ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

MERCEDES-BENZ 220SE CABRIOLET (W128) 1958 GERMANY

MERCEDES-BENZ 220SE CABRIOLET (W128)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
MERCEDES-BENZ 220SE CABRIOLET (W128)


VITESSE 28621 1/43 110mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 6気筒 2.2L 115HP 4段変速
性能: 最高速160km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W128のミニカー検索

メルセデス ベンツ 220SE カブリオレ (W128) ドイツ 1958年

 

 1954年に登場した高級セダンの220aにもパーソナルなカブリオレの設定がありました。そのカブリオレは最初はクラシックな220のボディを使っていましたが、1956年の220Sの登場でカブリオレも新型のボディに変わりました。ホイールベースを120mm短縮してテールの長いスポーティなスタイルとしていますが、座席数は4/5座で後席がありました。カブリオレにハードトップを固定したクーペも後に追加されています。

 

 1958年に燃料噴射を採用して115HPにパワーアップした220SE セダンが登場し、カブリオレも220SEとなりました。(Eはドイツ語のEinspitz(噴射)の意味) カブリオレの内装は本物の木を使ったダッシュボードやドアパネル、本革張りのシートなど豪華で、上級車300S カブリオレ(W188)に準じた装備になっていました。1960年まで生産され、総生産台数は約1100台でした。後継車は220SE カブリオレ(W111)でした。

 

 

 ミニカーは2005年に発売されたビテス製で、220SE カブリオレをモデル化しています。プロポーションが良く、フロントグリル/灯火類や室内がそこそこリアルに再現されていて良い出来ばえです。ビテスはハードトップの付いたクーペなど約20種類ほどをモデル化しています。ビテス以外のW128のミニカーは、ビテスの親会社のサンスターのカブリオレ 1/18がありますが、W128のセダンはどこもモデル化していないようです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

MERCEDES-BENZ 220SE CABRIOLET (W128) 1
MERCEDES-BENZ 220SE CABRIOLET (W128) 2

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BORGWARD ISABELLA 1958 GERMANY

BORGWARD ISABELLA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BORGWARD ISABELLA


SE MODEL SE1006 1/43 104㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 60HP 4段変速
性能: 最高速135km/h  データーベースでボルグワルド イザベラのミニカー検索

ボルグワルド  (ボルクヴァルト) イザベラ ドイツ 1958年

 

 カール ボルグワルド(Carl F. W. Borgward)が1920年に設立したドイツの自動車メーカー ボルグワルド(ボルクヴァルト)社は、同業のハンザ(HANSA)、ロイト(LLOYD)社、ゴリアテ(ゴリアート)(GOLIATH)社などを合併し、ハンザ、ロイト、ゴリアテを生産するボルグワルド グループを第2次大戦前に作り上げました。第2次大戦中は軍用トラックや爆薬運搬車(ゴリアテ)などを製造していました。(実車画像→ ゴリアテ 爆薬運搬車 1942) 第2次大戦後の1949年に4気筒1.5Lエンジンを搭載したボルグワルド ハンザ 1500が登場しました。フラッシュサーフェスの戦後型デザインを採用したボディは当時としては極めて斬新でした。1952年に1.8Lエンジン搭載のハンザ 1800が登場しました。(実車画像→ ボルグワルド ハンザ 1500 1950)

 

 ハンザ 1800の後継車としてボルグワルドではもっとも有名な車イザベラが1954年に登場しました。モノコックボディに全輪独立懸架を持つ進歩的な構造の車で、4気筒1.5L(60HP)エンジンを搭載し、最高速は135km/hの性能でした。イザベラにはクーペ、カブリオレ、ワゴンが追加され、また高性能(75HP)エンジンが搭載されるなどして、フォルクスワーゲンやオペルよりも高級な乗用車として人気があったそうです。1954年頃からレースに参入し、1955年のミッレ ミリアでクラス優勝するなど成果を上げました。さらに1955年には6気筒2.3Lエンジンを搭載する高級車ハンザ 2400が登場しました。しかしボルグワルド社の躍進もここまでで、主力のイザベラが旧態化すると販売不振で資金繰りが悪化し、高級車路線も成功せず1961年に倒産しました。

 

 

 ミニカーは1994年頃に発売されたフランスのSE MODEL製です。フロントグリル中央のロゴが小さくなった後期型のセダンをモデル化しています。ボディはレジン製で、プロポーションがしっかりしていて灯火類や室内などの細部もリアルに仕上げてあり、かなり良い出来ばえです。SE MODELというブランドがどのようなメーカなのか良くわからないのですが、ボルグワルドのミニカーを10種類ほど(クーペ、カブリオレ、コンビワゴン、ピックアップ)しか作っていないようです。またプラスチック製の箱がソリドの物と同じであることと作風が似ていることから、ソリド関連の特注品のブランドなのかもしれません。これ以外のイザベラのミニカーはメルクリンの当時物、ディンキー(英)の当時物のクーペ、ヘルパとヴィーキングのセダン/クーペ/ワゴン 1/87、ノレブのセダン/クーペ/カブリオレ/ワゴン、ミニチャンプスのクーペ/カブリオレ/ワゴンなど人気が高いようでたくさんあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

BORGWARD ISABELLA 1
BORGWARD ISABELLA 2

 以下は1957年に発売されたメルクリン製の当時物で ボルグワルド イザベラ (1/43 型番8045)の画像です。このミニカーは1970年代にミニカー専門店で絶番品として購入しました。60年前に作られたビンテージ物のミニカーですので、ウィンドーも付いていない金属素材だけで造形された素朴な出来ばえです。(室内の造形もなくがらんどうです) ただ鉄道模型の老舗であるメルクリン製ですのでプロポーションが良く、実車の雰囲気が当時のミニカーの技術でそれなりにうまく再現されています。1950年代のミニカーはこのような物であったということでご覧ください。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BORGWARD ISABELLA 3
BORGWARD ISABELLA 4

 以下は1961年に発売されたディンキー(仏)製の当時物で ボルグワルド イザベラ TS クーペ (1/43 型番549)の画像です。これは10年ほど前にWEBオークションで入手したものです。実車はTS仕様でパワーアップされた4気筒1.5L(75HP)エンジンを搭載したスポティーなクーペで、4段変速で最高速150km/hの性能でした。フォルクスワーゲンのカルマン ギア クーペのような古典的なクーペスタイルで、当時はかっこよかったのでしょう。このミニカーも60年前に作られたビンテージ物ですが、これはウィンドーが付き室内も再現されています。やや誇張したデフォルメがされていますが、個性的なクーペボディがうまく再現されていて、発売された当時はかなり良い出来ばえだったはずです。(実車画像→ ボルグワルド イザベラ クーペ) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
BORGWARD ISABELLA COUPE TS 1
BORGWARD ISABELLA COUPE TS 2

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LLOYD 600 ALEXANDER TS 1958 GERMANY

LLOYD 600 ALEXANDER TS
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LLOYD 600 ALEXANDER TS


SCHUCO 02202 1/43 78mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.36m 全幅約1.41m エンジン 変速機: 2気筒 596cc 25HP 4段変速
性能: 最高速107km/h  データーベースでロイトのミニカー検索

ロイト 600 アレクサンダー TS ドイツ 1958年

 

 ロイトは1906年に設立されたドイツの自動車会社で、1914年にハンザ社と合併しハンザ ロイトとなり、1929年からはボルグワルド社の傘下となっています。ロイトの車としてよく知られているのは第二次大戦後の1950年から発売された超小型の前輪駆動車です。空冷2気筒293ccエンジン(10HP)を搭載した全長3.2mの300というモデルは、当時の社会情勢に見合った車だったのでよく売れたそうです。

 

 その後1953年に2気筒386㏄(13HP)エンジン搭載の400、1956年に2気筒250cc(11HP)エンジン搭載のの250、1955年に2気筒596㏄(19HP)エンジン搭載の600が登場しました。600は4人乗り2ドアセダンで、3段変速で最高速97km/hの性能でした。1957年に600に上級車の600 アレクサンダーが設定されました。外観はほとんど同じですがリアにトランクリッドが追加され、4段変速仕様になっていました。1958年にはエンジンを25HPにパワーアップしたアレクサンダー TSが追加されました。(アレクサンダー TSはフロントグリルが少し変更されて差別化されていました) 600は1961年まで生産され、総生産台数は約18万台でした。

 1959年には全長3.8mで4気筒897cc(38HP)エンジンを搭載した小型車アラベラが発売されました。親会社のボルグワルド社は1961年に倒産しましたが、アラベラは在庫部品で1963年まで生産されたそうです。

 

 

 ミニカーはシュコー製で1995年に発売されました。一番高性能なアレクサンダー TSをモデル化しています。同じシュコー製のゴッゴモビルと同様に小さいながらも良くできてます。全体のスタイルは普通の自動車のような形をしていますが、ボディが小さい分やたらにタイヤが大きく見えます。(ミニカー自体もタイヤが少し大き目でややアンバランスな感じがします) 前開きのドアが開閉でき室内がそこそこ再現されています。フロントウインドウの右隅に小さなミラーが付いていますが、これはミニカーの箱に添付されていて自分で取り付けるものです。(取付けは結構面倒です) これ以外のロイトのミニカーはテクノの当時物、ジク(SIKU)の当時物、最近の物ではネオ(レジン製)の300/600バン/アラベラ、BUBの600 バンなどがあります 以下はフロント/リアの拡大画像とドアを開いた室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LLOYD 600 1
LLOYD 600 2

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OPEL REKORD P1 1958 GERMANY

OPEL REKORD P1
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OPEL REKORD P1


MINICHAMPS 430043201 1/43 107㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.4m 全幅約1.6m エンジン 変速機: 4気筒 1.5L 45HP 3段変速
性能: 最高速125km/h  データーベースでオペル レコードのミニカー検索

オペル レコード (レコルト) P1 ドイツ 1958年

 

 前述したように戦前に登場したオペル オリンピアは戦後の1953年にフラッシュサーフェースボディの戦後型に変わり、名前がオリンピア レコードに変わりました。1957年にレコードの2代目としてオリンピア レコード P1が登場しました。ボディが大型化し、側面まで回り込んだラップラウンド ウインドウ、サイドのモールディング、テールフィンなど当時のアメリカ車風のデザインが採用されました。オペルはGM系列でしたので、当時のシボレーなどとよく似ていました。全長約4.4mの中型車で4気筒1.5L(45HP)エンジンを搭載し、最高速は128km/hの性能でした。

 

 当初は2ドアセダンだけでしたが、1958年に4ドアセダンと3ドアワゴン/バンが追加されました。同時に1.2Lエンジン搭載の廉価版オリンピアが追加されました。1959年に標準モデルの名前はオリンピアが外れて単にレコードに、廉価版オリンピアは1200に変更されました。1959年に1.7L(55HP)エンジンが追加されました。1960年に後継車のレコード P2が登場し1962年まで生産されました。レコード P1は大ヒットし総生産台数は約30万台でした。(実車画像→ オペル レコード P2 1960)

 車名の読み方ですが、現在はレコルトと呼ぶのが一般的なようですが、私は昔風の英語読みのほうがなじんでいるので当サイトではレコードと記載しています。

 

 

 ミニカーは2001年頃に発売されたミニチャンプス製です。ミニチャンプスらしいそつのない良い出来ばえで、灯火類や室内などの細部もリアルです。(インパネのメーター形状も分かります) ミニチャンプスはワゴンのキャラバンもモデル化しています。実車は平凡なセダンですから、ドイツ本国以外ではあまり売れないミニカーだと思います。ただこのような地味な車もきちんとモデル化してくれるのがミニチャンプスの良いところでした。(最近はそうでもないので過去形としました) これ以外のレコード P1のミニカーはジク(SIKU)の当時物、ガマの当時物、テクノの当時物、ブレキナの1/87などがあります。オリンピア レコードのミニカーはテクノの当時物、ジクの当時物、ブレキナの1/87などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

OPEL REKORD P I 1
OPEL REKORD P I 2

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MERCEDES-BENZ 180 (W120) PONTON  1959 GERMANY

MERCEDES-BENZ 180 (W120) PONTON
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MERCEDES-BENZ 180 (W120) PONTON


TEKNO 723 1/46 98mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m 全幅約1.7m エンジン 変速機: 4気筒 1.8L 52HP 4段変速
性能: 最高速126km/h  データーベースでメルセデス ベンツ W120のミニカー検索

メルセデス ベンツ 180 (W120) ポントン ドイツ 1959年

 

 メルセデス ベンツ 180系(W120)は1962年まで生産されましたが、その間に排気量を拡大した1.9Lの190/190D(W121)が追加されています。180系とほとんど同じデザインで一回り大きなボディに6気筒2.2Lエンジンを搭載した上級車(現在のSクラス)220a(W180)が1954年に登場しました。220aは1956年に220Sに発展し、1958年に改良型の220SE(W128)となりました。名前に付与された「ポントン」とは、フェンダーがボディと一体化したいわゆるフラッシュ サーフェス ボディのことを意味するもので、180/200/220系の俗称です。

 

 1959年に220SE(W128)は当時流行したテールフィンがついたボディを採用した220b(W111)にモデルチェンジしました。4気筒エンジン搭載の190系も1961年のモデルチェンジでテールフィンがついたボディが採用された190c/190Dc(W110)に変わりました。この車には4段オートマチック仕様もありました。このテールフィンのついたベンツは「羽ベンツ」と呼ばれました。

 

 

 ミニカーはテクノ製の当時物で、1959年頃に発売されました。1950-70年代のテクノはデンマークのメーカーで、当時としてはリアルな造形でレベルの高いミニカーを作っていました。なお現存している現在のテクノはオランダのメーカーで1/50サイズの商用車/トラックを専門にモデル化しています。このメルセデス ベンツ 180は縮尺が1/46で標準的な1/43サイズより少し小振りに出来ています。フロントドアに三角窓がついているので、180の後期型をモデル化しているようです。60年以上も昔に作られたミニカーなので室内などは再現されていませんが、プロポーションが良くヘッドライトやフロントグリルなどが結構リアルにできていることがわかると思います。以下はフロント/リアの拡大画像です。経年変化でリアバンパーには錆びが出ています。

MERCEDES-BENZ 180 (W120) PONTON 1
MERCEDES-BENZ 180 (W120) PONTON 2

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