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ランボルギーニ ディアブロ イタリア 1990年
ランボルギーニ カウンタックの後継車としてディアブロが1990年に登場しました。マルチェロ ガンディーニがデザインしたボディは人気のあったカウンタックのイメージを踏襲しており、ドアも同じ跳ね上げ式でした。エンジン配置もカウンタックと同じ縦置きのミドシップで、ホイールベースを延長して居住性を向上させていました。当初のエンジンはDOHC V型12気筒5.7L(492HP)で、最高速325km/hとカウンタックより早くなっていました。
1993年に4WDのVTが追加され、1995年にオープンのVT ロードスターが追加されました。(実車画像→ ランボルギーニ VT ロードスター) 1996年にスポーツ志向のSVが追加され、これをベースにしたレース仕様(540HP)のSVRが限定生産されました。1999年のマイナーチェンジでリトラクタブルヘッドライトが、日産 フェアレディ 300Z(Z32) のヘッドライトを流用した固定式に変わりました。(常時点灯を義務付ける地域対応) 同時に内装も独立したメーターパネルから一体式のフラットなものに変更されました。1999年にワンメイクレース用のGTRが限定生産されました。最終モデルはエンジンが6L(550HP)となりました。2001年に後継車のムルシエラゴにモデルチェンジしました。
ミニカーは1992年に発売されたソリド製の当時物です。老舗のソリドらしいうまい造形で、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。当時の定価は2200円で比較的安価なミニカーでしたが、ミラーやワイパーが別部品となっていて、リアパネルが開きエンジンが見えるギミックも付いていました。これ以外の当時物ミニカーではマッチボックスのキングサイズ(1/40)、 ポリスティルの1/18、ディテールカーのクーペ/ロードスター(プロトタイプ)などがありました。当時物以外ではオートアートの1/18、ミニチャンプス、京商の1/18(レジン製)と1/43と1/64、トミカ プレミアムの1/62、デルプラドの名車コレクション、アイドロン(レジン製)など非常にたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とリアパネルを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ 155 ツインスパーク 2.0 イタリア 1992年
アルファ ロメオ 75の後継車として155が1992年に登場しました。フィアットグループの開発プロジェクト「ティーポ3」で開発された車で、フィアット テムプラ 、ランチア デドラとは姉妹車でした。(実車画像→ フィアット テムプラ、ランチア デドラ) 大胆なウエッジシェイプのボディは個性的でアルファ ロメオらしさがありました。155での最大の変更点は前輪駆動方式を採用したことで、スポーツ志向のユーザーには不評だったようです。ボディはセダンのみで、当初のエンジンはツインスパーク 4気筒1.7L/1.8L/2L(143HP)/2Lターボ(190HP)、V型6気筒2.5L(166HP)、4気筒1.9Lターボディーゼルでした。2Lターボを搭載する最上級車 Q4はランチア デルタ HFと同じ4WDシステムを採用していました。
1995年のマイナーチェンジで後期型となり、前輪のトレッドが拡大され前後フェンダーがブリスターとなり車幅が広がりました。豪華仕様のスーパー、スポーティなスポルティーバが設定され、2LエンジンはDOHC 4気筒2L(150HP)エンジンに切り替わりました。モータースポーツ関係ではV型6気筒2.5Lをチューンしたレースカー 155 V6 TIがイタリアやドイツなどのツーリングカーレースで活躍しました。1997年にアルファ ロメオ 156にモデルチェンジしました。
ミニカーは1996年に発売されたミニチャンプス製の当時物です。ミニチャンプスらしいそつの無い造形で、ウエッジシェイプのボディがうまく再現されていました。室内などの細部もリアルに仕上げてあり良く出来ていました。ただアルファ ロメオの特徴であるフロントグリル/エンブレムのクロームモールがなくあまり目立たないのが今一つです。(1/43サイズのミニカーでは特徴的なエンブレムなどは多少オーバースケール気味で目立つように作るのが良いのですが) ミニチャンプスは155のレース仕様もたくさんモデル化しています。これ以外の155のミニカーはARS モデル、ヘルパの1/87、京商の1/64などがあります。レースで活躍したことを反映してオニキス、hpi racingなどでレース仕様がたくさんモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フェラーリ 456 GT イタリア 1992年
長く生産された2+2座の豪華GTフェラーリ 412の後継車としてフェラーリ 456が1992年に登場しました。V型12気筒エンジンをフロント搭載する旗艦として全面的に新設計されました。鋼管スペースフレームにアルミ製ボディを載せた構造で、ボディはピニンファリーナのデザインでした。4座の為キャビン部分が大きめですが、1970年代の365GTB デイトナのイメージを踏襲したそうです。エンジンは新設計のDOHC 4バルブ V型12気筒5.5L(436HP)で、最高速は300km/hを超える高性能でした。
412より短くなったホイールベースと、トランスアクスル方式による前後重量配分の適正化でスポーツカーとしての操縦性も向上していました。内装は本革張りのシートなど豪華で、後席も+2以上の居住性がありました。当初は6段変速のGTだけでしたが、1996年に4速自動変速のGTAが追加されました。1998年のマイナーチェンジでフロントグリルやボンネットのエアインテークなどの意匠や内装が変更され、名前が456Mに変更されました。2004年に612 スカリエッティにモデルチェンジしました。
ミニカーは1994年に発売された初期のミニチャンプス製です。全体的には良くできていて、室内などの細部も良く仕上げてあります。ただ個人的にはフロントやボンネット周りの雰囲気がいまひとつのように感じます。ミニチャンプスはドイツ車を作らせるとそつのない造形に仕上げるのですが、1990年代以前のイタリア車やフランス車を手掛けると何となく雰囲気が合わない出来ばえの物があります。(これは国民の芸術的センスの違いが関係するのでしょうか?) これ以外の456のミニカーはブラーゴの1/18と1/43、バン、ディテールカー、イクソなどがあります。1990年代はまだ複数のメーカーがフェラーリの量産ミニカーを作っていたのですが、最近はライセンス制限でブラーゴ(以前はマテル)しか作れないようになりました。(競争がない状況は品質や価格で問題が多いので、あまり好ましくないですが) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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アルファ ロメオ 164 3.0 V6 スーパー イタリア 1993年
1969年に生産中止となった大型高級車 アルファ ロメオ 2600の後継車として、1979年にアルファ 6(セイ)が登場しました。アルファ 6はアルフェッタをベースにしていたのでアルフェッタと同じような外観でしたが、パワステや集中ドアロックなどの豪華装備は充実していました。(実車画像→ アルファ ロメオ アルファ 6) エンジンは新設計されたV型6気筒2.5L(158HP)で、5段変速、最高速195km/hの性能でした。1983年のマイナーチェンジで、ヘッドライトが角型2灯式に変わりました。商業的には失敗作で1985年に生産中止となり、前述した90が一時的に最上級車となりました。アルファ ロメオは財政状況の悪化で、1986年にフィアットに吸収合併されました。
アルファ ロメオはフィアット、ランチア、サーブの3社で共同開発していた「TIPO 4プロジェクト」に参加し、このプロジェクトで開発された164がアルファ 6の後継車として1987年に登場しました。このプロジェクトではフィアット クロマ、ランチア テーマ、サーブ 9000が開発されましたが、164はピニンファリーナのデザインで他の3車より低いノーズでスポーティな雰囲気になっていました。横置きエンジンによる前輪駆動車で、当初はV型6気筒3L(188HP)、DOHC 4気筒2L(148HP)、DOHC 4気筒2Lターボ(175HP フィアット製)、4気筒2.5Lターボディーゼルエンジンが搭載されました。
1990年にV型6気筒エンジンを200HPにチューンしエアロパーツを付けたクアドリフォリオが限定販売されました。1993年のマイナーチェンジで後期型となり、DOHC化したV型6気筒3L(211HP)エンジンを搭載するスーパーが追加されました。同年にはエンジンを232HPにパワーアップしフルタイム4WD仕様としたQ4が登場しました。1998年まで生産され、後継車は166でした。
ミニカーは2009年に発売されたミニチャンプス製です。アルファ ロメオ 164 後期型のV6 スーパーをモデル化しています。ミニチャンプスらしいそつのないうまい造形で、実車がうまく再現されていてとても良く出来ていました。特徴的なフロントグリルがリアルに再現され、室内のシートやインパネなどの細部もとても良く仕上げてあります。なおこのミニカーは2019年にマキシチャンプスとして再生産されましたが、室内の仕上げなどが簡素化され低レベルな廉価版になってしまいました。(マキシチャンプスはいずれも仕上げが簡素化されていますので、買うならオークション等で再生産ではないオリジナルを探しましょう) 164の当時物ミニカーはなく、このミニカーが初めてのモデル化でほぼ同時期にスパーク(レジン製)がPRO CAR レース仕様(プロトタイプでレースは開催されなかった)をモデル化しています。その後2013年になってKESS(レジン製)からもモデル化されました。アルファ 6のミニカーは当時物ではノレブ(JETCARシリーズ)があり、2012年頃にKESSやネオがレジン製でモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フィアット プント イタリア 1994年
大ヒットしたフィアット ウーノの後継車フィアット プントが1993年に登場しました。イタル デザイン(G.ジウジアーロ)のデザインしたボディは、シンプルかつ実に魅力的で空力的にも優れていました。(縦長テールライトが特徴でした) 前述したティーポをベースにした3/5ドアハッチバックで、1995年のEU カー オブ ザ イヤーを受賞しています。当初のエンジンは4気筒1.1L(55HP)/1.2Lと1.7L(72HP)ターボディーゼル、スポーツ仕様の4気筒1.6L(88HP)、高性能版GTの4気筒1.4L(136HP)ターボがありました。
3ドアをベースにした電動開閉式ソフトトップを持つカブリオレも設定され、製造はベルトーネが行いました。(実車画像→ フィアット プント カブリオレ 1994) 富士重工業(スバル)製のCVT変速機を搭載したセレクタというモデルもありました。1997年にスポーツ仕様のエンジンはDOHC 4気筒1.2L(86HP)に変更されました。プントは魅力的なデザインと幅広いバリエーションで大ヒットし1999年に2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約340万台でした。(実車画像→ フィアット プント 2代目 1999)
ミニカーは1995年に発売されたBブラーゴ製の当時物で、当時の大スケールミニカーの標準であった1/24サイズです。当時の大スケールミニカーはサイズが大きくても比較的安価で、現在の1/18サイズのミニカーほどリアルな出来ばえではありませんでした。このプントも当時の定価が2000円ほどでサイズを考えると安価なミニカーでしたが、プロポーションが良く実車の雰囲気はうまく再現されています。前述した同じBブラーゴ製のティーポから数年後に発売されたミニカーなので、ドアミラーが付き室内のメーター類がプリント表示されるなど仕上げが良くなっています。ただし室内から赤いテールライトが見えるのはご愛嬌ですが。。。ドアが開閉し前輪操舵ギミックが付いています。Bブラーゴは1/43でもプントをモデル化していました。実車が大ヒットしたのに当時物ミニカーはBブラーゴだけで、最近でもホンウェル(カララマ)の1/43と1/72、エジソンのカブリオレ、イタリアのミニカー付雑誌「FIAT STOY COLLECTIO」のNo.112ぐらいでしかモデル化されていません。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)