ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

ASTON MARTIN LAGONDA SERIES II 1976 UK

ASTON MARTIN LAGONDA SERIES II
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN LAGONDA SERIES II


WESTERN MODEL WP100 1/43 127㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.28m 全幅約1.79m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 5.3L 290HP 5段変速/3段自動変速
性能: 最高速 230km/h  データーベースでアストン マーチン ラゴンダのミニカー検索

アストン マーチン ラゴンダ シリーズ II イギリス 1976年

 

 アストン マーチン社は正式にはアストン マーチン ラゴンダ社という名前で、デビット ブラウンが経営者であった時代にアストン マーチンとラゴンダが合併して出来た会社でした。ラゴンダは第2次大戦前の高級車メーカーで、アストン マーチン ラゴンダ社ではDB4をベースとしてDOHC 6気筒4Lエンジンを搭載した4ドアの高級車ラゴンダ ラピード(LAGONDA RAPIDE)を1961年に発売していました。ただこの車は約50台ほどしか生産されていませんので、ほとんど知られていません。 (実車画像→ アストン マーチン ラゴンダ ラピード)

 

 このラピードの後継車として、DBSのホイールベースを延長し4ドア化したアストン マーチン ラゴンダ (シリーズ I)が1974年に登場しました。(実車画像→ アストン マーチン ラゴンダ 1974) ただしこの車はごく少数が生産されただけでした。1976年に2代目のラゴンダ (シリーズ II)が登場しました。全長5.28mの大型車で、一度見たら忘れられないインパクトのあるユニークなボディ、巨大なリトラクタブル ヘッドライト、世界初のLED表示デジタルメータなど桁違いに個性的な車でした。ただ中身はDBシリーズをベースにしていて、エンジンはV型8気筒5.3L(290HP)、最高速230km/hの性能でした。当時の価格で4000万円もする超高級車でしたが、1990年まで生産され約600台が販売されました。

 

 

 ミニカーは1978年頃に発売されたウエスタン モデル製で、材質はホワイトメタルです。ラゴンダの当時物ミニカーはこれしかありませんでしたので、当時の値段は8000円と高かったのですが、このデザインが気に入って買いました。1/43よりやや大きめにできていて、全長127㎜の大きなサイズでホワイトメタル製なのでずっしりと重く、肝心の特徴的なデザインはうまく再現されていました。昔のホワイトメタル製ミニカーで灯火類などの細部があまりリアルではないので、現在の評価基準で見るとやや大味な感じがします。ただラゴンダのミニカーは最近までこれしかなかったので、その点では貴重なミニカーでした。2010年にミニチャンプスがモデル化し、その後GREAT LIGHTNIMG(レジン製)でもモデル化されたので、このミニカーの希少価値は無くなってしまいました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN LAGONDA 1
ASTON MARTIN LAGONDA 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=863

ASTON MARTIN V8 COUPE 1987 UK

ASTON MARTIN V8 COUPE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN V8 COUPE


MINICHAMPS 400137721 1/43 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.58m 全幅約1.83m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 5.3L 320HP 
5段変速/3段自動変速
性能: 最高速248km/h  データーベースでアストン マーチン V8のミニカー検索

アストン マーチン V8 クーペ イギリス 1987年

 

 1972年にアストン マーチン DBS V8は名前をV8に変えました。DBS V8で評判の良くなかった4灯式ヘッドライトを2灯式(6気筒版DBSの最終型ヴァンテージとほとんど同じ)に変更し、AM V8と呼ばれるシリーズ 2に変わりました。エンジンはDBS V8と同じボッシュの燃料噴射を採用したV型8気筒5.3L(320HP)でした。ただしこのエンジンは北米の排ガス規制に対応できなかったようで、1973年には燃料噴射をキャブレターに変更して、シリーズ 3に変わりました。この変更でシリーズ 3はボンネット上に大きな開口部を持つパワーバルジが追加されました。

 

 1974年にV8をベースにした4ドアサルーンのラゴンダが登場しました。1978年にオスカー インディア(OSCAR INDIA)と呼ばれるシリーズ 4が登場し、コンバーチブルのボランテが設定されました。バンパー下にエアダクトを設けたことで、ボンネット上の開口部は閉じられ、リアにスポイラー的処理が追加されました。この頃には排ガス規制でエンジンは240HPほどにパワーダウンしていました。1986年に最終型のシリーズ 5が登場し、エンジンは燃料噴射方式に戻りましたので、ボンネットのパワーバルジがなくなりました。1989年に後継車のヴィラージュにモデルチェンジしました。(実車画像→ アストン マーチン ヴィラージュ)

 

 

  ミニカーは2012年に発売されたミニチャンプス製です。前述したミニチャンプス製のDBS同様に実車の雰囲気がうまく再現されていて、とても良い出来ばえでした。底板に1987年式と銘記されていますので最終型シリーズ 5のモデル化のはずですが、ボンネット上のパワーバルジがわずかに残っていてバンパー下周りの造形もシリーズ 5とは少し違うような気がします。ただ手作りのような車ですから色々とバリエーションがあったのでしょう。ミニチャンプスはボランテもモデル化しています。これ以外のアストン マーチン V8のミニカーは、ポリスティルの1/25 ボランテ、コーギーの1/36で映画'007 リビング デイライツ'(1987年)のボンドカー仕様、オートアートの1/18、スパーク(レジン製)などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN V8 COUPE 1
ASTON MARTIN V8 COUPE 2

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1312

ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 1999 UK

ASTON MARTIN DB7 VANTAGE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN DB7 VANTAGE


AUTO ART 50204 1/43 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.62m 全幅約1.68m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 5.9L 420HP 6段変速
性能: 最高速265km/h  データーベースでアストン マーチン DB7のミニカー検索

アストン マーチン DB7 ヴァンテージ イギリス 1999年

 

 DB(デヴィッド ブラウン)グループからアストン マーチンの経営権を買い取った会社の経営が悪化し、経営権が別の会社に移りました。1975年に新会社「アストン マーチン ラゴンダ」が設立され、その後業績は回復しました。1990年代になって今度はフォードがアストン マーチンの株を買い占めて、アストン マーチン社はフォード傘下となりました。この時代に経営者だったデヴィッド ブラウンが役員として復帰したことで、また車名のDBが復活しました。

 

 20年間生産され時代遅れとなったV8は1989年にヴィラージュ V8にモデルチェンジしました。(実車画像→ ヴィラージュ V8) ヴィラージュは外観は新しくなったものの、その実態はコストダウンで他社製パーツを流用したオリジナル性に乏しいものでした。またエンジンとシャーシは以前としてV8そのままでした。スーパーチャージャーで550HPにパワーアップした高性能版ヴィラージュ ヴァンテージが1993年に登場しましたが、この車はヴィラージュという名前が省かれるようになり、その後1996年からは通常仕様からもヴィラージュの名前が省かれて単にV8と呼ばれるようになりました。ヴィラージュ V8は2000年まで生産されました。

 

 

 1993年にDB7が登場しました。フォード傘下でTWR(トム ウォーキンショー レーシング)が開発を担当し、フォード傘下のジャガーのシャーシやエンジンを流用することでコストダウンしていました。ボディの雰囲気がジャガー XK8に似ているのはこの為ですが、それでもアストン マーチンらしさが感じられるデザインになっていました。(ヴィラージュより魅力的でした) 従来はアルミ製だったボディがスチール製に変わり、スーパーチャージャー付 DOHC 6気筒3.2L(330HP)エンジンを搭載し、4輪独立サスペンションで、最高速265km/hの性能でした。

 なお6気筒エンジンのDB7は8気筒のヴィラージュより車格は下でした。1996年にコンバーチブルのボランテが追加され、1999年のマイナーチェンジで6気筒エンジンから、DOHC V型12気筒5.9L(420HP)エンジンに切り替わり、名前にも高性能版を意味するヴァンテージが追加されました。DB7は約7000台(アストン マーチンとしては最多)が生産され、2003年にDB9にモデルチェンジしました。(DB8はV8と紛らわしいので避けたようです) (実車画像→ アストン マーチン DB9)

 ミニカーは2001年に発売されたオートアート製です。DB7 ヴァンテージの北米輸出仕様(左ハンドル)をモデル化しています。フロント周りの造形が巧みで実車がうまく再現されていて、非常に良い出来ばえでした。オートアートは1998年の創業でミニチャンプスの1/18を製造していた「UT モデル」が前身でしたから、作風がミニチャンプス的です。またオートアートの主力は内部のメカを再現している1/18サイズなので、1/43サイズでもサスペンションなどのメカ部分がリアルに仕上げられていて、前輪がステアするギミックが付けられていました。(最近の物には前輪ステアギミックはついていませんが) これ以外のDB7のミニカーはビテスのクーペとボランテ、シュコー ジュニアのクーペとボランテなどがあります。 以下はフロント/前輪操舵ギミック動作の画像とリアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 1
ASTON MARTIN DB7 VANTAGE 2

 ヴィラージュのミニカーは最近まで少量生産のウエスタン モデルしかなかったのですが、最近になってスパークがクーペとボランテをモデル化しています。→ データーベースでアストン マーチン ヴィラージュのミニカー検索"

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1313

ASTON MARTIN V12 VANQUICHE 2001 UK

ASTON MARTIN V12 VANQUICHE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN V12 VANQUICHE


IXO MOC022 1/43 110㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.67m 全幅約1.92m エンジン 変速機: DOHC V型12気筒 5.9L 460HP 6段半自動変速
性能: 最高速305km/h  データーベースでアストン マーチン ヴァンキッシュのミニカー検索

アストン マーチン V12 ヴァンキッシュ イギリス 2001年

 

 2001年に登場したアストン マーチン V12 ヴァンキッシュは前述したDB7より車格が上のアストン マーチンの最上級車でした。DB7をよりダイナミックにしたデザインで、その後このスタイルが新しいアストン マーチンのベースとなりました。2シーターが基本で、オプションで2+2も可能でした。シャーシはカーボンファイバーとアルミの複合材で構成され、ボディはハンドメイドのアルミパネル製でした。エンジンはDB7 ヴァンテージと同じDOHC V型12気筒5.9L(460HP)を搭載し、変速機はパドルシフトの6段半自動のみでした。

 

 2004年にエンジンを528HPにパワーアップし最高速321km/hの高性能版V12 ヴァンキッシュ Sが登場しました。外観的にはフロントグリルの開口部が大きくなり、フロント/リアにスポイラーが追加されていました。V12 ヴァンキッシュは2007年に生産中止となり、後継車はDBS V12となりヴァンキッシュの名前が一時的に消えました。2012年にはDBS V12の後継車としてヴァンキッシュの名前が復活しました。(アストン マーチン DBS V12アストン マーチン ヴァンキッシュ 2代目)

 

 

 ミニカーは2003年に発売されたイクソ製です。フロント周りなどダイナミックなボディがうまく再現されていて、なかなかの良い出来ばえでした。フロントグリルやホイール、室内のインパネなどの細部もリアルに仕上げてあります。多分同じ型を使っていると思いますが、ビテスでもモデル化していました。これ以外のV12 ヴァンキッシュのミニカーはコーギーの映画「007 ダイ アナザー デイ(2002年)」のボンドカー仕様(1/36)、アオシマのボンドカー仕様(1/18)、京商の1/12とボンドカー仕様(1/72)、ミニチャンプスのヴァンキッシュ Sとボンドカー仕様などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ASTON MARTIN V12 VANQUICHE 1
ASTON MARTIN V12 VANQUICHE 2

 2004年からアストンマーティンはDB9をベースとしたレーシングカーDBR9で、ルマンやFIA GT選手権に参戦し、2008年のルマンではDBR9がGT1クラスで優勝しました。その後2005年に登場した3代目 V8 ヴァンテージをベースにしてLM GTE(GT2)クラスのレーシングカー ヴァンテージ GTEが2008年に開発されました。ヴァンテージ GTEはDOHC V型8気筒4.5L(456HP)エンジンを搭載し、ルマンや世界耐久選に参戦していました。2014年と2017年のルマンではGTE クラスで優勝しています。2018年にはツインターボ V型8気筒4Lエンジンを搭載した新型ヴァンテージ GTEが登場しています。 以下は2019年に発売されたアシェット製のルマン24時間レース カーコレクションのアストン マーチン ヴァンテージ GTE ルマン クラス優勝 2017 (1/43 No.10)の画像です。車体全体の細かなデカール、灯火類、ホイール、リアから飛び出した特徴的で巨大なディフューザーなどがリアルに再現されていて、従来の雑誌付ミニカーのレベルを超えたかなり良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN VANTAGE LE MANS 2017 1
ASTON MARTIN VANTAGE LE MANS 2017 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ASTON MARTIN VANTAGE LE MANS 2017 3
ASTON MARTIN VANTAGE LE MANS 2017 4

 アストン マーチンのルマン参戦車のミニカー → データーベースでアストン マーチン ルマンのミニカー検索"

このページではなくこの記事へのリンクURLは以下となります

https://minicarmuseum.com/historic/his_link.php?id=1314

 

ページ  « 前へ 1  2  

 

 

 

当サイト掲載記事の無断転載を禁じます。
Copyright(C) 2004-2024 MINIATURECAR MUSEUM All rights reserved.