Sorry Japanese Only
ホールデン コモドア VR アクレイム オーストラリア 1993年
オーストラリアのホールデンは1970年代になるとアメリカ車風の自社開発モデル以外に、GMグループ内のオペル レコードやイスズ ジェミニなどをベースにした車種をラインアップに加えました。1978年に登場したホールデン コモドア VB (初代)はオペル レコードをベースにした中型車でした。ドイツではオペル レコード/コモドールは1980年代に名前が消えましたが、ホールデンのコモドアは2020年まで主力車種でした。なおコモドア(COMMODORE)という名前ははオペル版ではコモドールと呼んでいます。(実車画像→ ホールデン VB コモドア 1978)
コモドアは1988年に2代目 VN、1997年に3代目 VT、2006年に4代目 VE、2018年に5代目 ZBとモデルチェンジしていきました。1988年登場の2代目 VNはオペル オメガをベースにしていたので、サイズが大きくなりました。オメガをベースにしたデザインでしたが、横長の角型ヘッドライトを採用したシンプルなフロントがスタイリッシュでした。4ドアセダンと5ドアワゴンがありました。1993年のマイナーチェンジで登場したコモドア VRは、V型6気筒3.8L(175HP)/V型8気筒5L(248-288HP)エンジンを搭載し、5段変速/4段自動変速で最高速198km/h(175HP)の性能でした。
1970年代にホールデンの大型車プレミアをベースにしてマツダが13B型ロータリーエンジンを搭載した高級車ロードペーサーを販売し、イスズが V型8気筒エンジンを搭載した高級車ステーツマン デ ビルを販売していましたが、どちらもほとんど売れませんでした。オーストラリアでは1970年代まではフォルクスワーゲン、ルノー、オースチン、日産、クライスラーなど多くのメーカーが現地工場を持ち乗用車生産をしていましたが、その後撤退が相次ぎました。2010年頃にはオーストラリア国内で乗用車を生産していたのは、ホールデン、フォード オーストラリア、トヨタの3社だけとなっていました。その3社で最後まで残っていたホールデンも2017年に生産を終了したので、現在は全メーカーが輸入した自動車を販売しています。
ミニカーは1996年頃に発売されたオーストリアのPARADISE GARAGEというブランドの当時物です。(ミニカー専門店で購入しましたが正式には未輸入?) コモドア 2代目で1993年にマイナーチェンジしたコモドア VRの上級グレードのアクレイムをモデル化しています。PARADISE GARAGEは主にオーストリア車をモデル化しているブランドで製造は中国です。特徴的な横長ヘッドライトが少し誇張されていますが、全体的には当時のミニカーとしてまずまずの良い出来ばえでした。ホールデンのミニカーは日本国内ではほとんど販売していないので、車種的には珍しいです。なおこのミニカーとほぼ同じ物がデルプラドのカーコレクション シリーズでも発売されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=836
セアト コルドバ クーペ スペイン 1996年
スペインの自動車会社 セアト(SEAT)社はイタリアのフィアットが出資して1950年に創立されました。(SEATとはSociedad Espa?ola de Autom?viles de Turismo(スペイン乗用車協会)の略) セアトはフィアットのライセンス生産を行い、スペイン最大の自動車会社に発展しました。1980年にフィアットが撤収し1982年にドイツのフォルクスワーゲン社と技術提携し、同社の子会社となりました。フォルクスワーゲン傘下で1984年に小型ハッチバック車イビサ(IBIZA)が登場し、セアトのベストセラーカーとなりました。1985年にはイビサのセダン仕様のマラガ(MALAGA)が登場しました。(実車画像→ セアト マラガ)
1993年にフォルクスワーゲン ポロ 3代目とプラットフォームを共有するイビサ 2代目が登場し、同時にマラガの後継車としてコルドバが登場しました。コルドバにはセダン/クーペ/エステート(バリオ)があり、イタルデザインのG.ジウジアーロのデザインでした。イビサと同じ4気筒1.6L/1.8L/2Lエンジン、4気筒1.9Lディーゼルエンジンを搭載し、後にDOHC 2L(154HP)エンジンを搭載する高性能版が追加されました。ライバルのフォード エスコートやオペル アストラなどより小型のセダンでライバルより安価でした。2002年にコルドバ 2代目にモデルチェンジしました。(実車画像→ セアト コルドバ 2002)
ミニカーは1997年に発売されたヘルパ製の当時物です。コルドバのクーペをモデル化しています。現在のヘルパのミニカーはプラスチック製の1/87が主流ですが、当時はダイキャスト製で1/43のミニカーも作っていました。それらはメルセデス ベンツやフォルクスワーゲンの販促用ノベルティグッズとしても使われたようで、いずれもかなり良い出来ばえでした。たぶん、このコルドバも販促用ノベルティグッズとして作られた物だと思われます。プロポーションが良く実車がうまく再現されていました。またホイール形状や室内などもそこそこ良く再現されていました。これ以外のコルドバ 初代のミニカーはイクソのラリーカー仕様とイクソ(ALTAYA)のセダンなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=2070
フォード ファルコン AU XR8 オーストラリア 1998年
フォードの子会社であったフォード オーストラリアはフォード カナダのオーストラリア支店として1925年に設立されました。当初はフォード カナダ経由で提供されたフォード T型のノックダウン生産を行っていましたが、その後イギリス フォードから提供されたゼファー、コンサルなどを生産しました。1960-1970年代にはフォード USAのコンパクトカー ファルコンをオーストラリアの環境に合わせて改良したモデルを生産し、1972年からはオーストラリアで自社開発したモデルを生産しました。販売不振の為オーストラリアの生産工場が2016年に閉鎖され、その後は完成車を輸入して販売しています。
最初のファルコンは1960年に登場したXKで、6気筒2.4L/2.8Lエンジンを搭載した中型車で、2/4ドアセダン、2ドアハードトップ/クーペ/コンバーチブル、3/5ドアワゴンなどがありました。(実車画像→ フォード ファルコン XK) その後1966年に2代目のXR、アメリカのファルコンが生産中止となったことで1972年に独自設計の3代目XAが登場しました。1979年に4代目XD、1988年に5代目EA、1998年に6代目AUが登場しました。画像のAU XR8はAUのスポーツカー仕様で、専用の4灯式丸形ヘッドライトとリアスポイラーを装備していました。V型8気筒5L(251HP)エンジンを搭載し、最高速は最高速233km/hと高性能でした。(生産台数は約2500台と少ない) 2008年に7代目FGが登場し2016年に生産が終わりました。
ミニカーは2002年に発売されたデルプラド製のカーコレクションシリーズです。このシリーズには他社がモデル化していない車種がいくつかあり、このファルコン 6代目 AU XR8もその一つでした。メーカーは明記されていませんが、パラダイス ガレージ(PARADISE GARAGE)というオーストラリアのメーカーのようです。このメーカーは主にオーストラリア車をモデル化していて製造は中国でした。特徴的な丸形4灯式ヘッドライトや丸みを帯びたボディなど実車がうまく再現されていてなかなかの良い出来ばえでした。オーストラリア車のミニカーは日本国内ではほとんど販売していないので、車種的には貴重といえるでしょう。これ以外のフォード オーストラリア ファルコンのミニカーは、映画「マッドマックス」の劇中車ファルコン XB(1973年)がオートアート(1/18)やグリーンライト(1/64)でモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります
https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=2071
当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.