり、1969年に2.4L(195HP)エンジンを搭載したディノ 246 GTに切り替わりました。 246 GTは206 GTに比べるとホイールベースと全長が少し大きくなり、ボディは量産しやすいスチール製となっていました。車重が重くなりましたが、パワーアップで動力性能はほぼ同じでした。1971年にタルガトップの246 GTSが追加されました。1974年まで約3600台が生産されました。
ディノの当時物ミニカーはノレブのJET CARシリーズ、トミカ ダンディ、サクラのスーパーカーシリーズなどがありました。その後ビテス、マッチボックス、バン(BANG)などでもモデル化されました。最近では京商、イクソ、マテル、レジン製ではアイドロンなどでモデル化されています。このイタリアのバン製のディノ 206 GTは1996年頃に発売されましたが、1/43量産ミニカーでは現在でも最高の出来ばえといって間違いないでしょう。この種のかっこいいイタリア車のミニカーはイタリアのメーカーが一番うまく作ります。(芸術的なセンスが違うのでしょう) 特徴的なノーズの造形、ホイール/ライト類のリアルさなどとても気に入っています。またディノ 206 ストリート仕様の1/43量産ミニカーはバンしかモデル化していないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1991年頃に発売されたビテス製のフェラーリ ディノ 246(1/43 型番540)の画像です。1990年代初めのミニカーとしては、かなり良い出来ばえです。プロポーション的には上記のバンとほぼ同等ですが ホイール、ボディ開口部、バンパー、灯火類、ワイパーなどの仕上げの丁寧さの点でバンにかないません。リアルなホイールときちんと開口した開口部はミニカーがしまって見えます。バンのエッチングパーツのワイパーや室内のリアルなステアリングホイールなどの細かいパーツはコストがかかるので、これは値段相応(ビテスの約1.5倍)になります。ただし約30年前のミニカーとしては、ビテスもかなり良く出来ていると言うことを付け加えておきます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1978年に発売されたトミカ ダンディ製のフェラーリ ディノ 246 (1/45 型番DF05)の画像です。縮尺が中途半端な1/45なので1/43よりも少し小さめで、キャビンが大きめなのが今一つです。それ以外はまずまずの造形で、当時の国産ミニカーとしては良い出来ばえでした。ドアとトランクが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1977年に発売されたサクラ製スーパーカーシリーズのフェラーリ ディノ 246 (1/43 型番8)の画像です。1/43と底板に明記してありますが、サイズが少し大きめです。多分どこかの既存ミニカーをお手本にしてモデル化したと思います。プロポーション的にはまずまずの出来ばえですが、正面から見たフロントは横幅があり過ぎてやや不自然です。またタイヤ径が小さめでボディに対してアンバランスです。さらに透明プラスチックをフロントウィンドーと共用していてリアライトが青いのも、スーパーカーブームでとりあえずつくったという感じです。フロントパネル/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。(ただしリアパネルはこのように開くのではなく、トランクとリアパネル(エンジンカバー)は別々に開くのですが) これは好ましくない例ですが、当時の国産ミニカーのレベルはこんなものだったということで見てください。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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LAMBORGHINI MARZAL BERTONE 1967 ITALY
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ランボルギーニ マルツァル ベルトーネ イタリア 1967年
ランボルギーニ マルツァルは1967年ジュネーブ ショーで公開されたコンセプトカーでした。ベルトーネのマルチェロ ガンディーニのデザインで、広いガラス面積のガルウイング式ドアが大きく開くのが特徴でした。ベースとなっているのはミウラで、シャーシを延長して完全な4座の室内を確保していました。エンジンはミウラのV型12気筒の片バンクだけを使った6気筒2Lで、後輪車軸を跨ぐ位置に横置き搭載されていました。低いノーズ先端の小さなフロントグリルには6連式角形ヘッドライトが付いていました。ルーフはガラスサンルーフで、リアカウルにはハニカム形状の開口部を持つルーバーが付いていました。
ドア形状、メーターパネル、シートの座面などに6角形のハニカム形状のモチーフが繰り返して使われているのはショーカーとしてのお遊びでした。大きなガルウイング式ドアはショーカーとしてはインパクトがあるのですが、丸見えの室内はプライバシーが全くなく夏場はとても暑くなるでしょうから、実用的ではありません。この車のコンセプトを引き継いで実用的に仕立てたのが、1968年に登場した4座のエスパーダ(エンジンはフロント搭載) でした。
ミニカーは1970年に発売されたポリトーイ製の当時物です。廉価版として作られたEXPORTシリーズでしたので、ヘッドライトやテールライトなどの仕上げは簡素でしたが、プロポーションは良くホイールはリアルなメタル製でした。最大の特徴である大きなガルウィングドアが開閉し、室内は4座のシートと6角形をモチーフにしたインパネが再現されていました。これ以外の当時物ミニカーとしては、同じポリトーイのペニー(1/66)、ディンキー(英)、エディルトイ、サブロン(同じ型でナコラルもあり)、マッチボックスなどがありました。当時物以外では、プロバンス ムラージュ(レジン製キット)やホワイトボックスがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1971年に発売されたサブロン製のランボルギーニ マルツァル (1/43 型番06)の画像です。サブロンのミニカーはゴム タイヤに使われた有機溶剤がホイールを溶かすといった問題があり、これも物の見事にホイール全てが溶解しています。ただこの問題さえ除けば、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。ドアとフロント/リアパネルが開閉し、室内や横置き6気筒エンジンがそこそこ良く再現されていました。特に6連式角形ヘッドライトが並ぶフロントグリルはポリトーイの物よりも実車の雰囲気をうまく再現していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/フロントパネル開閉の画像とリア/リアパネル開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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DE TOMASO MANGUSTA 1967 ITALY
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デ トマソ マングスタ イタリア 1967年
デ トマソ アウトモビリ社はレーシングドライバーであったアルゼンチン出身のアレハンドロ デ トマソ(Alejandro de Tomaso)が1959年にイタリアのモデナで設立しました。当初はF1マシンのシャーシ製作を行っていましたが、1963年に2座の市販スポーツカー ヴァレルンガ 1500を発表しました。鋼管バックボーンフレームにチューンしたフォードの4気筒1.5L(102HP)エンジンをミドシップ搭載し、FRP製ボディを載せるといったレーシングカー技術を盛り込んだ車で、最高速208km/hの性能でした。この車は50台ほど製作されました。(実車画像→ デ トマソ ヴァレルンガ 1500)
1967年にフォードと共同開発した2台目の市販車マングスタが登場しました。シャーシはヴァレルンガをベースにして強化した物で、フォー ド製V型8気筒4.7L(305HP)エンジンを搭載し、全輪独立懸架、5段変速で最高速は250km/hでした。(構造的にテールヘビーで操縦性には難があったようです) ボディはG.ジウジアーロのデザインによる低い車高の迫力あるスタイルで、カロッツェリア ギアが製作しました。ランボルギーニやフェラーリなどより安価なスーパーカーとして人気を博し、1971年までに約400台が生産されました。後継車はマングスタをベースにしてフォードのスポーツカープロジェクトで開発されたパンテーラでした。
ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ヘッドライトやリアフードの形状(後部にスリットが付いていない)などから量産型ではなく、1966年にモーターショーで公開されたプロトタイプをモデル化しているようです。(実車画像→ デ トマソ マングスタ プロトタイプ 1966) 当時のソリドの特徴であったシャープな造形で、迫力のあるスタイルが見事に再現されていてかなり良い出来ばえでした。ドアが開閉するギミック付で、さらに最大の特徴であるリアパネルのガルウイング式開閉ギミックを緻密な鋳造技術でリアルに実現しています。これ以外のマングスタの当時物ミニカーはこのソリド製をコピーしたオートピレン、ポリトーイの1/25、ディンキー、コーギー、ナコラル(コーギーのコピー?)などがありました。当時物以外ではミニチャンプス、TECNO MODEL(レジン製)の1/18などがあります。これらのミニカーのなかでも実車のイメージを再現するという観点からは、現在でもこのソリド製当時物がベストだと思います。以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルの開閉ギミックの画像です。リアパネルはボディとの段差がほとんどなくソリドの鋳造技術が優れていたことが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。パネルが大きく開く割にはエンジンはあまり見えず、エンジンの細部までは再現されていません、(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1970年代に発売されたオートピレン製の当時物 デ トマソ マングスタ (1/43 型番313)の画像です。こちらはヘッドライト形状などから量産型のマングスタをモデル化しています。フロントフード/ドア/リアパネルが開閉するギミック付きです。オートピレンは他社のミニカーをコピーした物が多いのですが、これはボディの基本的な造形は上記ソリド製、フロント/リアフードの開閉ギミックとガラスサンルーフ部分はディンキー製を参考にしてオートピレン オリジナルの型を起こしているようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/フロントパネル開閉ギミックの画像とリアパネル開閉ギミックの画像です。リアパネルの開閉ギミックは上記ソリド製のような緻密な鋳造ができなかったようで、ディンキー製のリアパネルの開閉機構をコピーしていますが、実車とは異なる形状になっています。またスペアタイヤも省略されています。ソリド製と比べると開閉ギミック部分の造りが稚拙なのが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は2004年に発売されたミニチャンプス製のデ トマソ マングスタ (1/43 型番436127120)の画像です。ヘッドライト造形などから量産型をモデル化していることは明らかです。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスとしては珍しいことですが、リアパネルの開閉ギミックが付いていました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロントの拡大画像とリアパネル開閉ギミック/床下部分のエンジンの画像です。ソリド同様のリアパネル開閉ギミックが付いていますが、リアパネルをダイキャストで鋳造するのが難しかったようでリアパネル部分はプラスチック製となっています。ただそれでもソリドほど建付けが良くなくて、閉じた状態で完全にボディと一体化せず少し浮いています。(ミニチャンプスは経験不足の為か? ギミックを付けるのが下手なのです) リアパネルを開いてもエンジンが見えにくいのは実車に即しているのですが、ボディ下から見るとそこにはエンジンがかなりリアルに再現されていて、この点ではさすがはミニチャンプスといったところです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1969年に発売されたコーギー製の当時物 デ トマソ マングスタ ギア 5000 (1/44 型番271)の画像です。ヘッドライトの形状などからこれもプロトタイプをモデル化しています。マングスタの当時物ミニカーとしてなかなかの良い出来ばえでしたが、このミニカーにはボディからバックボーンフレームを外すことができる特別なギミックが付いていました。このバックボーンフレームを外すことができるギミックはコーギーのオリジナルで、これ以外にも同じギミックを採用した
ロータス エランがありました。 なおこのミニカーはルーフにアンテナが付いていたのですが、折れてしまって行方不明です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はボディとバックボーンフレームを分解するギミックの画像と取り外したバックボーンフレームの拡大画像です。このバックボーンフレームは結構実車に忠実に出来ていて、ラジエーター、エンジン、サスペンションなどの実車の構造が良くわかり大人でも楽しめる面白いギミックでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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BMC MINI COOPER S 1275GT MAGNIFIQUE 1967 UK
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BMC ミニ クーパー S 1275GT マニフィーク イギリス 1967年
レーシングカーを開発していたクーパー社のジョン クーパーがチューンした4気筒997cc(55HP)エンジンを搭載し、ディスクブレーキを備えたBMC ミニ クーパーが1961年に登場しました。1963年にはさらに高性能な1071cc(70HP)エンジンとブレーキを強化したミニ クーパー Sが追加されました。ミニ クーパーは1967年まで生産され総生産台数は約12000台、ミニ クーパー S(1071cc)は1964年のモデルチェンジまでに約4000台が生産されました。 1964年にミニ クーパー Sは量産型にモデルチェンジして、970㏄(65HP)と1275cc(76HP)エンジンの2タイプとなりました。970ccモデルは1965年に生産中止となり生産台数は約1000台、1275㏄モデルは1971年まで生産され生産台数は約40000台でした。ミニ クーパー Sなどの高性能ミニはモンテ カルロ ラリーで3度総合優勝するなどラリーで大活躍しました。
標準仕様のミニは1967年にMK IIに発展し、標準エンジンは998ccと1275ccの2種類となりました。外観上の変更はフロントグリルが6角形に、テールランプが大きな角型となり、リアウィンドーが左右に拡大されました。1969年にMK IIIに発展し、むき出しだったドアのヒンジが内蔵され、サイドウィンドーがスライド式から巻き上げ式に変わりました。MK IIIと同時にフロントのデザインを大幅に変更したクラブマンも追加されました。クラブマンはデザインなどが不評で1980年には生産中止となりました。ミニは1976年にMK IV、1984年にMK V、1990年にMK VI、1996年にMK VIIに発展し外観やメカに大きな変更がないままで、2000年まで生産され総生産台数は530万台でした。
ミニのミニカーは当時物がたくさんありましたが、これは1968年に発売されたコーギー製のミニ クーパー S (MK II 1275GT)です。コーギーはミニの当時物ミニカーを20種類ほどモデル化していましたが、これはその中でもボンネット/ドア/トランク/スラインディングルーフが可動するギミック満載の一番凝ったミニカーでした。車名のマニフィーク(MAGNIFIQUE)とはフランス語で「素晴しい」という意味ですが、最上級仕様ということではないか?と思います。リアにはエンジン排気量を示す1275のロゴが表示されています。縮尺は1/41で標準的な1/43より少し大きめのサイズとなっていました。ミニ独特の雰囲気を大きめのヘッドライトなどコーギー流のデフォルメでうまく強調していて、「コーギーのミニ」といわれる独特の魅力があります。なおこのミニカーのギミック動作は別のページにまとめてありますので、是非ご覧ください。(参照ページ→コーギーのミニ クーパーのギミック) 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はサンルーフ開閉の画像です。サンルーフの開閉はボディを前後に傾けてサンルーフをスライドさせて行います。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1960年に発売されたコーギー製の当時物 モーリス ミニ マイナー 1959 (1/42 型番226)の画像です。コーギーのミニとしては最初に発売されたもので、ライトやバンパーが銀塗装で表現された素朴な造形ですが、ライトが大き目にできているなど「コーギーのミニ」の元祖となったミニカーです。上記の型番334とほとんど同じように見えますが、こちらの方が全長73㎜とわずかに小さめに出来ています。(型番334はギミックの追加で、型番226の型を大幅に変更していますので) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1976年頃に発売されたスペインのオートピレン製の当時物 BMC ミニ クーパー 1967 (1/41 型番319)の画像です。基本的な造形は上記のコーギー製ミニ クーパー(型番334)をコピーしています。しかしスラインディングルーフを外し左ハンドルの内装に変えてホイールもピレンのオリジナルに変えているなど大幅な変更がされているので、オートピレンのオリジナルといっても良いかもしれません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下は1996年に発売されたソリド製のローバー ミニ カブリオレ 1995 (1/43 型番1537)の画像です。1990年代にドイツのディーラーによってローバー ミニのカブリオレが少数製作されたようで、それをコピーしたイギリス版(右ハンドル)があり、これはそれをモデル化したもののようです。(実車画像→
ローバー ミニ カブリオレ 1995) ソリドらしいシャープな造形で良く出来ていました。ソリドはこれ以外にも1/43と1/18でミニを10数種類モデル化していました。なおこれと同じミニ カブリオレはスパーク(レジン製)もモデル化しています。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
以下はフロント/リアの拡大画像です。 (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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