ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LANCIA KAPPA 1994 ITALY

LANCIA KAPPA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA KAPPA


NOREV (HACHETTE) LANCIA No.61 1/43 109㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.69m 全幅約1.83m エンジン 変速機: DOHC 5気筒 2.5L 175HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速218km/h  データーベースでランチア カッパ/テージスのミニカー検索

ランチア カッパ (K) イタリア 1994年

 

 大ヒットしたランチア テーマの後継車としてカッパが1994年に登場しました。先代は上品ながらパワフルなイメージがありましたが、グループ内のアルファ ロメオとの競合を避ける為、カッパは豪華でエレガントな車を目指しました。その為ボディは上品でおとなしいデザインになり、内装はより上質に仕上げられていました。テーマのシャーシをベースにしたエンジン横置搭載の前輪駆動車で、当初は4ドアセダンだけでした。エンジンはDOHC 5気筒2L/2.5L、DOHC 4気筒2Lターボ(205HP)、DOHC V型6気筒3L(204HP)、5気筒2.4Lディーゼルが搭載されました。なおカッパという名前は1919年に登場した大型車にも使われていました。

 

 1996年にピニンファリーナが製造するステーションワゴンのSWが追加され、1997年にはホイールベースを短縮した2ドアクーペが追加されました。このクーペは高価だった為、生産台数が約3600台と少なかったようです。 (実車画像→ ランチア カッパ 2ドアクーペ) ラリー車の活躍でスポーティなイメージがあったランチアのエレガンス路線への方針変更は、イタリア国内は別にして海外市場では不評でカッパはあまり売れませんでした。2000年に生産中止となり総生産台数は約8万台でした。2001年に登場したテージスが後継車となりました。

 

 

 ミニカーはイタリアのミニカー付雑誌「LANCIA COLLECTION」のNo.61で、2015年にネットオークションで入手しました。メーカーはノレブで、安価な雑誌付きミニカーでしたので特に凝った仕上げはされていませんが、プロポーションが良くなかなかの良い出来ばえでした。これ以外のカッパのミニカーはネオ(レジン製)とボスモデル(レジン製)の物があります。当時のランチア車としてはデルタの姉妹車プリズマとその後継車のデドラ(DEDRA)、デルタ 2代目がありましたが、人気がないのか? いずれも量産ミニカーがありません。(デドラは「LANCIA COLLECTION」のNo.27がありますが)  以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA KAPPA 1
LANCIA KAPPA 2

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FERRARI F355 GT 1994 ITALY

FERRARI F355 GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F355 GT


BANG 8027 1/43 98㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.25m 全幅約1.9m エンジン 変速機: DOHC 5バルブ V型8気筒 3.5L 380HP 6段変速/6段半自動変速
性能: 最高速295km/h  データーベースでフェラーリ F355のミニカー検索

フェラーリ F355 GT イタリア 1994年

 

 フェラーリ 348 TBの後継車としてF355が1994年に登場しました。(名前についているFに特に意味はないらしい) デザインはピニンファリーナで、先代の基本的なスタイルを継承しつつ、サイドのフィンが外され、リア後端がスポイラー状になり、テールライトが伝統の丸形4灯式になりました。エンジンは排気量を3.5Lに拡大し5バルブ化され、380HPにパワーアップしていました。当初のボディはクーペとタルガトップのGTSがありました。

 

 1995年にフルオープンのスパイダーが追加されました。ハード/ソフトを切り替えられる電子制御可変ダンパー付サスペンション、1997年に追加された2ペダル式半自動変速システム「F1マチック」、標準装備のパワステなどのイージードライブを可能にする装備の充実、本革を使ったダッシュボートやエアコンによる居住性の向上などユーザー志向が功を奏してF355は大成功しました。公道も走れるレース仕様のF355 チャレンジが発売され、ワンメイクレースのF355 チャレンジ レースが行われました。1999年に後継車の360にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1995年に発売されたイタリアのバン製の当時物です。バンは主にイタリアのスポーツカーをモデル化していましたが、2006年に廃業しました。バンのミニカーはいずれも出来が良く、このF355も実車の雰囲気がうまく再現されていてかなり良い出来ばえです。フロントグリルやホイール中央のエンブレム、リアルな室内の造形、リアのエンジンカバーのスリットが抜けている点など細かいところまで凝った仕上げとなっています。ボディカラーの赤が少し暗いですが、この色が古典的なフェラーリの赤色(血の色)と聞いたことがあります。バンはオープン仕様のGTS/スパイダーとチャレンジ仕様など約70種類ほどのバリエーションを作っています。その他の当時物ではディテールカーのGT/GTSとそれのOEM品のコーギーのGTS 007仕様などがありました。当時物以外では、京商の1/18と1/43と1/64、イクソ、ミニチャンプス、トミカ リミッテドの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI F355 GT 1
FERRARI F355 GT 2

 以下は1995年に発売されたディテールカー製のフェラーリ F355 (1/43 型番290)の画像です。プロポーションは上記のバン製と同等レベルの造形でこれも良く出来ています。ただリアのエンジンカバーや室内の細部の仕上げは、バン製に比べると見劣りします。ディテールカーは比較的安価なミニカーでしたので、これは値段に見合った仕上げなので仕方ないことですが。(当時の価格 バン 3600円、ディテールカー 2800円) ディテールカーはオープン仕様のGTSやチャレンジ仕様もモデル化していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F355 GT 3
FERRARI F355 GT 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F355 GT 5
FERRARI F355 GT 6

 以下は1995年に発売されたコーギー製のフェラーリ F355 GTS '007 ゴールデンアイ' (1/43 型番92978)の画像です。1995年に公開された映画「007 ゴールデンアイ」の劇中車と F355 GTSをモデル化しています。(ただこの車はボンドガールの車で、特別な装備はない) これは上述したようにディテールカー製のF355 GTS(オープン仕様)のOEM品ですので、基本的にはディテールカー製と同じですが、ナンバープレートが劇中車に即した「437 NAC 75」に変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F355 GTS 1
FERRARI F355 GTS 2

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FIAT BRABO 1995 ITALY

FIAT BRABO
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FIAT BRABO


NOREV 771102 1/43  
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.02m 全幅約1.75m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 1.6L 103HP 5段変速
性能: 最高速180km/h   データーベースでフィアット ブラーボ/ブラーバのミニカー検索

フィアット ブラーボ イタリア 1995年

 

 大成功したフィアット ティーポの後継車ブラーボ/ブラーバが1995年に登場します。ティーポは直線的で簡潔なデザインでしたが、ブラーボ/ブラーバは曲面の多いダイナミックなデザインとなっていました。3ドアのブラーボは操縦性重視、5ドアのブラーバは居住性重視の設定でした。先代をベースにした設計で、エンジンは4気筒1.4L、DOHC 4気筒1.6L/1.8L、4気筒1.9Lターボディーゼル、ブラーボの高性能版HGT用にはDOHC 5気筒2L(147HP)が搭載されました。

 

 1996年にワゴンのマレア(MAREA) ウィークエンドが設定されました。プラットフォームを共有する派生車としてトールワゴンのムルチプラが1998年に登場しました。1996年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しており、プント同様にヨーロッパでは結構ヒットしたようです。なお日本ではブラーボがブラビッシモという名前で発売されたそうですが、ほとんど知られていません。2001年に後継車のスティーロが登場しました。

 

 

 ブラーボ/ブラーバのミニカーは最近までBブラーゴの廉価版で1/43のブラーボしかありませんでした。(1990年代後半頃のイタリアの大衆車は当時物ミニカーが少ないのです) 最近になってノレブとイタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.55 ブラーボとNo.57 ブラーバでモデル化されました。(いずれもノレブ製のようです) 画像はノレブ製のブラーバで、ミニカーが入手できなかったので、WEBサイトから画像を拝借しました。画像を見ると、ノレブらしいそつのない良い出来ばえのようです。

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FERRARI F50 1995 ITALY

FERRARI F50
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FERRARI F50


MINICHAMPS 430075152 1/43 106㎜X46㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.48m 全幅約1.99m エンジン 変速機: DOHC 5バルブ V型12気筒 4.7L 520HP 6段変速
性能: 最高速325km/h  データーベースでフェラーリ F50のミニカー検索

フェラーリ F50 イタリア 1995年

 

 フェラーリ F40の後継車として、F50が1995年に登場しました。F40のコンセプトをさらに進めて、「公道を走るF1」を目指したそうです。F1そのものといったコンセプトに従い、エンジンをモノコックフレームにボルトで直接固定しそのエンジンにサスペンションアームを固定するといったF1流の高剛性な車体構造を採用していました。エンジンもF1 F92Aに搭載されたV型12気筒エンジンのブロックを流用したDOHC 5バルブ V型12気筒4.7L(520HP)で、変速機は6段変速(F1用のセミオートマチックではない)で最高速325km/hの性能でした。

 

 ルーフは取り外し可能でスパイダー(バルケッタ)にもなりましたが、ルーフの脱着はメカニックの作業が必要だったそうです。先代のF40は最低限のスパルタンな内装でしたが、F50はちゃんとしたスポーツカー的な内装でエアコンもついていたそうです。ただF1そのものの構造故に振動/騒音もF1並だったそうで、内装が良くなっても居住性はF40よりも悪化していたようです。GT1クラスに参戦する予定だったレース仕様のF50 GTの開発が中止されたことで、F50がレースに出ることはなくなりました。結局レースには出ない本当の「公道のF1」になりました。(ただし1995/1996年のマカオGPの前座レースにオフィシャルではないが参戦していました) 1997年までに約350台が生産され、新車価格は約5000万円でした。後継車は2002年に登場したフェラーリ エンツォでした。

 

 

 ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスのイタリア車は出来ばえがいまひとつの物があるのですが、このF50もフロント周りの絞り込みが足らないのでフロントの雰囲気が実車から少し外れています。室内などの細部はミニチャンプスらしいリアルな仕上げとなっています。ただエンジンカバーの透明度が低いのでその下のエンジンがほとんど見えないのは今一つです。ミニチャンプスはバルケッタもモデル化していました。その他のF50の当時物ミニカーはディテールカーのクーペ/バルケッタ、Bブラーゴの1/43、1/24、1/18などがありました。当時物以外では京商の1/18と1/43と1/64、トミカ プレミアムの/62、マイスト、タミヤの1/12、マテルの1/18と1/43、レジン製ではアイドロンなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI F50 1
FERRARI F50 2

 以下は1996年に発売されたディテールカー製のフェラーリ F50 バルケッタ (1/46 型番393)の画像です。フロントの絞り込みが実車相応で、上記のミニチャンプス製よりも実車の雰囲気がうまく再現されています。室内などの細部の仕上げはミニチャンプスと同等レベルなので、こちらの方がミニチャンプスより良い出来ばえです。ディテールカーは通常のルーフ仕様もモデル化していました。値段もミニチャンプスより少し安かったのでお買い得でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F50 BARCHETTA 1
FERRARI F50 BARCHETTA 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F50 BARCHETTA 3
FERRARI F50 BARCHETTA 4

 以下は1995年に発売されたBブラーゴのF50 バルケッタ(1/18 型番3352)の画像です。BブラーゴのF40と同様にこのF50も実車登場後すぐにモデル化されました。出来ばえもF40と同様以上の良い出来ばえで、室内/エンジン/サスペンションなどがリアルに再現されています。フロントカウル/ドア/リアカウルが開閉し、ステアリングホイールと連動する前輪操舵ギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F50 BARCHETTA 5
FERRARI F50 BARCHETTA 6

 以下はフロント/フロントカウルを開いた画像とリア/リアカウルを開いたエンジンルームの画像です。フロントカウル下には電動ファン付ラジエーターとバッテリー、エンジンルーム内にはエンジン/リアサスペンションがリアルに再現されています。8年前に発売された同じBブラーゴ製のF40のエンジンルームと較べると、細部の仕上げレベルが向上していることが分かります。なおこのBブラーゴの1/18よりもリアルな出来ばえで現在(2022年)の1/18の売れ筋であるオートアートが登場したのは2000年頃でした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI F50 BARCHETTA 7
FERRARI F50 BARCHETTA 8

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FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 1996 ITALY

FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING
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FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING


VITESSE L192D 1/43 77㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.23m 全幅約1.49m エンジン 変速機: 4気筒 1.1L 54HP 5段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでフィアット チンクエチェントのミニカー検索

フィアット チンクエチェント (500) スポーティング イタリア 1996年

 

 1991年にフィアット 126の後継車としてチンクエチェントが登場しました。チンクエチェントとはイタリア語で500の意で、名車フィアット 500に因んだ名前ですが、500ではなく「CINQUECENTO」と表記します。デザインはG.ジウジアーロによるもので、同時期のティーポや後のプントに通じるシンプルながらセンスの良いデザインでした。ボディは3ドアハッチバックのみの前輪駆動車で、2気筒704㏄(30HP)エンジンは縦置き配置、4気筒903㏄(40HP)エンジンは横置き配置されました。ポーランドのフィアットの子会社FSMが製造していました。

 

 1994年にプント用の4気筒1.1L(54HP)エンジンを搭載し足回りを固めるなどした高性能版スポーティングが設定されました。また同じエンジンを搭載してグループAラリーの入門用車両として足回りなどの設定を変更したチンクエチェント トロフェオが限定生産されました。126の後継車としては先にフィアット パンダが出ていましたが、チンクエチェントはパンダよりも安い車として人気があったようです。1998年に後継車セイチェント(SEICENTO 600の意)にモデルチェンジしました。(実車画像→ フィアット セイチェント 1998)

 

 

 ミニカーは1998年頃に発売されたビテス製です。チンクエチェント後期型の高性能版スポーティングをモデル化しています。プロポーションが良くホイールや非対称なフロントバンパーの意匠など実車に即しており、なかなかの良い出来ばえです。灯火類や室内(彩色されたシートなど)もリアルに再現されています。当時のビテスはバリエーションを作るのに熱心で、このチンクエチェントもラリー仕様など10種類ほどのバリエーションがありました。(やたらとバリエーションを増やしたことが、2000年頃のビテス倒産につながったように思います) これ以外のチンクエチェントのミニカーはブラーゴの1/43と1/24、ヘルパの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 1
FIAT CINQUECENTO (500) SPORTING 2

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