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フォード マーキュリー モントレー マローダー アメリカ 1964年
1960年代前半のマーキュリーのフルサイズカーにはモントレー、モンテクレア、パークレーン、S-55がありました。S-55のSはSPECIALの意味でこの車は1962年から1963年と1966年から1967年の各2年間だけ生産された特別仕様の高性能車で、1957年のターンパイククルーザーの後継車でもありました。標準でV型8気筒6.4L/6.7L(385-405HP)エンジン、オプションのレース仕様ではV型8気筒7L(425HP)エンジンを搭載していました。S55とは別にモントレーの2ドアハードトップクーペに高性能エンジンを搭載したスポーツ パッケージとしてモントレー マローダーが1963年に設定され、1964年には4ドアハードトップにも設定されました。
1963年式のモントレーのセダンは逆傾斜したリアウィンドーが特徴だったのですが、マローダーはNASCAR(アメリカで人気のあるストックカーレース)へ参戦することを目的としていたので、空力特性を良くする為余計な飾りがないシンプルなハードトップクーペでした。(実車画像→ マーキュリー モントレー セダン 1963) エンジンはS-55と同じ高性能エンジンを搭載していました。レース仕様がNASCARで活躍したことで、マローダーはマッスルカーとして人気がありました。 1969年にマローダ 2代目にモデルチェンジしました。
ミニカーはヤトミン製で2007年頃に発売されました。1950-1970年代のアメリカ車をモデル化したシリーズの1台でした。このシリーズは定価1400円ほどの安価なミニカーでしたのであまり細かいところまでは仕上げられていませんが、実車の雰囲気は良く再現されていました。このモントレー マローダーもフロント/リアの造形がそこそこリアルで、シンプルで伸びやかなスタイルのマローダーがうまく再現されています。昔のアメリカのフルサイズカーはサイズが大きいのですが、特にリアは今ではとても考えられないほど長いです。現代的な観点では無駄の塊のようなデザインなのですが、無駄があるからこそ成立するこの車のようなデザインも捨てがたいです。これ以外のモントレー マローダーのミニカーは同じヤトミンの1/18、アーテルの1/18などがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード マスタング I コンバーチブル アメリカ 1964年
1964年に登場したフォード マスタングは大規模な市場調査結果から企画された小型スポーティカーでした。既存のコンパクトカー ファルコン(初代 1963年型)をベースにしており、その外観をスポーティに変えたものでした。(実車画像→ フォード ファルコン 1963) マスタングは2ドア車だけでしたが、2年間で100万台も売れるほどの大成功を収めました。低価格ながら個性的なデザインが、財布の軽い若者と大きな車が苦手な女性に支持されたのが大ヒットの要因でした。
また単なる低価格車ではなく各種の内外装オプション設定でカスタマイズができ、エンジンも6気筒2.8L(101HP)/3.3L(120HP)から高性能なV型8気筒4.3L(164HP)/4.7L(200-270HP)までありました。このフルチョイス システムと呼ばれる豊富なオプション設定もマスタングが成功した要因でした。ボディバリエーションとしては、ハードトップとコンバーチブル、1965年に追加されたファーストバックがありました。1967年にボディが大型化され前後の意匠が変更されました。1969年にもボディが大型化されフロントの意匠が大きく変更され、ファーストバックに高性能版のマッハ Iが追加されました。
ミニカーはミニチャンプス製で、2003年頃に発売されたフォード100周年記念モデル 12台セットのひとつでした。フォードの特注品だったこともあり、このマスタング コンバーチブルは1/43ではベストのミニカーといえるほど非常に素晴らしい出来ばえです。プロポーションが抜群で実車のイメージが見事に再現され、細部の仕上げも1/43量産ミニカーでは限界と思われるところまでリアルに仕上げてあります。2005年には色違いが単体でも発売されました。初代マスタングのミニカーは非常にたくさんあります。当時物ではテクノ、コーギー、ディンキーなどがあり、当時物以外ではフランクリン ミント、ダンバリー ミント、マッチボックス、ミニチャンプス、シュコー、グリーンライト、M2マシーン、ジョニーライトニングなどがあります。その一部ですが、当サイトのマスタングのページでまとめて紹介しています。 以下はミニチャンプスのコンバーチブルのフロント/リアの拡大画像と前フェンダー/室内の画像です。前フェンダー、ステアリングホイールのセンターに再現されたマスタングのロゴは拡大画像でないと良く見えませんが実に見事です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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マッセイ ファーガソン 165 トラクター 鋸アタッチメント付 アメリカ 1964年
マッセイ ファーガソン(Massey Ferguson Limited)社はコンバインを開発したマッセイ ハリス社とファーガソン システムを開発したハリー ファーガソン社が合併して1953年にできたアメリカの農業機械メーカーです。(当初はマッセイ ハリス ファーガソン社でした) 同社は様々な農業用車両を開発し、世界中の市場で大きなシェアを持っていました。特にトラクターのシェアは世界一でした。1995年からアメリカの農業機械メーカーAGCOの傘下になっています。
マッセイ ファーガソン 165 トラクターはフランスとイギリスで製造された同社の標準的なトラクターで1964年に登場しました。4気筒3.5L(58HP)ディーゼルエンジンや4気筒2.9Lガソリンエンジンを搭載し、6/12段変速変速で2WDと4WDがありました。地面を耕すプラウなどをリアに取り付ける部分には取り付け角度/位置などを油圧で制御する取付け機構(ヒッチ)を備えていました。フロントショベル、草刈り機などのアタッチメントが豊富にあり、それらのアタッチメントをPTO(Power Take Off パワー テイク オフ)経由で作動させることができました。1971年まで生産されました。
ミニカーは1970年に発売されたコーギー製の当時物です。鋸アタッチメントが付いたマッセイ ファーガソン 165 トラクターをモデル化しています。この丸鋸は低木や雑草の刈払いを行うものです。165 トラクターを忠実にモデル化していて、細部までとても良く出来ています。トラクター本体はエンジン部や「165 MASSEY FERGUSON」のロゴがリアルに再現されています。丸鋸の付いたレバーは上下に可動させることができ、アタッチメントの操作部には銀色の防護柵が付いています。リアに付いている黄色の大きな箱は丸鋸の付いたレバーを動かす油圧系や丸鋸を回転させる為のPTO関係のメカが収納されている?と思います。またミニカーを前進させると丸鋸が回転するギミックがついています。タイヤの回転をピニオンギヤで長尺のコイルスプリングに伝達し、そのコイルスプリングがユニバーサルジョイントとなって丸鋸を回転させるといった簡単ながらうまい構造です。コーギーは165 トラクター単体とショベルの付いた165 トラクター、これより古い型の65 トラクター、これより新しい型の50B トラクターもモデル化しています。コーギー以外のマッセイ ファーガソン トラクターは古い物ではディンキー、マッチボックス、ガマ、最近の物ではオックスフォード、ジク、シュコー、ユニバーサルホビーなどがあります。 以下はフロント/リアの拡大画像と運転席周りの画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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フォード 5000 スーパー メジャー トラクター トレンチ バケット付 アメリカ 1964年
農業の機械化は19世紀の初頭に据え置きの蒸気機関を利用することから始まり、19世紀中ごろには蒸気機関で駆動する車輪を付けた蒸気トラクターが登場しました。19世紀終わり頃にガソリンエンジンを搭載したトラクターが登場し、1910年代後半にアメリカでは大量生産された安価なフォード T型をベースにしたトラクターが登場しました。フォード社は1917年からフォードソンのブランド名で農業用トラクターを発売しました。このトラクターは安価で使いやすかったので人気となり、圧倒的なシェアを持つことになりました。その後競合他社がアメリカのトラクター市場に進出したことなどから、1928年にフォードはアメリカでのトラクター事業をイギリスに移管することになりました。
1938年にファードはイギリスのファーガソン社と協力関係を結び、ファーガソン システム(トラクター用の油圧制御)を採用しPTO(Power take-off)を備えた9N型トラクターを開発し、トラクター事業に再参入しました。9N型(Nシリーズ)トラクターは大成功しその基本構造は業界標準となりました。1946年にファーガソン社との協力関係が終わりました。1953年にNシリーズを後継するNAA型が登場し、1955年に600シリーズと800シリーズ、1961年に6気筒エンジン搭載の6000が登場しました。1964年にフォードソン ブランドが廃止され、アメリカ/イギリスともフォード ブランドに統一されました。1964年にファード 5000/3000トラクターが登場しました。
ミニカーは1970年に発売されたコーギー製の当時物でトレンチ バケット付のフォード 5000 スーパー メジャー トラクターをモデル化しています。実車に忠実にモデル化されていて、フロントのFORDロゴやエンジンがリアルに再現され細部までとても良く出来ていました。全輪操舵(ステアリング ホイールと連動)ギミックとリアのトレンチが可動するギミックが付いています。このトラクターは1967年に型番67でトラクター本体が発売され、型番74でトラクター サイド ショベル付、型番GS01Bで家畜トレーラー付も発売されました。コーギーは型番55でフォードソン トラクターもモデル化していて、それにも鋤やトレーラーの付いたものがありました。フォードソン/フォードのトラクターはマッチボックス、ポリトーイ初期物、ガマ、ユニバーサルホビー、シュコー、オックスフォードなどがモデル化しています。これと同じファード 5000はユニバーサルホビーもモデル化しています。以下はフロント/リアの拡大画像です。運転席の背後にはトレンチ バケットを操作するレバーを備えた操作盤が再現されています。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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クライスラー タービンカー (実験車) アメリカ 1964年
1950年代から1970年代にかけて、航空機のジェットエンジンとして知られているガスタービンエンジンが自動車用として注目されたことがありました。当時は多くの自動車メーカーが研究を行っていました。アメリカのGMやフォード、日本の日野や日産が大型バスやトラックへの応用を検討していました。イギリスのローバーは1962年にガスタービンエンジンを搭載したローバー T4を発表し、トヨタは1975年にガスタービンエンジンとモーターのハイブリットシステムを搭載したセンチュリーを発表しました。ただしいずれもコスト、操縦性、燃費の問題などで実用化はされませんでした。
クライスラー社は1940年代からガスタービンエンジンの研究を行なっていて、1963年にガスタービンエンジンを搭載した実験車を製作しました。この実験車は約50台が製作され、一般ドライバーに貸与されてモニターテストが行われたそうです。モニターで不具合はなかったそうですが、巨大な掃除機のようなタービン音が不評だったそうです。結局この音やエンジン特性などの問題で実用化はされませんでした。この車のボディはカロッツェリア ギアがデザインと製造を行っていて、その独特なスタイルで現在でも人気があり専用のサイトまであります。そのサイトではタービン音を聞くこともできます。(参照サイト→ クライスラー タービンカーのサイト 音→ タービン音)
同時期にはレーシングカーにもガスタービンエンジンが搭載されていました。一番有名な車は1967年のインディ 500に出場して圧倒的な速さで優勝目前までいったSTPのタービンカーでした。このレーシングカーはヘリコプター用のガスタービンエンジン(550HP)を車体左側に搭載しファーガソンの4WD駆動システムを採用していました。レースでは首位を独走し残り3周の時点でギヤボックスの破損でリタイアしました。翌年のインディにもガスタービンエンジンを搭載したロータス 56 STPが参戦し、このレースでも終盤に首位となりましたが残り数周の時点で燃料系のトラブルでリタイアしました。以後はガスタービンエンジンの出力制限が厳しくなり事実上使えなくなりました。
ミニカーは2000年頃に発売されたニューレイ製の「CITY CRUISER COLLECTION」というシリーズの1台です。実車はハードトップクーペなのですが、ミニカーはコンバーチブルになっています。(特別にカスタマイザされた車なのかもしれません) このシリーズは1/43と箱に表示されていますが、実際には1/50ぐらいで1/43より小振りにできていました。定価1500円ほどの安価なミニカーでしたので、細部の造形は値段相応で雑ですが、実車の雰囲気はそれなりに再現されていました。このタービンカーも未来的な造形のフロント/リアのデザインがうまく再現されているので、この車のミニカーとしてはまずまずの出来ばえです。これ以外のタービンカーのミニカーはヤトミンの1/18、マトリックス(レジン製)があります。 以下はフロント/リアの拡大画像と室内の画像です。(画像のマウスオーバー又はタップで画像が変化します)
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