ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 1932 SPAIN/FRANCE

HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE


RIO 65 1/43 138㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.9m? 全幅約1.87m エンジン 変速機: V型12気筒 9.4L 220HP 3段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでイスパノ スイザのミニカー検索

イスパノ スイザ J12 リムジーン スペイン/フランス 1932年

 

 イスパノ スイザ社は前述したH6シリーズで高級車メーカーの地位を確立しました。1932年のパリ サロンでV型12気筒エンジンを搭載したイスパノ スイザ J12が登場しました。J12はイスパノ スイザとしては最も大きく最も高価な車で、当時世界最高の高級車でした。当初のエンジンはV型12気筒9.4L(220HP)で1935年に11.3L(250HP)に拡大されました。ホイールベースは3.43m、3.71m、3.81m、4.01mの4タイプがあり、コーチビルダーが2シータカブリオレからリムジンまで豪華な特注ボディを架装していました。J12は当時の裕福層に人気を博したそうです。

 

 架装されたボディによる違いがあったでしょうが、J12は3段変速で最高速150-170km/hほどの性能でした。ショートホイールベースのスポーツ仕様は当時最速の性能だったそうです。戦争が近づいたことからイスパノ スイザ社は1938年に自動車の生産を中止し航空機エンジン生産に専念しました。J12の生産台数はたったの120台でした。1930年代は世界大恐慌の影響で不況だったのですが、不思議なことにこの時期にアメリカでもデューセンバーグなど豪華な高級車が登場しています。

 

 

 ミニカーは1978年に発売されたリオ製です。フォーマルな4ドアリムジンをモデル化しています。ミニカーは全長が138mmもあり、実車に換算すると全長約6mの大型車となりますが、ミニカーはJ12のイメージを強調する為少し大きめに作られているようです。そんなわけで実車の雰囲気はうまく再現されていて、空/青/白のカラーリングも綺麗です。フロントグリルの上に付くコウノトリのマスコットもかなりオーバースケールながら良く再現されています。ボンネットを取り外すと12気筒エンジンが再現されていて、床下部分のシャーシやサスペンションも実車に忠実かどうかは不明ですがそれらしく再現してあります。以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 1
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 2

 以下はボンネットを外したエンジンルームの画像とボディ床下部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 3
HISPANO SUIZA J12 LIMOUSINE 4

 以下は1979年に発売されたリオ製のイスパノ スイザ J12 クーペ デビル 1934 (1/43 型番61) の画像です。上記のバリエーションで、運転席部分だけオープンになっているクーペ デビルをモデル化しています。キャビン部分以外は上記と同じものです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 COUPE DE VILLE 1
HISPANO SUIZA J12 COUPE DE VILLE 2

 以下は1986年に発売されたリオ製のイスパノ スイザ J12 カブリオレ 1935 (1/43 型番83) の画像です。これも上記のバリエーションでコーチビルダー ソーチック(SAOUTCHIK)が架装したスポーティなカブリオレをモデル化しています。カラーリングやナンバープレートまで実車を忠実に再現してあり良く出来ています。型番84で色違い(白)で幌を収納した状態のバリエーションがあります。(実車画像→ イスパノ スイザ J12 カブリオレ 1934) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 1
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 3
HISPANO SUIZA J12 CABRIOLET 4

 以下はイクソ製のイスパノ スイザ J12 フェルナンデス & ダリン 1933 (1/43 型番不詳)の画像です。これは2006年頃にフランスのミニカー付雑誌「VOITURES CLASSIQUES」のNo.29 として作られたものです。(イクソでは2009年に型番MUS028で発売されました) 実車は当時の大富豪ロスチャイルド家がコーチビルダー フェルナンデス & ダリンに2台セットで発注したものでした。一台は後席だけが密閉されたクーペ デビル形式で、シェーファドリブンでフォーマル用途に使われました。ミニカーがモデル化しているのはもう一台のプライベートな用途に使われた車です。ハードトップを付けたカブリオレ的なクーペですが、プライバシーが保てるようにハードトップには窓がついていません。このモデルではリアに小さな窓が付いていますが、この窓も最初は付いていなかったらしいです。この特別な造形がこの車の最大の特徴で、ロスチャイルド家で50年以上も使われました。ミニカーは実車と同じ黒とシルバーのカラーリングが魅力的で、特徴的なハードトップなど実車のイメージがよく再現されています。コウノトリのマスコットもそれらしくできています。(実車画像→ イスパノ スイザ J12 フェルナンデス & ダリン 1933) (画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 COUPE 1
HISPANO SUIZA J12 COUPE 2

 以下はフロント(マスコット拡大)/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
HISPANO SUIZA J12 COUPE 3
HISPANO SUIZA J12 COUPE 4

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FIAT 508 BALILLA 1932 ITALY

FIAT 508 BALILLA
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA


RIO 13 1/43 85㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.6m エンジン 変速機: 4気筒 995cc 20HP 3段変速
性能: 最高速80km/h  データーベースでフィアット 508のミニカー検索

フィアット 508 バリッラ イタリア 1932年

 

 1932年にフィアット 509の後継としてフィアット大衆車の最高傑作といわれるフィアット 508 バリッラが発表されました。アメリカのフォード A型を小さくしたようなオーソドックスなデザインで、2ドアセダンとトルペード(4シーターのオープン仕様)と2シーター スパイダーがありました。4気筒995cc(20HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速80km/hの性能でした。4輪油圧ブレーキを備えていたこと以外はごく平凡な車でしたが、価格、燃費、メンテナンスの総合的なコストが安くイタリアの大衆にとって画期的な車でした。なお508にも高性能なスポーツ仕様の2シーター スパイダーの508Sがありました。

 

 1934年に大幅な変更が加えられ508B バリッラとなりました。ホイールベースが50㎜延長されたことで、観音開きの4ドア仕様が追加されました。車重が増加しましたが、エンジンは24HPにパワーアップされギヤボックスが4段となり、走行性能は維持されました。ボディもフロントグリルやフロントウィンドーに傾斜が付き全体的に丸みが付きました。1937年に後継車の508Cが登場しました。508/508Bは約11万台が生産され大ヒットしました。(実車画像→ フィアット 508B 1934)

 

 

 ミニカーは1970年代に発売されたイタリアのリオ製です。リオのミニカーとしては初期の物ですが、508 バリッラは自国の名車だけにかなり力の入った作りとなっていて、この小さい車を忠実に再現しています。特に小さなドアが実車同様に大きく開閉するようにヒンジ部分を工夫してあり、室内も結構リアルに再現しています。リアバンパー上にトランクが載せてあり、初期の自動車のトランクはこのようなものでした。リオは商用車や救急車など十数種類のバリエーションを作っています。リオ以外の508のミニカーはポリトーイの初期物(プラスチック製)がありました。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FIAT 508 BALILLA 1
FIAT 508 BALILLA 2

 以下は1997年に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ LANCIO PUBBLICITARIO (1/43 型番13/P)の画像です。上記のバリエーションで「LANCIO PUBBLICITARIO」とは「広告の発表(登場)」という意味で、508が発売された当時の広告の掲示板とその広告のモデルとなっていると思われる少年のフィギュアをミニカーとセットにしたものです。508のバリッラという名前は、1740年代にオーストリア軍のイタリア北部占領に抗議してオーストリア軍将校に石を投げたことで愛国者として伝説的に知られている少年のニックネームに由来するそうです。つまり広告の石を投げようとしている少年はその有名なバリッラ君で、この広告は彼の名前で508を宣伝しているわけです。たぶんイタリアではこの広告ポスターは有名なものなのでしょう。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA 3
FIAT 508 BALILLA 4

 以下は1998年に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ モンテ カルロ 1933 (1/43 型番SL050)の画像です。これも上記のバリエーションで、1933年モンテ カルロ ラリーで8位となった#57をモデル化しています。悪路でのスタック脱出用のスコップ(シャベル)などが屋根の上に積んでありますが、それ以外に特別な装備は付いていないようで、。当時はこんな実用車でラリーに参戦していたようです。ただフロントフェンダー上に軍用の灯火管制灯のようなものが付いていますが、これが何なのか分かりません。(遠方を照らすスポットライトと推察しますが、本当のことをご存じの方は是非掲示板経由で教えてください) ちなみにこの年のモンテ カルロ ラリーで優勝したのは、フランスのオチキス AM80 (6気筒エンジンを搭載した高級乗用車)で、オチキスは1932年から1934年のモンテ カルロで3連勝しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 1
FIAT 508 BALILLA MONTE CARLO 2

 以下は2003年頃に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ デリバリー バン 1935 (1/43 型番128)の画像です。これも上記のバリエーションで商用デリバリー バンをモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、良くできていたドア開閉ギミックが外されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA VAN 1
FIAT 508 BALILLA VAN 2

 以下は2003年頃に発売されたリオ製のフィアット 508 バリッラ 救急車 1935 (1/43 型番SL025)の画像です。これも上記のバリエーションで赤十字の付いた救急車をモデル化しています。ボディの型を変更したついでに、良くできていたドア開閉ギミックが外されました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 1
FIAT 508 BALILLA AMBULANCE 2

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ALFA ROMEO P3 1932 ITALY

ALFA ROMEO P3
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3


RIO 5 1/43 95mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4m エンジン 変速機: DOHC 8気筒 2.7L スーパーチャージャー 215HP 4段変速
性能: 最高速232km/h  データーベースでアルファ ロメオ P2/P3のミニカー検索

アルファ ロメオ P3 イタリア 1932年

 

 GPカー アルファ ロメオ P2の後継として技術者ヴィットリオ ヤーノが開発したP3(ティーポ B)は戦前のGPカー(現F1)の最高傑作といわれています。エンジンは8C用を2654ccに拡大したもの(215HP)で最高速232km/hの性能でした。P3の最大の特徴は左右の後輪を2本のドライブシャフトで独立して駆動していることで、2本のドライブシャフトの間にドライバーのシートを収めることで重心を低くしていました。

 

 1932年のイタリア GP 優勝を皮切りに、P3はほとんど向かうところ敵なしの状態で、この勢いは1934年の新フォーミュラー レギュレーション発効まで続きました。1934年のレギュレーション変更に対応して、エンジンが2.9L(255HP)に拡大されました。1934年もP3は大半のレースに勝利しましたが、後半になるとドイツのメルセデス ベンツ/アウトウニオンが台頭してきました。1935年になると、ヨーロッパ選手権(全7戦)でP3はドイツ勢(6戦を優勝した)に対抗できなくなりました。ただドイツ GP(ヨーロッパ選手権 7戦のひとつ)ではエンジンを3.2L(265HP)に拡大したP3が、T.ヌヴォラーリのドライブで優勝して、強いドイツ勢に一矢を報いました。

 

 

 ミニカーは1962年に発売されたリオの初期物です。60年以上も昔に作られたミニカーとは思えないほど、結構リアルな良い出来ばえです。またミニカーをひっくり返すと床下にエンジンやサスペンションが再現されていて、簡単な造形ですがドライブシャフトがちゃんと2本付いています。リオはP3のミニカーを20種類ほどモデル化していますが、量産ミニカーではリオ以外ではP3をモデル化していません。(ライセンスの関係でしょうか? CMCの1/18精密モデルやレジン製のNEOなど少量生産品がありますが) 以下はフロント/リアの拡大画像と床下部分の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO P3 1
ALFA ROMEO P3 2

 以下は1980年に発売されたリオ製のアルファ ロメオ P3 タルガ フロリオ (1/43 型番70)とアルファ ロメオ P3 ダブル タイヤ仕様 (1/43 型番71)の画像です。どちらも上記のバリエーションで、型番70はスペアタイヤ付で、1934年 タルガ フロリオの優勝車をモデル化しています。型番71はリアタイヤがダブルタイヤとなっていて、タイヤの駆動力アップのテスト用で実戦には使われなかったようです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 3
ALFA ROMEO P3 4

 以下は1995年に発売されたリオ製のアルファ ロメオ P3 スクーデリア フェラーリ (1/43 型番SL007/P)の画像です。1935年のドイツ GPで優勝した車とドライバーのT.ヌヴォラーリのセット物です。スクーデリア フェラーリ(アルファ ロメオのセミワークス レーシングチーム)ではリア サスペンションを改造しているのですが、ミニカーでもちゃんとリア サスペンションが変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 5
ALFA ROMEO P3 6

 以下は2006年に発売されたリオ製のアルファ ロメオ P3 テストカー (1/43 型番4005/1)の画像です。この頃にはリオはM4傘下のブランドに変わりましたが、昔の型を流用して再生産されたものです。ボンネットのルーバーに墨入れされ、スポーク ホイール、コクピット内造形、フロントグリルのアルファのエンブレムなどがリアルにリファインされています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
ALFA ROMEO P3 7
ALFA ROMEO P3 8

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
 
ALFA ROMEO P3 9
ALFA ROMEO P3 10

 以下は2009年に発売されたリオ製のアルファ ロメオ P3 B タルガ フロリオ (1/43 型番4256)の画像です。これもM4のブランドに代わってから再生産されたもので、1935年のタルガ フロリオ 優勝車をモデル化しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO P3 11
ALFA ROMEO P3 12

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GM CADILLAC 452 V16 SPORT PHAETON 1932 USA

GM CADILLAC 452 V16 SPORT PHAETON
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC 452 V16 SPORT PHAETON


DANBURYMINT 303M 1/24 243mm
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m エンジン 変速機: V型16気筒 7.4L 165HP 3段変速
性能: 最高速150km/h  データーベースでキャディラック 戦前のミニカー検索

GM キャディラック 452 V16 スポーツ フェートン アメリカ 1932年

 

 1930年に登場したV型16気筒エンジンを搭載したキャディラック 452は初年度に約3000台が生産されました。コーチビルダーのフリートウッドがリムジーンやコンバーチブルなどのボディを架装し、価格は最低でも5000ドル(現在の2000万円ぐらい)と非常に高価でした。1929年に世界大恐慌が起こりアメリカは不況の真っ只中でしたので、452のような高級車を購入できたのはごく限られた富裕層だけでした。

 

 V型16気筒エンジンを搭載したキャディラックは初年度以降は年間100台ほどしか売れない車でしたが、その中でも特に希少であったボディ形式は「スポーツ フェートン」と呼ばれるオープンカーでした。フェートンとは4ドアのオープンカーを意味しますが、この「スポーツ フェートン」はリアシートの前のカウルにもウインドースクリーンが装備されているデュアル カウル フェートンという高級なボディ形式でした。このスクリーンが付いたリアカウルはリアシートに出入りする際には持ち上がる構造となっていました。同じボディ形式が同時代の高級車デューセンバーグ Jパッカード トゥエルブにもありました。

 

 

 ミニカーは1989年に発売されたアメリカのダンバリーミント製です。ダンバリーミントはコレクター向けの商品を扱う会社で、同業のフランクリン ミントと同時期に同じような1/24 精密ミニカーを製作していました。どちらも当時は通信販売でしか購入できませんでした。ダンバリーミントとフランクリン ミントの1/24のミニカーは同じような作風で、プラスチック製パーツが少ない重厚な作りでした。何れもドア/ボンネットなどが可動しエンジンやサスペンションなどもリアルに再現された素晴らしい出来ばえでした。このダンバリーミント製のキャディラック 452も実車の雰囲気がうまく再現されています。4ドアとリアカウルが開閉でき室内も良く再現されています。マスコットの鳥が付いたリアルなフロントグリル、ボンネットを開いたエンジンルーム内のエンジンと床下部分のドライブトレーン/サスペンションなどの細部も良く仕上げてあります。さらにステアリングホイールと連動した前輪操作ギミックも付いています。キャディラック 452 スポーツ フェートンはフランクリン ミントもモデル化していました。 以下はフロント(前輪操舵ギミック)の拡大画像とリアの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC V16 SPORT PHAETON 1
GM CADILLAC V16 SPORT PHAETON 2

  以下はボンネットを開いたエンジンルームの画像と下回りメカ/前輪操舵動作の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC V16 SPORT PHAETON 3
GM CADILLAC V16 SPORT PHAETON 4

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FORD V8 ROADSTER (MODEL 18) 1932 USA

FORD V8 ROADSTER (MODEL 18)
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 ROADSTER (MODEL 18)


ELIGOR 1200 1/43 105㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.5m エンジン 変速機: V型8気筒 3.6L 65HP 3段変速
性能: 最高速122km/h  データーベースでフォード V8のミニカー検索

フォード V8 (モデル18) ロードスター アメリカ 1932年

 

 フォード T型の後継車A型は4気筒エンジンを搭載していましたが、ライバルであったGMのシボレーが6気筒エンジンを搭載していたことに対抗して、1932年にV型8気筒3.6L(65HP)エンジンを搭載したフォード V8(モデル18)が追加されました。V型8気筒エンジンは現在でも高級車のエンジンですから、ずいぶん思い切った戦略をとったものです。(カローラにV型8気筒エンジンを載せるようなものですから) 画像は人気モデルであったスポーティなフォード V8 ロードスターでシンプルで魅力的なスタイルをしていました。

 

 フォード V8と同じボディに4気筒エンジンを搭載したフォード B型も同時に販売されていました。V8との価格差は50ドル(当時の車両価格は500ドル程度)だったとのことで、V8のほうがよく売れたそうです。この安価なV型8気筒エンジンはフォードの中級車にも展開され、1953年まで20年間も基本設計を変えずに使われていました。ちなみにライバルのGM シボレーがV型8気筒エンジンを搭載したのは1950年代でした。フォード V8(モデル18)は1933年にモデル40に、1935年にモデル48に発展しました。1937年には外観を一新してスタンダードという名前になりました。(実車画像→ フォード スタンダード 1937)

 

 

 ミニカーは1986年に発売されたエリゴール製です。フォード V8 ロードスター 1932年式をモデル化しています。プロポーションが良く初期型のフロントグリル、フロントウィンドー手前横にある小さなライト(ウインカーかな?)やホイールなどの細部がリアルに仕上げてあり、実車がうまく再現されています。エリゴールの初期物は同時期のノレブの型を流用していた物があったのですが、これはエリゴールのオリジナルのようです。エリゴールは4ドア/2ドアセダン、ポリス、商用バン、ピックアップなどのバリエーションを約50種類ほどモデル化していました。エリゴール以外のフォード V8のミニカーはテクノのビンテージ物の商用車(戦後型)、ソリドのセダン(フォード UK版)、マッチボックス ディンキーのセダン(フォード UKの戦後型)、デルプラド 世界の名車シリーズのクーペ、イクソ(ホワイトボックス)のセダンなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD V8 ROADSTER 1
FORD V8 ROADSTER 2

 以下は1982年頃に発売されたエリゴール製のフォード V8 ピックアップ (1/43 型番1080)の画像です。上記のV8 ロードスターのバリエーションでピックアップをモデル化しています。これも実車のの雰囲気がうまく再現されています。アメリカでは現在でもこの類のピックアップが良く売れているのですが、このピックアップはその初期型となります。この時代のピックアップほとんどモデル化されていないので、車種的には貴重なミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 PICKUP 1
FORD V8 PICKUP 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 PICKUP 3
FORD V8 PICKUP 4

 以下は1982年頃に発売されたエリゴール製のフォード V8 バン ロンジン(LONGINES) (1/43 型番1075)の画像です。これも上記のV8 ロードスターのバリエーションで、商用バンをモデル化しています。ロンジンは有名な高級腕時計のブランドで、そのサービスカー仕様となっています。高級な感じのする金茶色のボディカラーにロンジンのロゴが綺麗に印刷されています。この商用バンにはジレットやモービル オイルなど数種類のバリエーションがありました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 VAN 1
FORD V8 VAN 2

 以下は1989年頃に発売されたソリド製のフォード V8 ロードスター 1934 (1/19 型番8008)の画像です。縮尺1/19と中途半端な縮尺で、全長238㎜の大きなサイズです。1934年式のモデル40Bをモデル化していますので、上述のモデル18とはヘッドライトやフロントグリル(ハート型) が異なっています。実車に忠実な造形で、当時の大スケールミニカーとしては良く出来ていました。またリアルなフロントグリル、グリル横のクラクション、グリル上のマスコット(走っているグレイハウンド犬)などの細部も良く再現されています。ドア開閉、リアのランブルシート(折り畳み式補助シート)展開、前輪操舵(ステアリングホイール連動)のギミック付きです。ソリドはバリエーションで映画スターのハンフリー ボガート仕様のロードスターやピックアップもモデル化していました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 COUPE 1
FORD V8 COUPE 2

 以下はフロント(マスコット拡大)/前輪操舵動作の画像とリア(ランブルシート展開)の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 COUPE 1
FORD V8 COUPE 2

 以下は2002年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズのフォード V8 2ドア クーペ (1/43 No.71)の画像です。これは屋根が付いたV8 クーペ 1932年式をモデル化しています。メーカーは不明で、確証はないですがアーテル(ERTL)製ではないかと思います。プロポーションはまずまずで細部もそこそこ良く仕上げてあるので、この名車シリーズとしては良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 COUPE 1
FORD V8 COUPE 2

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 COUPE 3
FORD V8 COUPE 4

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