ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

OPEL GT 1968 GERMANY

OPEL GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT


SOLIDO 171 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.1m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 1.9L 90HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速185km/h  データーベースでオペル GTのミニカー検索

オペル GT ドイツ 1968年

 

 1965年のフランクフルト ショーで発表されたオペルのコンセプトカー グランツーリスモ クーペはその空力的なデザインが好評でした。(実車画像→ オペル グランツーリスモ クーペ 1965) オペルは自社のスポーツイメージを向上させる為、3年後にこのコンセプトカーをオペル GTの名で市販しました。オペル GTはオペル カデット Bのシャーシを使い、フランスのコーチビルダーが車体の製造を行いました。この車のリアにトランクはなく、ハッチバックでもありません。ヘッドライトは横に回転してポップアップする独特の方式で、室内から手動のレバー操作で動作させます。

 

 カデット用の4気筒1.1L(60HP)/1.9L(90HP)エンジンを搭載する後輪駆動車で、空気抵抗の少ないボディ故に最高速185km/h(1.9L)とカデットよりも高性能でした。1970年に人気のない1.1Lエンジンがなくなり、1973年に生産中止となりました。総生産台数は約10万台でした。本格的なスポーツカーではありませんでしたが、シボレー コルベットのような見た目のかっこよさから、スペシャリティカーとして成功しました。日本にも1900GTが輸入されて235万円で販売されました。この価格はトヨタ 2000GTと同じぐらいで高価な車だったようです。

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたソリド製の当時物です。ソリドらしいシャープな造形で実車の雰囲気をうまく再現していました。ただサイドビューを見るとやや腰高な感じもします。ドア開閉とリトラクタブルライトが実車同様に回転するギミック付きで、回転ギミックはスムーズに動作します。(左右別々に操作します ラインストーンを使ったヘッドライトが光を反射してそれらしく見えます) フロントのウインカーが省略されている点はリアルではないですが、それはデフォルメの類と考えましょう。 これ以外のオペル GTのミニカーは、当時物ではディンキー(仏)、ノレブ、ガマなどがありました。当時物以外ではミニチャンプス、シュコー、ビテス、国産名車コレクションなどがあります。 以下はフロント(ヘッドライト開閉)/リアの拡大画像です。ヘッドライトは可動部隙間が小さい良好なチリ合わせで仕上がっていて、ソリドの鋳造技術が優れていたことが分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL GT 1
OPEL GT 2

 以下は1971年に発売されたガマ製の当時物 オペル GT (1/41 型番9830)の画像です。縮尺が1/41ですので1/43より少し大きめ(全長103㎜)にできています。 プロポーションは良いのですが、当時のガマに共通して使われていたフリーホイールが小さめでバランスが悪く、車体との隙間が大きくなっているのが今ひとつです。ボンネット/ドア/ヘッドライト開閉のギミック付きですが、ヘッドライト可動部のチリ合わせは上記のソリド製より見劣りがします。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 3
OPEL GT 4

 以下はフロント(ヘッドライト開閉動作)/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。上述したソリド製では省かれていたヘッドライト横のウインカーが再現されています。リアパネル全体がメッキ処理されていますが、このような仕様の実車もあったようです。これはヘッドライトとテールライトにラインストーンを使っています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 5
OPEL GT 6

 以下は1969年に発売されたディンキー(仏)製の当時物 オペル GT (1/43 型番1421)の画像です。ディンキー(仏)はスケールモデル的なリアルな造形が特徴でしたが、このオペル GTもプロポーションが良く、フロント周りの造形も正確です。(サイドビューをソリド製と比較すると、こちらの方が実車に近いことが分かります) 室内などの細部も良く仕上げてあり、全体的にかなり良い出来ばえでした。ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 7
OPEL GT 8

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。テールに荷物積載用のラックが付いていますが、これはトランクがなかったオペル GTに必要なものだったようで、同じようなラックをつけた実車の画像がWEB上にありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 9
OPEL GT 10

 以下は1971年に発売されたノレブ製の当時物 オペル GT (1/43 No.252)の画像です。ノレブのミニカーの初期物はプラスチック製でしたが、1970年代にダイキャスト製に移行しました。(これはダイキャスト製ですが、同じ型のプラスチック製もありました) ノレブは初期物からプロポーションが良く、このオペル GTも実車の雰囲気がうまく再現されていました。当時の価格は約500円で上記のディンキー(仏)製の半額ほどの安価なミニカーでしたが、値段以上に良く出来ていました。(ホイールが安っぽいのが今一つですが) ボンネット/ドアが開閉するギミック付きです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 11
OPEL GT 12

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリアの拡大画像です。よく見るとフロント/リアウィンドーが変形していますが、これは当時のノレブ製ミニカーに良く見られるプラスチック製パーツの経年変化によるものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 14
OPEL GT 14

 以下は2015年に発売されたアシェット製国産名車コレクションのオペル GT (1/43 No.252)の画像です。メーカーはイクソで、イクソは型番CLC318Nでオペル GTをモデル化しているので、それを流用していました。これもプロポーションが良く、最近のミニカーですから小さなドアミラーや室内の造形などの細部も良く仕上げてありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 15
OPEL GT 16

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL GT 17
OPEL GT 18

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VOLKSWAGEN 411 (TYPE 4) 1969 GERMANY

VOLKSWAGEN 411 (TYPE 4)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
VOLKSWAGEN 411 (TYPE 4)


GAMA 9491 1/41 113㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.6m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 空冷水平対向4気筒 1.7L 68HP 4段変速
性能: 最高速145km/h  データーベースでフォルクスワーゲン 411/412のミニカー検索

フォルクスワーゲン 411 (タイプ 4) ドイツ 1969年

 

 フォルクスワーゲンとして初の4ドアセダンである411が1968年に登場しました。411はタイプ4と呼ばれ、空冷4気筒1679cc(68HP)エンジンをリアに搭載するという基本方式はビートルを踏襲したものの、モノコックボディ、全輪独立懸架サスペンションなど新技術を取り込んだ意欲的な車でした。4ドア採用でボディが大きくなり、2ドアセダン、3ドアエステートもありました。ただデザイン的にはフロント部分が長すぎてバランスが悪いなど不評でした。1969年に電子式燃料噴射を採用してエンジンが80HPにパワーアップしました。同時に楕円形2灯式ヘッドライトが丸形4灯式ヘッドライトに変更されました。

 

 1972年にフロント周りのデザインを大幅に変更して412となりました。1973年にエンジンが1795㏄(80HP)に拡大され、信頼性の問題で電子式燃料噴射はキャブレターに戻されました。デザインを変更した412でもタイプ4の人気は回復せず、1973年に前輪駆動方式のパサートが登場したことで1974年に生産中止となりました。411/412(タイプ4)はフォルクスワーゲン最後のリアエンジン車で、総生産台数は約37万台でした。(実車画像→ フォルクスワーゲン 412 1972)

 

 

 ミニカーは1969年に発売されたガマ製の当時物です。4灯式ヘッドライトに変更した411 1969年式をモデル化しています。ボンネットが黒になっているので、実車にあったかどうかは不明ですがスポーツ仕様だと思います。当時物ミニカーとして実車の雰囲気を良く再現していますので、ミニカーを見てもこのデザインが不評だったことが分かる気がします トランク/ドア/リアパネルの開閉ギミック付です。これ以外の411/412の当時物ミニカーはメルクリン、ジク(SIKU)、シュコーがありました。当時物以外ではミニチャンプス、ヘルパとヴィーキングの1/87などがあります。 以下はフロント/トランク開閉の画像とリア/リアパネル開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

VOLKSWAGEN 411 (TYPE 4) 1
VOLKSWAGEN 411 (TYPE 4) 2

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PORSCHE 914/6 1969 GERMANY

PORSCHE 914/6
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 914/6


SOLIDO 179 1/43 93mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.65m エンジン 変速機: 空冷水平対向6気筒 2L 110HP 5段変速
性能: 最高速200km/h  データーベースでポルシェ 914のミニカー検索

ポルシェ 914/6 ドイツ 1969年

 

 ポルシェのエントリーモデル ポルシェ 912の後継車として、1969年に登場したのがポルシェ 914でした。リトラクタブルヘッドライトを採用したシンプルなフロントとそれに呼応したシンプルなリアエンドの個性的なボディに、911 タルガと同じ構造のトップを持つ2シーターのオープンカーでした。914はフォルクスワーゲンのパーツを流用することで低コスト化していました。フォルクスワーゲンのエンジンとトランスミッションを前後逆に配置したミドシップ方式のエンジンレイアウトやそれを生かしたボディデザインはポルシェらしいユニークなものでした。

 

 フォルクスワーゲン 411の空冷水平対向4気筒1.7L(80HP)エンジンを搭載した914と、ポルシェ 911の空冷水平対向6気筒2L(110HP)エンジンを搭載した914/6の2タイプがあり、それぞれ最高速177km/h、200km/hの性能でした。エンジンをミドシップ搭載し重量配分が優れていたので操縦性にも優れていました。914は911よりもかなり安かったので販売は好調で、約12万台が1975年までに販売されました。(当時の価格は914の4気筒版が約200万円/6気筒版が約300万円、911Sは約600万円でした) 後継車は1976年に登場した914より高性能な924でした。

 

 

 ミニカーは1970年に発売されたソリド製の当時物です。ユニークなデザインのボディがうまく再現されていて、とても良く出来ていました。トランクが開閉しリトラクタブル ヘッドライトが可動するギミック付きで、さらに実車同様にルーフの脱着が可能でした。ソリドは914/6のレース仕様(ルマン 1970 クラス優勝)もモデル化していました。914の当時物ミニカーはディンキー、ガマ、メルクリン、シュコーなどがありました。当時物以外ではミニチャンプス、オートアートの1/18、シュコーの1/43と1/66などがあります。 以下はフロント/リトラクタブル ヘッドライト開閉の画像とリア/トランク開閉の画像です。リトラクタブル ヘッドライトはフロントバンパー下に見えるレバーの操作で開閉します。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PORSCHE 914/6 1
PORSCHE 914/6 2

 以下は1998年に発売されたミニチャンプス製のポルシェ 914 (1/43 型番430065661)の画像です。ミニチャンプスらしいうまい造形で実車がリアルに再現され、とても良い出来ばえでした。灯火類もリアルで、タータンチェックのシートやインパネなどの細部も良く再現されています。なおミニチャンプスはかっこ良く見えるように実際よりも車高を下げてモデル化することが多いのですが、この914も車高を少し下げています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 914/6 3
PORSCHE 914/6 4

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
PORSCHE 914/6 5
PORSCHE 914/6 6

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OPEL DIPLOMAT B 1969 GERMANY

OPEL DIPLOMAT B
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
OPEL DIPLOMAT B


MINICHAMPS 430046070 1/43 115㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.92m 全幅約1.85m エンジン 変速機: V型8気筒 5.4L 230HP 4段変速/3段自動変速
性能: 最高速205km/h  データーベースでオペル カピタン/アドミラル/ディプロマットのミニカー検索

オペル ディプロマット B ドイツ 1969年

 

 オペルの上級車カピタン(カピテーン)/アドミラル/ディプロマットは1969年に2代目タイプ Bにモデルチェンジしました。先代より少し小さくなりカピタン/アドミラルは先代のスタイルを継承していましたが、最上級車のディプロマットは当時のアメリカ車(GM キャディラック 1967など)で流行した縦長のヘッドライトを採用していました。後輪サスペンションにド ディオン アクスルを採用し、操縦性や乗り心地を改善していました。エンジンは6気筒2.6L/2.8LとV型8気筒4.6L/5.4Lなどでした。(参照画像→ オペル アドミラル B )

 

 カピタンは販売不振で1970年に生産中止となりました。V型8気筒搭載のディプロマットはメルセデス ベンツ(W116)に匹敵する性能があり、ロングホイールベース版も設定されていました。ただやはりオペルがこのクラスでメルセデス ベンツに対抗するのは難しく、アドミラル/ディプロマットは、1978年に後継車セネターに変わりました。この時点でカピタン/アドミラル/ディプロマットの名前が消えました。タイプ Bの総生産台数は約6.1万台でした。なおディプロマットをベースとした2ドアクーペ ビッター CDが1973年にドイツのビッター(BITTER)社から少数販売されました。(実車画像→ ビッター CD)

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたミニチャンプス製です。フロントグリル/灯火類と室内などはミニチャンプスらしい細部にこだわった良い出来ばえですが、サイドビューではキャビン部分が大き目でややアンバランスに見えます。ミニチャンプスが作るドイツ車のミニカーの出来ばえはほとんどが良好であまり外れがないのですが、これはデフォルメに失敗した外れの類だと思います。ミニチャンプスはカピタン B/アドミラル B/ビッター CDもモデル化しています。これ以外のタイプ Bのミニカーはブレキナのカピタン B/アドミラル B/ディプロマット B(最後の4気筒エンジン搭載のディプロマットでアドミラルと同じ外観)、シュコーのアドミラル B、ネオのビッター CDなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL DIPLOMAT B 1
OPEL DIPLOMAT B 2

ビッターのミニカー→ データーベースでビッターのミニカー検索"

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MELKUS RS1000 1969 GDR

MELKUS RS1000
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MELKUS RS1000


MINICHAMPS  1/43 ㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 2ストローク 3気筒 992㏄ 68HP 5段変速
性能: 最高速165km/h  データーベースでメルクスのミニカー検索

メルクス RS1000 東ドイツ 1969年

 

 メルクスはレーシングカー ドライバーのハインツ メルクス(Heinz Melkus)が1959年に設立した東ドイツの自動車会社でした。同社は主にレーシングカーを製作し、そのほとんどの部品は東ドイツのワルトブルグトラバントから供給されました。同社のレーシングカーは東ドイツ フォーミュラー3、フォーミュラー ジュニアなどに参戦し、ドライバーのハインツ メルクスは1960年代に何度かチャンピオンとなっていました。同社は1986年に自動車製造を止めて自動車ディーラーとなりました。

 

 1969年に登場したメルクス RS1000はメルクスが生産した唯一のロードカーでした。RS1000はワルトブルグ製の2ストローク3気筒992㏄(68HP)エンジンをミドシップ搭載したスポーツカーでした。ラダーフレームにFRP製ボディを被せる構造で、ガルウィング式ドアを採用していました。1979年まで生産され総生産台数は101台でした。メルクス社はRS1000の後継車として2009年に新型のRS2000を開発し少量生産しましたが、2012年に破産しました。(実車画像→ メルクス RS2000) 

 

 

 ミニカーは2003年に発売されたミニチャンプス製です。実車の写真(上記実車諸元の画像参照)と見比べれてみると、ミニチャンプスらしいそつのない正確な造形で、実車がリアルに再現されていることが分かります。ミニチャンプスはRS1000のレース仕様車と後継車だったRS2000もモデル化しています。メルクスは日本ではほとんど知られていない車ですが、RS1000のミニカーはブレキナ(1/87)とIST MODELS(1/43)が発売しています。ミニカーとしてモデル化されていたので、欧州ではメルクス(RS1000)が東ドイツの車として結構知られていたようです。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MELKUS RS1000 1
MELKUS RS1000 2

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