ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

CARRO DI CUGNOT 1771 FRANCE

CARRO DI CUGNOT 画像をクリック/タップすると画像が変わります
BRUMM X01 1/43? 140mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約7m 車重 約3t
エンジン 変速機: 蒸気機関 
性能: 時速3km/h程度?
データーベースで蒸気車のミニカー検索

 

キュニョーの蒸気車 フランス 1771

 

 蒸気を利用するエンジン(蒸気機関)はイギリスのジェームズ ワットの考案で 1770年代に実用化されつつありました。その蒸気機関を自動車の動力として最初に採用したのはフランスでした。考案したのは、フランス軍の技術者であったニコラス ジョゼフ キュニョー(Nicolas-Joseph Cugnot)で、馬の代わりに大砲を運搬する車両として開発され、1769年に試作車が完成しました。この車両は前輪1輪/後輪2輪の3輪車で、前輪の前に取り付けた窯で蒸気を発生し蒸気で作動させる2つのピストンで前輪を駆動する構造でした。

 当時の車輪は木製で外周に鉄板を貼った滑り易いものでしたので、駆動力を路面に伝える為にこのように前輪荷重が掛かる構造となっていたのは合理的な設計でした。ただし操舵する前輪の上に重い窯を載せていたので操舵には大きな力が必要でそこにはギヤを使った減速機構が使われていましたので、素早い操縦はできない構造でした。

 

 この車両は試運転で時速3km/h程で走行したそうですが、途中で曲がり切れずに壁に衝突して壊れてしまったそうです。これは「世界初の自動車事故」として有名な逸話です。キュニョーは1971年に2号車を完成させましたが、開発は中止となり2号車は評価されないまま放置されました。その2号車が現在博物館に展示されているそうで、実際に走行させている動画があります。(キュニョーの蒸気車の走行動画) この車両が世界で初めて人工的な動力で走行したことから、歴史上最初の自動車とされています。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたイタリアのブルム製です。ブルムの初期物で蒸気車ばかりをモデル化した「OLD FIREシリーズ」の1台です。博物館に展示されているキュニョーの蒸気車 2号車をモデル化しています。細部まで実車に忠実にモデル化されていてとても良く出来ています。窯を載せた前輪部分は実際に向きが変えられるように出来ています。この蒸気車は歴史的に有名な車なのですが、量産ミニカーはこのブルム製しかないようです。 以下はフロント/リアなど各部の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CARRO DI CUGNOT 1
CARRO DI CUGNOT 2

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VETTURA DI PECQUER 1828 FRANCE

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BRUMM X07 1/43? 130㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.6m
エンジン 変速機: 蒸気機関 
性能: 最高速 不詳
データーベースで蒸気車のミニカー検索

 

ぺックールの蒸気車 フランス 1828

 

 世界初の蒸気車は1771年に製作されたフランスのキュニョーの蒸気車でしたが、この車はその後開発が中止となっていました。フランスでキュニョーの後を継いだのは、機械技術者で時計職人であったオネシフォール ぺックール(Onesiphore Pecqueur)でした。彼は1828年に当時としてはかなり高度な技術を使った蒸気車を完成させました。キュニョーの蒸気車は3輪車でしたが、ペックールの蒸気車は前輪2輪で操舵を行い、車の前部に搭載した蒸気機関で後輪をチェーン駆動する4輪車で全体的な構成は現在の自動車に近いものでした。

 

 全体的な構成だけではなく前輪のステアリング機構も現在の自動車に近いもので、さらに後輪にはコーナリング時の後車輪の左右の回転速度の違いを調整する差動機構(デファレンシャルギヤ)が備えられていました。彼が特許出願したこのプラネタリー(遊星)ギアを使う差動機構は、現在の自動車に使用されているデファレンシャルギヤの基本技術となりました。彼は時計職人だったのでこのような巧みなギヤの使い方が考案できたのでしょう。この蒸気車は完成度が高かったのですが、残念なことにその後の進展はなかったようです。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたイタリアのブルム製です。ブルムの初期物で蒸気車ばかりをモデル化した「OLD FIREシリーズ」の1台です。実車諸元の参照画像はぺックールの特許関係の図面だと思いますが、ミニカーはそれに基づいてモデル化しているようです。後輪のチェーン駆動、後車軸の差動機構、前輪の操舵機構などこの車の特徴的なメカ部分がよく再現されていてかなり良い出来ばえです。この車は進展がなかったのであまり知られていないようです。量産ミニカー?(模型)はブルム製のこれしかありません。 以下は各部の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VETTURA DI PECQUER 1
VETTURA DI PECQUER 2

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AMEDEE BOLLEE LA MANCELLE (STEAM ENGINE) 1878 FRANCE

AMEDEE BOLLEE LA MANCELLE (STEAM ENGINE) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RAMI 30 1/43 90mm

 

アメデー ボレ ラ マンセル (蒸気車) フランス 1878

 

 フランスの鐘職人アメデー ボレが作った蒸気車「ラ マンセル」です。この車はかなり実用的であったようで何台かが製造されています。それらの車の一台はロシアのぺテルブルグまでデモンストレーション旅行したとのことです。アメデー ボレはその後も蒸気車やガソリン車を製作しており、フランス自動車史上に優れた功績を残しています。

 

 ミニカーはクラシックカー専門のフランスのラミー(RAMI)製で、昔のミニカーですが実車に忠実にできていて雰囲気も良く出ています。

 

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4メートル
エンジン 変速機: 蒸気機関 
性能: 最高速約35km/h
データーベースで蒸気車のミニカー検索
 

AMEDEE BOLLEE LA MANCELLE (STEAM ENGINE) 1
AMEDEE BOLLEE LA MANCELLE (STEAM ENGINE) 2

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DELAMARE DEBOUTTEVILLE ET MALANDIN 1884 FRANCE

DELAMARE DEBOUTTEVILLE ET MALANDIN 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ELIGOR  1/43 58mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.5m
エンジン 変速機: 2気筒 4L 約8HP 後輪チェーン駆動
性能: 

 

ドラマール ドブットビルとマランディン(の試作車) フランス 1884

 

 内燃機関を搭載した実用的な自動車の発明は一般的にはドイツのカール ベンツが1886年に発明したベンツ 3輪車ということになっていますが、フランスはこれに異を唱えています。1884年にフランスのドラマール ドブットビルと彼のアシスタントのマランディンがガソリン自動車の試作に成功しており、これが世界初の自動車だと主張しています。この車は2気筒4L(約8HP)エンジンを搭載し、エンジン回転はチェーンでデファレンシャルギヤの付いた後輪駆動シャフトに伝達され、その後輪駆動シャフトから左右後輪をチェーンで駆動する構造でした。

 

 実際にこの車が特許を取得したのはベンツ 3輪車より早かったのですが、この試作車は試運転中に故障するなど実用性がありませんでした。さらにその後に市販されるなどの実質的な進展もありませんでした。したがってこの試作車が世界初の実用的な自動車であるとのフランスの主張にはやや無理があります。自動車黎明期の実用化段階においてはフランスのプジョーなどがドイツよりも進んでいたことは事実ですが、それでも世界初の自動車を発明したのはドイツということになっています。

 

 

 ミニカーはフランスが1984年に開催した「フランス自動車百周年」を記念して作られたものです。メーカー名はどこにも表示されていないのですが、ミニカーの箱がエリゴールの物なので、エリゴール製だと思われます。スケールモデル的にリアルな造形ではありませんが、ステアリング機構、ベルト駆動する後輪、荷台の横掛け式座席などの構造がこのミニカーから分かります。前輪は実物同様に操舵することができます。 以下はフロント/リアの拡大画像と「100 ANS D'AUTOMOBILE FRANCAISE(フランス自動車百周年)」のラベルの付いた台座の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DELAMARE DEBOUTTEVILLE ET MALANDIN 1
DELAMARE DEBOUTTEVILLE ET MALANDIN 2

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PEUGEOT VIS A VIS (TYPE 3) 1891 FRANCE

PEUGEOT VIS A VIS (TYPE 3) 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINIALUXE 16 1/43 65mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.5m 全幅約1.35m
エンジン 変速機: ダイムラー製 V型2気筒 565cc 2HP 4段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速18km/h
データーベースで戦前のプジョーのミニカー検索

 

プジョー ヴィザヴィ (タイプ 3) フランス 1891

 

 19世紀からフランスで金属加工業を営んでいたプジョー家のアルマン プジョーは1880年代に会社としてのプジョーを設立し、当初は自転車の製造を行っていました。(現在でもプジョーは自転車を製造しています) 1889年に蒸気エンジンを使った3輪車(タイプ 1)を試作しましたが、これはまともに動きませんでした。その後ドイツのダイムラー社製ガソリンエンジンの製作権を持つ同じフランスのパナール ルヴァッソール社の協力で、そのエンジンを搭載する車を開発することになりました。1990年に完成した最初の試作車は「クアドリシクル(QUADRICYCLE 4輪車の意)」(タイプ 2)と呼ばる2人乗りの小型車で、V型2気筒565㏄(2HP)エンジンを運転席床下に搭載し4段変速、デフを介してチェーンで後輪を駆動し最高速18km/hの性能でした。この車(実車画像) は数台製作されました。

 

 1991年にはクアドリシクルを4人乗りとした「ヴィザヴィ(VIS A VIS)」(タイプ 3)が製作されました。「ヴィザヴィ」とは前後に向かい合って座る座席形式のことで、ドライバーの前に人が座ったときはドライバーは前が見づらくなります。この車は1891年の自転車競技のツール ド フランスの伴走車として、往復の1200㎞を平均時速13.5㎞/hでトラブル無しで走破しました。それがきっかけとなって1894年に史上初の自動車レース「パリ-ルーアン」が開催されました。このレースでプジョーは優勝しています。

 

 

 ミニカーはフランスのクラシックカー専門メーカーだったMINIALUXE製で材質はプラスチックです。(実際の発音とは違うようですがMINIALUXEはミニオールと呼んでます) 1960-1970年代に作られたミニカーですが、クラシックカーに付き物の灯火類や操作レバーがきちんと別パーツで取付けられているなど、当時のミニカーとしてはかなりリアルに作ってありました。また塗装ではないですが、白/赤のカラーリングも綺麗です。当時クラシックカーのミニカーを購入していたのは大人のマニアが中心でしたから、クラシックカー専門メーカーのミニカーは子供向けのミニカーとは違い結構スケールモデル的な出来ばえでした。これ以外のプジョー初期のミニカーは、同じクラシックカー専門メーカーのサフィール(SAFIR)、ドゥグー(DUGU)、ガマなどがありました。 以下はフロント/リアの拡大画像とキャビンの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT VIS A VIS 1
PEUGEOT VIS A VIS 2

 以下は同じフランスのサフィール製のヴィザヴィ 1892 (1/43 型番1)の画像です。ヴィザヴィに屋根(天蓋)を取りつけたものですが、これと同じような屋根を付けた車が1891年のツール ド フランスの伴走車として使われたようです。(→伴走車の実車画像) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT VIS A VIS 3
PEUGEOT VIS A VIS 4

 以下は1970年代に発売されたドゥグー(DUGU)のヴィザヴィ 1894 (1/50 型番M02)の画像です。64台が生産された初期の量産化仕様をモデル化しています。ドゥグーのクラシックカーとしてはホイールなどの部品を共用し梱包箱を簡素化した廉価版の「Museo」シリーズの一つです。1/50なので少し小さいのですが、廉価版とはいえMINIALUXEやサフィールと同じぐらいの良い出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT VIS A VIS 5
PEUGEOT VIS A VIS 6

 以下は1960年代に発売されたガマのヴィザヴィ 1892 (1/46? 型番988)の画像です。上記のサフィール製のヴィザヴィと同じ車をモデル化しているようです。ただしガマのヴィザヴィはあまりリアルにモデル化しているわけではなく、サイズはかなり大きめですし、フロント部分の造形やハンドルが丸ハンドルになっている点は正しくありません。(どちらかというと子供向けの玩具的な作りです) ガマのヴィザヴィには屋根の付いていないタイプもあるのですがそちらも同様です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT VIS A VIS 5
PEUGEOT VIS A VIS 6

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PANHARD LEVASSOR TYPE A 1891 FRANCE

PANHARD LEVASSOR TYPE A 画像をクリック/タップすると画像が変わります
MINIALUXE 18 1/43 61mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.5m 重量約500kg
エンジン 変速機: V型 2気筒 1030cc 3.5HP 3段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速22km/h
データーベースでパナール ルヴァッソールのミニカー検索

 

パナール ルヴァッソール タイプ A フランス 1891

 

 フランスのエミール ルヴァッソールとルネ パナールが共同で経営するパナール ルヴァッソール社はドイツのダイムラー社製 V型2気筒エンジンの製造権を得て1887年から製造を始めました。その後ガソリン自動車の開発に着手し、1890年に車体中央床下にエンジンを搭載した試作車を完成させました。1891年にはこの試作車を改良して、車体前部にエンジンを搭載し後輪を駆動することで操縦安定性を向上させたガソリン自動車(タイプ A)を完成させました。この車はエンジン、クラッチ、ギヤボックス、後輪ドライブを一列に並べる現在の自動車の基本構成を備えていました。この構成は「システム パナール」と呼ばれ自動車技術上の画期的な発明でした。

 

 パナール ルヴァッソール社の初期の車は、車体前方にエンジンを収めた四角い箱(現在のボンネット相当)があり、そこに同社のロゴ(P/L)が表示されている独特のスタイルでした。パナール ルヴァッソールは1891年にこの車を6台製作していることから、世界最古の自動車メーカーと呼ばれることになりました。なおほぼ同時期に同じフランスのプジョーもパナール ルヴァッソールからエンジンを提供されて、運転席床下にエンジンを搭載したガソリン自動車を5台製作しています。両社は当時の良きライバルで、1894年に開催された自動車初期の都市間レース「パリ-ルーアン」ではプジョーが優勝し、1895年の「パリ-ボルドー」ではパナール ルヴァッソールが優勝しています。

 

 

 ミニカーは1960-1970年代に発売されたMINIALUXE(ミニオール)製で材質はプラスチックです。灯火類や操作レバーなどの細部もそこそこリアルに再現されていて、当時のミニカーとしては良い出来ばえでした。運転席の後部に簡素な補助席があり、その下には開閉できる蓋つきのトランクらしきものが付いています。また屋根代わりにパラソルが付いていますが、実際にこのようなパラソルが付いている実車の写真を見たことがないのでこれは創作なのかもしれません。ただ違和感があるわけではないので、付いているほうが楽しいと思います。50年も前に製作された物なので、タイヤのゴムが劣化して一部が切れてます。(プラスチックの材質が良いのか? ボディはそれほど変形していません) 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR 1
PANHARD LEVASSOR 2

 パナール ルヴァッソール タイプ Aのミニカーは、MINIALUXEのバリエーションが数種類とラミー(RAMI)がありました。以下は同じMINIALUXEのバリエーションのパナール ルヴァッソール クーペ 1982 (1/43 型番24)の画像です。上述の型番18のパラソルを幌に変更しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 3
PANHARD LEVASSOR 4

 以下は同じMINIALUXEのバリエーションのパナール ルヴァッソール 1985 (1/43 型番17)の画像です。これは当時の馬車と同じ密閉式ボディを取り付けた仕様です。同時期の車で似たようなボディを持つルノー タイプ Bがありましたので、この車は実車が存在したのだと思います。これもリアにトランクらしきものが付いています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 5
PANHARD LEVASSOR 6

 以下はラミーのパナール ルヴァッソール トノー 1985 (1/43 型番25)の画像です。トノー(TONNEAU)とは運転席後部の対面式補助席のことを示しています。ラミーも50年も前に作られたミニカーで、当時としては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 7
PANHARD LEVASSOR 8

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SCOTT OMNIBUS A VAPEUR  1892 FRANCE

SCOTT OMNIBUS A VAPEUR 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RAMI 22 1/43 75mm

 

スコット 蒸気車 フランス 1892

 

 蒸気機関が改良され小型 軽量化されたことによって、蒸気自動車が実用化されていきます。このスコットという車(たぶんフランスのメーカー)もその一例で、煙突の付いたボイラーが前にありますので蒸気機関車のような見た目になっていますが自動車です。 ただし私的な乗用車ではなく客室のシートが横向きのベンチシートで後部にドアが付いた小型バスです。フランスの自動車博物館に実車が保存されているようです。

 

 ミニカーは上記と同じラミー製です。40年以上も前に作られたミニカーですので現在のように精密なものではないですが、むき出しのボイラー部分が面白いミニカーです。

 

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3メートル
エンジン 変速機: 蒸気機関 
性能: 
データーベースで蒸気車のミニカー検索
 

SCOTT OMNIBUS A VAPEUR 1
SCOTT OMNIBUS A VAPEUR 2

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DE DION-BOUTON VICTORIA STEAM WAGON 1894 FRANCE

DE DION-BOUTON VICTORIA STEAM WAGON 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 30 1/43 145㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6メートル
エンジン 変速機: 蒸気機関 
性能: 時速20km/h程度
データーベースで蒸気車のミニカー検索

 

ド ディオン ブートン ビクトリア 蒸気車 フランス 1894

 

 蒸気機関に興味があったフランスの貴族ジュール-アルバート ド ディオン(Jules-Albert de Dion)伯は技術者のジョルジョ ブートン(Georges Bouton)とチャールズ トルパルドゥ(Charles Trepardoux)の協力を得てド ディオン ブートン社を1883年に設立しました。この会社は蒸気機関搭載の蒸気自動車を製造しました。同社は1894年に開催された世界初の自動車レース「パリ-ルーアン」に参戦しました。このレースでド ディオン ブートンの蒸気車は最初にゴールしたのですが、ドライバー以外に釜炊き要員が必要であった点などが審議された結果、2位になりました。全行程126㎞を平均速度19km/hで完走したそうです。このレースで優勝したのは少し遅れて2番目にゴールしたダイムラー製のガソリンエンジンを搭載したプジョーでした。

 

 ド ディオン ブートン社はその後も1904年まで蒸気バス/トラックを製造していました。同社はガソリンエンジンの将来性に注目し、1895年には単気筒137ccの小型ガソリンエンジンを開発しそのエンジンを改良して搭載した3輪車(単気筒185㏄)を1897年に発売しました。(実車画像→ ド ディオン ブートン 3輪車 1899) さらに単気筒402㏄エンジンを搭載した4輪車も1899年に発売しました。このエンジンは当時として極めて高性能であった為、当時の自動車メーカーに広く使われることになり、ド ディオン ブートン社は1900年頃にはヨーロッパ最大の自動車メーカーになっていました。

 

 

 ミニカーはクラシックカーのミニカーを主力にしていたイタリアのリオ(RIO)製で1972年に発売されました。パリ-ルーアン レースで2位となったビクトリア 蒸気車をモデル化しています。ボイラーと蒸気機関を搭載したトラクターが人力車のような客室部分を牽引する構造となっています。トラクターは蒸気機関で後輪をベルト駆動し前輪で操舵します。このミニカーは実車をかなり忠実に再現してありとても良く出来ています。また変わった構造をしていますので見ていてとても楽しく興味深いミニカーです。ミニカーに乗せているフィギュアは実によく似合っていますが、このフィギュアは別のミニカー(コーギー製のディムラー 38HP 1910)の物で、このミニカーの付属品ではありません。リオは2013年頃にこれとほぼ同じものを型番4374で発売しています。(たぶん国内では未発売) 以下はトラクターとトラクター床下の画像と客室部分の拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DE DION BOUTON 1
DE DION BOUTON 2

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PEUGEOT VICTORIA 1894 FRANCE

PEUGEOT VICTORIA 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SAFIR 3 1/43 75mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約2.75m 全幅約1.5m
エンジン 変速機: ダイムラー製 V型2気筒 1282cc 3HP 4段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速18km/h
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プジョー ビクトリア フランス 1894

 

 前述した1894年の「パリ-ルーアン」トライアルの翌年には、史上初の自動車レース(スピードを争う)「パリ-ボルドー」(全行程1180km!)が開催されました。このレースで優勝したのはプジョーで、平均時速20km/hで走破しています。このレースは蒸気車(ド ディオン ブートンなど)も出場したのですが、完走したのはガソリン車のみで、ガソリン車の優位性が明らかにされました。このレースで使われたプジョーのエンジンはパナール ルヴァッソール社から供給されたダイムラー製でしたが、1896年には並列2気筒1645cc(4HP)エンジンを自社開発してタイプ 14に搭載し、以後はプジョー内製のエンジンに切り替えました。

 

 プジョー ビクトリア(タイプ 8)は前述した前後向い合せの座席を持つヴィザヴィ(タイプ 3)のシャーシ前端をのばして、ドライバーが前に座れるように改良したものでした。(ドライバーの前方視界が確保された) この当時自動車を生産していたのは、プジョーと同じフランスのパナール ルヴァッソールだけでした。プジョーは排気量が異なる2気筒エンジンを搭載した数種類のモデルがあったそうで、1900年の生産台数は約500台でした。エンジンを開発した本家ドイツ(ダイムラー)では自動車生産が本格化していなかった時期に、フランスでは自動車生産の企業化が確立されつつありました。

 

 

 ミニカーは1960年-1970年代に発売されたフランスのクラシックカー専門メーカーのサフィール(SAFIR)製です。サフィールのクラシックカーは当時のミニカーとしてはスケールモデル的なリアルな作風で、細かいところまで良く再現され、かなり良い出来ばえでした。このプジョー ビクトリアも灯火/操作レバーなどがメッキパーツで再現され、黒/赤/白のカラーリングが綺麗で見栄えのするミニカーです。 以下はフロント/リア/キャビンの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PEUGEOT VICTORIA 1
PEUGEOT VICTORIA 2

 以下は同じサフィール製のバリエーションでプジョー ビクトリア 1894 (1/43 型番2)の画像です。運転席についているパラソルはいかにもそれらしい雰囲気で悪くないですが、実車の写真ではこのようなパラソルが付いているものは見たことがありません。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT VICTORIA 3
PEUGEOT VICTORIA 4

 以下は1960-1970年代に発売されたMINIALUXE(ミニオール)製のプジョー ビクトリア 1894 (1/43 型番22)の画像です。材質は全てプラスチックで塗装はされていません。灯火類や操作レバーなどの細部がそこそこ再現されていてまずまずの出来ばえです。プラスチックの経年変化によるボディの変形が少しだけあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PEUGEOT VICTORIA 5
PEUGEOT VICTORIA 6

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PANHARD LEVASSOR TYPE A 1898 FRANCE

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SAFIR 17 1/43 76㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3m 重量約500kg
エンジン 変速機: ダイムラー製 水冷2気筒 1.2L 4HP 3段変速 後輪チェーン駆動
性能: 最高速30km/h
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パナール ルヴァッソール タイプ A フランス 1898

 

 前述したように1894年に史上初の自動車レース「パリ-ルーアン」が開催され、このレースでパナールはプジョーに次ぐ2位となっています。その翌年に開催された「パリ-ボルドー」ではパナール ルヴァッソールが優勝し、さらに1896年の「パリ-マルセイユ」ではパナール ルヴァッソールが1-2-3フィニッシュしましたが、このレースで創業者のエミール ルヴァッソールが事故を起こして重傷を負いました。このようにパナール ルヴァッソールは初期の自動車レースで大活躍し、その先進性を実証して有名になり、当時最大の自動車メーカーとなって行きました。また車種も小型車からだんだん高級な大型車へシフトしていきました。

 

 ミニカーは前述したタイプ Aの発展型をモデル化しています。ボンネットの下にダイムラー製の水冷2気筒1.2L(4HP)エンジンが搭載され、ラジエータは後部床下に配置されています。(床下にみえる2本の円筒状の物がラジエーターのようです) ステアリングはレバー式から丸ハンドルに変わっています。運転席右側にあるレバーは3段ギヤボックスの変速レバーと後輪のブレーキレバーです。なおタイプ Aには2気筒1.6L(7HP)エンジンが搭載された車もありました。タイプ Aは1902年まで生産され総生産台数は約1300台でした。

 

 

 ミニカーは1960年-1970年代に発売されたサフィール製です。サフィールのクラシックカーのなかでもこのモデルは特に細部が非常にリアルに作り込まれている傑作ミニカーです。(最近のミニカーにも引けを取らない出来ばえです) 台形で角を落とした特徴的なボンネットなど実車の雰囲気が良く再現され、カラーリングが綺麗です。灯火類やレバー、シャーシ底面にはエンジン、変速機、変速機から後輪を駆動するチェーン、前後輪のサスペンション、円筒形ラジエータなどがリアルに再現されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席部分/シャーシ底面の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PANHARD LEVASSOR 1
PANHARD LEVASSOR 2

 以下は1960年-1970年代に発売されたラミー(RAMI)製のパナール ルヴァッソール トノー 1899 (1/43 型番18)の画像です。トノー(TONNEAU)とは運転席後部の客室のことを示しています。この客室には後部のドアから乗り降りするようです。これもビンテージ物ミニカーですが、結構きちんと出来ています。上記タイプ Aをさらに改良した車をモデル化しています。上記タイプ Aとの最大の違いはボンネットの前にラジエーターが配置されていることです。これ以後は現在の自動車のようにボンネットの前部にラジエーターが配置されるようになりました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PANHARD LEVASSOR 3
PANHARD LEVASSOR 4

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