ミニチュアカー ミュージアム

自動車の歴史 時代/自動車メーカー別

 

 

PACKARD TWELVE LE BARON 1934 USA

PACKARD TWELVE LE BARON 画像をクリック/タップすると画像が変わります
ALTAYA VOITURES CLASSIQUES (IXO) 28 1/43 127㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.25m 全幅約1.88m
エンジン 変速機: V型12気筒 7.3L 160HP 3段変速
性能: 最高速144km/h  
データーベースでパッカードのミニカー検索

 

パッカード トゥエルブ ルバロン アメリカ 1934

 

 前述したツイン シックス(量産車初のV型12気筒6.9Lエンジン搭載)の後継車として、V型12気筒エンジンの排気量を7.3L(160HP)に拡大したトゥエルブが1933年に登場しました。パッカードの最上級車トゥエルブは極めて高価な車で、この当時はまだコーチビルダーがボディを架装していました。標準のホイールベース仕様には2ドアロードスター/クーペ、4ドアセダン/フェートンなど、ロングホイールベース仕様にはリムジーンなど様々な特注ボディが架装されました。

 

 このトゥエルブ ルバロンはコーチビルダー ルバロン(LE BARON)社が架装した豪華な二人乗りのボートテール型ロードスターで、このタイプは僅か数台しか作られなかったそうです。この車の初代のオーナーは有名な映画スターのクラーク ゲーブルだったそうです。(→実車の画像) 1935年にエンジンが7.7Lに拡大され175HPにパワーアップし、ギヤボックスはシンクロ付になり、1937年にブレーキは油圧式となりました。トゥエルブは1940年に生産中止となり、総生産台数は約5000台でした。

 

 

 ミニカーはフランスのミニカー付き雑誌「VOITURES CLASSIQUES」シリーズのNo.28でイクソ製です。イクソのカタログモデルでは型番MUS043で色違いの青が発売されています。実車諸元の画像参照リンク先に載っている実車を忠実にモデル化しています。出来ばえはイクソのこのシリーズの標準的なものですが、特にこのパッカードはフロントグリルまわりの造形が良くできています。グリルの外枠とセンターラインが車体と同じカラーに塗られたフロントグリルがきちんと再現され、グリルの上に付いているマスコットも(かなりオーバースケールですが)はっきりと形が分かるように再現されています。このパッカードのマスコットは差し出した両手で車輪を掲げている女神の姿で「Goddess of Speed(スピードの女神)」と呼ばれている有名な物です。パッカード トゥエルブのミニカーとしてはフランクリンミントの1/24と1/43、アンソンの1/18や1/24、レジン製ではGREAT LIGHTNINGなどがあります。以下はフロント/リアの拡大画像とフロントグリル/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PACKARD TWELVE LE BARON 1
PACKARD TWELVE LE BARON 2

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PACKARD TWELVE CONVERTIBLE 1934 USA

PACKARD TWELVE CONVERTIBLE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
FRANKLIN MINT RB75 1/43 132mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.6m 全幅約1.9m
エンジン 変速機: V型12気筒 7.3L 160HP 3段変速
性能: 最高速140km/h
データーベースでパッカードのミニカー検索

 

パッカード トゥエルブ コンバーチブル アメリカ 1934

 

 1920-1930年代のパッカードはGM キャディラックと双璧をなす高級車ブランドでした。前述したツイン シックス(量産車初のV型12気筒6.9Lエンジン搭載)の後継車として、V型12気筒エンジンの排気量を7.3L(160HP)に拡大したトゥエルブが1933年に登場しました。パッカードの最上級車トゥエルブは極めて高価な車で、この当時はまだコーチビルダーがボディを架装していました。標準のホイールベース仕様には2ドアロードスター/クーペ、4ドアセダン/フェートンなど、ロングホイールベース仕様にはリムジーンなど様々な特注ボディが架装されました。なお一番人気があって高価だったのは、前述したルバロン ロードスターだったそうです。

 

 こちらは4ドアのコンバーチブルで、正式にはデュアル カウル フェートン(前席/後席にスクリーンが付いた4座オープン)と呼ばれる形式です。室内の前席背後のパーティション部分に後席用ウインドーを上下させるハンドルが付いているのがその証です。当時の高級車の最新機器として、1934年のパッカードにはダッシュボード組込み式ラジオがオプション設定されていました。1935年にエンジンが7.7Lに拡大され175HPにパワーアップし、ギヤボックスはシンクロ付になり、1937年にブレーキは油圧式となりました。トゥエルブは1940年に生産中止となり、総生産台数は約5000台でした。

 

 

 ミニカーはフランクリン ミント製で、1990年頃に発売されました。同社の1/43サイズの1920-1930年代のクラシックカーは約十数種類あり、キャディラックやパッカードなどの高級車をモデル化しています。いずれもドアが開閉しボンネットを外すとエンジンが再現され、シャーシなどの下回りもそこそこ再現されています。このパッカードも4ドアが開閉し、エンジンがリアルに再現され、ヘッドライトなどが少しレトロな作風ですが良く出来ています。フランクリン ミントは1/24でも同じ車をモデル化しています。パッカード トゥエルブのミニカーとしては前述したイクソのルバロン、アンソンの1/18や1/24、レジン製ではGREAT LIGHTNINGなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像とボンネットを開いたエンジン/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PACKARD TWELVE CONVERTIBLE 1
PACKARD TWELVE CONVERTIBLE 2

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DUESENBERG SJ TORPEDO PHAETON 1934 USA

DUESENBERG SJ TORPEDO PHAETON 画像をクリック/タップすると画像が変わります
RIO 45 1/43 135mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.8m
エンジン 変速機: DOHC 8気筒 6.9L スーパーチャージャー 320HP 3段変速
性能: 最高速250km/h
データーベースでデューセンバーグのミニカー検索

 

デューセンバーグ SJ トルペード フェートン アメリカ 1934

 

 コード傘下となったデューセンバーグが1928年に発表したモデル Jはデューセンバーグを一躍有名にしました。モデル Jはアメリカ最大、最速、最高品質を目指して開発され、値段も当時最高の超豪華車でした。サイズは全長約5.6m(リムジーン)、性能は当時レーシングカーしか採用していなかったDOHC方式8気筒6.9L(265HP)エンジンを搭載し最高速180km/h、コーチビルダーが特注ボディを架装して販売され、その価格は大衆車T型フォードの約40倍でした。この車を買えたのは当時のハリウッドの大スターや王侯貴族だけでした。

 

 モデル Jは1929年から始まった世界大恐慌の時代に成功しており、当時のユーザーはまだ不況とは無関係だったようです。このようなユーザーに向けてさらに高級な車が1932年に発表されました。スーパーチャージャーを追加して320HP 250km/hに性能を向上させたモデル SJです。スーパーチャージャーの追加で排気管がボンネット右側面から取り出されるようになり迫力のある外観となっています。

 ただデューセンバーグが輝いていたのはほんの数年でした。1932年にデューセンバーグ創始者のフレッドが、自分が開発したSJの自動車事故で死亡しています。これと呼応するかのようにデューセンバーグを有するコード帝国もL29の販売不振から崩壊し始め、1937年にデューセンバーグ社は倒産しました。

 

 

 ミニカーはリオ製で、1971年頃に発売されました。これも豪華な4シーターのトルペード フェートン(デュアル カウル フェートン)をモデル化していますが、前述した2台よりキャビンが小さめでよりスポーティなデザインとなっています。この車はアメリカのコーチビルダー ブルン(BRUNN)が架装したモデルのようです。ボンネットの上部を取り外すことができ、特徴的な排気管の付いたエンジンが再現されています。リオの特長であるシャーシなどの下回りのメカもリアルに再現されています。バリエーションで幌を収納したモデルもあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

DUESENBERG SJ 1
DUESENBERG SJ 2

 以下はエンジンとボディ下回りのシャーシの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
DUESENBERG SJ 3
DUESENBERG SJ 4

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AUBURN 851 SPEEDSTER 1935 USA

AUBURN 851 SPEEDSTER 画像をクリック/タップすると画像が変わります
FRANKLIN MINT PT92M 1/24 218mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: 8気筒 4.5L 150HP スーパーチャージャー付 3段変速
性能: 最高速174km/h
データーベースでオーバン/コード/デューセンバーグのミニカー検索

 

オーバーン 851 スピードスター アメリカ 1935

 

 インディアナ州オーバンの馬車製造会社が1900年にオーバーン自動車を設立し自動車製造を始めました。1920年頃まで平凡ながら信頼性の高い車を生産していましたが、第1次大戦の物資不足の影響で工場が閉鎖されました。自動車ディーラーの優秀な販売員だったエレット ローバン コード(Errett Lobban Cord)はこの会社を1926年に再建し、その後の3年間でオーバン、コードデューセンバーグの3つの自動車メーカーと航空機会社などを傘下に持つ一大企業連合体「コード帝国」を作り上げました。

 

 コード帝国でのオーバーンの位置付けは大衆向けの高性能車で、その代表なモデルは8気筒エンジンを搭載したスポーティなスピードスターでした。最初のモデルは1928年に8-88という名前で登場しました。スピードスターでは一番有名なモデルである851が1935年に登場しました。スーパーチャージャー付きの8気筒4.5L(150HP)エンジンを搭載し3段変速で最高速174km/hと高性能でした。1936年に851は中身はそのままで名前が852に変わりました。1937年にコード帝国が崩壊して生産中止となりました。時代を先取りしたデザインが評判となりましたが、一般受けせずあまり売れなかったようです。

 

 

 ミニカーは1991年頃に発売されたフランクリン ミント製です。フランクリン ミントの1/24シリーズは、発売された当時の量産ミニカーとしては最も精密なミニカーでした。この851も実車の雰囲気がうまく再現され、エンジン、シャーシ/サスペンション、内装などもリアルに再現されているなど良く出来ています。ボンネット/ドアの開閉ギミック付で、シャーシ/サスペンションなどのメカ部分には丈夫なダイキャスト製パーツが使われているので、可動部を動かしても簡単に壊れたりはしません。ただし凝った作り故に当時の価格は約26000円と高価で、気安く買えるものではありませんでした。これ以外の851のミニカーとしては、マッチボックス、ウエスタン モデルのホワイトメタル製、ヤトミン シグネチャーの1/32などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

AUBURN 851 SPEEDSTER 1
AUBURN 851 SPEEDSTER 2

 以下はボンネットを開いたエンジンルームの画像と床下部分の前輪操舵ギミックの画像です。前輪操舵はステアリングホイールと連動しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUBURN 851 SPEEDSTER 3
AUBURN 851 SPEEDSTER 4

 以下は1979年に発売されたマッチボックス製のオーバン 851 スピードスター (1/42 型番Y19)の画像です。マッチボックス製のYシリーズは歴史的に有名なクラシックカーをモデル化していました。このシリーズは細部の造形を簡略化することで安価に仕上げていました。この851も当時の値段が1200円と安価でしたので細部の仕上げはいま一つですが、実車の雰囲気はうまく再現されています。1970年代のミニカーとしてはまずまずの良い出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
AUBURN 851 SPEEDSTER 5
AUBURN 851 SPEEDSTER 6

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STUDEBAKER COMMANDER ROADSTER 1935 USA

STUDEBAKER COMMANDER ROADSTER 画像をクリック/タップすると画像が変わります
BROOKLIN 93 1/43 123㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.3m
エンジン 変速機: 8気筒 4.1L 107HP 3段変速
性能: 最高速 不詳
データーベースでスチュードベーカーのミニカー検索

 

スチュードベーカー コマンダー ロードスター アメリカ 1935

 

 1920年代のスチュードベーカーのラインナップにはライト フォー(4気筒3.1L)、ライト シックス(6気筒2.8L)、スペシャル シックス(6気筒4.7L)、ビック シックス(6気筒5.8L)がありました。1928年に4気筒エンジン搭載車がなくなり、ライト シックスはディクテーター(DICTATOR 独裁者の意)、スペシャル シックスはコマンダー(司令官の意)、ビック シックスは8気筒5.1Lエンジン搭載のプレジデントに変わりました。コマンダーは1929年に8気筒4.1L(107HP)エンジンが搭載されました。コマンダーは極端な縦長のフロントグリルが特徴的なデザインで、2ドアクーペ/ロードスターや4ドアセダンなどがありました。1935年に一旦モデルレンジから外れ1937年に名前が復活しました。

 

 1929年から始まった世界大恐慌による販売不振でスチュードベーカーは資金繰りが悪化し1928年に買収したピアス アローを売却しましたが、1933年に一旦破産しました。その後経営陣が変わり運転資金を調達してディラー網を整備し車種を6気筒エンジン搭載車に絞るなどして1935年に会社は再建されました。1939年に低価格の6気筒搭載車チャンピオンで大衆車市場に進出し、この車は成功しました。(実車画像→ スチュードベーカー チャンピオン 1939) 

 

 

 ミニカーは1990年代に発売されたイギリスのブルックリン製です。コマンダー 1935年式のスポーティなクーペをモデル化しています。ブルックリンはハンドメイドのホワイトメタル製少量生産ミニカーで、ほとんどのパーツが金属製なのでずっしりと重く存在感があります。縦長のグリルや小さめの幌など実車の雰囲気がうまく再現されています。またフロントグリル上の鳥のマスコットや室内などの細部も良く再現されています。戦前のスチュードベーカー コマンダーの量産ミニカーは2020年現在でもこれしかないようです。このようなニッチなクラシックカーのミニカーはブルックリンなどのホワイトメタル製少量生産品でモデル化されることが多いです。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

STUDEBAKER COMMANDER ROADSTER 1
STUDEBAKER COMMANDER ROADSTER 2

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GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 1936 USA

GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS059 1/43 113mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.9m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: 8気筒 3.8L 93HP 3段変速
性能: 最高速 136km/h  
データーベースでGM ビュイックのミニカー検索

 

GM ビュイック シリーズ 40 スペシャル アメリカ 1936

 

 デイヴィット ダンバー ビュイックが1903年に設立したビュイック社は、当初は業績が芳しくなく馬車製造会社のウイリアム C.デュラントに援助を求めました。デュラントの采配でビュイック社は業績が回復しましたが、創業したビュイックは会社をさりました。1908年にデュラントはGM(ジェネラル モータース)を創立し、キャディラックオールズモービルを買収し、GMはアメリカ4大メーカーの一つとなっていきました。当時のビュイックはGMの主力車種で、1919年には売り上げの半分を占めていました。(1910年代のビュイック)

 

 1930年台前半のモデル構成としてはシリーズ40/50/60/80/90の5モデルがあり、8気筒(3.8-5.7L)エンジンが搭載されていました。1936年の全面的なモデルチェンジで、エントリー仕様のシリーズ40はスペシャル、シリーズ60はセンチュリー、シリーズ80はロードマスター、最上級車のシリーズ90はリミテッドという名前になりました。(シリーズ50は1940年にスーパーに改名) スペシャルは1960年頃まではビュイックのフルサイズでは一番安いエントリー仕様でした。(1950年代のビュイック)

 

 

 ミニカーは2016年に発売されたイクソのMUSEUMシリーズです。1936年式のビュイック スペシャル 初代をモデル化しています。フロントグリルとその上についているマスコットやエッチング材のワイパーなど、このMUSEUMシリーズでは標準的な仕上げレベルながら良くできています。特に凝っているのが、肉眼では気が付かないのですが、画像を拡大するとホイールキャップにBUICKのロゴが付いています。この当時のアメリカ車の標準的なセダンはあまりモデル化されていないので、その点で貴重なミニカーです。1930-1940年代のビュイック車はウエスタンモデルのセダンやワゴン、オックスフォードのクーペ1/87、フランクリン ミントとダンバリー ミントの1/24など色々なブランドでモデル化されています。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 1
GM BUICK SERIES 40 SPECIAL 2

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CORD 812 1936 USA

CORD 812 画像をクリック/タップすると画像が変わります
FRANKLIN MINT PN92M 1/24 212㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5m 全幅約1.8m
エンジン 変速機: V型8気筒 4.7L 170HP 4段変速
性能: 最高速177km/h
データーベースでオーバン/コード/デューセンバーグのミニカー検索

 

コード 812 アメリカ 1936

 

 インディアナ州オーバンの馬車製造会社が1900年にオーバーン自動車を設立し自動車製造を始めました。1920年頃まで平凡ながら信頼性の高い車を生産していましたが、第一次大戦の物資不足の影響で工場が閉鎖されました。自動車ディーラーの優秀な販売員だったエレット ローバン コード(Errett Lobban Cord)はこの会社を1926年に再建し、その後の3年間でオーバン、コード、デューセンバーグの3つの自動車メーカーと航空機会社などを傘下に持つ一大企業連合体「コード帝国」を作り上げました。

 

 コードは創業者が自分の名前を付けた車でオーバンと高級車デューセンバーグの間をうめる車でした。1929年にコード L29が登場しましたが、販売は芳しくなく営業的には失敗作でした。このL29の失敗がコード帝国の崩壊の始まりで、この危機を救うべく1935年に登場したのがコード 810でした。L29と同じエンジンを搭載する前輪駆動車ながら、既存車とは全く違うフロントグリル、フェンダー埋込み式ヘッドライトなど斬新なデザインで、発表されるや大評判となりました。1937年にスーパーチャージャーを追加して170HPにパワーアップした高性能版812が追加され、812はボンネット横から排気管が出ているのが特徴でした。810/812は前輪駆動機構などに不具合が発生し、あまり売れませんでした。1937年に生産中止となり、総生産台数は約3000台でした。創業者のコードは自動車に対する情熱がなくなったのか? 1937年にコード社を航空機製造会社に売却してしまいコード社は消えました。

 

 

 ミニカーは1990年頃に通信販売で発売されていたフランクリン ミント製です。縮尺高性能版の812をモデル化しています。フランクリン ミント製のミニカーは現在のオートアートなどの大スケールミニカーの先駆けで、シャーシ/エンジン/サスペンションなどのメカ部分が金属製パーツで再現されドアやボンネットなどが可動する、当時としては最も精密なミニカーでした。この812の当時の価格は25000円とかなり高価でしたが、その価格に見合った素晴らしい出来ばえになっています。プロポーションが良く実車がリアルに再現されている上に、ボンネット/ドア/トランクの開閉ギミック付で、エンジンや床下部分のサスペンションなどもリアルに再現されています。前輪は操舵可能でステアリングホイールと連動しています。なおここまでやるならリトラクタブルヘッドライトも開閉可能にして欲しかったところです。これ以外の810/812のミニカーはドゥグーのビンテージ物、ヤトミンのシグネチャーシリーズの1/32と1/18(リトラクタブルヘッドライト可動)、マッチボックスの1/48、イクソなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CORD 812 1
CORD 812 2

 以下はドア開閉/室内の画像と床下部分/前輪操舵ギミックの画像です。前輪操舵のメカ部分は少し変わった構造ですが、これは実車に即した構造のようです。室内のメーターパネルの造形も実車に即したかなりリアルなものになっています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CORD 812 3
CORD 812 4

 以下は2006年頃に発売されたヤトミン製のシグネチャーシリーズのコード 812 (1/32 型番32112)の画像です。シグネチャーシリーズの1/32は1920-1950年代の代表的なアメリカ車をモデル化していました。縮尺が1/32と中途半端なのですが、1/43より大き目のサイズを生かして結構細かいところまで再現されていました。定価は約3000円ぐらいでしたから、大きさの割には安価なミニカーでもありました。この812もプロポーションが良く結構良く出来きています。ボンネット/ドアの開閉ギミック付で、全輪も操舵できます。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CORD 812 5
CORD 812 6

 以下はフロント/ボンネットを開いたエンジンルームとリア/室内の画像です。エンジンも結構リアルに再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CORD 812 7
CORD 812 8

 以下は1970年代に発売されたドゥグー製のコード 812 (1/43 型番20)の画像です。1970年代のミニカーとしてはかなり良い出来ばえで、2000年以前では1/43サイズの812のミニカーとしてはこれがベストでした。ボンネットを外すとエンジンがそこそこリアルに再現されています。幌を閉じたバリエーションもありました。ただドゥグー製ミニカーの弱点である経年劣化でホイールが溶ける問題がこの個体でも発生しています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CORD 812 9
CORD 812 10

 以下は1979年に発売されたマッチボックス製のYシリーズ コード 812 (1/48 型番Y18)の画像です。マッチボックス製のYシリーズは歴史的に有名なクラシックカーを揃えていますが、細部の造形を簡略化することで安価に仕上げていました。(縮尺が統一されていないのは好ましくないのですが) この812も縮尺1/48と中途半端ですが、実車の雰囲気がうまく再現されています。当時の値段は1200円と安価でしたが、1970年代のミニカーとしては悪くない出来ばえでした。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CORD 812 11
CORD 812 12

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FORD V8 (MODEL 48) BERLINE 1936 USA

FORD V8 (MODEL 48) BERLINE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
WHITE BOX WB052 1/43 112㎜

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約4.6m 全幅約1.7m
エンジン 変速機: V型8気筒 3.6L 85HP 3段変速
性能: 最高速130km/h?
データーベースでフォード V8のミニカー検索

 

フォード V8 (モデル 48)  ベルリーヌ アメリカ 1936

 

 前述したように1932年に登場したフォード V8は1935年に外観が大幅に変更されてモデル48となりました。前方に張り出したフロントグリルや丸みのついたキャビンなどボディは全体的にモダンになりました。またトランクがリアに組み込まれたのも目新しい点でした。(なおトランク無し仕様もありました) ボディ形式はロードスター、クーペ、2/4ドア セダン、コンバーチブル、ウッディ ワゴン、ピックアップとほぼなんでも揃っていました。アメリカでは1920年代にラジオ放送が始まり、フォード V8には車載ラジオがオプション設定されていたそうです。

 

 このV型8気筒エンジンを搭載したシリーズはエンジンやシャーシに改良が加えられ1950年頃まで生産されました。フォードはT型の頃からヨーロッパなどに進出しており、V8も多くの国でノックダウン生産されていました。日本でも日本フォードがV8を販売していました。ただし当時の日本ではタクシーとして使われたことが多かったようで、それらには4気筒エンジンを搭載したB型が使われていたようです。

 

 

 フォード V8は1936年と1938年のモンテカルロ ラリーで優勝していますので、操縦性なども含めて高性能な車だったようです。ただフォードは販売面ではライバルのGMに負けていました。1930年代前半のフォードにはこの大衆車と高級車リンカーンの2つのブランドしかなかったのに対して、GMにはシボレーなど6つのブランドがあり市場のニーズにきめ細かく対応していたからでした。(それ以外にも宣伝が下手だったことなど理由は色々あったようですが。。)

 ミニカーは2014年に発売されたイクソの廉価版ブランドのホワイトボックス製です。イクソはこのホワイトボックス ブランドでイクソが手掛けている雑誌付きミニカーとほぼ同じ物を発売しています。このフォード V8も元々は「世界のタクシー」(ALTAYA Taxis du Monde)というミニカー付雑誌用に作られたタクシ仕様のミニカーを流用しています。安価な雑誌付きミニカーがベースですので仕上げレベルは簡素ですが、プロポーションなど基本的なところは結構良くできています。この時代のフォード セダンのミニカーは少ないので、その点では貴重なミニカーです。なおミニカーの台座には1937年式と明記されていますが、1937年式はフロントのデザインが変更されているので、1936年式としました。(アメリカ車の年式は年度制なので解釈しだいですが) 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

FORD V8 (MODEL 48) BERLINE 1
FORD V8 (MODEL 48) BERLINE 2

 以下は1992年頃に発売されたソリド製のフォード V8 1936 (1/43 型番4159)の画像です。これはヨーロッパ フォード製のV8をモデル化しているようで、底板に1936年と明記されていますが、フロントグリルの形状はアメリカ フォードのV8 1934年頃のデザインとなっています。したがって内容的には上記モデル 48より古いモデル 40のV8になります。ソリドの型番41**は1980年代に発売されたクラシックカーの新しいシリーズで、比較的安価ながら出来の良い物が揃っていました。このフォード V8も細部の仕上げは値段相応ですが、プロポーションはしっかりしていて良く出来ています。フォード セダンは地味な大衆車であまりモデル化されていないので、これもその点で貴重なミニカーです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 SEDAN (MODEL 48) 1
FORD V8 SEDAN (MODEL 48) 2

 以下は1993年に発売された上記のソリド製フォード V8のバリエーションでフォード V8 消防レッカー車仕様です。車体前半はセダンと同じで、後部にクレーンを搭載しています。金属パーツ製で実物同様に頑丈そうなクレーンは上下動するように出来ています。これ以外の商用車バリエーションとしてタクシー、商用バン、トラックなど十数種類があります。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
FORD V8 DEPANNEUSE POMPIERS 1
FORD V8 DEPANNEUSE POMPIERS 2

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CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 1936 USA

CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 画像をクリック/タップすると画像が変わります
IXO MUS033 1/43 123mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約5.25m
エンジン 変速機: 8気筒 4.9/5.3L 122/130HP 3段変速
性能: 最高速145km/h
データーベースでクライスラー エアフローのミニカー検索

 

クライスラー エアフロー ツーリング セダン アメリカ 1936

 

 クライスラーの革新的な車エアフローは1934年に登場しました。エアフロー(Airflow:空気の流れ)という名前が示すように、実用車の外形デザインに空力的な処理を本格的に取り入れた画期的な車でした。直立したラジエータと独立したヘッドライトが一般的であった時代に、曲線で構成された滑らかなボディとボディと一体化したヘッドライトを持つこの車は当時としては極めて先進的なデザインでした。4ドアセダンと2ドアクーペの2タイプがあり、当時のフルサイズの大型車では一般的であった8気筒5.3L(130HP)/4.9L(122HP)エンジンを搭載し、最高速は145km/hの性能でした。

 

 このデザインは一般ユーザーには奇異なデザインだと受け取られ、また新しい構造のボディに製造不良の問題があり販売は芳しくありませんでした。その為1935年にはフロントグリルのデザインを変更しています。1936年にリアにトランクが追加され、1937年にもフロントのデザインを変えていますが、販売不振は解消されず、1937年に生産中止となりました。鋼鉄製流線形ボディによる車体構造は技術的には優れていて他社に多大な影響を与えた車でしたが、一般ユーザーには理解されずエアフローは商業的には失敗作でした。(この手の先進的な車によくあるパターンなのですが)

 

 

 ミニカーはイクソ製で、2011年に発売されました。リアにトランクのある1936年式をモデル化しています。プロポーションが良く、フロントグリルとヘッドライト、Aピラーについたミラー、室内などがリアルに再現されていて良い出来ばえです。ただサイドビューを見ると、窓の開口部が少し大きめに感じる点と、大きすぎるワイパーが作動状態のように垂れ下がっている点がいまひとつです。なおこのミニカーはもともとはフランスのミニカー付雑誌「Voitures Francaises d'Autrefois」用に作られた物でした。このイクソのカタログモデルではクロームメッキ調塗装処理の追加などで仕上げレベルを上げて、雑誌付ミニカーとは差別化しています。 エアフローは有名な車ですが、このイクソ製がでるまで1/43量産ミニカーではモデル化されていませんでした。(ディンキーの戦前モデルがありますが、さすがに古すぎます) よく見かけるのはシグネチャーの1/32で、あとはブルックリン(BROOKLIN)とレックストイ(REXTOY)ぐらいでした。 以下はイクソのエアフローのフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 1
CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 2

 以下は1985年に購入したブルックリンのエアフロー(型番BRK7)の画像です。フロントグリルの形状から発売当初の1934年式をモデル化しています。ホワイトメタル製でずっしりと重いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 3
CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 4

 以下は1990年に購入したレックストイのエアフロー(型番21)の画像です。こちらはフロントグリルを変更した1935年式をモデル化しています。ブルックリンと比べるとキャビンの前後長が短いので、ホイールベースの短いタイプをモデル化しているようです。これもホワイトメタル製でずっしりと重いです。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 5
CHRYSLER AIRFLOW TOURING SEDAN 6

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PACKARD SUPER EIGHT CONVERTIBLE 1937 USA

PACKARD SUPER EIGHT CONVERTIBLE 画像をクリック/タップすると画像が変わります
SOLIDO 4037 1/43 140mm

実車諸元 画像参照
外形寸法: 全長約6m
エンジン 変速機: 8気筒 4.6L 120HP 3段変速
性能: 最高速136km/h
データーベースでパッカードのミニカー検索

 

パッカード スーパー エイト コンバーチブル アメリカ 1937

 

 パッカードは航空用エンジンの生産でも有名で、第一次大戦中はV型12気筒航空機エンジンを量産しました。第一次大戦後の1924年に8気筒5.9L(84HP)エンジンを搭載するシングル エイトを発表し、この車はツイン シックスの後継車として成功し、生産台数でキャディラックを追い抜きアメリカの高級車No.1の地位をかためました。1930年代になると、世界大恐慌によって高級車の販売が低下しパッカードは販路拡大の為、中級車市場に進出します。1932年に6気筒エンジンを搭載した廉価版のライト シックスを発表しますが、これは評判が悪くすぐに8気筒エンジンに戻しました。

 

 1935年にはシングル エイトの後継車として新型8気筒エンジン(4.6L 120HP)を搭載したスーパー エイトが登場します。スーパー エイトはホイールベースが120インチであったことから、120とも呼ばれます。スーパー エイトは前輪独立懸架で4輪油圧ブレーキが装備され、パッカードとしては破格の低価格でした。あこがれのパッカードが安く買えるということで、スーパー エイトは大ヒットしました。1937年にはさらに低価格の6気筒エンジン搭載の110/115を発売しました。この年にパッカードは同社の年間最高生産台数(約11万台)を記録しました。この中級車シリーズは一時的にパッカードの業績を上げましたが、パッカードのブランドイメージを下げることになりました。

 

 

 ミニカーはソリド製で、1983年に発売されました。コーチビルダー ディートリッヒが架装したスーパー エイトのコンバーチブル ビクトリアと呼ばれた車をモデル化しているようです。この車はアメリカ式の大柄なオープンボディの2ドアコンバーチブルで、やや大きめの幌が付きリアバンパー上に大きなトランクを載せています。当時のソリドのクラシックカーはクラシックカーを専門としていたリオほど凝った作り方をしていませんが、当時のクラシックカーのミニカーとしては値段相応で文句のない出来ばえでした。このスーパー エイトもフロントグリルの雰囲気や室内などがきちんと再現され良い出来ばえです。ソリドはバリエーションで幌を開いたタイプ(型番4099)と後述するセダン(型番4047)もモデル化しています。なおフロントグリル上の鳥のマスコットは、パッカード家の紋章に使われていたペリカンをイメージしたものとのことです。 以下はフロント/リアの拡大画像とフロントグリル/室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)

PACKARD SUPER EIGHT 1
PACKARD SUPER EIGHT 2

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