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ポルシェ ボクスター (986) ドイツ 1996年
1996年にポルシェ 968の後継車としてエンジンをミドシップ配置した2シーターオープンカー ポルシェ ボクスターが登場しました。(ボクスターとは水平対向エンジンを意味するボクサーとスピードスターを合わせた造語でした) ポルシェ 911 (996)に先駆けて水冷化した水平対向6気筒2.5L(201HP)エンジンをリア(ミドシップ)に配置するというレイアウトは968より911に近い構造でした。また外観デザインも、後から登場する911(996)を先取りしたようなスタイルで、ボクスターには新しい911(996)の先行テスト的な意味もあったようです。
2000年に排気量が2.7L(220HP)に拡大され、3.2L(252HP)エンジンのボクスター Sが追加されました。2003年のマイナーチェンジで、バンパーなどの外観が変わりました。先代の968のようにハイパワーではありませんでしたが、ミドシップによる優れた重量配分と軽量なボディで操縦性に優れたピュアスポーツカーでした。2004年にモデルチェンジして2代目のボクスター (987型)に変わりました。(実車画像→ ポルシェ ボクスター(987型))
ミニカーは倒産から1996年に復活したシュコー製の当時物で、復活直後の1997年に発売されました。ハードトップ仕様のボクスター 986をモデル化しています。(ハードトップは脱着できません) 復活後のシュコーはミニチャンプスのようなそつのない上手い造形で、このボクスターも実車が良く再現されていました。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。特にこの深みのあるメタリック塗装は綺麗です。倒産する前の1970年代のシュコーは塗装品質が良くなかったのですが、塗装処理を改善したようで、復活したシュコーの塗装品質はかなり良くなりました。これ以外の当時物ミニカーではミニチャンプスのプロトタイプとボクスター/ボクスター S、トミカなどがありました。当時物以外では、オートアート、京商、ノレブ、スパークなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ CLK 230 コンプレッサ (C208) ドイツ 1997年
メルセデス ベンツのCLKクラス 初代はEクラス 2代目(W210)の派生車として1997年に登場したクーペ(C208)とカブリオレ(A208)で、Cクラス 初代(W202)をベースにしてしました。Eクラスの楕円型ヘッドライトがよりスラントされて配置され、フロント周りはセダンより洗練されたデザインでした。カブリオレ(A208)は4シーターで電動式ソフトトップを備えていました。当初のエンジンはDOHC 4気筒2L/2L スーパーチャージャー付/2.3L スーパーチャージャー付でした。車名のコンプレッサはスーパーチャージャー付を意味します。
1998年に6気筒3.2L(215HP)エンジンがCLK320に追加され、1999年には6気筒3.2LエンジンがCLK320に、V型8気筒4.3L(279HP)エンジンがCLK430に搭載されました。2000年にはV型8気筒5.4L(347HP)エンジン搭載の高性能版 CLK 55 AMGが追加されました。2000年からDTM用レースカーのベース車両にもなりました。1999年のマイナーチェンジで、内装、バンパー、サイドトリムなどが変更されて2002年まで生産され、C209/A209にモデルチェンジしました。
ミニカーは1998年に発売されたヘルパの当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。前述した同じヘルパ製のセダン(W210)の出来ばえは今一つ微妙でしたが、このクーペ(C208)は実車の雰囲気をうまくとらえていて良い出来ばえです。ただしヘッドライトの造形がやや縦長気味に見えます。これ以外の初代CLKクラスのミニカーは、シュコーのクーペ/カブリオレ、アンソンのクーペ/カブリオレ(1/18)、オートアートとミニチャンプスのDTMレース仕様などがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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メルセデス ベンツ A140 (W168) ドイツ 1997年
メルセデス ベンツ AクラスはCクラスより小さいサイズの小型車で1997年に登場しました。もともとは燃料電池式の電気自動車として開発された車で、その為ボディのフロア下に電池やモーターなどを収める構造になっていました。燃料電池式の電気自動車としては時期尚早ということで量産化されませんでしたが、従来エンジンを搭載したメルセデス ベンツ初の前輪駆動車となりました。当初のエンジンは4気筒1.4L/1.6L、4気筒1.7Lディーゼルでした。
1999年に4気筒1.9L(125HP)エンジンを追加、2001年のマイナーチェンジでバンパーの意匠が変更され、ホイールベースが延長されたロングボディが追加されました。2002年には4気筒2.1L(140HP)エンジンを搭載した高性能版(最高速203km/h)が追加され、2004年までに約100万台が生産されました。
Aクラス初代は構造的に重心が高く旋回時に転倒する危険があることが問題になり、発売早々にリコールされました。車体の電子式制御システムなどの改良で対応したのですが、この問題はメルセデス ベンツへの信頼性を大きく損ないました。同時期にアメリカで製造したMクラスの製造品質問題も発生しており、この当時のメルセデス ベンツはずいぶん評判を落としたものでした。
ミニカーは1998年に発売されたヘルパ製の当時物です。現在のヘルパは1/87のプラスチック製ミニカーが主流ですが、1990年代には1/43のダイキャスト製ミニカーも手がけていました。このA140は小さいながらもダイキャスト製でずっしりと重く、特徴的なボディがうまく再現されていて、当時のミニカーとしてはかなり良い出来ばえでした。室内もそこそこ良く再現されています。これ以外のAクラス W168のミニカーはトミカの1/67、マイストの1/18、REAL-Xの1/72、ジク、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォルクスワーゲン パサート (B5) ドイツ 1997年
フォルクスワーゲン パサートの5代目B5が1996年に登場しました。基本的なデザインは先代のB4と似ていましたが、ボディは少し大きくなり空力的に洗練され高級車らしくなっていました。グループ内のアウディ A4のシャーシを流用していて、エンジン縦置きの前輪駆動車でした。ボディ形式はセダンとワゴンのバリアント(1997年追加)で、当初のエンジンはDOHC 4気筒1.8L/1.8Lターボ(150HP)と4気筒1.9Lターボディーゼル(110HP)でした。
1997年に5気筒2.3L(150HP)、DOHC V型6気筒2.8L(193HP)、6気筒2.5L(150HP)ターボディーゼルエンジンが追加され、高級車志向が強くなりました。同時にアウディと同じフルタイム4WD仕様も設定されました。2001年のマイナーチェンジで後期型(B5.5)となり、フロントグリルが少し大きく立派になりました。最上級仕様として狭角V型4気筒エンジンを2つ連結したW8型と呼ばれるDOHC 8気筒4L(275HP)エンジンが追加されました。2005年ににB6にモデルチェンジしました。(実車画像→ フォルクスワーゲン パサート B6)
ミニカーは1998年頃に発売されたシュコーの当時物です。シュコー流のそつのない作風で、実車の雰囲気が良く再現されています。灯火類や室内などの細部も良く再現されていました。この頃のシュコーの塗装はやや厚ぼったい感じがしますが、実際のドイツ車と同様に塗装品質は優れていました。1970年代のシュコーの塗装が今一つのレベルでしたので、それを踏まえた改善だと思われます。シュコーはパサート B5のバリアント、マイナーチェンジ後のB5.5のセダン/バリアント、V8 スター レース仕様もモデル化しています。モデル化ライセンスの関係でパサート B5の1/43ミニカーはシュコーがほぼ独占していました。1/87ではヘルパ、ヴィーキングなどもモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォルクスワーゲン ゴルフ IV GTI ドイツ 1997年
フォルクスワーゲン ゴルフの4代目が1997年に登場しました。基本的なスタイルを変えずに、新しさを感じさせるうまいデザイン変更だと思いました。グループ内のアウディ A3のシャーシをベースにしていましたが、車幅が1.7mを超えもはや小型車とは言えないサイズになっていました。ボディの要所に高張力鋼板を使い剛性を高め、ボディ全体の組付け品質を向上させていました。当初のボディは3/5ドアハッチバックで、エンジンは4気筒1.4L/1.6L/DOHC 5バルブ 1.8L(123HP)、V型5気筒2.3L(148HP)、4気筒1.9L(90HP)ターボディーゼルがありました。
高性能版のGTIには1.8Lのターボー仕様(150HP)エンジンが搭載されました。1999年にワゴンのバリアントが追加され、同年に3代目ゴルフのカブリオレが4代目ゴルフの顔つきにマイナーチェンジされました。1999年から6気筒2.8LのVR6エンジンが追加されました。2003年にVR6エンジンを 3.2L(241HP)にパワーアップして駆動系を4WD化し、サスペンションを固めエアロパーツを付けた最高速247km/hの超硬派のR32が限定生産されました。2003年にゴルフ 5代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約430万台でした。
ミニカーは2003年頃に発売されたミニチャンプス製の当時物です。高性能版のGTIをモデル化しています。ミニチャンプスが作る自国ドイツ車のミニカーはほとんどがレベルの高い良い出来ばえでしたが、このゴルフ IVもプロポーションが良く実車の雰囲気がうまく再現されています。灯火類や室内などの細部もリアルに再現されています。ミニチャンプスはゴルフ IV バリアントやカブリオレなど20数種類をモデル化しています。ミニチャンプス以外ではブラーゴの1/24と1/43、ヘルパの1/87、シュコー ジュニアなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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