ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

GM CADILLAC ELDORADO 1976 USA

GM CADILLAC ELDORADO
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CADILLAC ELDORADO


IXO PREMIUMX PR0003 1/43 135㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.7m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 8.2L 190HP 3段自動変速
性能: 最高速204km/h  縦置エンジン前輪駆動 データーベースでキャディラック エルドラドのミニカー検索

GM キャディラック エルドラド アメリカ 1976年

 

 1973年に起こったオイルショックでガソリンが高騰し低燃費が要求されるようになり、アメリカ車はサイズが小さくなり始めました。1976年式あたりのアメリカ車がやたらと大きなサイズであったアメリカ車の最後の世代になりました。この年式のフォーマルなキャディラック フリートウッド 75は全長約6.4m 全幅約2mで、パーソナルなキャディラック エルドラドでも全長約5.7m 全幅約2mもありました。

 

 また同時期の安全基準の強化により屋根の無いオープンカー(コンバーチブル)が消えつつありました。1971年に登場したキャディラック エルドラド 9代目のコンバーチブルは当時数少なくなっていたオープンカーのひとつでした。そんなわけでこのエルドラド コンバーチブルは大きくて派手なアメリカ車が栄華を極めた時代の最後の一台といえる車でした。1975年にはサイズダウンしたコンパクトなキャディラックとして全長約5.2mのセビルが登場しました。1977年にはGMのフルサイズの車が一斉に小型化され、キャディラックも一番大きいフリートウッド リムジンが全長6.2mになりました。(それでもまだ大きいですが)

 

 

 ミニカーは2009年に発売されたイクソ製のプレミアムX 初期の物でイクソとしては数少ないレジン製です。良くできた4灯式ヘッドライトのフロントグリル、そこそこ良く再現された室内など、この大きくて派手なアメリカ車がうまく再現されています。(レジン製でサイズの割に軽いのが安っぽくていまいちですが) イクソは同じ型で幌付きの色違いもモデル化していました。 当時物では同年式のフリートウッドをトミカが型番F2(1/77)でモデル化していました。同時期のエルドラドのミニカーはアンソンの1/18、オートワールドの1/64などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC ELDORADO 1
GM CADILLAC ELDORADO 2

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FORD GRAN TORINO GT 1976 USA

FORD GRAN TORINO GT
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD GRAN TORINO GT


MINICHAMPS 400085200 1/43 130㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.43m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 7.5L 202HP 3/4段変速/3段自動変速
性能: 最高速186km/h  データーベースでフォード トリノのミニカー検索

フォード グラン トリノ GT アメリカ 1976年

 

 トリノはアメリカ フォードの中型乗用車で、トリノの初代は1968年にフェアレーンの上級車として設定されました。前述したようにトリノ 3代目は1972年に登場しました。1976年式はトリノ 3代目の最終モデルで、この当時のトリノは大衆車ながら一部はハイパワーエンジンを搭載したマッスルカーとしても知られていました。2ドアハードトップ、4ドアセダン、4ドアワゴンの設定がありました。高性能版グラン トリノのエンジンはV型8気筒(5.8L-7.5L(202HP))で、3段自動変速機で、最高速186km/h(7.5L)の性能でした。 1976年式グラン トリノはTVドラマ「刑事スタスキー&ハッチ」に登場する赤い車として有名です。

 

 1974年にグラン トリノ スポーツのファストバックモデルが廃止され、その代わりにグラン トリノ エリートが設定されました。この車は当時人気のあったGM シボレー モンテカルロに対抗するために設定されたもので、フォード サンダーバードより安価なパーソナル ラグジュアリーカーでした。この車はトリノよりも売れるようになり、1976年にトリノの名前は廃止され、1997年に後継車としてLTD IIが登場しました。

 

 

 ミニカーは2012年に発売されたミニチャンプス製で、グラン トリノをモデル化しています。実車のサイズ全長5.43m全幅2m)を反映して、かなり大きなミニカーで、前後のオーバーハングが大きくてでかいこの車のプロポーションをうまくとらえています。(ただタイヤがやや小さいような気もしますが) フロントやリアの造形はいつもながらのミニチャンプス流で、リアリティがある出来ばえです。以前は大げさだったワイパーもあまり目立たなくなりました。ただこの頃からミニチャンプスのミニカーは少しづつ仕上げレベルが低下しており、このトリノにもその兆候が見られます。

 まずフロントフェンダーのウインカーを塗装だけで済ましていますが、これは明らかに手抜きです。次に室内ですが、内装は黒一色でメーターに最低限の彩色が施されているだけで、その内装は窓が開いていないのであまり見えません。ミニチャンプスのミニカーは以前は窓を開いていたものが多かったのですが、窓を閉じるようになったのは内装を手抜きするようになってからだと思います。これ以外のトリノのミニカーとしてはグリーンライトやM2 マシーンなどがあります。「刑事スタスキー&ハッチ」の赤い車もコーギーやグリーンライトがモデル化しています。 以下はミニチャンプスのグラン トリノのフロント/リアの拡大画像とリア/室内の画像の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD TORINO GT 1
FORD TORINO GT 2

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GM CADILLAC SEVILLE 1977 USA

GM CADILLAC SEVILLE
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GM CADILLAC SEVILLE


DELPRADO 67 1/43 120㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.18m 全幅約1.82m エンジン 変速機: V型8気筒 5.7L 180HP 3段自動変速
性能: 最高速185km/h  データーベースでキャディラック セビルのミニカー検索

GM キャディラック セビル アメリカ 1977年

 

 1973年に起こったオイルショックによるガソリン価格の上昇でアメリカ車全体が燃費改善の為サイズダウンされるようになりました。この流れに沿って1975年にキャディラック初のコンパクトカー セビルが登場しました。セビルは当時のキャデラックでは一番小さいサイズながら、内外装に豪華装備を満載し、最上級車の75 リムジンの次に高価なモデルでした。アメリカ車では初の電子制御燃料噴射装置付のV型8気筒5.7L(180HP)エンジンを搭載し、3段自動変速で最高速185km/hの性能でした。

 

 1978年にはディーゼル エンジンが追加され、ツートンカラーで装備をさらに豪華にしたエレガンテ(ELEGANTE)が設定されました。メルセデス ベンツなどの欧州製高級車に対抗した欧州風の味付けと、パーソナルカーに特化したダウンサイジングのコンセプトが功を奏して、セビルは成功しました。(操作しやすいことで高齢のキャディラックのユーザーに人気があったそうです) 1980年にセビル 2代目にモデルチェンジしました。総生産台数は約21万台でした。

 

 

 ミニカーは2002年に発売されたミニカー付雑誌の草分けであったデルプラド製の世界の名車シリーズの1台です。製造メーカーは明記されていませんが、イクソ系のメーカーのようです。ミニカーの出来としてはフロントグリルなどの細かいところもそこそこ再現してあり、デルプラドの世界の名車シリーズの中でも出来の良い部類のミニカーとなっていました。キャディラック セビル初代のミニカーは最近までこれしかなかったので、車種的には貴重なミニカーでしたが、2009年になってネオ(NEO)がレジン製でモデル化しました。(ネオはこのような他社がモデル化していないマイナーな車種のモデル化が得意です) 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CADILLAC SEVILLE 1
GM CADILLAC SEVILLE 2

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FORD LINCOLN CONTINENTAL MK V 1977 USA

FORD LINCOLN CONTINENTAL MK V
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FORD LINCOLN CONTINENTAL MK V


DIAPET G084 1/40 148㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.9m 全幅約2m エンジン 変速機: V型8気筒 7.5L 208HP 3段自動変速
性能: 最高速195km/h  データーベースでリンカーン コンチネンタルのミニカー検索

フォード リンカーン コンチネンタル MK V アメリカ 1977年

 

 1968年にリンカーン コンチネンタル MK IIを引き継ぐコンチネンタル MK IIIが登場しました。コンチネンタル MK IIIという名前の車は1958年に既に登場していました。しかしこのコンチネンタル MK III 1958年式は、MK IIまでのコンチネンタルの路線(2ドア パーソナルカー)とは異なる4ドアセダン系にもMK IIIの名前を使っていたことから、正当なコンチネンタル MK IIIではなかったとされました。そんなわけでこの新しいコンチネンタル MK IIIは2ドアパーソナルカーのみで、スペアタイヤをリアにマウントした伝統のスタイルが復活しました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル MK III)

 

 コンチネンタル MK IIIはセダンのホイールベースを少し短くしたシャーシに豪華な2ドアハードトップボディを載せ、V型8気筒7.5L(365HP)エンジンを搭載していました。コンチネンタル 2ドアハードトップより2割ほど高価なリンカーン ブランドの最上級車でしたが、MK IIのような限定生産車というわけではありませんでした。それでも人気が高く、ライバルであったGM キャディラック エルドラドと2ドア パーソナルカーとしての人気を二分していました。

 

 

 1972年にコンチネンタル MK IVにモデルチェンジしました。デザインは先代のイメージを踏襲し、ハードトップに楕円形のオペラウインドーが追加されました。ボディは全長×全幅が5.7m×2mと大きくなり、アメリカ車がコンパクトになる前のでかくてかっこいいアメリカ車でした。コスト削減のため、サンダーバート 6代目とシャーシや部品を共用していたので、そのサンダーバードと雰囲気がよく似ていました。(実車画像→ フォード リンカーン コンチネンタル MK IV) 1977年にコンチネンタル MK Vにモデルチェンジしました。

 ミニカーは1978年に発売されたダイヤペット製の当時物で、コンチネンタル MK Vをモデル化しています。ダイヤペットは1970年代後半のスーパーカーブームに乗じて1977年頃から外国車を積極的にモデル化していましたが、これもその流れでモデル化されたダイヤペットの意欲作でした。プロポーションが良く大柄で派手なコンチネンタル MK Vがうまく再現されていて、ダイヤペットの外国車ミニカーの中では抜群に良い出来ばえでした。ボンネット/ドア/トランクの開閉、スライディングルーフの開閉、格納式ヘッドライトの開閉ギミックが付いています。またこの型を流用して非常に凝った造りの和風霊柩車仕様が1980年に発売されました。これ以外のコンチネンタル MK IV/Vの当時物ミニカーはトミカのコンチネンタル MK IV、マッチボックスのコンチネンタル MK Vがありました。最近の物ではイクソのコンチネンタル MK V、NEO(レジン製)やBOS MODELS(レジン製)のコンチネンタル MK IV/V、AUTO WORLDのコンチネンタル MK V(1/64)などがあります。 以下はフロント/格納式ヘッドライト開閉の画像とリア/トランク開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD LINCOLN CONTINENTAL MK IV 1
FORD LINCOLN CONTINENTAL MK IV 2

 以下はボンネットを開いたエンジンルームの画像とドアを開いた室内/サンルーフ開閉の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD LINCOLN CONTINENTAL MK IV 3
FORD LINCOLN CONTINENTAL MK IV 4

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GM CHEVROLET CORVETTE C3 1978 USA

GM CHEVROLET CORVETTE C3
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GM CHEVROLET CORVETTE C3


FRANKLIMINT ST57 1/24 196㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.7m 全幅約1.75m エンジン 変速機: V型8気筒 5.7L 220HP 
 4段手動変速/3段自動変速
性能: 最高速220km/h  データーベースでコルベット C3のミニカー検索

GM シボレー コルベット C3 アメリカ 1978年

 

 コルベット C3型は1978年のマイナーチェンジでスティングレイの名前が外されました。外観も大きな変更があり、直立していたリアウインドウがルーフからボディ後半部を覆う大きなものになり、安全規制からバンパーが衝撃吸収機能をもつ5マイル バンパーに変わっています。なお後部バンパーは1974年にこのデザインに変更されていました。

 コルベットはC2型からC5型まで格納式ヘッドライトを採用していました。C2型の格納式ヘッドライトはヘッドライト全体が回転する独特なものでした。(参照→C2型の格納式ヘッドライトの動作動画) しかしC3型で採用されたリトラクタブル ヘッドライトは先端が立ち上がる一般的なものでした。C4型ではまたヘッドライト全体が回転する方式に戻りました。

 

 1970年代になると排ガス規制が厳しくなり、かつてのような高性能エンジンが作れなくなりました。さらに1972年からエンジン馬力表示がグロス値からネット値に変わった為、エンジン出力は標準のV型8気筒 5.7Lで200HP程度になり、馬力表示値が大幅にダウンしました。この時期からアメリカ車全体が小型/低燃費化され変わっていくのですが、コルベットはGTカー的な趣向が強くなっていきました。1984年に4代目コルベット(C4型)にモデルチェンジしました。

 

 

 ミニカーは1992年に発売されたフランクリンミント製です。前述した1968年式C3型と同じ1/24のコルベット コレクションの1台です。1978年式をモデル化しているので、前後バンパーやリアウインドーなどが大きく変更されているのが良くわかります。ボンネット/ドアが開閉し、エンジンやサスペンションなどのメカ部分や室内もリアルに再現されています。1968年式C3型と同じ指摘ですが、このサイズで格納式ヘッドライトが可動しないのはいただけません。(C3型は回転する構造ではないので、作るのも簡単なのですが) 1978年以降の外観変更されたC3型のミニカーは、イクソ、オートアートの1/18、トップモデル、ウェリー(WELLY)などがあります。 以下はフランクリンミントのフロント/リアの拡大画像と前輪操舵ギミック動作/ドアを開いた室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM CHEVROLET CORVETTE C3 1
GM CHEVROLET CORVETTE C3 2

 以下はボンネットを開いたエンジンルームとシャーシ/サスペンション部分の拡大画像です(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 3
GM CHEVROLET CORVETTE C3 4

 以下は1977年に発売されたダイヤペット製の当時物ミニカー コルベット C3 クーペ (1/40 型番G76)の画像です。リアバンパーの形状から1974年式をモデル化しているようです。ダイヤペットが作る外国車のミニカーはそこそこ良い出来ばえでしたが、このコルベット C3型もホイール/タイヤがしょぼいですがまずまずの出来ばえです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE C3 5
GM CHEVROLET CORVETTE C3 6

 以下は2019年に発売されたルマン24時間レースカーコレクションのコルベット C3 グリーンウッド #76 ルマン (1/43 No.11)の画像です。1976年ルマンに出場したIMSA GTクラス レースカーのモデル化で、この車はルマンではリタイアしています。雑誌付きミニカーながらかなり良い出来ばえで、大きなオーバーフェンダーで車幅が拡大した迫力のあるボディが良く再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
GM CHEVROLET CORVETTE STINGRAY C3 427 1
GM CHEVROLET CORVETTE STINGRAY C3 427 2

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