ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1) 1957 JAPAN

PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1)


NISSAN CAR COLLECTION (NOREV) 3 1/43 103㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.28m 全幅約1.68m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 60HP 4段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでプリンス スカイラインのミニカー検索

プリンス  (日産) スカイライン ALSI-1型 日本 1957年

 

 プリンス自動車工業は1947年に「東京電気自動車」として創立され、最初は「たま」というブランドで電気自動車を製造していました。その後ガソリン自動車開発に進み、1952年から「プリンス自動車工業」という名前に改名しています。(平成の天皇が皇太子となられたことを記念してプリンスと命名) 同年に最初の車プリンス セダン AISH型とトラックAFTF型が発売されました。

 

 プリンス セダンAISH型は4気筒1.5L(45HP)OHVエンジンを搭載する小型車で、4段変速で最高速110km/hの性能でした。4段コラムシフト、油圧ブレーキなど当時の国産車としては進んだ内容の車でした。AISH型はエンジンやボディが毎年改良され、1957年にはAISH-VI型まで発展しました。なおAISH型は平成の天皇(当時は皇太子)にマイカーとして1954年に献上されました。1956年には前輪独立懸架を採用したプリンス セダン スペシャル AMSH型が追加されました。

 

 

 1957年にAMSH型をベースにしてスカイライン ALSI-1型が登場しました。プリンス セダンと同じ4気筒1.5L(60HP)エンジンで、4段変速で最高速125km/hは当時の国産車で最速でした。スカイライン ALSI-1型はエンジンのパワーアップ、1960年の4灯式ヘッドライトの採用などで2型-3型と発展し、1961年にはグロリア用の1.9L(70HP)エンジンを搭載した1900(BLSI型)が追加されました。また1962年にはミケロッティがデザインしたスタイリッシュなクーペ/コンバーチブル ボディを持つ高級スポーツカー スカイライン スポーツが発売されました。(実車画像→ プリンス スカイライン スポーツ) また商用車(バン/ピックアップ)の スカイウェイもありました。スカイライン ALSI-1型も1958年に平成の天皇(当時は皇太子)に納入されましたが、その車は1959年に発売されたグロリア用の1.9Lエンジンを搭載したプロトタイプだったとのことです。(スカイライン 1900としてモーターショーに展示された試作車) 1963年にスカイライン 2代目にモデルチェンジしました。

 ミニカーは2008年に発売された日産名車コレクションのプリンス スカイライン ALSI-1型(1/43 No.3)です。 メーカーはノレブでフロントグリルやテールフィンなどの細部が結構リアルで、実車の雰囲気をうまく再現しています。安価な雑誌付きのミニカーとしてはかなり良い出来ばえです。初代スカイラインの当時物ミニカーはモデルペットがALSI-1型を、ミクロペットが4灯式(ALSI-2型)をモデル化しています。最近の物では、ファインモデル(アンチモニー製)のALSI-2型とBLSI型、トミカ リミッテドのALSI-1型、ハイストーリー(レジン製)のBLSI型などがあります。またスカイライン スポーツはモデルペットが当時物でモデル化していて、最近では京商とエブロもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1) 1
PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1) 2

 以下は1980年頃にカドー(卸問屋「可堂玩具」のブランド)が発売したレプリカ シリーズのスカイライン ALSI-2型(1/45 型番REP1)の画像です。アンチモニー製で1961年に発売されたミクロペットのスカイライン ALSI-2型(型番F6)の復刻版でした。4灯式ヘッドライトのALSI-2型のモデル化で、1960年代のミニカーですので素朴な造形ですが、スカイライン 初代の雰囲気はそれなりにうまく再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1) 1
PRINCE (NISSAN) SKYLINE (ALSI-1) 2

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TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 1957 JAPAN

TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10)


REEN REPLICA 5 1/43 91㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.91m 全幅約1.47m エンジン 変速機: 4気筒 1L 33HP 3段変速
性能: 最高速90km/h  データーベースでトヨタ コロナのミニカー検索

トヨタ トヨペット コロナ ST10型 日本 1957年

 

 当時の自動車の需要はタクシー用途が多く、小型タクシーでは日産のダットサン 110/210型が市場を握っていました。この日産小型車に対抗するために開発されたのがコロナで、初代ST10型は1957年に登場しました。タクシー用に開発されたトヨペット マスターのボディを流用したモノコックボディとクラウンの足回りを流用したシャシーにトヨペット SA型の4気筒1L(33HP)のS型エンジンを搭載していました。3段変速で最高速は90km/hの性能でした。ボディは丸みを帯びたやや古くさいデザインで、「ダルマ コロナ」と呼ばれました。

 

 1959年のマイナーチェンジで4気筒1L(45HP)の新しいP型エンジンに変更しPT10型となり、最高速は105km/hに向上しました。また後席を拡大し、乗車定員が4名から5名に増加しました。なおコロナの商用車(2ドアのバン)はコロナラインという名前で発売されました。ST10型は急いで開発された為、ハードの詰めが甘く、当初搭載された古いエンジンによるパワー不足などもあってダットサンの小型車に対抗できませんでした。1960年にコロナ PT20型にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1970年代に個人コレクターが起ち上げたブランドのリーンレプリカ製です。リーンレプリカは1/43のホワイトメタル製ミニカーで、初期の国産車を6車種モデル化していました。個人が私費を投じて製作していたのでコストがかけられず、ウィンドーや室内の造形は省略されて初期のビンテージミニカーのような素朴な造りです。ただそれまで一度もモデル化されていなかったコロナ ST10をモデル化したということに個人の思い入れが感じられます。(コレクター仲間として私も購入させていただきました) 材質の関係でやや厚ぼったい感じがしますが、実車の雰囲気が良く再現されていると思います。最近になって国産名車コレクションの1/43と1/24でもコロナ ST10がモデル化されました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 1
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 2

 以下は2007年に発売されたアシェット 国産名車コレクションのトヨタ コロナ ST10 1957 (1/43 No.36)の画像です。国産名車コレクションの初期物ですので、メーカーはノレブです。プロポーションが良くフロントグリル(CORONAのエンブレム付)、テールライト、フロンドウィンドー下部造形、室内などの細部も良く再現されていて、雑誌付きミニカーながらかなり良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 3
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 3
TOYOTA TOYOPET CORONA (ST10) 4

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HINO RENAULT 1957 JAPAN

HINO RENAULT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HINO RENAULT


JAPANESE CAR COLLECTION (NOREV HACHETTE) No.71 1/43 85㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.68m 全幅約1.44m エンジン 変速機: 4気筒 748cc 21HP 3段変速
性能: 最高速100m/h  データーベースで日野 コンテッサ/ルノーのミニカー検索

日野 ルノー 日本 1957年

 

 日野自動車は現在は大型/中型トラックの製造メーカーですが、母体は1910年代に設立されたガス/電気器具を生産する東京瓦斯(がす)電気工業でした。同社は1918年に日本初の自動車生産を行いました。同社自動車部は1930年代に大型車生産を強化する国策で自動車工業と共同国産自動車と合併して東京自動車工業(後にヂーゼル自動車工業に改称)を設立しました。1942年にヂーゼル自動車工業の日野製造所が独立して日野重工業となり、戦車などの軍用車を生産しました。第2次大戦後に民需転換し、大型ディーゼルトラック/バス/ディーゼルエンジンを生産する日野産業となり、1948年に日野ヂーゼル工業に改称しました。その後1959年に日野自動車工業に改称し1966年にトヨタと業務提携し、1999年に工販合併により現在の日野自動車となりました。

 

 日野ヂーゼル工業はフランスのルノーと技術提携して1953年からルノー 4CVのノックダウン生産を始めました。日野 ルノーは4気筒748cc(21HP)エンジンをリアに搭載した後輪駆動の4ドアセダンで、3段変速で最高速100m/hの性能でした。1958年には日本向けに改良されて国産化が完了し1963年に生産が終了しました。総生産台数は約35000台でした。日野 ルノーは操縦性に優れサイズが小さいので取り回しが楽なことからタクシーとして多く使われました。この車の国産化によって得られた技術を生かして、日野自動車は独自設計したコンテッサ 900を1961年に発売しました。

 

 

 ミニカーは2008年に発売された国産名車コレクション製です。国産名車コレクションの初期物なので、メーカーはノレブです。ノレブは本家のルノー 4CVをモデル化していますから、それを流用していると思います。プロポーションが良く特徴のあるフロントの顔付きやモール類などの細部がうまく再現されていて、なかなか良く出来ています。鮮やかな青のカラーリングも綺麗です。ただしヘッドライトが黄色になっているのは、日野 ルノーの仕様ではないと思います。ノレブは自社ブランドでも型番513222でこれと同じ物を発売しています。これ以外の日野 ルノーのミニカーはインターアライド のコールドキャスト品、当時のヱスビー食品が新製品のガーリックパウダーの販促キャンペーン用として製作したガーリックカー(タクシー)をモデル化したインターアライド のコールドキャスト品、デアゴスティーニ(イクソ製)の世界のタクシーシリーズなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HINO RENAULT 1
HINO RENAULT 2

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DATSUN (NISSAN) 211 1959 JAPAN

DATSUN (NISSAN) 211
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DATSUN (NISSAN) 211


REEN REPLICA 4 1/43 93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.86m 全幅約1.47m エンジン 変速機: 4気筒 988cc 34HP 4段自動変速
性能: 最高速85km/h  データーベースでダットサンのミニカー検索

日産 ダットサン 211型 日本 1959年

 

 1957年にダットサン 110型の後継車ダットサン 1000 (210型)が登場しました。オースチンのエンジンをベースにして開発したOHV式4気筒988cc(34HP)エンジンを登載し、4段変速で最高速95km/hの性能でした。210型は当時最大の顧客であった小型タクシーの排気量が1000ccまでに拡大されたことに対応したモデルチェンジでした。ボディは110型をリファインした物で、フロントウインドウに曲面ガラスが使われていました。1958年のマイナーチェンジで211型となり、フロントグリルなどが変更されました。

 

 1958年に日産自動車はオーストラリア一周ラリー「モービルガス トライアル」に210型で出場しました。国際競技への初挑戦でしたが、出場した富士号は、1000cc以下のAクラスで優勝しました。(総合部門では完走34台中25位でした) この快挙は210型の優秀性を世界へアピールすることとなり、同時期に北米への輸出も始まりました。このように高性能で耐久性に優れた210型は小型乗用車市場でライバルを圧倒し、日産自動車の小型乗用車での地位を磐石なものとしました。1959年に後継車のブルーバード 310型が登場しました。

 

 

 ミニカーは1977年に発売されたリーンレプリカ製です。リーンレプリカは個人コレクターが起ち上げたブランドで、ホワイトメタル製の1/43で初期の国産車を6車種ほどモデル化していました。これは1958年のマイナーチェンジでフロントグリルを変更しリアウインドウが拡大されたダットサン 211型をモデル化しています。窓ガラスも付いていない簡単な作りなのですが、プロポーションは前述したエブロ製のダットサン 112型よりも良く出来ていて、実車の雰囲気がよく再現されています。これ以外のダットサン 210型のミニカーはインターアライドが1990年代末に立ち上げたブランド ミニプロモが上述したオーストラリア一周ラリーの優勝車のミニカー(2台セット 1/43 コールドキャスト製)を発売していました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DATSUN (NISSAN) 211 1
DATSUN (NISSAN) 211 2

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PRINCE (NISSAN) GLORIA (BLSI) 1959 JAPAN

PRINCE (NISSAN) GLORIA (BLSI)
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PRINCE (NISSAN) GLORIA (BLSI)


KADO 12 1/43 102mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.38m 全幅約1.68m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 70HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでプリンス グロリアのミニカー検索

プリンス (日産) グロリア BLSI型 日本 1959年

 

 プリンス グロリアはスカイラインをベースにして開発され、1959年に登場しました。スカイライン ALSI-3型に4気筒1.9Lエンジンを搭載して内外装を高級に仕立てた上級車でした。1960年までは小型車規格のエンジン排気量上限が1.5Lであった為、戦後の国産車では初の3ナンバー普通乗用車となりました。スカイラインとほぼ同じ大きさで、4気筒1.9L(70HP)OHVエンジンを搭載し、4段変速で最高速135km/hの性能でした。

 

 1960年には国産車初の4灯式ヘッドライトを採用し、リアのテールフィンを大きくしてアメリカ車的な外観になりました。(実車画像→ プリンス グロリア 1960) なおグロリアという名前はラテン語で「栄光」の意味で、1959年の皇太子のご成婚にちなんだものだったそうです。スカイライン 初代と同様にグロリアも1959年に平成の天皇(当時は皇太子)に献上されました。1962年にグロリア 2代目にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1980年に可堂玩具からカドー(KADO)ブランドで発売された物で、ホワイトメタル製です。ホワイトメタルなのでずっしりと重く、素朴な作りながら実車の雰囲気はそこそこ再現されています。(キャビンのピラーが太いことでイメージが少し違って見えますが) スカイラインと同じデザインだったことが原因なのかもしれませんが、当時物ミニカーはありません。これ以外のグロリア 初代のミニカーは、ファインモデル(アンチモニー製)の4灯式ヘッドライトの後期型、トミカ リミッテドの前期/後期型 1/64があります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PRINCE (NISSAN) GLORIA (BLSI) 1
PRINCE (NISSAN) GLORIA (BLSI) 2

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