ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

LANCIA DELTA HF INTEGRALE 8V STRADALE 1988 ITALY

LANCIA DELTA HF INTEGRALE 8V STRADALE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA DELTA HF INTEGRALE 8V STRADALE


VITESSE 365 1/43 93㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約3.9m 全幅約1.77m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 ターボ 2L 185HP 5段変速
性能: 最高速215km/h  データーベースでランチア デルタのミニカー検索

ランチア デルタ HF インテグラーレ 8V ストラダーレ イタリア 1988年

 

 前述したようにランチア ラリー 037は1980年代前半のラリーで活躍しましたが、1984年になると4WDで競争力のあるアウディ クワトロが登場したことで、後輪駆動車のランチア ラリー 037は勝てなくなりました。そこで1985年に登場したのがフルタイム 4WDのランチア デルタ S4でした。見た目はデルタのように見えますが中身はグループBのラリー専用車で、DOHC 4気筒1.76Lターボ + スーパーチャージャー(ストラダーレで250HP)エンジンを後席部分に縦置きミッドシップ搭載していました。(実車画像→ ランチア デルタ S4)

 

 デルタ S4は初戦の1985年 RACで優勝しました。1986年はモンテ カルロで優勝しましたが、第5戦のツール ド コルスでデルタ S4がコースアウトでクラッシュしドライバーが炎上死するという大事故が起こりました。この事故がきっかけとなり、ハイパワーのグループB仕様車によるラリーが見直され、1987年からは市販車に近いグループAでラリーが行われることになりました。

 

 

 グループAのラリー用に開発されたのがデルタをベースにしたデルタ HF 4WDで、DOHC 4気筒2Lターボエンジン(ストリート仕様165HP)を搭載していました。初戦の1987年モンテ カルロで優勝し、この年のワールドチャンピオンとなりました。HF 4WDの戦闘力を高めるために1988年に登場したのが、HF インテグラーレ 8Vで、エンジンを185HPにパワーアップし幅広タイヤ用に前後フェンダーをブリスターフェンダー化していました。1989年にはさらにエンジンを16バルブ化して200HPにパワーアップしたHF インテグラーレ 16Vが登場しました。1991年にはボディ全体を改良し210HPにパワーアップしたHF インテグラーレ エボルツィオーネ(スーパー デルタ)に発展しました。デルタ HFは圧倒的に強く、ランチアは1987年から1992年まで6年連続でメイクスチャンピオンを獲得し、1993年にラリーから撤退しました。なお1993年にエボルツィオーネ IIが登場していますがこの車はラリーには参戦していません。

 ミニカーは1988年頃に発売されたビテス製の当時物です。ランチア デルタ HF インテグラーレ ストラダーレ(ストリート仕様)をモデル化しています。前述した同じビテス製のHF 4WDのバリエーションで、幅広タイヤを収める為のブリスターフェンダー部分が変更され、室内にはロールゲージが追加されています。このミニカーも後付け用のドアミラーとワイパー、インテグラーレ用のデカールが付いていて、当時のミニカーとして良く出来ていました。(後付けパーツは付けていませんが) ビテスのデルタにはラリー仕様も含めて約40種類ほどのバリエーションがありました。輝かしい戦歴を持つデルタのミニカーは非常にたくさんあり、ラリー仕様が多いですがデルタ S4、HF 4WD、HF インテグラーレ、デルタ HF インテグラーレ エボルツィオーネがモデル化されています。また 'クラブ Hi-Fi'などのマニアックな限定仕様車までモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内/ラリー仕様車の画像です。ラリー仕様車は2006年に発売された同じビテス製の型番42400で、1988年のポルトガル ラリーで優勝したHF インテグラーレ 8Vをモデル化しています。画像はビテスのカタログの画像を流用しました。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA DELTA HF INTEGRALE 1
LANCIA DELTA HF INTEGRALE 2

 以下は1992年頃に発売されたビテス製のランチア デルタ HF インテグラーレ エボルツィオーネ (スーパーデルタ) ストラダーレ(ストリート仕様) (1/43 型番810)の画像です。これもビテスのバリエーションですが、ブリスターフェンダーだけではなく、フロントバンパー、ホイール、ボンネットのパワーバルジ、リアスポイラーなどが実車同様に変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA DELTA HF INTEGRALE EVO 1
LANCIA DELTA HF INTEGRALE EVO 2

 以下は2001年に発売されたデルプラド製の世界の名車シリーズ ランチア デルタ HF インテグラーレ (1/43 No.21)の画像です。製作したメーカーは不明です。フロントグリルの造形はまずまずですが、ウエストラインより下のボリュームが大きめで、プロポーションが良くないです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA DELTA HF INTEGRALE 3
LANCIA DELTA HF INTEGRALE 4

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LANCIA THEMA TIRBO IE 1988 ITALY

LANCIA THEMA TIRBO IE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
LANCIA THEMA TIRBO IE


EDISON GIOCATTOLI 802221 1/43 106㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.59m 全幅約1.76m エンジン 変速機: DOHC 4気筒 2L 180HP 5段変速/4段自動変速
性能: 最高速222km/h  データーベースでランチア テーマのミニカー検索

ランチア テーマ ターボ IE イタリア 1988年

 

 生産中止されたフィアット 130に変わりフィアット グループの最上級車としてランチア ガンマが1976年に登場しました。(ガンマはランチア 2000の後継でもあった) ピニンファリーナデザインのファストバックセダンのベルリーナはシトロエン CX風のスタイルでした。またホイールベースの短い2ドアノッチバックのクーペは、フィアット 130 クーペによく似た美しい古典的なピニンファリーナスタイルでした。専用設計された水平対向4気筒2L/2.5L(140HP)エンジンを縦置きする前輪駆動車で、5段変速/4段自動変速、最高速205km/h(クーペ 2.5L)の性能でした。ガンマは新エンジンの初期トラブルなどで評判をおとし、あまり売れなかったようです。(実車画像→ランチア ガンマ ベルリーナ) (実車画像→ ランチア ガンマ クーペ)

 

 ガンマとベーターの上級仕様の後継車として1984年にテーマが登場しました。デザインはイタルデザイン(G.ジウジアーロ)によるもので、シンプルながら品の良いセダンに仕上がっていて、空気抵抗も当時のセダンとして優れていました。テーマはフィアットの「TIPO 4プロジェクト」で開発され、サーブ 9000、アルファ ロメオ 164などとシャーシを共有する横置きエンジンによる前輪駆動車でした。当初のエンジンは4気筒2L/2Lターボ(165HP)、PRV製V型6気筒(150HP)、4気筒2.5L(100HP)ターボディーゼルでした。

 

 

 1986年にはピニンファリーナがデザイン/製造を担当するステーションワゴンが追加されました。1988年のマイナーチェンジでフロントの意匠が変更され、4気筒エンジンがDOHC化されました。フェラーリ 308用のDOHC 32バルブ V型8気筒3L(215HP)エンジンを搭載し、フェラーリ風の星形ホイールやリアスポイラーを付けた特別仕様の8.32が少量生産されました。1993年のマイナーチェンジでPRV製6気筒がアルファ ロメオ製のV型6気筒3L(175HP)エンジンに切り替わりました。テーマは大成功しVIP用の公用車としてストレッチリムジンも設定され、1992年に2度目のマイナーチェンジが行われて1994年まで生産されました。2011年に2代目(クライスラー 300の姉妹車)が登場しました。(実車画像→ ランチア テーマ 2011)

 ミニカーはイタリアのエジソン GIOCATTOLI(ジョカトーリ)製で、2007年頃に入手しました。1988年のマイナーチェンジ後のターボ仕様をモデル化しています。定価3000円ほどの安価なミニカーでしたが、内装などの細部まできちんと作ってありなかなか良い出来ばえです。これ以外のランチア テーマのミニカーはノレブ、NEO(レジン製)、KESS MODEL(レジン製)などがあります。そのノレブ製を流用していると思いますが、イタリアのミニカー付雑誌「ランチア ストーリー コレクション」のNo.8とNo.44で、ノーマル版と特別仕様8.32がモデル化されています。なおテーマの先代であったガンマのミニカーはベルリーナ/クーペともに不思議なことに量産ミニカーがなく、最近になってミニカー付雑誌「ランチア ストーリー コレクション」のNo.49とNo.16でモデル化されたものしかないようです。(レジン製の少量生産ではTRONというブランドのものがありますが)  以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

LANCIA THEMA TIRBO IE 1
LANCIA THEMA TIRBO IE 2

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ALFA ROMEO 33 1.5 IE 1989 ITALY

ALFA ROMEO 33 1.5 IE
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 33 1.5 IE


ARS MODEL 104 1/43 96㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.08m 全幅約1.61m エンジン 変速機: 水平対向4気筒 4.5L 95HP 5段変速
性能: 最高速175km/h  データーベースでアルファ ロメオ 33のミニカー検索

アルファ ロメオ 33 1.5 IE イタリア 1989年

 

 アルファ ロメオ アルファスッドの後継車アルファ ロメオ 33が1983年に登場しました。33という名前は1970年代に活躍したレースカー ティーポ 33に因んだものでした。ボディデザインは同時流行だったウエッジシェイプの直線基調で、リアのトランク部分が高くなっているのが特徴です。先代の基本構造(水平対向エンジン搭載の前輪駆動車)を引き継いていますが、インボードのディスクブレーキが普通のドラム式に戻されるなど全体的に簡素化されています。当初のエンジンは水平対向4気筒1.4L/1.5L(95HP)でした。

 

 1984年にデザインとボディ製造をピニンファリーナが担当するワゴンのジャルディネッタ(後にスポーツワゴン)が追加され、4WD仕様も追加されました。1986年に4気筒1.7L(118HP)エンジンと3気筒1.8Lディーゼルエンジンが追加されました。1989年の大幅なマイナーチェンジでシリーズ 2(後期型)に発展し、フロントグリルが独立した164と同じようなデザインに変更されました。また1.7LエンジンがDOHC化され137HPにパワーアップし、新しいフルタイム4WDシステム パーマネント 4(1992年以降はQ4と呼ぶ)が採用されました。1994年まで生産され、後継車は145/146でした。

 

 

 ミニカーはARS MODEL製で1993年に発売されました。ARS MODELはベルギーの会社ですが、これはアルファ ロメオのディーラー向けにイタリアで生産したミニカーでした。このブランドはアルファ ロメオを数種類モデル化しただけですぐに消えてしまいました。アルファ ロメオ 33 シリーズ 2(フロントグリルが独立した後期型)をモデル化しています。出来ばえは見てのとおりのやや粗削りなもので、あまり細かいところは再現されていません。プロポーションはウエッジシェイプを強調し過ぎで、リアのトランクの位置はかなり上がり過ぎです。ボンネット/ドア/ハッチバックが開閉するギミック付きです。これ以外の33のミニカーはいずれもシリーズ 1(前期型)ですが、ポリスティルの当時物 1/25、Bブラーゴの当時物 1/24と1/43、ペゴなどがあります。 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームの画像とリア/ハッチバック開閉/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

ALFA ROMEO 33 1.5 IE 1
ALFA ROMEO 33 1.5 IE 2

 以下は1993年に発売されたARS MODEL製のアルファ ロメオ 33 ボクサー 16V (1/43 型番103)の画像です。ボクサー 16VはDOHC エンジンを搭載した高性能版で、上記のバリエーションです。リアスポイラーが追加され、ホイールが変更されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 33 16V 1
ALFA ROMEO 33 16V 2

 以下は1987年頃に発売されたBブラーゴ製のアルファ ロメオ 33 ラリー仕様 (1/43 型番4124)の画像です。当時のBブラーゴの廉価版ミニカー(4100シリーズ)ですので、コストダウンで室内のステアリングホイールやドア開閉ギミックを外すなど簡素な造形で、安っぽいフリーホイールが付いています。これはシリーズ 1(前期型)をモデル化していますので、フロントグリルの造形が上記のARS MODELのシリーズ 2(後期型)と異なっています。廉価版ですが全体的なプロポーションはまずまずで、サイドビューは上記のARS MODELより実車に近いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
ALFA ROMEO 33 3
ALFA ROMEO 33 4

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FERRARI 348 TB 1989 ITALY

FERRARI 348 TB
(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 348 TB


HERPA 1010 1/43 100㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.23m 全幅約1.9m エンジン 変速機: DOHC V型8気筒 3.4L 300HP 5段変速
性能: 最高速275km/h  データーベースでフェラーリ 348のミニカー検索

フェラーリ 348 TB イタリア 1989年

 

 フェラーリ 308/328の後継として、348 TB/TSが1989年に登場しました。これもピニンファリーナのデザインで、サイドのフィン付きのインテークやリアライトのルーバーなど全体的に前述したテスタロッサとよく似ていました。従来のフェラーリのボディはレースカーでよく使われる鋼管スペースフレーム構造で構成されていたのですが、348では一般的なモノコック構造を採用していました。(この変更はボディ剛性不足を招いたようですが) エンジンは328と同じDOHC V型8気筒で排気量を3.4L(300HP)に拡大し、搭載方式が328の横置きから縦置きに変更されました。

 

 348 TB/TSのTはTRANSVERSE(横軸)の意で、変速機を横置き配置していることを示し、BはBERLINETTA(クーペ タイプ)、Sはスパイダー(タルガトップ)を意味しています。1993年にフルオープンの348 スパイダーが追加されました。1993年のマイナーチェンジで、バンパー/サイドシルの下部が黒からボディ同色となるなど外観が変更されました。またエンジンが320HPにパワーアップし、名称が348 GTB/GTSに変わりました。レース仕様のチェレンジやコンペティツィオーネもありました。1994年に後継車のF355の登場で生産中止となりました。

 

 

 ミニカーは1991年に発売されたヘルパ製の当時物でプラスチック製です。ヘルパは1/87が主流ですが、その技術を生かして1/43の精密モデルも少数ですが作っていました。この348もプロポーションが正確で、良く出来ています。348の特徴的なフィンの付いたサイドインテーク、ルーバー越しに見えるテールライト、室内などの細部もリアルに仕上げてあります。フロントカウル/ドア/エンジンフードが開閉し、コイルスプリング式サスペンションやエンジンがかなりリアルに再現されています。また内部に錘をいれてあるようで、適度な重さがあります。(プラスチック製で軽いミニカーは安っぽく感じがしますので、それの対策です) プラスチック製で塗装されていないので、ボディの質感(艶)では塗装されたダイキャスト製と較べるとやや見劣りします。ただ塗装の厚みがないので、開閉部の隙間がほとんど見えないというメリットがあります。これ以外の348のミニカーはバンのTB/TS/スパイダー、ブラーゴの1/24、イクソなどがあります。以下はフロント/フロントカウル開閉の画像とリア/エンジンフードを開いたエンジンルームの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI 348 TB 3
FERRARI 348 TB 4

 以下は1992年に発売されたバン製の当時物 フェラーリ 348 TB (1/43 型番8005)の画像です。バンは主にイタリアのスポーツカーをモデル化していましたが、ほとんどがレベルの高い出来ばえでした。この348も実車の雰囲気がうまく再現されていて良く出来ています。サイドインテーク、テールライト、室内などの細部も上記のヘルパ製と同等レベルで良く仕上げてあります。ただワイパーが大きめで目立ち過ぎですが。。。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 348 TB 5
FERRARI 348 TB 6

 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 348 TB 7
FERRARI 348 TB 8

 以下は1992年に発売されたバン製の当時物 フェラーリ 348 TS (1/43 型番8002)の画像です。上記のバリエーションで、ルーフを変更してタルガトップの348 TSに仕上げています。ナンバープレートも変えてあります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 348 TS 1
FERRARI 348 TS 2

 以下は1994年に発売されたバン製の当時物 フェラーリ 348 スパイダー (1/43 型番8009)の画像です。これも上記のバリエーションで、ルーフ後部を変更してフルオープンの 348 スパイダーに仕上げています。1993年のマイナーチェンジで少し変更されたフロントグリルとボディ同色化されたサイドシルの外観変更が反映されています。ナンバープレートも変えてあります。フルオープンなので室内の造形が良く分かります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FERRARI 348 SPIDER 1
FERRARI 348 SPIDER 2

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FERRARI MYTHOS PININFARINA 1989 ITALY

FERRARI MYTHOS PININFARINA
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FERRARI MYTHOS PININFARINA


DIAPET 1788 1/43 99㎜
 実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.3m 全幅約2.1m エンジン 変速機: DOHC 12気筒 4.9L 390HP 5段変速
性能: 最高速290km/h  データーベースでフェラーリ ミトスのミニカー検索

フェラーリ ミトス ピニンファリーナ イタリア 1989年

 

 1960年代後半から1970年代前半にはフェラーリ モデューロランチア ストラトスのような未来を予見させるコンセプトカーが多く作られました。しかしその後コンセプトカーは量産車に近い現実的なデザインのものがほとんどとなりました。フェラーリ ミトスは1989年の東京モーターショーで公開されたコンセプトカーです。ピニンファリーナのデザインで、テスタロッサをベースにしています。ミトス(MYTHOS)とは神話という意味で、この車はフェラーリの原点であるオープンのレースカーへの回帰と未来的で夢のあるコンセプトカーへの回帰の2つのテーマをコンセプトにしているようです。

 

 ソフトトップもサイドウインドーもない純粋のオープンカー(バルケッタ)で、カーボンファイバー製のボディは非常にシンプルながらピニンファリーナらしい美しさがあります。フロントよりも幅広いリアの車幅は2.1mもあります。テスタロッサと同じ側面のエアインテークがアクセントですが、テスタロッサのフィンのような余分な飾りはありません。ヘッドライトは固定式で、ボディと一体化したリアスポイラーは高速走行時に電動で持ち上がり、ダウンフォースを発生させます。一般向けには販売されませんでしたが、ハードトップの付いたクーペとオープンの2台がブルネイ国王向けの特注仕様車として製作されたとのことです。

 

 

 ミニカーはダイヤペット製で、ダイヤペット発売25周年記念モデルとして1990年に発売されました。プロポーションは悪くないのですが、昔のミニカーですから灯火類などの細かいところは今一つです。リアスポイラーは別パーツで、通常状態とせり上がった状態の高さの異なる2個が付いています。アンチモニー製で非常に重いので、手に取るとずっしりとした存在感があります。(個人的にこのような重量感があるミニカーは好きです) これ以外のミトスのミニカーは、EURO MODELの1/87、ギロイの1/18、LOOKSMARTとMR コレクションのレジン製などがあります。LOOKSMARTとMR コレクションはブルネイ国王向けの特注品のクーペ仕様もモデル化しています。 以下はフロント/リアの拡大画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FERRARI MYTHOS PININFARINA 1
FERRARI MYTHOS PININFARINA 2

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